- 更新日 : 2024年10月17日
送付状に使える2月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介
ビジネス文書に添付する送付状には、時候の挨拶を入れるのがマナーです。時候の挨拶とは季節を表す言葉を使った挨拶で、それぞれの季節や月の気候・行事を踏まえた言葉を添えます。実際の季節感も考慮しながら、適切な挨拶を選びましょう。
本記事では2月に送る送付状に書く時候の挨拶について、例文とともに紹介します。
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目次
送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは
ビジネスで請求書などの書類を送るとき、送付状を一緒に送るのがマナーとされています。送付状の冒頭には、送る月に適した「時候の挨拶」を記載するのが一般的です。
ここでは、送付状の意味や、時候の挨拶の役割について解説します。
送付状(添え状)とは?
送付状(添え状)とは、請求書や契約書などを送付する際に同封する文書のことです。送付書類に送付状を添えるのは、挨拶の役割があります。本来であれば出向いて手渡しすべきところ、送付することを詫びる趣旨も含まれているといえるでしょう。
送付状のもうひとつの役割は、同封書類のお知らせです。送付した書類の内容を記載することで、受け取った側は送付物に間違いがないことを確認できます。
送付状の書き方について、詳しくは以下の記事をご参照ください。
時候の挨拶の役割
ビジネスで送る送付状には、一定の形式があります。本文の前に前文として、冒頭に時候の挨拶を記載するのが一般的です。
時候の挨拶とは、季節の移り変わりを言葉で表した「二十四節気(にじゅうしせっき)」に沿って、季節や気候・行事などの季語を入れた表現です。その月に合わせた内容の時候の挨拶を入れるのがビジネス文書のマナーとされています。
時候の挨拶は、季節という相手と共通の話題により、コミュニケーションを図る役割を担うものです。また、時候の挨拶を入れることで、文書がより丁寧でかしこまった印象になります。
2月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧
2月に送る送付状には、2月の時候の挨拶として決められた文言を記載します。同じ月でも上旬・中旬・下旬ごとに決まった言葉があるため、相手に送る時期に合わせて適切な挨拶文を選びましょう。
時候の挨拶には「〇〇の候」といったシンプルな漢語調と柔らかい表現の口語調があり、ビジネス文書に使うのは主に漢語調です。「〇〇の候」のほか、「〇〇の折」「〇〇のみぎり」といった表現もあります。
ここでは、2月に使う時候の挨拶についてみていきましょう。
2月上旬の時候の挨拶
2月の時候の挨拶は上旬・中旬・下旬ごとに分かれますが、2月全般に使える挨拶文もあります。
- 向春の候
- 梅花の候
- 梅鴬の候
向春の候は「春が訪れる頃」という意味で、梅花の候は梅の花が咲く時期を表します。梅鴬の候は、「梅の花が咲き、鶯が鳴く頃」という意味です。
2月上旬は、次の挨拶文を用います。
- 晩冬の候
- 寒明の候
- 余寒の候
- 立春の候
二十四節気の2月上旬は冬の終わりであり、これらの挨拶は1月下旬にも使えます。日本で実際の2月上旬は真冬ですが、あくまで暦の上での表現になります。
立春は2月4日頃で、暦の上では春が始まる日です。「立春の候」は2月中旬まで使用できる挨拶文です。
長い付き合いのある取引先などには親しみを込め、口語調の挨拶にするのもよいでしょう。2月上旬は、次のような挨拶文を使います。
- 冬も終わる頃となりました
- 冬も終盤となりました
2月中旬の時候の挨拶
2月中旬は、立春を過ぎても寒い日が続くという意味の挨拶文を使います。
- 春寒の候
- 残寒の候
口語調を使う場合は、以下の挨拶文が適しています。
- 寒さの中にも、春の足音を感じる季節となりました
- 立春を過ぎましたが、まだ寒い日が続きます
2月下旬の時候の挨拶
2月下旬は、春の訪れを感じさせる挨拶文になります。
- 雨水の候
- 浅春の候
- 残雪の候
雨水の候の「雨水」は、2月19日〜3月5日頃を指します。雪が雨に変わり、氷が溶けて水になるという意味です。雨水の候は3月上旬にも使えます。
口語調の挨拶文は、以下のとおりです。
- 吹く風にも春の匂いが感じられます
- まだ消え残る雪がみられる時期です
間違いやすい時候の挨拶
時候の挨拶は中国の暦をもとにした二十四節気の季語を使うため、日本の季節感とはズレを感じる部分があります。
例えば、まだ雪が降り続いている時期に「残雪の候」はあまり適さないでしょう。その時期の状況をみて挨拶文を選んでください。
2月の場合は、前後する1月や3月の表現と間違わないようにしましょう。二十四節気は季節が1〜2ヶ月早いため、特に2月は1月の季語と間違いやすくなります。
2月の送付状の例文(ケース別)
送付状は、請求書や領収書など、送る書類の内容ごとに挨拶の文言が異なります。ここでは、2月に送る送付状の例文を、請求書・領収書・履歴書に分けて紹介します。
請求書を送る場合
請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
領収書を送る場合
領収書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
春寒のみぎり、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。弊社の業務につきましては、いつも格別ならぬご愛顧をいただきまして厚くお礼を申し上げます。
〇月〇日にお買い上げいただきました商品の代金につきまして、さっそくお振込みいただき、ありがとうございました。
つきましては、領収書を同封いたしますので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。
履歴書を送る場合
履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
立春の候、貴社におかれましてはますますご清栄のことと心よりお慶び申し上げます。
この度、〇〇に掲載されておりました貴社の求人に応募させていただきたく、履歴書と職務経歴書を送付させていただきました。ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
送付状に時候の挨拶を書く際のポイント
送付状に時候の挨拶を書く際は、できるだけポジティブな言葉にすることが大切です。また、定型文をそのまま使うのではなく、相手に合わせた文言を使うようにするとよいでしょう。
ここでは、送付状に時候の挨拶を書くときのポイントを解説します。
実際の季節感を出す
時候の挨拶は定型文で、そのままを使うと相手に違和感を与える場合もあります。気候はその年によって変わり、時候の挨拶がそのときの季節感に合わないこともあるでしょう。2月は暦の上では立春ですが、日本の季節は真冬です。実際の季節感を出すことも大切です。
また、古くからの付き合いがある取引先などには体調を気遣う言葉を入れるなど、オリジナル感を出すのもよいでしょう。
ネガティブな表現は避ける
送付状の内容は企業のイメージに影響するため、ネガティブな表現は避けましょう。時候の挨拶の中には、厳しい暑さや寒さという表現をする挨拶文もあります。
それらはネガティブな印象になる場合もあるため、できるだけポジティブな印象になるよう、言い回しには気をつけましょう。
2月の送付状のテンプレート・ひな形
時候の挨拶を入れたテンプレートの一例を紹介します。
以下のページサイトから、2月の時候の挨拶が入った送付状のテンプレートを無料でダウンロードできます。
送付状には、送る文書に応じて書くべき項目や記載する形式にパターンがあるため、マナーに沿った文書を作成するためにも、テンプレートの利用がおすすめです。ぜひご活用ください。
2月の送付状には適切な時候の挨拶を入れよう
ビジネス文書に同封する送付状には、時候の挨拶を記載します。挨拶文の冒頭で季節の移り変わりを表現するもので、2月は「立春」や「雨水」などの季語を使います。ビジネス文書では、主に「立春の候」など漢語調による丁寧な文面にするのが一般的です。
時候の挨拶と実際の気候はズレることもあるため、違和感のない挨拶文を選ぶようにしましょう。
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