• 更新日 : 2024年8月29日

人工代の見積書の書き方・無料テンプレート

当記事では、人工代の見積書の書き方やポイントについて、分かりやすく解説しています。

また、見積書の無料テンプレート、見積書の書き方の基本事項なども併せて紹介していますので、ぜひ併せてご参考ください。

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人工代の見積書が必要なケースは?

人工代(にんくだい)は、建設業で使われる用語です。作業員1人当たりの、残業や手当を含まない労働に対する賃金を表します。

人工代の見積書が必要なケースとは、人工代が発生するようなケースです。つまり、建設業者が建設作業を伴う仕事の見積依頼を受ける場合に、見積書の作成が必要といえます。

人件費や労務費との違い

人工代に似た言葉に、人件費や労務費があります。

人件費は、労働者にかかるあらゆる費用のことです。人件費には、給与や賃金のほか、時間外手当や社会保険料なども含まれます。対して、人工代は手当や社会保険料を含まない作業員の純粋な賃金です。また、人工代は現場作業員の賃金に限られます。人件費は現場作業員以外の全ての従業員の給与などを含めるため、人工代とは異なる意味になります。

労務費は、人件費のうち工事に要した部分の人件費のことです。工事に直接関係しない事務員の人件費などは含みません。人工代は見積書作成に必要な労働者の賃金であるのに対し、労務費は事業者が工事の原価を管理するための項目になります。

人工代の見積書の書き方・ポイント

人工代の見積書はどのように作成するべきか、人工代の計算や書き方、作成のポイントを紹介します。

人工代の単価

人工代は、工事作業員の1日当たりの賃金に相当する金額です。1日は8時間で計算します。例えば、人工代が2万円で1人の作業員が5日間作業した場合、10万円の人工代が発生します。この場合の人工代は、5人工と表現します。

人工代は、職種や個人の能力によってさまざまです。同じ職種であっても、より高度なスキルや専門的な技術を有している個人の人工代は高めに設定されることが一般的です。

人工代の相場の目安として、国土交通省が公表している公共工事設計労務単価があります。2024年3月から適用される公共工事設計労務単価(人工代に相当するもの)については、全職種の平均が23,600円でした。公共工事設計労務単価には、労働者個人が負担する法定福利費、基準内手当、賞与などの日額換算額、食事などの実物給与が含まれています。

出典:令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について|国土交通省

人工代の書き方

人工代は、見積書に「人工代」と明示する必要があります。

見積書の人工代の数量の欄には、作業員の人数×作業日数を記載します。単位は人工です。例えば、作業員3人が5日間作業した場合には、15人工になります。また、人工代は1日の作業内容にかかわらず一定です。15人工に、単価となる人工代を乗じた金額を小計として算出します。例えば、人工代が2万円のときの人工代の合計金額は30万円です。

人工代以外に、資材を使用する場合など、ほかにも品目が必要となる場合は、見積書の品目の欄に追加して記載します。

精度の高い見積りのポイント

見積書は、発注者が注文を確定させるための重要な書類です。そのため、人工代を含む見積書を作成する事業者には、できるだけ正確な値による見積書の作成が求められます。

人工代を正確に算出するためにも、どのくらいの作業期間が必要か、どのくらいの作業員を投入できるか、現場の状況や施工方法などを加味して計算しましょう。例えば、現場へのアクセス状況によっては、大型機械の搬入ができず、通常の作業よりも時間がかかる可能性があります。また、過去に同じような現場の実績があっても、施工方法が異なれば必要な作業時間も異なります。

見積書の精度を高めるには、現場の状況などを正確に把握して人工代を計算することが重要です。

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見積書 テンプレート一覧

見積書の作成枚数が多い場合は、見積書作成ソフトを使用するといいでしょう。一度作成した見積書の内容が次回の見積書にも反映されるほか、見積書の内容をもとに請求書を発行することもできるためです。

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なお、「マネーフォワード クラウド請求書」は直感的な操作で、従来の表計算ソフトに比べて格段に素早く見積書や、見積書 ・納品書・ 請求書も簡単に作成できます。

そもそも見積書とは?

見積もり書のイメージ

見積書とはクライアントへ費用の目安を伝える目的として、取引の初期段階で発行する書類です。依頼の検討に必要な情報が共有できるほか、条件のすれ違いによるトラブルを避けることもできます。

クライアントは見積書の内容を確認して、仕事の発注を検討します。その際に見積書があれば、費用や納期などの契約に必要な基礎的な情報が確認できるため、取引をスムーズに進めることが可能です。

見積書に記載されている金額はあくまで費用の目安であるため、妥当な理由があれば契約時に金額の変更が生じたとしても問題ありません。

【基礎編】見積書の書き方と見本・注意点

見積書の書き方

①宛名

宛名には、先方の所在地、会社名を記載します。また、場合によっては担当者名なども必要とされます。

一般的に、会社対会社という形での取引の場合の書き方は、会社名のみを記載することが多いようです。ただ、どこまで記載するのかに関しては、ケースバイケースで担当者間で決定することになります。

書き方として、一般的なのは以下のような形のものです。

まず、会社名を記載。必要な場合には、その下に担当者の部署や担当者名を記載。その後、さらに担当者名の下の部分に、会社の所在地を記載することになります。

②差出人の名前

相手先名などを記載すると同時に、誰からの見積りなのか記載するため、差出人の名前も必要です。差出人、会社名のみを記載する場合や、加えて担当者名も記載する場合など、状況により書き方が異なります。そのため、できるだけ宛名と記載内容を揃えるほうがよいでしょう。

また、宛名同様に所在地の記載も求められます。

差出人の部分の書き方で忘れてはいけないのが、差出人の電話番号を記載するということ。見積書の記載内容に関する疑問などがあった際に直ぐに連絡を取ったりできるようになるので、必ず記載を行なうようにしましょう!ここは宛名を記載するときと大きく異なる点なので、注意が必要です。

見積もり書の書き方

③見積書の通し番号

事業を営んでいると、見積書を発行する機会というのは多くあると思います。その中で、「アレ、あの見積書どこに行ったっけ?」のように、見積書を探すのに苦労したという経験がある方もいると思います。

通し番号を記載しておくことで、管理や整理がしやすくなり、そのような探す手間が発生しなくなります。見積書作成ソフトなどを使うと、自動で通し番号を発行してくれるので便利です。

④発行日

発行日も絶対に必要になる項目の一つといえるでしょう。発行日を記載することで、先方とのコミュニケーションコストが下がり、管理するための手間が減ることにつながります。

また発行日を記載することは、この見積もりに関する有効期限を意味する見積有効期限を設定するためにも必要になります。

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⑤見積もりの合計金額

見積もりの合計金額も当然記載することになります。この合計金額は、各項目の金額を合計したものとズレないように注意が必要です。

見積もり書の書き方

⑥見積もりの内容

見積もり内容には、品目名、単価、個数、合計などを記載します。

品目名

品目名の欄には、納品物や提供するサービスなどを項目ごとに記載します。このときには取引相手にも分かるような書き方で記載することが必要となります。

単価

次に記載するのが単価。原則、品目ごとに一つもしくは一単位あたりの金額を記載します。ただし、単価の記載ができないモノやサービスについては、空欄で問題ありません。

個数

それぞれの品目に対して、提供する数量を記載します。サービスなどで、具体的な数量を記載するのが難しい場合には、「1式」のような書き方で記載しても問題ありません。

合計

品目ごとの合計金額を記載します。ここでの金額は単価×個数で算出される金額となります。

⑦各項目の小計、消費税、合計金額

各項目の小計欄には、それぞれの項目の合計金額を合算した金額を記載します。また、合計金額の欄には、小計金額に消費税の金額を追加した金額を記載します。

⑧備考欄

備考欄の書き方にルールはありませんが、全体に関わるかつ補足説明が必要な内容や条件などを記載します。また、特に記載が必要な項目がないという場合には、短い挨拶文やメッセージを記載するというケースもあるようです。


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