• 更新日 : 2023年12月22日

送付状に使える6月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

送付状に使える6月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

ビジネス文書に同封する送付状には、その季節に合った時候の挨拶を入れるのがマナーです。6月に送る送付状にも、気候や行事を踏まえた適切な時候の挨拶を書きましょう。

本記事では6月に送る送付状に記載する時候の挨拶について、テンプレートや送る書類に合わせた例文、書くときのポイントなどを紹介します。

送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは

ビジネスで請求書領収書などの書類を送るとき、送付状を一緒に送るのがマナーとされています。送付状の冒頭には、送る月にふさわしい時候の挨拶を記載するのが一般的です。

ここでは、送付状の意味や、時候の挨拶の役割についてみていきましょう。

送付状(添え状)とは?

送付状(添え状)とは、請求書や契約書などを送付する際に同封する書類のことです。企業間で送付するビジネス文書だけでなく、個人が求人募集に応募する履歴書などの書類にも送付状を同封するのが一般的です。

送付状を添えるのは挨拶の役割とともに、日頃お世話になっていることへの感謝を伝えるという意味合いもあります。

送付状のもうひとつの役割は、同封した書類の通知です。送付した書類の内容を記載することで、送付物に間違いがないことを確認してもらう役割があります。

送付状の書き方について、詳しくは以下の記事をご参照ください。

時候の挨拶の役割

ビジネスで送る送付状は、書類を送付するという内容を記載する前に、「拝啓」などの頭語に続けて時候の挨拶を記載します。

時候の挨拶とは、さまざまな季節を表現した「二十四節気(にじゅうしせっき)」に基づき、季節や気候・行事などの季語を入れた挨拶文です。送付状には送る月に合わせた時候の挨拶を入れるのが、ビジネス文書のマナーとされています。

時候の挨拶を入れることで、季節という共通の話題により相手とコミュニケーションを測りやすくなります。また、文書の格式も高められるでしょう。

6月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧

6月に送る送付状には、6月の時候の挨拶として決められた表現を記載します。同じ月でも上旬・中旬・下旬ごとに決まった表現があるため、送る時期に合った挨拶文を記載しましょう。

時候の挨拶には「〇〇の候」「〇〇の折」「〇〇のみぎり」といった格式の高い表現の漢語調と、柔らかい表現の口語調があります。送る相手やシーンによって使い分けますが、ビジネスの場面で使うのは主に漢語調です。ここでは、6月の時候の挨拶を紹介します。

6月上旬の時候の挨拶

6月の時候の挨拶は上旬・中旬・下旬ごとに分かれますが、6月全般に使える挨拶文もあります。

  • 深緑の候
  • 桜桃の候
  • 向暑の候

6月は木々の緑が色濃くなる時期で、夏に向けて暑さが増す季節でもあります。送るときの気候に合った言葉を選びましょう。

6月上旬は、次のような挨拶文を使います。

  • 麦秋の候
  • 薄暑の候
  • 芒種の候

「麦秋」は初夏の季語で、麦の穂が実り、収穫を迎える時期を指します。6月は少し暑さを感じ始める時期で、「芒種」は穀類の種を植える時期を表す言葉です。

いつもやりとりしている取引先で、漢語調では事務的だと感じるときはカジュアルな表現の口語調にしてみるのもよいでしょう。6月上旬は、次のような挨拶文を使います。

  • 少し暑さを感じる頃となりました
  • 初夏の風にすがすがしさを感じる季節となりました

6月中旬の時候の挨拶

6月中旬に使う挨拶文は、以下のとおりです。

  • 入梅の候
  • 梅雨の候
  • 長雨の候

暦上の梅雨入りは6月中旬で、主に梅雨入りを表す挨拶文を使います。日本で梅雨は5月末〜7月初旬・中旬にかけて訪れますが、近年は梅雨入りが早くなっている傾向にあり、実際の気候に合わせて挨拶文を選びましょう。

口語調の表現は、次のとおりです。

  • 梅雨入りの時期を迎えました
  • 梅雨の時期となりました

6月下旬の時候の挨拶

6月下旬は、次のような挨拶文を使います。

  • 夏至の候
  • 向夏の候
  • 小夏の候

「夏至」は6月21日頃〜7月6日頃で、7月下旬まで使える挨拶文です。「向夏」は夏に向かっているという意味で、「小夏」は本格的な夏を前にして、暑くなってきたことを表します。

口語調の表現は、以下のとおりです。

  • 夏至の季節となりました
  • 本格的な夏を迎える前に暑い時期となりました

間違いやすい時候の挨拶

時候の挨拶は中国で作られた二十四節気に基づいているため、季節感には若干のズレを感じるかもしれません。近年の気候も変化しています。送付状を送るときの気候に合わせ、適切な挨拶文を選びましょう。

6月の場合は、前後する5月や7月の表現と間違わないようにしてください。二十四節気は季節が1〜2ヶ月早いため、特に6月は5月の季語と混同しやすくなります。

6月の送付状の例文(ケース別)

送付状は、送る書類の内容ごとに挨拶の文言が異なります。ここでは、6月に送る送付状の例文について、請求書・領収書・履歴書に分けてみていきましょう。

請求書を送る場合

請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

向夏の候、貴社ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜りまして深く御礼申し上げます。さて、このたびは、弊社サービス〇〇をご利用いただき、誠にありがとうございます。つきましては、下記の通り請求書を同封いたしましたので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。

領収書を送る場合

領収書に添付する送付状に記載する時候の挨拶について、例文をみてみましょう。

入梅の折、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。毎度格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。

さて、令和〇〇年〇月〇〇日に請求させていただきました代金をご入金いただき、誠にありがとうございます。

つきましては、下記のとおり領収書を送付させていただきますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。

履歴書を送る場合

以下は、履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文です。

夏至の候、貴社におかれましてはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

このたび、転職サイト〇〇に掲載されておりました貴社の求人を拝見し、応募させていただきました。ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。

送付状に時候の挨拶を書く際のポイント

送付状に時候の挨拶を書く際は、できるだけポジティブな言葉を選ぶことが大切です。また、定型文をそのまま使うのではなく、送付相手ごとに気遣いのある言葉を取り入れると印象が良くなります。

ここでは、送付状に時候の挨拶を書くときのポイントを紹介します。

ネガティブな表現は避ける

送付状は企業の印象を左右するもので、挨拶文の表現には配慮が必要です。時候の挨拶は時期によってはネガティブな表現になることもあるため、注意しなければなりません。

6月は梅雨入りがあり、蒸し暑くなる季節です。「梅雨で鬱陶しい季節」といったネガティブな文言は使わないようにしましょう。

良いイメージを与えるため、できるだけポジティブな言葉を選ぶようにしてください。

送付相手ごとに適切な文言を使用する

時候の挨拶は基本的なパターンはありますが、そのまま使うと事務的な印象を与えます。前述のように、時候の挨拶は実際の季節とずれることもあるため、できるだけそのときの季節感や相手との関係性を考え、オリジナル感を出すと心遣いが伝わります。

6月はこれから暑い夏に向かう時期のため、結びの言葉で体調を気遣う言葉を入れるのもおすすめです。

6月の送付状のテンプレート・ひな形

時候の挨拶を入れたテンプレートの一例を紹介します。

以下のページサイトから、6月の時候の挨拶が入った送付状のテンプレートを無料でダウンロードできます。

送付状は、送る文書に応じて記載項目や形式にパターンがあるため、マナーに沿った送付状を作成するためにも、テンプレートの利用がおすすめです。ぜひご活用ください。

6月の送付状には適切な時候の挨拶を入れよう

ビジネス文書に同封する送付状を作成するときは、その季節に合った時候の挨拶を記載し、季節の移り変わりを表現しましょう。

6月は「夏至」や「入梅」などの季語を使い、ビジネス文書では、「〇〇の候」など漢語調による表現を使うことで格式の高い文書になります。

時候の挨拶と実際の季節感は異なることもあるため、送付時期の気候に合った挨拶文を選んでください。


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