- 更新日 : 2026年4月16日
領収書の発行は義務なのか?再発行や現金以外の支払いについても解説
領収書は、日常の取引で頻繁に使われますが、発行する「義務」はあるのでしょうか。ここでは、民法における領収書の発行義務の根拠について、また、クレジットカード払いや銀行振り込みといった例外における領収書の発行義務について解説します。
領収書とは
領収書とは、代金支払い時に発行される支払いの証明となる書類で、二重に請求されるのを防ぐ役割があります。また、領収書については、民法486条で「弁済したものは、弁済を受領した者に対して受取証書の発行を請求できる」と定められています。ここでいう弁済とは、代金の支払いを指し、受取証書は領収書にあたります。代金の支払い時には、支払人が受取人に対して領収書の発行を請求することが可能です。前述の支払人より領収書の発行を請求された場合に代金の受取人は領収書を発行する義務が発生します。
また、判例により同時履行の原則があるため、領収書の発行は金銭の受け渡しと同時に行われ、代金の支払いの際に、受取人が領収書を発行しない場合は、代金の支払いを拒否することができます。
領収書の再発行は拒否できる
なお、領収書を紛失し、再発行の請求があった場合でも、領収書の発行者に再発行する義務はなく、拒否することができます。それは、領収書が支払いの証明という意味を持ち、代金の支払いと同時に発行されるものだからです。いつでも何度でも領収書を発行できるとすると、経費の水増し請求や二重請求などが起こる場合があります。
そのため、領収書の再発行に応じることも可能ではありますが、再発行することで悪用される可能性もあるということに注意しましょう。
現金以外で支払う場合の領収書の発行義務
上記で、代金の受け渡しの際には、受取人が領収書を発行する義務があると述べましたが、代金が現金以外で支払われる場合にも、領収書の発行義務は生じるのでしょうか? 以下で、銀行振り込みの場合とクレジットカード払いの場合について紹介します。
銀行振り込みの場合
銀行振り込みで支払いをする多くの場合、振り込み明細書が領収書として使用されます。銀行振り込みで代金の支払いをする多くの場合、振り込み明細書が領収書の代わりとして使用されます。しかし、振り込み明細書と領収書は同一のものではないため領収書を発行する義務はまぬがれず、代金の支払人が領収書の発行を請求した場合には、原則として、領収書を発行する義務が生じます。
そのため、領収書を発行する手間や印紙代を節約したいなどの理由で、領収書の発行を行わない場合は、契約を行う際に「銀行振り込み明細書をもって領収書の発行に代える」といった取り決めをすることで、領収書を発行する義務を免れることができます。
なお、振り込み明細書も領収書の代わりとして使用されるため、領収書の発行をする際には但し書き欄に、○月○日銀行振り込み分といった記載をし、二重計上を防ぎましょう。
クレジットカード払いの場合
クレジットカードでの支払いの場合は、直接の金銭のやり取りがなく、信用の取引であるため、領収書の発行義務はありません。また、表題が領収書となっていても、領収書としては認められないため、顧客の希望に応じて領収書を発行する場合には、印紙は不必要です。なお、但し書き欄には、クレジットカードを利用した旨を記載します。
クレジットカード払いしたものを経費としたい場合は、店が発行した「利用明細(お客様控え)」を領収書に代えて使うことができます。なお、利用明細を領収書の代わりに使う際には、店が発行していることと、利用明細に発行者、宛名、日時、金額、取引内容が記載されている必要があります。
まとめ
現金払い、銀行振り込み、そしてクレジットカード払い、それぞれにおける領収書の発行義務について説明しました。銀行振り込み、クレジットカード払いでは、領収書以外の書類でも領収書の代わりをすることができるため、但し書きに銀行振り込み、クレジットカード払いの旨を記載し、二重計上や悪用を防ぐよう気をつけましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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