• 更新日 : 2024年10月21日

郵送コストの削減にはSMSがおすすめ?送信料やメリットを解説

2024年10月より郵便料金が値上げになり、会社においても「通信費」増加等による業績への影響が懸念されます。これに対応して多くの企業が郵送コストの削減方法を模索する中、携帯電話のSMSの活用は有効な解決策の1つとなり得ます。

この記事では、郵送コストの削減にSMSを利用するメリットなどについて解説します。

郵送コストの削減にはSMSがおすすめ?

郵送コストの削減にはSMSの活用が有力とされますが、SMSとは実際にはどのようなものでしょうか?まず、SMSの概要と、コスト削減について見ていきましょう。

そもそもSMS(ショートメッセージ)とは

SMS(Short Message Service)とは、携帯電話を持つほぼすべての人が利用できるテキストメッセージサービスです。

携帯電話を契約している通信事業者が提供するサービスであり、電話番号をあて先としてメッセージを送ることができます。SNS(Social Networking Service)と紛らわしいかもしれませんが、全く別のものです。

SNSの送信利用料は国内の場合、文字数にもよりますが比較的安価であり、受信は無料です。主として、短いテキストメッセージを送受信できる機能なので、即時的なコミュニケーション手段として広く利用されているツールです。

SMSの送信料と郵送コストの比較

気になる通信コストの比較ですが、docomo、au、SoftBankなどで見てみましょう。

SMSもアプリケーションソフトの一つであるため、携帯電話の機種やインストールするアプリケーションにより1回に送信可能な文字数が異なったり、画像や動画が送れたりするものもあります。また、利用料については、料金プランに含まれている場合もあります。

例えば、SMSで150字の通信文(漢字あり)を国内の顧客に送りたいとした場合の送信料は次のとおりです。

通信事業者料金(税込)
SMS

料金

docomo9.9円
au9.9円
SoftBank9.9円

これに対し、はがきや封書(定形郵便50gまで)は2024年10月から次のとおりです。

種類料金(税込)
郵便料金通常はがき85円
封書110円
速達料金300円加算

上記によると、SMSの料金は封書の9%となります。コスト比較において、SMS料金が郵便料金の1割にも満たないとなると、SMSの活用方法も検討すべきではないでしょうか?

参考:

利用料金|ショートメッセージサービス(SMS)|NTTドコモ

SMS | サービス・機能 | auSMS/MMS | スマートフォン携帯電話 | ソフトバンク

国内の料金表(手紙・はがき)|日本郵便オプションサービス料金|日本郵便

郵送コストの削減にSMSを活用するメリットは?

SMSを活用するメリットとして挙げられるのは、コスト削減だけでなく他にもあります。

ここでは、3つのメリットをご紹介します。

即時性が高い

SMSは携帯電話番号でメッセージを送るため、相手の携帯電話番号がわかればすぐにメッセージを送信することができます。そして、送信後は即座に相手に届きます。急を要する通知や重要な情報をすぐに顧客等に伝えることが可能です。

開封率が高い

SMSの開封率は非常に高いと言われています。郵送物や電子メールは無視されることが多く、相手によってはスパムフォルダに入ることもあります。SMSは個々人の携帯電話に直接届くため、見てもらえる可能性が高いと言えます。

双方向性がある

SMSを使えば、受信者からの即時の返信や対話も可能になります。コミュニケーションツールとして活用することで、顧客サービスの向上やフィードバックの収集が容易になります。

郵送コストの削減にSMSを活用できる事例は?

SMSではどのような活用があるか具体例を見てみましょう。これらの多くは、SMSに記載したURLリンク先が会社のWebサイトにつながっていると言えます。

請求の通知

請求書そのものではなく、請求書サイトが閲覧可能になったお知らせ等を送ります。よくあるのは、SMS上のリンクからWebサイトの請求書を確認するケースであり、請求内容をより早く確認することができます。

予約確認や変更通知

病院、美容院、レストラン等の予約確認や旅行会社の案内などをSMSで送信します。予約の確認だけでなく、変更通知等もリアルタイムで通知でき、急な変更にも対応が可能です。

商品発送状況の追跡

Web上で購入した商品の発送状況や配達予定をSMSで通知することができます。交通事情などで遅延が起きた場合の状況も通知が可能です。

プロモーションとして活用

自社製品やサービスのプロモーションとして、従来のダイレクトメールなどに変わる手段としてSMSを利用できます。SMSによるプロモーションはSNS広告よりも対象を絞り込める上、ECサイトのクーポンなどのデジタル特典と紐づける活用法もあります。

アンケート調査の実施

新サービスの開発や顧客満足度調査などのアンケートリンクをSMSで送信することができます。郵送によるアンケート用紙、返信用封筒などにかかるコストや手間が激減します。

郵送コストの削減にSMSを活用する場合の注意点は?

SMSによる企業からの発信にあたっては、いくつかの注意点があります。利用の仕方によっては逆効果になることもあるため、よく考えて利用することが大切です。

メッセージの頻度や時間

過度に頻繁な送信は避けましょう。適切な発信頻度とすることが重要です。また、深夜や早朝などの不適切な時間帯の送信は控えるべきでしょう。内容も簡潔でわかりやすいメッセージを心がけ、160文字以内に収める等の節度を心がけてください。

オプトアウトへの対応

SMSでは受信者の送信をしてほしくないという意思表示(オプトアウト)を重要視し、受け入れるようにします。配信停止用のURLも掲載し、その携帯電話番号は送信対象外とします。

セキュリティとプライバシー

顧客の個人情報やデータ保護に関するセキュリティ対策を徹底しましょう。最近はSMSを通じて悪意あるサイトに誘導するURLリンクが送られてくることも多いため、SMSの取り扱いに十分な注意を促す傾向があります。

社内でSMS発信におけるルールを作り、送信情報の種類や量などについての品質を保つようにしましょう。また、機密情報の送信はやめるべきです。

郵送コストの削減に効果的なSMS以外の方法は?

コスト面から見て、郵便料金の削減ができる他の方法もいくつかあります。取り入れやすい方法を検討してはいかがでしょうか?

郵送物の種類を変更する

第一種郵便物は手紙などの信書が送れ、第二種郵便物ははがきとして分類されます。しかし、第三種郵便物や第四種郵便物であれば安く送付することができます。

第三種郵便物とは、日本郵便の承認を受けた雑誌などの定期刊行物を対象とし、第四種郵便物とは、開封した通信教育用郵便物、学術刊行物郵便物その他が対象となります。第三種郵便物(50g以内1通あたり)は63円、第四種郵便物(通信教育用100g以内1通あたり)は15円です。送付物が限定されるものの、コスト削減になります。

参考:第三種・第四種郵便物|日本郵政

郵送物の発送方法を変更する

日本郵便のサービスの中に、「ゆうメール」があります。信書を送ることはできませんが、書籍や商品カタログ、CD等の送付に適しています。基本料金は1通150gまでは180円となっており、第一種郵便物の料金1通150g以内270円に比べると安くなります。

また、日本郵便の「スマートレター」は、信書も送付可能で、A5サイズ・1kgまでは一律料金210円で送ることができます。大きさに制限があるものの、第一種郵便物が1通1kg以内750円に比べると非常に安く送れます。

このように内容物によって安く送れる方法は他にもあるため、検討の余地はあるでしょう。

参考:ゆうメール | 日本郵便スマートレター|日本郵便

大量の郵送物を発送して割引を利用する

第一種郵便物であっても1,000通以上同時に発送するなどで料金割引を適用することができます。

差し出す時の条件にもよりますが、例えば、定形郵便物50gを1,000通差し出す際に「バーコードを記載し、配達に3日程度の余裕を見る」という条件の下では、郵便料金は81,000円となります。したがって、1通81円となり、通常の110円に比べて26%も安くなります。

参考:大口・法人向け料金の計算|日本郵便

郵送代行サービスやアウトソーシングを利用する

法人向けに郵便業務の代行サービスを行っている業者の利用も考えられます。それぞれのサービス代行業者によって料金は異なるものの、従業員が郵便発送業務に忙殺され、本来の業務に支障がある場合などには最適です。

サービス内容は業者により異なりますが、発送だけではなく仕分けなどきめ細やかなサービスを提供するところもあります。

紙の郵送物を電子化する

郵送料金の節約だけではなく、送った書面の保管等を考えるのであれば「電子化」をおすすめします。SMSは短いメッセージのみですが、見積書や請求書などを見たままの形で電子化して送付する場合は、郵送料金がかかりません。次項でご紹介する請求書のシステム等が参考になります。

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などの業務を、帳票データを作成し、アップロード後にワンクリックで送付というシンプルかつ、効率的な業務フローに変えます。もちろん、電子帳簿保存法インボイス制度にも対応しているので安心です。

請求書の発送だけでなく、受領についても効率化を考えている場合には、送付プランだけでなく「受領プラン」も契約するとさらに効率化アップにつながります。

参考:帳票送付サービス マネーフォワード クラウドインボイス[送付]

郵送コストの削減にはSMSは有効!

見積書や請求書そのものの送付は難しいものの、プロモーションをはじめ、ピンポイントでの通知にはSMSは安価で利用しやすいツールと言えます。SMSは文字数が多くなると料金にも影響が出るため、極力シンプルなメッセージにまとめることが大切です。

しかしながら、SMSにはメッセージの頻度や時間、さらには相手先からの受信拒否などが考えられるため、一定のルールを設け、節度ある発信に限定すべきでしょう。また、SMS内に記載すべき情報には個人情報を入れないなどセキュリティへの配慮を常に心がけなければなりません。


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