- 更新日 : 2023年3月23日
見積書を郵送する際のマナーは?メール送付との違いも解説
最近は見積書をメール添付で送るのが一般的になりつつあるため、郵送で送る際のマナーを知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、見積書を郵送する際のビジネスマナーについて解説します。また、郵送だけでなく、メールやFAXでの送付を指定された際の注意事項もあわせてお伝えします。
目次
見積書を送付する方法は?
取引先から「見積書を送ってください」と言われたとき、送付方法として基本的には郵送、メール、FAXの3つが考えられます。
現在はメールで送る方法が増えていますが、取引先によっては郵送やFAX送信を指定されることもよくあります。まずはそれぞれの送付方法やルールについて確認しておきましょう。
見積書を郵送する
郵送は、3つの送付方法の中で送付してから受領まで最も長いタイムラグが発生する方法です。郵便局では土日祝日は普通郵便の配達が行われませんので、時間に余裕をもって送ることが重要です。
見積書は「信書」にあたり、郵便局以外での配達は法律で禁止されています。急ぎの場合は宅配業者のメール便ではなく、郵便局の速達を使うのがルールです。郵送の際は、見積書とは別に送付状を付けるのが一般的です。送付状の書き方について、詳しくは後述します。
また、郵送代は郵便物の重さによって変わります。貼付した切手に不足があると、差出人に返送されるか、受け取った取引先が不足分を支払わなければなりません。あらかじめ郵便物の重さを量り、不足のないように切手を貼りましょう。料金不足に不安がある場合は、郵便局に直接持ち込むと確実です。
PDFにしてメールで送信する
見積書のメール送信は、最も早く相手に届けられる方法です。メールの本文と件名が送付状の役割を果たすので、見積書は本文とは別に、PDFなどにして添付ファイルとして送りましょう。
メールで見積書を送るなら、送信したメールを相手に開封してもらわなければなりません。しかし、取引先によっては、大量のメールに紛れたり、迷惑メールフォルダに入ったりして見落とされてしまうこともあるでしょう。
未開封のリスクを防ぐために、取引先にはメールを送ったことを電話等で伝えるとよいでしょう。
FAXで送付する
FAXはペーパーレス化などから使用頻度は減少しているため、FAX送信の方法やマナーがわからない方も多いでしょう。FAX送信の際は1枚目に送付状を付けるのが一般的です。送付状の書き方については後述します。
FAXは受け取った側が見落としやすく、他の書類にも紛れやすい送付方法です。確実に担当者に届くよう、送付後に電話で到着確認をしましょう。
急ぎ対応が必要な場合は、前もってFAXを送ることを伝えてから送信すると確実です。また、FAX機から送信履歴で確実に送信できたことを確認し、記録しておきましょう。
見積書を郵送する際に必要なもの
見積書を取引先に郵送する際には、以下のものが必要です。
- 封筒(長形3号)
- 切手(送付物の重さに合わせた額)
- 送付状
それぞれの注意点や具体的な送付方法について解説します。
封筒・切手
見積書を送る際に使う封筒のサイズに決まりはありませんが、長形3号(120㎜×235㎜)を使用するのが一般的です。長形3号封筒は、A4用紙の見積書を三つ折りにして入れるのに適しているからです。
封筒の表面には送付先の住所、宛名(会社名、担当部署、担当者名)を記載し、裏面には差出人の住所と会社名を記載します。宛名には会社名なら「御中」、担当者名なら「様」の敬称を付けましょう。
封筒はのり付けして封をし、長辺左上部分に切手を貼ります。送付状1枚、見積書1枚の郵便物であれば、切手は84円で足りるでしょう。
ただし、切手が不足すると、差出人に返送されるか、受取人側が不足分を支払わなければなりません。不足しないように、送付するものの重さをあらかじめ計測し、正確な金額を貼りましょう。
- 封書の厚さ1センチ以下、重さ25g以下:84円
- 封書の厚さ1センチ以下、重さ25g以上50g以下:94円
※封書の厚さが1センチを超えると定形外郵便となり、料金体系が変わります。
料金不足に不安がある場合は、郵便窓口へ直接持っていくと確実です。
送付状
封書の中には見積書の他に必ず送付状を入れましょう。
あらかじめ見積書を送付することを伝えていても、実際に届くまでにはタイムラグがあります。送付状を添付すれば、相手が封書を開封した際に、何がどのような目的で届いたかを、一目で把握できます。封筒に入れる際は、封をする前に送付状と封筒の宛名が一致していることを確認しましょう。
見積書だけでなく、重要な書類を郵送する際には、送付状を付けるのがビジネスマナーです。送付状には単に概要を一目で確認するためだけでなく、簡単な挨拶状としての役割も果たすからです。
送付状の記載方法は次の章で詳しく解説します。
「見積書在中」のスタンプ
封筒の表面には、見やすい場所に「見積書在中」のスタンプを押すといいでしょう。スタンプがあれば一目で重要書類だとわかるため、他のダイレクトメールに紛れてしまうこともありません。
厳格なルールではありませんが、通常は縦向きの封筒なら縦書き、横向きなら横書きのスタンプを押印します。スタンプがなければ手書きでも問題はありません。
見積書に同封する送付状はどう書く?
送付状に記載する内容は、ある程度テンプレート化されています。一部を変更して他のケースにも転用できるよう、あらかじめ書式を作っておくといいでしょう。
重要なのは何を送ったか一目でわかることと、相手に失礼がないようにすることです。以下で詳しく解説します。
送付状のテンプレート
送付状は毎回一から作成するのではなく、取引先ごと、内容ごとに部分的に修正して使うよう、あらかじめテンプレートを作っておくと便利です。
社内に送付状のテンプレートがない場合は、以下のサイトからダウンロード可能です。郵送用、FAX用のものから、両方に使える書式もあります。
ただし、宛先や内容を間違えないよう注意しなければなりません。テンプレートは汎用の書式ファイルをコピーして作成し、毎回変更が必要な箇所はわかりやすいようあらかじめ色分けしておくなどの工夫をするとよいでしょう。
見積書に同封する送付状の記載事項
送付状には、具体的に以下のようなことを記載します。
- 日付
- 宛名(会社名、担当部署、担当者名)
- 差出人名
- 件名(見積書の送付の件、などとする)
- 挨拶と本文
- 送付するものとその枚数(箇条書きで記載)
本文は、「拝啓」から時候の挨拶が続き、送った見積書を簡単に紹介する内容とします。
送付状を記載する際に最も重要なことは、送付物が何かを伝えることです。何の書面を何枚送ったかは、挨拶文とは別に、箇条書きで具体的に記載しましょう。
また、テンプレートを使って送付状を作成した際は、宛先や内容などが間違っていないかを再度確認してください。
送付状の書き方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
送付状を書く際の注意点
送付状を書く際、注意すべき点は以下のとおりです。
- 宛名は担当者まで記載する
- 相手の会社名などを省略したり間違えたりしない
- 通知1通につき用件は1つに絞る
担当者に確実に届けるため、宛名は部署や担当者まで記載しましょう。わからない場合は、見積書を郵送する前に連絡し、担当課や担当者名を確認します。
また、株式会社を(株)と省略したり、前株と後株を間違えたりするのは、マナーとして失礼にあたりますので、十分に注意しましょう。
そして、ビジネス上では1つの通知につき用件は1つに絞るのがマナーです。見積書の送付以外にも用件がある場合は別の通知で送りましょう。
見積書を郵送する方法と流れ
見積書は信書にあたるため、普通郵便で送ります。郵便物はメールやFAXと違い、重さによって値段が変わるため、不足がないよう注意しましょう。
実際に作成した送付書・見積書を郵送する手順について解説します。
郵送までの具体的な流れ
見積書を郵送で取引先に送る具体的な流れは以下のとおりです。
- 送付状を作成する
- 長形3号の封筒に宛先と差出人を記載、「見積書在中」のスタンプ
- 送付状と見積書を三つ折りにして長形3号の封筒に入れ、封をする
- 重さを量り、その重さに対応した切手を貼る
- ポストに投函、もしくは郵便局窓口に提出
送付状は書類の一番上にし、相手が書類を開封したとき最初に目に入るようにします。送付状のサイズは基本的にA4とし、郵送する際には三つ折りにして長形3号の封筒に入るサイズにしましょう。
封筒に入れる際は、封筒・送付状・見積書の宛名が一致していることを再度確認してから封をします。「見積書在中」のスタンプは、手書きでも構いません。
会社内に量りがあれば、あらかじめ重さを量ってそれに見合った切手を貼りましょう。通常送付状と見積書が1通ずつなら84円で足りますが、重さがギリギリの場合は念のため郵便局で量りなおしてもらうと安心です。
見積書の送付方法は覚えておきたいビジネスマナー
見積書を郵送する際には、三つ折りにして長形3号の封筒に入れ、重さ分の切手を貼ってポストへ投函するという流れが一般的です。その際、送付状を同封するのがビジネスマナーとされています。送付状には日付、宛名、差出人名の他、簡単な挨拶と送付書類を箇条書きで記載しましょう。
郵送はメールやFAXとは違い、送付してから相手が受領するまでに一定のタイムラグが発生します。見積書を郵送するよう取引先から言われたら、タイムラグを計算して、早めに送るようにしましょう。
よくある質問
見積書を郵送する際に必要なものは何ですか?
見積書の郵送には、長形3号封筒と郵便物の重さに合った切手、送付状が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
見積書に同封する送付状には何を書けばよいですか?
宛名と差出人、日付、挨拶文を兼ねた本文の後に、送付書類が一目でわかるよう、何の書類を何枚送ったかを箇条書きで記載します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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