• 更新日 : 2024年10月21日

封入封緘作業は代行業者に委託すべき?メリットや料金の目安も解説

大量の請求書納品書などを送る際、封筒に書類を入れて封をする「封入封緘作業」を引き受けてくれる代行業者がいます。専門のスタッフや環境が整っている代行業者なら、正確かつ迅速に作業を行ってくれます。

ここでは、封入封緘作業の代行業者に委託できる内容や、代行業者を利用するメリット・デメリット、料金の目安について解説します。

封入封緘作業は代行業者に委託すべき?

請求書や納品書など、発送する書類が大量にあり、限られた期日までに送付する必要がある場合は、代行業者に封入封緘作業を委託するほうがよいでしょう。

大量の書類を封入封緘するには人手と場所を割かなければなりませんが、社内で作業に必要なリソースを確保するのは難しいです。代行業者は、封入封緘作業専門のスタッフと作業場を持っています。

そもそも封入封緘とは

「封入封緘(ふうにゅうふうかん)」は「封入」と「封緘」という2つの作業を合わせた言葉です。「封入」は書類を封筒に入れる作業、「封緘」は書類が入った封筒を閉じる作業を指します。

小売業や信販会社、官公庁など、大量の書類を常に送付する企業・団体の多くは封入封緘作業を代行業者に委託しています。

印刷物を顧客のもとに届けるまでには「印刷物の印刷、封筒への印刷」「封入封緘」「発送」の3ステップがあります。具体的には、封入封緘作業は以下のような作業を行います。

  • 封入物と封筒のチェック

必要な封入物や封筒が揃っているか、汚れや印刷の不備がないかなどをチェックします。

  • 封入物を折る

所定の大きさに手作業、または機械で折ります。

  • 封入物を封筒に入れて封緘する

手作業、または機械で封入物を封筒に入れ、封緘します。封緘した封筒は、重量検査や厚み検査を行います。

封入封緘作業の代行を依頼する場合、依頼者は封入してほしい印刷物と封筒を代行業者に渡し、封入封緘作業が終わった状態で代行業者から受け取るパターンが一般的です。つまり、印刷物・封筒の用意や、封をされた封筒の発送は依頼者が自社で行う必要があります。

なお、印刷物の印刷から発送まで一貫して受託している業者も少なくありません。依頼者は印刷物や発送先のデータを渡すだけで済むので、便利です。

封入封緘作業の種類

封入封緘作業は「封入物と封筒の確認」「封入物を折る」「封筒に入れて封緘する」という3つの工程に分かれています。封入物を折る工程と封緘する工程は、手作業で行う方法と機械を使う方法があり、工程によって手作業と機械作業を使い分ける場合もあります。

折加工封入・封緘
手作業特殊な紙など、機械作業で対応できないもの
  • 特殊なサイズの封筒への封入封緘
  • 印刷物の宛て名を確認したうえでの封入・封緘が必要な場合
機械作業一般的な紙に印刷されたチラシ・請求書など、紙折り機で折る
  • 定型サイズの封筒に封入・封緘する場合、封入封緘機(インサーター)を使う

封入封緘作業を委託するメリットは?

封入封緘作業を委託するメリットとして、以下のような点が挙げられます。

必要な業務にリソースを集中させられる

専門業者に委託することで、限られた人材・スペースなどを社内の重要な業務に集中させることができます。

封入封緘作業には人と場所を割く必要があります。人材が限られている場合、機械を導入する方法もありますが、コストがかかります。発送物には発送期限があるため、業務の片手間に封入封緘作業を行うわけにもいきません。社内に封入封緘作業の専門スタッフを置くことは現実的ではないため、業者への委託が妥当です。

専門業者ならではの高クオリティ

発送物の美しさや作業の速さは専門業者にかないません。社内の従業員に大量の封入物をきれいに折り、破損させずに封入・封緘することを求めるには、限界があります。

専門業者は、封入物の折り方や封入・封緘についてのノウハウを持ち、スタッフを教育しています。また、折り機やインサーターなどの機械を導入し、美しさと速さ兼ね備えた仕事をしてくれます。

さらに、封緘後には重量検査などを行ってミスの防止にも備えているほか、発送先のデータなど個人情報の取り扱いにも細心の注意を払っています。

封入封緘作業を委託するデメリットは?

一方、封入封緘作業を外部の専門業者に委託することには、デメリットもあります。

費用が発生する

当然のことながら、封入封緘作業を外注すると費用が発生します。封入物を折る作業と封入作業、封緘作業はそれぞれ個別に発送物1点当たりの価格が設定され、発送物の点数が増えるほどコストが増える傾向にあります。

外部委託を考える際、社内で封入封緘作業を行う場合と、業者に委託する場合でどのくらいコストに差が出るのか計算して吟味しましょう。

情報漏洩のリスクが高くなる

外部業者は個人情報の取り扱いに注意していますが、社内から個人情報を持ち出すことになるため、まったくリスクがゼロというわけではありません。

また、依頼する外部業者内で直接、封入封緘作業をするとは限らず、二次業者や三次業者へと下請けに出されることもあります。関与する業者が増えるほど、情報漏洩のリスクは上がります。依頼する外部業者がどのような体制を取っているか、また情報漏洩が起きた場合の補償などのサポートはどうなっているのか依頼前に確認しておきましょう。

封入封緘作業を委託する場合の料金目安は?

封入封緘作業の委託料は発送物1点につき、封入物の折り、封入、封緘の工程ごとの価格が設定されていることが多いです。また、手作業か機械作業によっても価格が異なります。

作業価格

(封入物1点当たり)

折り手作業2.0~3.0円
機械作業1.0~2.0円
封入3.0~4.0円
封緘1.0~2.5円

業者によっては、折りの回数や、糊またはシールといった封緘方法などによって細かく価格を設定しているところもあります。複数の代行業者に見積もりを取り、検討しましょう。

マネーフォワード クラウドを活用すれば封入封緘作業の委託が不要に!

請求書や納品書などは「電子化することで発送の手間をなくし、封入封緘作業そのものをなくす」という選択が可能です。

「マネーフォワード クラウドインボイス」を活用すると、請求書や納品書、支払明細書などの帳票の受領や送付業務を効率化できます。「受領プラン」と「送付プラン」があり、どちらか一方だけを契約することも可能です。

「送付プラン」では帳票を電子化し、Webやメールで送付します。もちろん、郵便を希望する送付先については、郵便代行も可能です。帳票データをアップロードすれば、送付先の希望に応じて自動で送付方法ごとに振り分けられます。

請求書などを電子化すると、そもそも封入封緘作業がほぼなくなります。封入封緘作業の委託を考えている方は、「マネーフォワード クラウドインボイス[送付]」の活用もご検討ください。

帳票送付サービス マネーフォワード クラウドインボイス[送付]

封入封緘作業の委託はメリット・デメリットの両方を考慮しよう

請求書や納品書などを送付するにあたり、書類を封筒に入れて封をする作業を「封入封緘作業」といいます。大量の請求書を自社で送付するには、人手と場所を確保する必要があり現実的には難しいでしょう。そこで、多くの企業や団体が、封入封緘作業の代行業者を利用しています。

送付物の仕上がりは自社で手がけるものと比べるときれいで、大量の送付物をスピーディーに処理できる点が代行業者を利用するメリットです。しかし、コスト面や情報漏洩のリスクという点でデメリットもあります。

封入封緘作業を委託する場合は、自社で封入封緘作業にかけられるコストや、顧客情報などを外部へ出すリスクを考えましょう。また、請求書などの送付物の電子化によって、封入封緘作業そのものをなくすことができる可能性についても、検討してはいかがでしょうか。


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