- 更新日 : 2024年7月2日
領収書はパソコンで作成・印刷しても証憑になる!テンプレートも紹介
領収書というと、飲食店などでよく使われる複写式の手書きのものをイメージされる方も多いかと思います。しかし、いざ自分が領収書を発行することになった時に、どのようなものを作ればよいのか、PCで自作したオリジナルのものを印刷してもいいのか、悩むこともあるでしょう。
ここでは領収書作成の注意点を解説します。
目次
自前で印刷した領収書でも証憑書類として有効
自分で領収書を発行することになった時、「PCで自作したオリジナルの領収書でよいのか」「決められた用紙やフォーマットがあるのでは」と不安になるかもしれません。
結論から言うと、PCで自作したオリジナルの領収書を印刷したものであっても、証憑書類として有効です。領収書には決められた用紙やフォーマットはないので、必要な記載事項さえ書かれていれば問題ありません。
パソコンで領収書を作る方法①クラウドで簡単に作成
毎月領収書作成が発生する場合は、領収書作成をラクにするクラウド型領収書ソフトの利用がおすすめです。
フォーム入力で簡単に作成できるほか、請求書から領収書への変換なども簡単に可能です。
\エクセル不要!領収書をフォーム入力でラクに作成/
パソコンで領収書を作る方法②テンプレートを活用
領収書のテンプレート領収書に記載すべき項目や書き方には、ある程度の決まりがあり、インターネット上にもたくさんのテンプレートが公開されています。
「領収書をPCで自作するのは面倒」「作り方がよくわからない」という方は、マネーフォワード クラウド請求書が提供する無料の領収書のテンプレートを活用ください。以下のリンクより、無料でダウンロードいただけます。
領収書を作成・印刷する際に記載が必要な項目領収書は、自作であっても必要な記載事項が書いてあれば、有効な証憑書類として認められます。記載が必要な項目について1つずつ見ていきましょう。
タイトル
その書面が領収書であることがひと目でわかるように、「領収書」と目立つように記載します。
支払いが行われた日付
実際に支払いが行われた日付を記載します。銀行振込の場合は入金があった日付となります。
受領金額
受領金額を明記します。改ざんを防止するために金額の先頭に「¥」を、末尾には「※」や「−」を付けます。また、金額の3桁ごとに「,」を付けて記載します。
但し書き
支払いの使途を記載します。「お品代として」など抽象的な記載では相手方の税務上の必要経費として認められない場合があります。相手方の要望も踏まえて具体的に記載しましょう。
購入明細書や納品書を添付する方法も考えられます。
宛名
支払いをした相手方の会社名・氏名を記載します。空欄で発行すると領収書として認められない可能性があるので注意してください。
また、商慣習上「上様」と記載することもありますが、できるだけ正式名称を記載するようにしましょう。
発行者
領収書を発行する側の会社名・氏名、住所、連絡先などを記載します。
なお、領収書の作り方や記載が必要な項目については、こちらのページで詳しく解説しています。
金額によっては収入印紙が必要になる場合も
受領した金額によっては、領収書に収入印紙を貼付する必要があります。収入印紙とは、主に国に対する税金(印紙税や登録免許税等)や手数料等を支払う目的で発行される証票です。
領収書に収入印紙を貼付する必要があるのは、受領金額が5万円以上の場合です。受領金額に応じて収入印紙の額も変わるので、受領金額が5万円以上の場合には、必要になる収入印紙の額を確かめて忘れずに貼付しましょう。
ここで注意したいのは、収入印紙の基準となる受領金額は、税抜金額で見る点です。領収書内に内訳として消費税額を記載し、その税額分を差し引いた税抜金額で収入印紙の額を確認することになります。ただし、領収書内に消費税額が内訳として記載されていない場合、額面通りの金額に合わせて収入印紙を貼付することになるので注意が必要です。
収入印紙を貼る必要のある領収書であるにもかかわらず収入印紙を貼付していない場合は、過怠税として、本来納めるべき税額の3倍相当額が発行者に課されてしまいます。
なお、5万円未満の場合は収入印紙は不要です。受領金額と印紙代の対応表など、詳しくは以下のページをご覧ください。
領収書の自作には記載事項や収入印紙に注意
領収書は、PCで自作して印刷することで有効な証憑とすることができます。ただし、必要な記載事項を備える必要があるので、記載の仕方も含めて確認する必要があります。取引先・お客様の課税リスクにも関わるので、適切な記載方法を理解しておきましょう。
また、見落としがちなのが収入印紙です。5万円以上の領収書を発行する際には、必ず収入印紙の貼付が必要です。いざというときに忘れないように頭の隅に置いておきましょう。
よくある質問
PCで作成・印刷した領収書も、証憑書類として認められますか?
領収書には決められた用紙やフォーマットはないので、必要な記載事項さえ書かれていれば、 PCで作成・印刷した領収書も有効な証憑として問題なく認められます。詳しくはこちらをご覧ください。
領収書を作成・印刷する際に、記載が必要な項目は何ですか?
タイトル、受領した日付、受領金額、但し書き、宛名、発行者を正しく記載する必要があります。また、受領金額によっては収入印紙を貼付する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
電子領収書の関連記事
新着記事
適格請求書発行事業者に登録しないとどうなる?取引先への影響や登録方法も解説
適格請求書等保存方式(インボイス制度)が始まっていますが、適格請求書発行事業者に登録していないけど問題ないのかな?と不安に思っている事業者もいるでしょう。では、適格請求書発行事業者に登録しないとどのような影響があるのでしょうか? 本記事では…
詳しくみる標準税率10%のみの適格請求書のフォーマットは?書き方や注意点も解説
インボイス制度対応には、適格請求書が必要です。では、標準税率10%のみでも適格請求書は必要なのでしょうか? 標準税率10%のみの適格請求書のフォーマットが知りたいという方に向けて、本記事では標準税率10%のみの場合のフォーマットや書き方、書…
詳しくみる「インボイス残業」にどう対処する?経理の業務負担の増加の原因を解説
インボイス制度開始に伴い、経理担当者を中心に事務処理の業務負担が増え、残業の発生につながっています。業務量が増加する理由のひとつは、取引先がインボイス発行事業者の登録を受けているか確認しなければならないためです。 本記事では、インボイス開始…
詳しくみるゆうメールの郵便料金はいくら?出し方や値上げの対応策を解説
本記事では、ゆうメールの郵便料金について解説します。あわせて、ゆうメールの概要やゆうメール利用時の注意点などもまとめたので、経理担当者の方はぜひ参考にしてください。 郵便料金の値上げでゆうメールはいくらになる?【2024年10月より】 郵便…
詳しくみるA3封筒の郵便料金はいくら?サイズや用途も解説
2024年10月1日の郵便料金が変更で、A3用紙を郵便で送る際の料金も上がります。料金は封筒のサイズや重さによっても異なるため、事前に確認することが大切です。 また、郵便を発送する機会が多い事業者は、年間コストの増加を見込んで対策を立ててお…
詳しくみるスマートレターの郵便料金はいくら?出し方や注意点を解説
2024年10月に実施される郵便料金の値上げには、スマートレターも含まれます。低料金で使い勝手のよいスマートレターですが、値上げによってどれだけコストアップになるのでしょうか。 本記事では、スマートレターの新料金について解説します。スマート…
詳しくみる