- 更新日 : 2024年5月8日
林業の請求書テンプレートと書き方のポイントを紹介!
林業の請求書は、林業に従事する個人や企業が、木材の伐採、運搬、販売などのサービスを提供した後に、その対価を請求するために使用します。林業作業員、森林管理者、木材販売業者などがこの請求書を利用することがあります。
サービス提供後、合意された支払条件に基づき、顧客に対して正式な支払いを求める際に発行されます。請求書には、提供されたサービスの詳細、数量、単価、合計金額、支払期限などが記載され、取引の透明性を保ち、会計処理の正確性を確保するために重要な文書となります。
当記事では、林業の請求書を書きたい方向けに、林業ならではの請求書の書き方のポイントと、林業向けの無料テンプレートを紹介します。
目次
林業の請求書を書く際のポイント・注意点
林業として収入を得る際には、請求書の発行が必要になる場合もあるでしょう。しかし林業は木材価格が変動するという特徴があるため、請求書の発行にも注意が必要です。林業の請求書を書く際の、ポイントや注意点を紹介します。
山元立木価格を確認する
林業とは主に森にはえている木を伐採して収入を得ることを言いますが、木材の価格は常に変動しています。そのため林業の請求書を発行する際には、山元立木価格(やまもとりゅうぼくかかく)を確認するようにしましょう。山元立木価格とは、森林に生えている木の価格のことで、丸太の材積1㎥あたりの価格です。
林業者が自分で所有している森林の木を伐採する場合もあれば、委託を受けて伐採する場合もあります。大きな木を伐採して販売するには人手や技術が必要になるため、小規模の林業者では販売できません。そのため、森林組合が変わりに販売するケースも多く、請求書を発行する際には価格をよく確認しましょう。
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インボイス制度の影響を確認しておく
林業で請求書を発行する際には、適格請求書(インボイス)への対応の必要性も確認しておきましょう。伐採した木材を木材市場等で他の事業者に販売する場合は、インボイスの要件を満たした請求書の発行を求められることがあります。インボイスに対応していなければ販売先は消費税の仕入税額控除を適用できなくなるため、販売量が減少するかもしれません。
しかし森林組合や農協に販売を委託(無条件委託⽅式かつ共同計算⽅式により販売委託するものに限る)している場合は、インボイスの交付義務が免除されます。この場合は、買い手は森林組合等が発行する書類を使って、仕入税額控除ができます。
林業者には、売上1,000万円未満の消費税免税業者が多いかと思われます。しかしインボイスを発行できる適格請求書発行事業者に登録すると、消費税の課税事業者になるため消費税の確定申告が必要になる点には注意が必要です。
消費税の軽減税率に注意する
林業で請求書を発行する際には、消費税の軽減税率にも注意が必要です。木材の販売に関する消費税率は10%ですが、木材で栽培したキノコ類や山菜、タケノコなどの食品には、軽減税率(8%)が適用されます。
なお、インボイスの場合は、消費税の適用税率ごとに取引金額の合計及び税額を記載する必要があります。免税事業者の場合も、販売先が「免税事業者等からの仕入れに係る経過措置」を適用するためには請求書に税率毎の取引金額の記載が必要になります。そのため、木材や食料品の販売を記載する際には税率の違いにも注意するようにしましょう。
林業向けの無料請求書テンプレート(インボイス制度対応)
林業向けの請求書エクセルテンプレートは、こちらのダウンロードページから無料でダウンロードできます。品目・単位などは、あくまでサンプルで簡易的・汎用的に入力していますので、ご自身の業務に合わせて適宜カスタマイズしてみてください。
免税事業者向けのシンプル・汎用的な請求書テンプレート
免税事業者向けの請求書エクセルテンプレートは、こちらのダウンロードページから無料でダウンロードできます。
請求書テンプレート一覧まとめはこちら
なお、林業向けの請求書以外にも、様々な請求書テンプレートを無料でダウンロードしていただけますので、詳しくはこちらのページからご覧ください。
なお、マネーフォワード クラウド請求書では、エクセル不要でフォーム入力でカンタンに請求書を作成するが可能です。林業用の請求書ももちろん作成できますので、ぜひお気軽にご利用ください。
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林業の請求書を作成する際のまとめ
林業の請求書作成においてテンプレートの活用は、効率的かつ誤りを減らすために非常に役立つでしょう。テンプレートを使用することで、必要な情報が網羅され、整理された形式で請求書を提出することができます。
また、クラウド請求書ソフトの使用により、請求書の作成、送信、追跡が簡単になり、時間とコストの節約につながります。請求書には、提供した林業サービスの詳細(作業内容、単価、作業量など)を明確に記述し、透明性と信頼性を確保することが重要です。これらのポイントを抑えることで、スムーズかつプロフェッショナルな取引が実現します。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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