• 作成日 : 2022年9月16日

インボイス制度はアルバイトも影響を受ける?ケース別に解説!

インボイス制度はアルバイトも影響を受ける?ケース別に解説!

インボイス制度とは、2023年10月1日以降の仕入税額控除(課税売上に係る消費税から課税仕入に係る消費税を控除して納税額を計算すること)の適用に、仕入先による適格請求書(インボイス)交付が必要となる制度です。

事業者にとって会計処理が大きく変わるこの制度は、アルバイトで働く方々にも影響があるのかを詳しく解説していきます。

インボイス制度はアルバイトも影響を受ける?

消費税に関わる制度である適格請求書等保存方式(インボイス制度)は、アルバイトとして働く方にどのような影響があるのでしょうか。

基本的にアルバイトはインボイス制度の影響は受けない

インボイス制度は、課税事業者が納税する消費税額に仕入税額控除を適用するための制度です。報酬受け取りのために請求書を発行する必要がなく、報酬に消費税が含まれない給与所得者であるアルバイトの方は、原則としてインボイス制度の影響を受けません。

そもそもインボイス制度が影響する人は?

では、インボイス制度が影響するのはどのような方なのかを確認しておきましょう。

■仕入税額控除を受けたい課税事業者

2023年10月1日以降、課税事業者が仕入税額控除を受けるためには、適格請求書発行事業者から交付される適格請求書が必要です。適格請求書と認められない請求書に対して消費税を支払っても、仕入税額控除の対象とはなりません(2029年9月30日までは適格請求書発行事業者以外に対する仕入税額の一定割合が控除される経過措置が適用されます)。

■取引先から適格請求書の交付を求められる事業者(適格請求書発行事業者)

取引先から適格請求書の発行を求められた事業者は、適格請求書発行事業者に登録し、消費税納税事業者となる必要があります。
※免税事業者の場合、適格請求書を発行しないことを決めたのであれば、免税事業者のままでいる選択肢もあります。

従来、個人事業主なら基準年の前々年の売上、法人なら前々年度の売上が1,000万円を超えた場合に課税事業者となる義務が生まれましたが、適格請求書発行事業者登録を行う場合は、売上を問わず登録した年度から課税事業者となります。

インボイス制度についての詳細はこちらもご覧ください。

広告

アルバイト以外の収入がある場合は?インボイス制度の影響をケース別に解説

アルバイトとして働く方は基本的にインボイス制度導入の影響はありませんが、働き方によっては一部例外もあります。

アルバイトのほかに個人事業主としての収入がある場合

給与所得者であるアルバイトの収入のほか、個人事業主として業務を受託している場合、個人事業主としての業務の取引先から適格請求書の交付を求められる可能性があります。発注元である事業者から適格請求書の発行を求められた場合には、適格請求書発行事業者登録を検討する必要があるでしょう。

前述のとおり、個人事業主としての売上が1,000万円未満であったとしても、適格請求書事業者となる場合には消費税の納税義務が生じます。免税事業者のままでいれば消費税納税の必要はありませんが、取引先が仕入税額控除を行えなくなるため、取引額の値引きや取引の縮小を相談される可能性も考えられます。

アルバイト先から別途業務を受託している場合

給与をもらっているアルバイト先から別途業務を受託している場合、アルバイト先から適格請求書の交付を求められる場合があります。アルバイト先に依頼されて業務時間外に描いたイラスト、何らかの専門家として行った講演やスタッフ指導などの給与外報酬に対し、適格請求書の発行が求められるかもしれません。

たった一度の支払いのために適格請求書発行事業者登録を行うのは非常に手間がかかりますので、イラスト作成や指導などの対応を行った時間を時間外労働扱いにしてもらうなど、報酬の支払い方法をアルバイト先と相談するとよいでしょう。

アルバイトの雇用形態にも注意!

日雇いなど、アルバイトが短期間である場合、短期の雇用契約にもとづいた賃金が支払われます。そのため請求書の交付が不要とされるのが一般的ですが、中には「アルバイト」として募集しながら、働く側には何も伝えないまま業務委託として扱い、業務終了後に請求書の発行を求められるというケースもあるようです。

インボイス制度の運用が始まった後、適格請求書の交付を依頼される可能性が全くないとは言い切れません。

このような事態を防ぐためにも、アルバイトで働く際は雇用形態がどうなるのかを確実にチェックするようにしましょう。

アルバイトでもインボイス制度の影響を受ける場合がある!しっかり理解を深めておこう

アルバイトとして働く方は、基本的にはインボイス制度導入に備える必要はありません。しかし、給与所得であるアルバイトの収入のほか、取引先に請求書を発行する業務受託による収入がある場合は注意が必要です。

適格請求書発行事業者登録は、取引先の種類や要求、取引内容によって異なります。適格請求書発行事業者として登録を行うべきか、アルバイト以外の収入の有無も含めて十分な検討を行いましょう。

広告

請求書業務を自動化!マネーフォワード クラウド請求書

面倒な請求書業務を自動化でラクにしませんか? Money Forward クラウド請求書

よくある質問

インボイス制度はアルバイトも影響を受けますか?

収入が給与のみのアルバイトの方であれば影響はありません。詳しくはこちらをご覧ください。

アルバイトとは別に業務を受託している場合、インボイス制度の影響を受けますか?

取引先から適格請求書の交付を求められる可能性があるため、影響が全くないとは言えません。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。

関連記事