• 更新日 : 2023年11月10日

送付状に使える12月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

送付状に使える12月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

ビジネス文書には送付状を添付しますが、そこには時候の挨拶を入れるのがマナーとされています。時候の挨拶とは季節を表す言葉を用いた文章で、それぞれの季節や月の気候に合った言葉を添えます。その月のいつ送るかでも表現が変わるため、よく確認しましょう。

本記事では、12月に送る送付状に記載する時候の挨拶について紹介します。

送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは

ビジネスシーンでは請求書領収書など、書類を送る機会があります。これら送付書類には、送付状を添えるのが一般的です。

ここでは、送付状の意味や送付状に記載する時候の挨拶について解説します。

送付状(添え状)とは?

送付状は請求書などの書類と一緒に送るもので、「添え状」や「送り状」とも呼ばれます。ビジネスにおいて相手方に何かを送るときには、送付状を添えるのが一般的です。

送付状の主な目的は、挨拶です。書類を相手に渡す際は口頭で挨拶できますが、郵送ではそれができません。その挨拶代わりになるのが、送付状です。

送付状を同封しない場合、「挨拶もなく書類だけが送られてきた」という印象を与えます。「ビジネスマナーに欠ける」と思われるかもしれません。そのため、ビジネス文書を送付する際は、送付状を添えることが大切です。

送付状には、送付した内容物を相手に伝える目的もあります。送付状が添えられていれば、何が送られてきたかがすぐにわかるでしょう。送った書類が間違いなく揃っていることを確認してもらうためにも、送付状の添付が必要です。

送付状の書き方について、詳しくは以下の記事が参考になります。

時候の挨拶の役割

送付状をはじめ、相手に送るビジネス文書には時候の挨拶を書くのがマナーとされています。時候の挨拶とは、挨拶状の冒頭に書く季節を表す言葉です。

拝啓のあとにつける「〇〇の候」といった漢語調の文言や、「日暮れが早い季節となりました」など口語調の文言が時候の挨拶となります。

それぞれの季節や気候・行事を踏まえた挨拶をすることでコミュニケーションを図り、季節の移り変わりによる体調の変化を気遣うことで、相手との信頼関係を高める役割もします。

12月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧

12月に送る送付状には、12月の季語を使った時候の挨拶を記載します。季語は、中国の暦をもとに生まれた「二十四節気(にじゅうしせっき)」に沿った言葉が使われています。

上旬・中旬・下旬に分かれた挨拶の言葉があるため、送付する時期に合わせて適切な挨拶文を選びましょう。

ここでは、12月の時候の挨拶について、各時期ごとの表現を紹介します。

12月上旬の時候の挨拶

ビジネスシーンの送付状に使う時候の挨拶は、かしこまった印象の漢語調を使うのが一般的です。

12月は師走(しわす)とも表現され、12月全般で「師走の候」という挨拶が使えます。また、12月上旬は初雪が降るほど寒くなる時期で、「初雪」や「大雪」を使った挨拶を使います。

また、「孟冬」は冬の初めという意味があり、11月中旬から12月上旬に使われる時候の挨拶です。

  • 初雪の候
  • 大雪の候
  • 孟冬の候
  • 小雪の候
  • 各地から雪の便りが届く季節となりました
  • 師走に入り、寒さもますます強まってまいりました

12月中旬の時候の挨拶

12月中旬は、日暮れが早くなった時期を表す「短日」や、冬の寒気が入ってくる頃を表す「寒気」を使います。

  • 短日の候
  • 寒気の候
  • 雪が盛んな頃となりました
  • 日暮れが早い季節となりました
  • 冬の寒気が身にしみる頃となりました

12月下旬の時候の挨拶

12月22日頃は「冬至」で、北半球で昼の長さが1年で最も短くなる日です。12月下旬の季語になります。

年末が近づいたことを意味する「月迫」や、「年の暮れ」を意味する「歳晩」「歳末」も12月下旬の時候の挨拶に使います。

  • 冬至の候
  • 月迫の候
  • 歳晩の候
  • 歳末の候
  • 冬至の頃となりました
  • 12月の末に迫ってまいりました
  • 年末の頃となりました
  • 寒さが本格的になり、冬将軍が到来する季節です
  • 冬至を過ぎ、いよいよ年の瀬が押し迫ってまいりました

間違いやすい時候の挨拶

時候の挨拶は中国で生まれた二十四節気をもとにしており、実際の季節感とはズレを感じる部分があります。

二十四節気は季節が1〜2ヶ月早く、月によっては実際の季節感と違和感を感じる場合があるでしょう。そのため、他の月の季語と間違える場合もあります。

12月の時候の挨拶では、11月や1月の挨拶と間違えないように注意しましょう。

12月の送付状の例文(ケース別)

送付状は、書類ごとに挨拶の文言が異なります。ここでは、12月に送る請求書・領収書・履歴書の例文を紹介します。

請求書を送る場合

請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

「冬至の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

早速ではございますが、請求書をお送りいたしますので、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。」

領収書を送る場合

領収書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

「初雪の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

さて、令和〇年〇月〇日付けで請求させていただきました「〇〇」の代金につきましてお振込いただき、ありがとうございます。

つきましては、領収書を送付させていただきますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。」

履歴書を送る場合

履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

「師走の折、貴社におかれましてはいよいよご発展のこととお慶び申し上げます。

この度、〇〇に掲載されておりました貴社の求人に応募させていただきたく、履歴書と職務経歴書を送付させていただきました。ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。」

送付状に時候の挨拶を書く際のポイント

送付状に時候の挨拶を書く際は、いくつか注意したい点があります。時候の挨拶にはネガティブな表現もあるため、それらを避けてポジティブな言葉を選ぶという点です。

また、定型文をそのまま使うよりも、相手に合わせた文言を使うと印象が良くなります。

ここでは、送付状に時候の挨拶を書く際のポイントをみていきましょう。

ネガティブな表現は避ける

送付状に書く時候の挨拶は、ネガティブな表現に注意しましょう。12月は特に寒さが増してくる季節で、「寒い」や「冷たい」といった言葉が使われることもあります。例えば「厳しい寒さ」という表現はネガティブな印象になりがちなため、気をつけましょう。

できるだけポジティブな印象を与える挨拶文にすることで、よい印象を与えることができます。

送付相手に適切な文言を使用する

時候の挨拶は定型文となっていますが、そのまま使うと事務的な印象を与えます。その年の気候によっては、時候の挨拶が季節感にそぐわない場合もあるでしょう。

できるだけそのときの季節感を出し、相手との関係性も考えた表現を選ぶことをおすすめします。気持ちが伝わり、信頼関係も深まるでしょう。寒さが増していく12月であれば、結びの言葉で健康を祈る言葉を入れるという方法もあります。

12月の送付状のテンプレート・ひな形

送付状は、送る文書に応じて、書くべき項目や記載する形式にパターンがあります。マナーに沿った文書を作成するためには、テンプレートの利用がおすすめです。

以下のページから12月の時候の挨拶が入った送付状のテンプレートを無料でダウンロードできます。マナーに沿った送付状を作成できるため、ぜひご活用ください。

12月の送付状には季節感のある時候の挨拶を入れよう

ビジネスで送る文書には、送付状を入れるのがマナーとされています。送付状には時候の挨拶を入れるのが一般的で、12月は「師走」や「大雪」などの季語を使った挨拶文を使います。

時候の挨拶には多くの定型文がありますが、実際の季節感を考えた挨拶にする工夫も必要です。取引の長い相手先などには、オリジナリティのある言葉を添えるのもよいでしょう。


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