• 更新日 : 2023年7月14日

送付状に使える5月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

送付状に使える5月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介

ビジネスのマナーとして、送付状には時候の挨拶を入れます。時候の挨拶とは、その季語を使った季節の挨拶のことです。時候の挨拶は上旬・中旬・下旬で異なるため、適切な内容を記載しましょう。

本記事では5月に送る送付状に書く時候の挨拶について、例文とともに紹介します。

送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは

取引先などに書類を送付する際、送付状を入れるのがビジネスマナーです。ここでは、送付状の意味や、本文の前に記載する時候の挨拶の役割について解説します。

送付状(添え状)とは?

送付状とは、請求書や契約書、履歴書などビジネス文書を送付する際に同封する書類のことで、添え状とも呼ばれます。送付状は挨拶と送付した書類の概要を知らせる役割があります。送付状には時候の挨拶を記載し、同封する書類の内容を記載します。

送付状を添えずにただ書類だけを送るのは、印象が良くありません。相手によっては、「なんの挨拶もなく送られてきた」「丁寧な扱いではない」と受け取られるケースもあるでしょう。書類を送付した意図が正確に伝わらない可能性もあるため、送付状は添えるようにしましょう。

送付状の役割や書き方について、詳しくは以下の記事で説明していますので、参考にしてください。

時候の挨拶の役割

送付状の本文には、まず時候の挨拶を書きます。時候の挨拶とは手紙やメールで最初に書くもので、季節を表す言葉を使った文章です。「時候」とは、移り変わる四季の気候や陽気という意味があり、時候の挨拶では送る時期の気候や陽気に応じた季語を使います。本文の前に時候の挨拶を入れるのは、ビジネスレターのマナーです。

時候の挨拶に使う言葉は、基本的に「二十四節気(にじゅうしせっき)」に沿った言葉を選びます。二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれ6つずつに分けた言葉です。立春や立秋、冬至など、その季節を表す24の季語があります。

5月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧

5月に送る送付状には、5月の季語を使った時候の挨拶を書きます。時候の挨拶は上旬・中旬・下旬によって異なるため、適した言葉を選びましょう。

時候の挨拶には漢語調と口語調があり、一般的に、ビジネス文書やメールでは、漢語調の表現を使います。柔らかい表現にしたい場合は、口語調を使う場合もあります。

二十四節気は中国で作られた暦のため、実際の季節とはずれを感じる場合があります。そのため5月の時候の挨拶は4月の挨拶と間違いやすく、注意が必要です。

ここでは、時期ごとの時候の挨拶を紹介します。

5月上旬の時候の挨拶

5月は暦のうえでは立夏(5月4日ごろ)までが春であり、5月初めは「晩春」にあたります。そのため、挨拶の書き出しは春の終わりを表す季語を使います。

  • 晩春の候
  • 残春の候
  • 葉桜の候
  • 春も終わりの時期となりましたが
  • 桜の花が散り葉桜の時期となりましたが
  • 過ぎ行く春が惜しまれる頃となりましたが

また、次のように5月前半に使える時候の挨拶もあります。

  • 新緑の候
  • 若葉の候
  • 青葉の候
  • 薫風の候
  • 緑風の候

5月中旬の時候の挨拶

立夏を過ぎた5月中旬は、夏が近づいてきたことを表現する季語を使います。

  • 立夏の候
  • 初夏の候
  • 薄暑の候
  • 軽暑の候
  • 新茶の候
  • 少し暑さを感じる頃となりましたが
  • 季節は春から夏への変わる時期を迎えていますが
  • 暦の上ではもう夏ですが
  • おだやかで過ごしやすい季節になりました

5月下旬の時候の挨拶

5月下旬は、そろそろ夏ということを表す季語を使います。

  • 向暑の候
  • 軽暑の候
  • 小満の候
  • 万緑のみぎり
  • だんだん暑さが増す頃となりましたが
  • 春から夏へと季節が変わりゆくこのごろ
  • 強まる日差しに夏の訪れを感じる季節を迎えました
  • 若葉が初夏の日差しに輝く季節となりました

間違いやすい時候の挨拶

日本における5月は感覚的に春の真っ盛りですが、時候の挨拶では春の終わりです。下旬になるに従って夏を表す言葉が多くなります。4月の季語と間違わないよう、注意しましょう。

「春爛漫の候」「春和の候」「春陽の候」などは4月の季語であるため、5月には使わないようにしてください。

5月の送付状の例文(ケース別)

5月に送る送付状は、書類の種類によって使い分けましょう。ここでは、請求書、領収書、履歴書を送るケースについて、それぞれ時候の挨拶の例文を紹介します。

請求書を送る場合

請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。

若葉の季節を迎え、貴社にはより一層のご発展のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご厚情を賜り、深謝申し上げます。早速ではございますが、請求書をお送りいたしますので、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。

領収書を送る場合

請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文を紹介します。

暦の上では立夏を迎え、〇〇様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。この度は、〇月〇日付けで請求させていただきました「〇〇」の代金につきまして早速お振込いただき、誠にありがとうございます。

つきましては、領収書を送付させていただきますので、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。

履歴書を送る場合

履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文を紹介します。

立夏の折、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度、貴社求人に応募させていただきたく、履歴書と職務経歴書を送付させていただきました。ご検討の上、ぜひとも面接の機会をいただけましたら幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

送付状に時候の挨拶を書く際のポイント

送付状に時候の挨拶を書く際は、できるだけポジティブな言葉を選ぶことが大切です。また、相手に合わせた適切な文言を使用するようにしましょう。

ここでは、送付状に時候の挨拶を書く際のポイントを解説します。

ネガティブな表現は避ける

時候の挨拶では、ネガティブな表現にならないよう気をつけましょう。穏やかな季節の5月はあまりネガティブになる時候の挨拶はありませんが、場合によっては印象が良くない表現になることもあります。

例えば、夏が近づくことを「蒸し暑い夏が訪れようとしている」などと表現すると、ネガティブな印象を与えてしまうでしょう。

できるだけポジティブな言葉で書くよう心がけてください。

送付相手に適切な文言を使用する

時候の挨拶は、送付相手に合わせて適切な言葉を使用することも大切です。相手を考えずに定型文を使うと、形式的な印象を与える場合もあります。

相手との関係性を考え、送る側の気持ちが伝わる文章を考えてください。結びの言葉では体調を気遣う言葉を入れるのもよいでしょう。

送付状のテンプレート・ひな形

送付状は、書くべき項目や記載する形式に決まったパターンがあります。初めて作成するときは、ビジネスマナーに沿った文書を作成するためにもテンプレートを利用するとよいでしょう。

次のサイトでは、送付状のテンプレートの一覧ページを掲載しています。税理士が監修しているテンプレートです。ビジネスシーンで利用できるワード形式の送付状を無料でダウンロードできます。さまざまなデザインを選べるため、シーンに合ったテンプレートを見つけてください。

5月の送付状には時候の挨拶を正しく書こう

請求書などを送る際に添付する送付状では、本文の前に時候の挨拶を書くことがマナーです。時候の挨拶は四季の気候や陽気を表現するもので、送る月ごとに変わります。

5月は春がそろそろ終わり、夏が近づいている表現を使うことが多いです。ポジティブな内容にすることも大切です。記事を参考に、5月の送付状に適した時候の挨拶を書くようにしてください。


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