- 更新日 : 2023年3月24日
送付状は履歴書を郵送する際に必要!作り方や注意点は?
就職・転職活動においては、企業に履歴書や職務経歴書を送付します。履歴書を送付する際は、送付状の添付がビジネスマナーです。
ビジネスマナーといっても、送付状の正しい作り方がわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、送付状の作り方や注意点、履歴書を郵送する際のマナーについて解説します。
目次
履歴書に添付する送付状とは?
履歴書に添付する送付状とは、「誰が誰に対してどんな書類を送付するか」を1枚にまとめた書類です。「添え状」とも呼ばれています。
企業の採用担当者は、毎日たくさんの書類を受け取ります。送付内容が一目でわかる送付状を添付することは、やりとりを円滑に進めるためのビジネスマナーです。送付状は、郵送で書類を送付する場合のみ必要となります。メールで書類を添付する場合、送付状は必要ありません。
送付状には、記載すべき内容や郵送の仕方に決まったルールがあります。就職活動では、送付状でビジネスマナーの理解が問われる面もあるため、ルールに沿った送付状の作成が不可欠です。
送付状のルールが守られていないとビジネスマナーを理解していないと思われてしまうので、注意しましょう。
履歴書に添付する送付状の書き方
ここからは、履歴書や職務経歴書を送付する際の送付状の書き方を解説します。
パソコンの場合、A4のコピー用紙に横書きで作成します。用紙は白無地で、柄や縁取りがある物は控えましょう。
上の画像を参考に、以下の記載内容をご確認ください。
日付
日付は、書類を投函する日を右寄せで記載します。
日付の書き方には「令和5年」という和暦と、「2023年」という西暦の2種類ありますが、どちらでも構いません。履歴書や職務経歴書に書いた日付と、書き方を合わせましょう。
送付先
送付先は住所・企業名・企業担当者の順で記載します。それぞれ改行して記載しましょう。
企業名は(株)と省略せず、「株式会社○○」と正式名称を記載します。企業の担当者名がわかる場合は、会社名の次に改行して記載します。順番は「部署名」→「個人名」です。
会社名や個人名の後には、敬称をつけます。会社や部署といった集団の場合は「御中」、個人名の場合は「様」です。個人宛の場合は、社名や部署名の後に「御中」をつける必要はありません。
差出人
差出人は右詰めで記載します。順番は、郵便番号、住所、氏名、電話番号、メールアドレスです。それぞれ改行して記載します。
電話番号やメールアドレスは、日中連絡が取れるものにしましょう。固定電話でなく、携帯電話の番号を記載しても構いません。
頭語
文章の始まりには、挨拶の意味である頭語をつけます。頭語には「拝啓」「前略」「謹啓」などがあります。履歴書を送付する場合は「拝啓」を使用するケースがほとんどです。
ビジネス文書では、挨拶を省略する「前略」は使いません。挨拶の省略は、取引先に失礼にあたるとされるからです。頭語に困ったときは、「拝啓」を使用しておけば間違いないでしょう。
時候の挨拶
頭語の次に1文字スペースを入れ、会社の繁栄を喜ぶ文章をつけます。「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」「時下ますますご清祥のことと存じます」などです。
文章の前に、季節ごとに変わる「時候の句」をつけてもいいでしょう。
本文
時候の挨拶を入れた次に、本文を記載します。本文には、何の書類を送付したかを簡潔に記載します。自己紹介や志望動機を入れてもいいでしょう。
自己紹介や志望動機を本文に書く際は、長々と書いてはいけません。A4用紙1枚に収めるためにも、1、2行で済ませましょう。
書類の枚数
本文の次は、送付状とともに添付する書類の枚数を記載します。
「記」と先頭に中央揃えで記載した後、「1. 履歴書 1枚」「2. 職務経歴書 1枚」のように添付する書類をリストにします。リストは左揃えにしつつ、中央に寄せると見やすいです。「インデント」機能を使うと、左揃えにしつつ中央に寄せられます。
結語
文章の最後に、頭語に対応する結語をつけます。「拝啓」の後は「敬具」、「謹啓」の後は「謹白」のように、頭語と結語はセットです。
履歴書を送付する際は、「拝啓」と「敬具」を使用するのが一般的です。「前略」と「草々」は、挨拶を省略するときに使います。ビジネスの場では、挨拶の省略は先方に失礼にあたるとされているため、「前略」「草々」の使用は控えましょう。
以上
書類の末尾に、右寄せで「以上」と記載します。「書類の内容はこれで終わり」であることを示すためです。
書類の内容や枚数を記載した後、1行空けて「以上」と記載します。
「以上」と記載した後で、文章を記載してはいけません。書きたいことが出てきたときは、手紙のように追伸をつけるのではなく、「以上」の前の本文に記載しましょう。
履歴書に添付する送付状を手書きで書く場合
送付状は、パソコンだけでなく手書きでも作成可能です。手書きの場合は縦書きになり、記載する内容の順番も変わります。手書きでの送付状の記載順は、次のとおりです。
- 頭語、時候の挨拶
- 本文
- 書類の枚数
- 結語
- 日付
- 氏名
- 担当者名
手書きの場合、修正ができません。間違えた場合は、最初から書き直しが必要となります。ビジネスでの文書作成は、パソコンが主流です。パソコンが使えることを伝えるためにも、送付状の作成はパソコンで作成した 方が無難といえるでしょう。
特別な事情により手書きで送付状を作成する場合は、下記記事を参考ください。
履歴書に添付する送付状に関する注意点
履歴書に添付する送付状を作成する際、いくつか注意点があります。
注意点を外してしまうと、送付状の意味がなくなるだけでなく、ビジネスマナーを理解していないと思われてしまうかもしれません。以下、履歴書に添付する送付状に関する注意点や作成のポイントを解説します。
1枚に収める
送付状は「誰がどの書類を何枚送付したか、先方の担当者に一目でわかってもらう」ための書類です。送付状が複数枚になると、送付状がもつ本来の目的が達成できなくなってしまいます。
ビジネスにおいては、書きたいことを簡潔にまとめる力も必要です。先方担当者がすぐ内容を把握できるよう、送付状はA4用紙1枚に収めましょう。
志望動機・自己PRは長く書かない
送付状に志望動機や自己PRを書く場合は、簡潔に記載します。長く書く必要はありません。志望動機や自己PRを長々と記載すると、送付状の目的が達成できなくなるからです。
志望動機や自己PRは、履歴書に記載する内容です。送付状に志望動機や自己PRを書く場合は、簡潔に記載しましょう。
定型文のみにしない
送付状は定型文のみにしないことも大切です。さまざまなサイトで送付状の無料テンプレートが配布されています。しかし、テンプレートを加工せず定型文のみで使用すると、テンプレートを使用したことが採用担当者にすぐわかってしまう可能性があります。
送付状が定型文のみだと、採用担当者に「相手方への挨拶に手間をかけない人 」と思われ、印象が悪くなるかもしれません。
履歴書を持参する場合は送付状は不要
面接と同時に履歴書を提出するなど、会社に履歴書を持参する場合、送付状はいりません。受付担当者に、どの書類を持参したか直接説明できるからです。
直接説明できるとはいえ、採用担当者に書類の内容が伝わらない可能性もあります。封筒の表面に氏名と「履歴書・職務経歴書在中」と一言添えておくと、確実に書類の内容が伝わるため安心です。
履歴書と送付状を封筒に入れる際のマナー
履歴書と送付状を封筒に入れる際は、送付状を一番上に置きます。
次に、送付状の「記」以下に記載した順番に書類を並べます。記載や並び順は、履歴書→職務経歴書の順がいいでしょう。
重ねた書類は、新品で無色透明のクリアファイルに入れてから封筒に入れます。クリアファイルに入れることで、郵送の際に濡れたり折れ曲がったりすることを防げます。書類を入れたクリアファイルは、角2サイズの封筒に入れて投函します。書類は、簡易書留ではなく普通郵便で送付しましょう。
送付状は履歴書を送付する際に必要となる大切な書類
送付状は、履歴書を送付する際に必要な書類です。送付状には、先方の担当者が内容を確認しやすくするだけでなく、ビジネスマナーを理解しているか判断する意味合いもあります。
送付状に記載すべき内容や送付状の送り方は決まっています。決まった内容を押さえつつ、簡潔な自己PRや志望動機を入れることも重要です。
送付状は、ビジネスマナーを理解していることを企業に伝えるために大切です。ビジネスマナーに沿った送付状を作成し、社会人にふさわしい書類のやりとりを行いましょう。
よくある質問
履歴書に添付する送付状とは?
送付状とは、誰がどの書類を誰に宛てて何枚送付したか、先方が一目でわかるようにするための書類です。送付状の添付はビジネスマナーであると同時に、たくさんの書類を目にする先方への気遣いでもあります。詳しくはこちらをご覧ください。
履歴書に同封する送付状には何を記載すればいい?
履歴書に同封する送付状には、次の事項を記載します。日付、会社名・担当部署名・担当者名、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、頭語、時候の挨拶、本文、結語、 書類の枚数。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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