• 更新日 : 2024年10月17日

約束手形の領収書の書き方・無料テンプレート

当記事では、約束手形の書き方やポイントについて、分かりやすく解説しています。

また、領収書の無料テンプレート、領収書の書き方の基本事項なども併せて紹介していますので、ぜひ併せてご参考ください。

▼テンプレートをお探しの方はこちらから無料でお使いいただけます

約束手形の領収書が必要なケースは?

最近は取引が減ってきているものの、約束手形を受領した場合に領収書を依頼される場合があります。売掛金回収等を「約束手形」で受領した場合の領収書について考えてみましょう。

手形は「有価証券」

領収書は、取引の真実性を証明する目的で使用されます。したがって、いつ、どのような取引があったのかを証明できる書類が他にない場合等には、金銭以外のものについても「領収」の事実を記載することに使われます。その代表的なものが「有価証券」です。

約束手形は有価証券の一つとされており、原則として手形の振出人が一定の期日に記載された金額を受取人に支払うことを「約束」して振り出すものです。

したがって売掛金等を「約束手形」によって回収した場合、手形を差し入れた相手より領収書を求められたら、金銭での代金回収と同じように領収書を発行する必要があります。

約束手形の領収書の書き方・ポイント

手形を受け取った場合の領収書は、原則として金銭を受け取ったときの領収書と変わりません。約束手形の領収書も、金銭の領収書と基本的には変わりません。なお、領収書の控えは必ず保存しておきましょう。

日付等に注意する

領収書の日付には、手形を受け取った日を記載します。手形に記載された支払期日ではないため注意しましょう。

領収書の金額は、手形の金額をそのまま記載します。消費税について内訳の記入欄がある場合は、そこに各金額を記入します。別途、適格請求書や区分記載請求書を発行する場合には、領収書に消費税の内訳がなくても問題ありません。

なお、手書きの領収書をインボイス(適格請求書)として交付することはできますが、その場合は次の事項が必要です。

  • 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 譲渡等を行った年月日
  • 譲渡等に係る資産または役務の内容
  • 譲渡等の税抜価額または税込価額を税率ごとに区分して合計した金額および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

参考:インボイス制度に関するQ&A(問26ご参照)|国税庁

小さな領収書用紙では書ききれないケースも想定されますので、インボイス事業者である場合には別途、インボイス(適格請求書)の発行をおすすめします。

ただし書きに注意する

領収書のただし書きには、「〇〇として約束手形にて受領」など、どのような形態で受領したのかも明記しておきましょう。その際、手形番号、支払場所、支払人、支払期日なども入れておくとよいでしょう。

売上代金に係るものは収入印紙も必要

約束手形や為替手形そのものは有価証券として印紙税額一覧表の第3号文書に該当し、手形の金額に応じて印紙税が課税されます。手形そのものに貼付する印紙税は手形発行者の負担ですが、受け取り側が領収書に貼付する印紙税は受け取り側の負担となります。

売掛金の回収として約束手形を受領した場合には、印紙税額一覧表の第17号文書「金銭または有価証券の受取書」に該当し、現金同様印紙税が課税されます。手形に記載された金額を領収書に記載し、その額に相当する印紙を領収書に貼付します。

【領収書に貼付する印紙税の例】

領収書に記載した金額印紙税額
5万円未満非課税
5万円以上100万円以下200円
100万円超200万円以下400円
200万円超300万円以下600円
300万円超500万円以下1,000円

金額が大きい場合には、下記をご参照ください。

参考:No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで|国税庁

また、売掛金の回収ではないものについて約束手形を受領した場合は、次のとおりです。

領収書に記載した金額印紙税額
5万円未満非課税
5万円以上200円

参考:No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書|国税庁

約束手形にも活用できる「領収書の無料エクセルテンプレート」

マネーフォワード クラウド請求書」では、領収書テンプレート(ひな形)をエクセル形式にて無料で提供しています。以下のリンクからダウンロードが可能です。

領収書テンプレート①領収書テンプレート②領収書テンプレート③領収書
オーソドックスな領収書テンプレートインボイス(適格請求書)を兼ねた領収書テンプレートシンプルな領収書テンプレートオーソドックスな領収書テンプレート(横)

このほかにも、たくさんの領収書テンプレートを用意していますので、自社や自分の店舗などに合った領収書をぜひお気軽にご利用ください。

領収書のテンプレート

ここまで見てきたとおり、領収書は市販のものを使わなければならないわけではありません。正しい形式と記載内容であれば、エクセルで作成されたものであっても、領収書として認められます。

マネーフォワード クラウド請求書

※画像は執筆時点のイメージであり、最新の画面と異なる場合がございます

なお、「マネーフォワード クラウド請求書」は直感的な操作で、従来の表計算ソフトに比べて格段に素早く領収書や、見積書納品書・ 請求書も簡単に作成できます。

\エクセル不要!領収書をフォーム入力でラクに作成/

そもそも領収書とは?

領収書

領収書とは、金銭等の支払いを受けたことを証明する書類のことです。領収書には支払いを受けた者及び支払った者の氏名や取引日付、金額、取引内容などが記載されます。
領収書は、会計上及び税務上の根拠書類としても重要な役割を果たし、領収書やレシートがないと会計上認められず税金が増えてしまうこともあるため、一定期間の保存が求められるものもあります。

領収書はその性質上複数の法律に関与しているため、様々な観点から解釈をすることが可能であり、それによって予期せぬトラブルが発生しやすいという面もあります。

領収書を発行する意味

領収書は商品やサービスに対して、お金を支払う側が確実に代金を支払ったということの証明に、またお金を受け取った側が確実に代金を受け取ったことを証明するために発行されます。

レシートとの違い

領収書は主として「支払いの証明」として利用され、レシートは主として「購入の証明」として利用されている傾向があり、多くの場合、レシートには支払いについての情報まで記載されています。

したがって、レシートであったとしても領収書と同じ役割を果たすものであれば、領収書として認められるのが通例です。具体的には領収日付、売上代金に係る金額、発行元、受領した事実が認められる表記があるものは、すべて領収書に該当します。

【基礎編】領収書の書き方と見本・注意点

領収書の書き方と注意点

領収書を作成する上で最も重要なことは、以下の2点です。

  • 金銭授受の事実を証明するための事項を記載すること
  • 改ざんされないための措置をとること

詳しくは、以下の記事も参考にしてください。

※以下は上記の抜粋版となります。

タイトル

中央寄せにして領収書であることがよくわかるようにしましょう。

日付

領収書に記載する日付は実際の領収日です。先に商品を引き渡して後日代金が支払われた場合は、実際に支払いがあった日付になります。日付の書き方は西暦、和暦どちらでも構いません。

宛名

相手先の、正式名称を記入しましょう。

金額

領収書には金銭を受け取った法人名や金銭授受日、売上金額などを記載します。金額の改ざんを防止するために金額の先頭には「¥」や「金」を、末尾には「※」や「−」を付けます。さらに金額の0表示3つごとに「,」を付けて記載します。

但し書き

但し書きには、具体的に何の代金を領収したのかを記入します。

金額の内訳

領収書以外に請求書等があり、一定の記載がある場合には不要ですが、領収書のみが取引の証拠である場合に内訳には、税率の異なるごとに合計した金額や消費税額を記載します。

発行者

領収書の発行者の住所・名称を記入します。

収入印紙

印紙税法により、領収書は「金銭または有価証券の受取書」にあたり、5万円以上の場合は収入印紙が必要です。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事