• 更新日 : 2023年3月31日

領収書を送る封筒の書き方を解説!宛先や領収書在中の位置は?

領収書を送る封筒の書き方を解説!宛先や領収書在中の位置は?

領収書を含め、ビジネス文書を郵送するときは、正しい方法やマナーを守って送らなくてはいけません。 ここでは、領収書を郵送するときの封筒の書き方やマナーについて解説します。

領収書を送る封筒に記載すべき事項

ここでは、封筒に書く項目についてそれぞれ書く位置や書き方のマナーを解説します。封筒には縦書きのものと横書きのものがあり、各項目の位置は少しずつ違うため注意が必要です。

領収書を送る封筒に記載すべき事項

上の書き方例に沿って、それぞれの項目の書き方や注意点をみていきましょう。

住所

郵便番号は、専用の枠があれば枠内に、なければ住所の上部に書きます。住所は縦書きなら郵便番号の下に1文字あけて大きめに、横書きなら郵便番号の下に1文字あけて左から記入しましょう。

都道府県は省略しないほうが、丁寧な印象を与えられるためおすすめです。ビルの名称と階数は省略せず、正式名称で書きます。例えば「3F」ではなく、「3階」と書くのがマナーです。

会社名や個人名

封筒に書く会社名や部署名は、省略せず正式名称を記入しましょう。名刺やメールの署名などを参考にしてください。例えば「株式会社〇〇」と「〇〇株式会社」の違いに注意して、「(株)」と略さないよう注意が必要です。

また、会社名や個人名の書きはじめは縦書きなら住所から左に1行あけて上を1文字分下げ、横書きなら住所から下に1行あけて左を1文字下げます。 個人名はフルネームで記入し、漢字も間違えないようにします。

最近では役職名も多彩です。役職名が4文字以内の短いものなら「〇〇部長」のように個人名の直後に記載し、それ以上の場合は会社名・部署名に続けて役職名を記載し、次の行に氏名を書くようにしましょう。

会社名や部署名が間違っていると、配達されず返ってくることもあります。すべての要素を正確に記入することが大切です。

敬称

敬称は封筒の宛先によって使い分けます。たとえば、担当者ではなく部署宛であれば、企業名の後に、敬称である「御中」、または「〇〇部ご担当者様」と添えましょう。担当者個人宛であれば「〇〇部〇〇様」と書きます。

ここで注意したいのは、敬称を重複しないことです。よくある間違いに「株式会社〇〇御中 〇〇部〇〇様」といった記載がありますが、これでは宛先が会社なのか部署の個人なのかが曖昧になってしまいます。正しくは「株式会社〇〇 〇〇部〇〇様」です。

領収書在中

領収書を同封する場合は、四角囲みで「領収書在中」と添え書きを加えます。位置は縦書きなら表面の左下、横書きなら右下です。

赤文字で書く場合もあるようですが、赤は郵便局が使う「速達」や「書留」などの表記と間違う可能性があるためおすすめできません。封筒の色にもよりますが、目立つように青または黒で、少し太めのペンで書くとよいでしょう。

このように封筒に書いておくと、開封しなくても封筒に領収書が入っていることがわかります。

会社によっては、より早めに担当者の手元に届くよう配慮してもらえる可能性もあります。紛失や破損のリスクも軽減できるため、見積書請求書のような重要書類を送る際にもぜひ活用しましょう。

領収書在中の添え書きの詳しい書き方や位置は、下の記事を参照してください。

裏面

裏面には差出人の情報を書きます。書く項目と位置は、縦型の場合は中央の下半分に、右から住所・会社名・部署名・氏名の順に、横型の場合は右半分の下半分に、上から住所・会社名・部署名・氏名の順に記載します。役職名は書かないのがマナーです。

また、封筒の開け口はのりづけした後、「〆」などの封じ目をつけます。「封」と印字するスタンプがあれば、それでも構いません。重要な書類が宛先に届く前に開封されないための措置です。マナーとしてつけるようにしましょう。

領収書を封筒に入れる際のマナー

領収書には、封筒に入れる際の入れ方や封筒自体にもマナーがあります。

  • 送り状を折る場合は、開くと書類の上側が見えるよう三つ折り
  • 長形3号か角形2号の封筒で送る

マナーは相手に対して丁寧に配慮している証明です。相手が開封したとき、配慮を感じるような入れ方が求められます。

折る場合は開くと書類の上側が見えるよう三つ折り

近年のビジネス上の書状では、横書きが一般的です。領収書を送付する際も領収書だけではなく送付状を同封するため、送付状の折り方や領収書の向きにもマナーがあります。

送付状は四つ折りではなく、三つ折りにするのがマナーです。三つ折りは送付状を正面にしたときの下から上に、およそ3分の1弱ほどの位置で折り返します。その後、残りをちょうど半分にするほどの位置で上から下に折り返しましょう。

相手が封筒から取り出したとき、まず開くのが送付状の上側になります。書状が送付状であること、宛先や発送日付など伝えたい用件の多くが集まるのが上側です。用件が相手にすぐ伝わるための配慮といえます。

このとき、領収書が上側を開いた時点で見える位置に配置すると、より親切です。送付状を領収書のカバーのようにも使えるため、破損防止にも役立ちます。

長形3号か角型2号の封筒で送る

ビジネスでの書類を送付するための封筒は、長形3号か角形2号を用いるのが一般的です。

長形3号封筒は、縦横が12cm・23.5cmの封筒で、ビジネスで一般的なA4用紙を三つ折りにするとぴったりなサイズになるため、領収書を同封もできます。一方、角形2号は縦横が24cm・33.2cmと、A4用紙が折らずにそのまま入るサイズです。契約書など、折ることができない書類の送付に適しています。

また、封筒の色も大切です。特にこだわりがなければ、よく使われる白、または薄い青の封筒をおすすめします。赤は「赤字」を連想させるため避けるのがマナーです。

領収書を封筒で送る際の注意点

重要書類を送付するときは、送付する方法にも次のような点を考慮する必要があります。

  • 相手に届いたかどうかが確認できるか
  • 万が一届かなかった場合の補償があるか
  • 法律上認められている方法か

重要な書類であるだけに確実に宛先に届き、万が一に備えた対処もできる方法を選ぶことが大切です。

領収書の郵送に適した方法

領収書の送付に適している方法は、郵便局が提供している簡易書留と特定記録郵便、レターパックの3つです。

  • 簡易書留:発送から到着までが記録され、事故の際は5万円まで実損額が賠償される
  • 特定記録郵便:発送から到着までが記録されるが、事故に関する賠償はない
  • レターパック:日本郵便の専用封筒を使い、発送から到着までが記録される

同封する書類の重要性や、事故の場合の損失などを加味し、適切な方法を選びましょう。

領収書の郵送に適していない方法

普通郵便とゆうパックを含めた宅配便は、領収書の送付には不適切な方法です。それぞれの理由を確認しておきましょう。

  • 普通郵便:料金は安いが追跡機能がなく紛失の賠償もない
  • 宅配便:領収書が信書扱いとなるため、宅配便で発送するのは違法(3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金が課される可能性がある)

なお、緊急の場合などには、佐川急便が提供している飛脚特定新初便であれば利用可能です。

参考:e-GOV法令検索 郵政民営化法 抄(平成十七年法律第九十七号)
参考:総務省 信書の送達についてのお願い

領収書の郵送では封筒の入れ方や向きにも注意

ビジネスにおいて領収書を郵送するときは、さまざまな点に配慮が求められます。まず封筒の宛名の正確さと見やすさ、裏面の差出人の書き方は第一印象として重要です。また、相手が受け取り中の書面を取り出すときは、取り出した後スムーズに用件が伝わるよう書類の向きにも注意しましょう。

万が一に備えて、記録や万が一の賠償の有無を比べ、適切な郵送を選ぶことも大切です。領収書は重要な書類だからこそ、確実に届き、紛失など事故のないよう書き方にも配慮が求められます。

よくある質問

領収書を送る封筒には、何を記載すれば良いですか?

縦書き封筒なら左下に、横書き封筒なら右下に四角囲みで「領収書在中」と記載しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

領収書を封筒で送る場合、気をつけるべきことはありますか?

相手が封筒から書類を取り出したとき、見やすい向きになるよう心がけましょう。詳しくはこちらをご覧ください。


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