• 更新日 : 2024年3月29日

業務委託の請求書テンプレートと書き方のポイントを紹介!

業務委託の請求書テンプレートと書き方のポイントを紹介!

「業務委託の請求書」は、フリーランスや個人事業主、外部の専門家など、特定の企業に雇用されずに独立して業務を行う方が使用します。クライアントとの契約に基づいて特定のサービスやプロジェクトを提供した後、合意された報酬を請求するために請求書を作成します。

請求書は、提供したサービスの内容、期間、費用などの詳細を記載し、業務が完了した時点や契約で定められた支払いスケジュールに従ってクライアントに送付されます。これにより、業務提供者は正当な報酬を受け取るための正式な手続きを行います。

当記事では、業務委託の方向けに、業務委託ならではの請求書の書き方のポイントと、業務委託向けの無料テンプレートを紹介します。

業務委託の請求書を書く際のポイント・注意点

フリーランスになって業務委託の仕事を受注するようになると、請求書の作成が必要になります。請求書のフォーマットに特別な決まりはありませんが、取引先により形式が決められている場合もあります。事前に確認しておくとよいでしょう。

ここでは、業務委託の請求書を書く際の注意点を説明します。

業務委託の請求書に書く項目

業務委託の請求書には、次の項目を記載します。

記載項目
  • 書類作成者の情報
  • 取引年月日の記載
  • 取引内容
  • 消費税は別に記載
  • 請求書の提出先事業者の情報
  • 発行日
  • 支払い期限
  • 振込先

業務委託の取引内容は、具体的に記載することが大切です。取引先がどの業務に対して支払いが発生するのかを明確に理解できるようにするため、具体的な作業名や業務内容などを記載しましょう。

また、請求書がいつ作成されたか、あるいはいつ取引先に提出されたかを明らかにするため、発行日の記載も必要です。

さらに、報酬の支払いが遅れるのを防ぐためにも、支払期限の記載が大切です。

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明細には具体的な内容を記載する

業務委託の仕事が複数にわたる場合、別途明細の作成が必要です。明細書は支払金額の内訳が記載された書類を指します。

請求内容をわかりやすくするため「〇月〇日 △△の原稿料」など、具体的な内容を記載してください。請求書に記載された請求金額の内訳を明らかにするために作成し、請求書と一緒に渡します。

明細書に発行の義務はありませんが、請求内容の詳細を伝えるという点で親切な印象を与えます。また、取引先から依頼される場合もあるでしょう。

なお、インボイス制度で作成する適格請求書は、個々の取引年月日や取引内容を明記する形式のため、明細書に代わる役割を果たします。

業務委託の請求書を書くときに注意したいこと

請求書に記載する報酬が源泉徴収の対象になる場合、その金額を請求書に記載しましょう。源泉徴収とは、報酬を支払う法人・個人が所定の金額を差し引き、報酬を受け取る側に代わって所得税を納税する制度です。

源泉徴収される金額を計算して記載することで、取引先の手間を省くとともに、自身が確定申告する際も手続きをスムーズに行えます。

源泉徴収の計算式は、以下のとおりです。

(請求額が100万円以下の場合)
源泉徴収税額=請求金額✕10.21%
(請求額が100万円超の場合)
源泉徴収税額=(請求金額ー100万円)✕20.42%+102,100円

例えば、請求額が20万円の場合、源泉徴収税額は「20万円✕10.21%=20,420円」です。

なお、10.21%を掛ける請求金額は原則として税込金額となりますが、明確に消費税を区別して記載している場合、請求金額は税抜金額としても問題ありません。

また、請求書には請求書番号を付けることも忘れないようにしましょう。番号をつけることで同じ取引先に対する請求書を管理でき、問題が発生した際も素早く対応できます。

業務委託向けの無料請求書テンプレート(インボイス制度対応)

源泉徴収ありの請求書

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源泉徴収なしの請求書

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免税事業者向けのシンプル・汎用的な請求書テンプレート

請求書テンプレート(免税事業者)

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請求書テンプレート一覧まとめはこちら

請求書テンプレート一覧

なお、業務委託向けの請求書以外にも、様々な請求書テンプレートを無料でダウンロードしていただけますので、詳しくはこちらのページからご覧ください。

マネーフォワード クラウド請求書

なお、マネーフォワード クラウド請求書では、エクセル不要でフォーム入力でカンタンに請求書を作成するが可能です。業務委託用の請求書ももちろん作成できますので、ぜひお気軽にご利用ください。

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【項目別】業務委託の請求書の書き方

続いて、請求書の書き方を項目別を解説します。

より詳しく知りたい方は、下記の記事に記載していますので、必要に応じてご参考ください。

1. 請求書のあて先

発注者の社名、事業部名、担当者名などを記載します。発注者とは異なる社名などを指定される場合もありますので事前に確認しましょう。

2. 請求内容

今回の請求対象となる商品名やサービス名、金額を記載します。数量がある場合は、数量も忘れずに記載します。

品目

  • 書き方:実施された業務や提供された成果物の内容を具体的に記述します。例えば、「ウェブサイト開発」「マーケティングリサーチ報告書作成」「ソフトウェアカスタマイズ作業」など、委託された具体的なサービス内容をリストアップします。
  • ポイント:業務の範囲や成果物の詳細を明確にすることで、請求書の受取人が支払いの対象となるサービスを容易に理解できるようにします。必要に応じて、業務の目的や成果物の特徴など、追加の情報を提供すると良いでしょう。

単価

  • 書き方:業務委託の単価は、成果物の提供、作業時間、またはプロジェクト全体の固定料金など、契約内容に基づいて設定されます。例えば、「1時間あたりの料金」「プロジェクト全体での一律料金」など、契約で定められた計算基準に従って記載します。
  • ポイント:単価の計算方法を明確にし、契約書や合意書に基づく金額を正確に記載することが重要です。作業時間単価の場合は、その時間単位(例:1時間あたり)も併記します。

数量

  • 書き方:提供したサービスの量を記入します。これは、作業時間数(例:総作業時間)、提供した成果物の数(例:報告書の部数)、またはプロジェクト全体を一つの単位として扱うことができます。
  • ポイント:サービス提供量(時間、数量、プロジェクト)を正確に記載することで、請求の根拠を明確にし、紛争の可能性を減らします。作業時間を記載する場合は、具体的な作業期間も併記すると、さらに透明性が高まります。

3. 消費税の表示

消費税の金額を明記します。
また、内訳に軽減税率の対象とならない品目(10%)と対象となる品目(8%)の小計を分けて記載し、それぞれの消費税額を明らかにします。

※軽減税率の対象は、一般飲食料品や、週2回以上発行される新聞なので、業務委託の請求書を書く場合は基本的に該当しません。

4. 発行日

基本的には、発注者が指定する締日を記載します。請求書の作成日ではないので注意しましょう。

5. 支払期日

双方で取り決めた支払日を記載します(「下請代金支払遅延等防止法」では、支払期日は受領より60日以内としています)。支払遅延防止のために毎回記載するとよいでしょう。

6. 発行者

ご自身の名前を記載します。

7. 振込先

銀行名、支店名、口座の種類(当座・普通など)、口座の名義、口座番号を正確に記載します。振込手数料を負担してもらう場合は、その旨を記載します。

8. 特記事項

支払い期日が変更される条件や分割払いなど、請求と支払いに関して特別な条件がある場合に記載します。

9. 請求書番号

後で請求済みや入金などの確認が簡単にできるように、右上に請求書番号を記載します。

10. ※適格請求書(インボイス)の場合の項目

インボイス制度に対応した請求書の場合は、下記の項目も必要です。

  • 登録番号
  • 軽減税率の対象である旨の表記
  • 税率ごとに区分して合計した税抜または税込対価の額および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等

インボイス制度を図解でわかりやすく解説!制度対応においてのチェックポイントや注意点は?

インボイス制度について|国税庁

業務委託の請求書を作成する際のまとめ

業務委託の請求書作成には、適切なテンプレートの使用が重要です。請求書テンプレートを活用することで、必要な項目を漏れなく記載し、プロフェッショナルな文書を簡単に作成できます。

書き方のポイントとしては、委託内容の明確化、正確な金額の計算、支払い条件の記載が挙げられます。さらに、クラウド請求書ソフトを利用することで、請求書の作成、送付、管理を効率的に行うことが可能になり、作業の時間短縮とミスの削減に繋がります。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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