クレジットカード決済で領収書が必要!利用伝票で代用できる?発行されない時の対処法

クレジットカードで決済すると、クレジットカードの「利用伝票」を発行してもらうことができます。

利用伝票は、事業者が確定申告する際に領収書の代わりとなることもあります。しかし、税法上で認められる領収書とするには要件があり、これを満たさなければ税法上の領収書として認められません。

この記事では、クレジットカードの利用伝票についてやその扱い方、領収書との関係などを解説します。

クレジットカード決済時に発行される利用伝票とは?

クレジットカードの利用伝票とは、クレジットカードで決済した際に、「お客様控え」や「利用明細書」などとして販売者が発行する書類を指し、「クレジットカードを利用した」ことを表すものです。販売者が金銭を受け取ったことを表す「レシート」や「領収書」とは性質が違います。

※書類自体には「クレジット売上票」と記載されていることが多いですが、この記事では「利用伝票」として説明していきます。

また、クレジットカード決済では、購入者と販売者に加えて、クレジットカード会社が仲介していることになります。販売者は、決済時点ではまだお金を受け取っておらず、信用取引のもとで領収書を発行することになるため、現金決済におけるその場で販売者が金銭を受け取ったことを表す領収書とは少し意味が異なっています

以下では、購入者側から、クレジットカードの利用伝票と領収書について説明していきます。

クレジットカードの利用伝票は「領収書」に当たるのか?

クレジットカードの利用伝票が領収書に該当するか、または領収書として代用できるかどうかは税法で異なります。
法人税と所得税には明確な規定がありませんが、消費税法上では、以下の内容が記載された利用伝票であれば、領収書として認められます。

消費税法上の要件

  1. その書類の作成者の氏名又は名称
  2. 課税資産の譲渡等を行った年月日
  3. 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(当該課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等に係るものである場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等に係るものである旨)
  4. 税率の異なるごとに区分して合計した課税資産の譲渡等の対価の額
  5. その書類の交付を受ける者の氏名又は名称

【引用】国税庁国税庁|「カード会社からの請求明細書」より一部抜粋カード会社からの請求明細書」より一部抜粋

補足として、利用伝票では上記の3項目目にあたる「購入した商品名やサービスの内容」が省略されている場合があるので、合わせて領収書をもらっておくことが大切です。

クレジットカード利用伝票の保管するべき期間とは?

個人事業主または法人は、帳簿と書類を確定申告書の提出期限の翌日から最大7年間保管することが原則です。領収書やクレジットカードの利用伝票も上記書類に該当するため、同様に保管する必要があります。

大切なこととしては紙での保管が原則とされており、利用伝票をスキャンし電子データとして保管する場合は、税務署での手続きが必要です。

なお、前々年分所得が300万円以下の方、白色申告の方は5年間の保管が必要です。

利用伝票とは別に「領収書」を発行してもらえるのか?

クレジットカード払いで収入印紙は必要なのか?

では、クレジットカード決済において収入印紙は必要となるのでしょうか。これは、印紙税法「売上金銭に係る金銭又は有価証券の受取書(17号文書)」(以下、印紙税法上の領収書)に該当するかで判断されます。

クレジットカードの利用伝票は、クレジットカードを利用したことを表す書類であって、金銭を受け取ったことを証明する書類ではありません。したがって、印紙税法上の領収書には該当せず、決済金額にかかわらず収入印紙は不要です。

次に、クレジットカード決済時に領収書を発行した場合はどうでしょう。
この場合の領収書は、「クレジットカードを利用した」かどうかがわかる記載の有無で変わります。

記載があれば、たとえ書類に「領収書」と書かれていても、印紙税法上の領収書には該当しません。その理由は、クレジットカード決済は信用取引であり、決済の場で金銭を受け取った事実がないためです。したがって印紙税法上の領収書に該当せず、収入印紙は不要となります。

なお、記載がない場合は、現金決済での領収書と変わらないため、印紙税法上の領収書に該当します。収入印紙については以下のように5万円未満かどうかで判断します。

領収書が発行されない時は利用伝票が代わりになる

クレジットカード決済時に領収書が発行されない場合、上述した通り、要件を満たしていれば、消費税法上ではクレジットカードの利用伝票が領収書の代わりになります。

法人税と所得税においては、領収書として認められる要件が明確にあるわけではありません。しかし、消費税法上の要件を満たしていれば、断定はできませんが、領収書に該当する可能性が高いでしょう。

また、法人税と所得税では、利用伝票は商品やサービスを購入したことを証明する補完的な証拠になるため大切に保管しましょう。

クレジットカード会社の支払明細は領収書にならない

最後に、クレジットカード会社からクレジットカード使用者へ送られる「支払明細」は領収書の代わりになるのでしょうか。国税庁による回答は以下の通りです。

クレジットカード会社がそのカードの利用者に交付する請求明細書等は、そのカード利用者である事業者に対して課税資産の譲渡等を行った他の事業者が作成・交付した書類ではありませんから、消費税法第30条第9項に規定する請求書等には該当しません。

【引用】国税庁|「カード会社からの請求明細書」

つまり、支払明細は、クレジットカード使用者に対して商品やサービスを提供したお店が発行した書類ではないため、消費税法上の領収書とは認められないということです。ですが、実際に金銭を支払った証拠になるため、大切に保管しましょう。

まとめ

クレジットカード決済における利用伝票と領収書の関係などについて解説しました。
クレジットカード決済時には、利用伝票はもちろんのこと、できればレシートや領収書をもらっておくことが無難でしょう。また、消費税の確定申告がある方は、消費税で認められる要件を満たす必要があります。

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クレジットカード決済での販売者側による領収書の発行は任意です。発行する場合は「クレジットカードを利用した」との旨がわかるように領収書に記載すれば、収入印紙は不要となります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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