- 更新日 : 2024年10月22日
エンジニアの請求書の書き方を解説!テンプレートも
フリーエンジニアは、企業に所属せずに、個人事業主(フリーランス)として、ソフトウェアの開発に携わる職業です。案件を受注して業務が完了した後には、自分で取引先に請求書を提出しなくてはいけません。ここでは、エンジニアの請求書の書き方における基本的な事項を説明します。
エンジニアの仕事とは
エンジニアがソフトウェアを開発する工程では、ソフトウェア要求分析、見積り、設計、ソフトウェアテスト、システム移行、保守管理など、さまざまな仕事があります。さらに、コンサルティング、プロジェクトマネージメント、サービスマネージメントなども含まれます。次の項目から、請求書の書き方を見ていきましょう。
請求書の基本的な書き方
納品物に対しての対価を請求するための書類が「請求書」です。エンジニアの場合、納品物とは開発した「システム」となります。請求書は、システム開発に対する報酬額、またその支払期限などを知らせる役割を果たすものです。請求書の書き方を説明する前に、まずはエンジニアのサンプル請求書をご覧ください。
(サンプル請求書1)
請求書の書き方の注意点
エンジニアの請求書を書く際には、以下の点に注意する必要があります。
フリーエンジニアの場合、ライターやデザイナーなどの業種と異なり、「人日計算」「人月計算」によって報酬額が決まります。例えば、「人日計算」とは「人数×日数」を指し、1人が1日(労働時間の目安は8時間)でできる仕事量を「1人日」と考えます。そのため、請求書では自分が作業に要した時間と単価を示す書き方をする必要があります。見積りの時点とズレがないように注意しましょう。
内訳には軽減税率の対象とならない品目(10%)と対象となる品目(8%)の小計を分けて記載し、それぞれの消費税額を明らかにします。
品目の明細を記す場合
サンプル請求書1では、品目を「システム設計費」と記載していますが、この明細をより詳しく記載する書き方もあります。
(サンプル請求書2)
上記はあくまで一例です。これらの品目のほかに「お打ち合わせ代」「システム保守費」なども考えられます。自分が従事した作業内容に応じて、区分して記載しましょう。
エンジニアの報酬は源泉徴収の対象にならない
フリーエンジニアのシステム開発に対する報酬は、一般的には源泉徴収の対象になりません。ただし、システム開発の現場に常駐しているエンジニアの場合、取引先と実質上の雇用関係にあると判断されてしまうことがあります。そのときには、源泉徴収の対象となります。
まとめ
このように、仕事内容が多岐にわたるエンジニアの請求書の書き方には、さまざまな注意すべき点があります。トラブルを避けるために重要なことは、請求金額や支払時期はもちろんのこと、振込手数料や消費税などの支払条件について、見積りの時点でよく確認しておきましょう。請求書の書き方に関する正しい知識を身につけておくと、より安心して仕事が行えるようになります。
参考:No.2502 源泉徴収義務者とは|給与と源泉徴収|源泉所得税|税について調べる|国税庁
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
請求書を再発行してもらう際の法的リスク3選
請求書を再発行する要因には、入金を催促する側(発行する側)からのミスによるものや、代金を支払う側(発行してもらう側)から依頼するものなどが挙げられます。 今回は請求書を、代金を支払う側(発行してもらう側)から再発行を依頼したときに、生じるこ…
詳しくみる請求書の宛名は会社名だけでよい?封筒の書き方や注意点を解説
請求書は取引に関する重要な証憑書類であり、取引先との信頼関係を維持するためには、適切に発行することが重要です。特に宛名の誤りは失礼な印象を与えてしまうため、注意深く記載しなければなりません。 ここでは、宛名の記載方法や敬称の使い分け、誤って…
詳しくみる封入封緘機(インサーター)とは?機能やメリット・デメリットを解説
封入封緘機(インサーター)は、紙書類の封入封緘を自動化し、その作業時間を大幅に短縮できる機材です。しかし、いざ導入しようと思っても、どんな種類があり、どう導入すればよいか分からない方も多いでしょう。この記事では、封入封緘機の機能、導入のメリ…
詳しくみる林業の請求書テンプレートと書き方のポイントを紹介!
林業の請求書は、林業に従事する個人や企業が、木材の伐採、運搬、販売などのサービスを提供した後に、その対価を請求するために使用します。林業作業員、森林管理者、木材販売業者などがこの請求書を利用することがあります。 請求書には、提供されたサービ…
詳しくみる請求書番号は必要?役割・メリットや書き方を解説(無料テンプレート付き)
請求書番号は請求書を管理するために付与する番号のことです。法律上は不要ですが、請求書管理を効率化できるというメリットがあります。 本記事では、請求書番号を記載する必要性やメリット、登録番号との違い、書き方のポイント、テンプレート・請求書発行…
詳しくみる電子請求書の受け取り側がすべきことは?メリット・デメリットや保存方法を解説
電子請求書は、メールやオンライン上で受け取れるため、郵送を待つ必要がなく、紛失の心配もありません。また、データとして保存できるので、検索や整理も簡単に行えます。本記事では、電子請求書を受け取る側の具体的な対応や、メリット・デメリットについて…
詳しくみる