• 作成日 : 2023年2月10日

請求書をFAXで送っても問題はない?送付状の書き方も紹介

請求書をFAXで送っても問題はない?送付状の書き方も紹介

取引先から「請求書をFAXで送ってください」と言われ、指示通りにして良いか困ってはいませんか。請求書のFAX送付はビジネスマナーとして問題ある行為ではありません。

ただし郵送やメールでの送付が一般的なため、取引先から同意を得た場合に限って行うのが賢明です。今回は請求書をFAXで送る際の注意点や原本の保管について解説します。

請求書をFAXで送っても問題はない

請求書をFAXで送る行為はビジネスマナーとして問題ありません。当事者間で合意が図られていれば、請求書の送付は郵送やメールでなくても構わないのです。

決して多いとはいえませんが、実際にFAXを使って書類の確認を行う場合はあります。ただし、郵送やメールでの送付と比較して一般的ではないため、取引先に求められた場合や事前に了承を得たケースにのみFAXを使用するよう注意しましょう。

実務では請求書の内容に誤りがないか確認したいときや、郵送での送付に間に合わないときに、取り急ぎの対応として補足的に使われる方法です。送付先に確認を取らず、独断で請求書をFAXで送付するのは避けましょう。

文字や数字が不鮮明になる恐れや、送信先で他の書類に紛れ込むリスクもあるため注意が必要です。

請求書をFAXで送る際は送付状も一緒に送る

請求書をFAXで送る際には、誤って紛失や破棄してしまうのを避けるために送付状を一緒に送りましょう。請求書単体で送付するのはビジネスマナー上、避けるべきです。

送付状には差出人の名称、連絡先、宛先、日時、件名、請求書の概要、請求書の枚数などの情報を載せましょう。合わせて確認や至急の返信を求める旨を記載しておくとトラブルやミスを防げます。

【送付状の例文】

拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

早速ですが12月分の請求書を送付いたしますので、ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。

敬具

請求書1通

以上

 

FAXで送付する場合、後で請求書の原本を送る必要があるため、その旨を送付状に記しておくのもおすすめです。請求書が複数枚にわたるときは「今回の請求書は2枚におよびます」というように断りを入れることで、見落としを防げます。

時候の挨拶にバリエーションを持たせたい人は、Wordでの文書作成がおすすめです。文書特有の言い回しや季節の言葉などの自動入力機能があるほか、ダイアログボックスで適切な文言を選択することが可能です。

なお、「マネーフォワード クラウド請求書」ではFAX送信の際に使える送付状のテンプレートを無料で提供しています。下記リンクよりダウンロードできるので、ぜひ活用ください。

請求書をFAXで送った際も原本は保管すべき

請求書をFAXで送付した後の原本は、捨てずに保管しておきましょう。

請求書の原本がないと困るのは取引先です。監査時は原則原本の提示が求められるため「原本は送らなくてよい」との申し出がない限り、郵送で送付するのが基本です。つまり請求書をFAXで送った後には、再度郵送で原本を送る必要があるといえます。

同じ書類を二度送付しなければならないため、送付先にとって手間がかかる行為です。請求書の原本が送付側に残ってしまうのは、書類を相手に渡していないのと同義です。郵送での原本の送付も忘れずに行いましょう。

なお、請求書は法人の場合は7年間、個人事業主では5年間の保管が義務づけられている書類です(法人税法施行規則67条の2)。

請求書原本の保存期間について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。

電子帳簿保存法の改正によって、2022年1月から、電子上で行われた取引に関する書類は電子データでの保存が義務付けられました。今まで印刷して紙で保存していた人は、対応の変更が必要なため注意しましょう。

参考:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁
参考:個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について|国税庁

請求書をFAXで送る際の注意点

請求書は取引の重要な情報が記載された書類の一種です。情報漏洩や記載ミスがないよう、細心の注意を払わなければいけません。請求書をFAXで送る際は次の点を心がけましょう。

  • 無事送付できているか電話で確認を取る
  • 誤送信がないよう送信前にFAX番号を確認する

FAX送信後に連絡を入れることで書類の見落としを防げるほか、対外的な対応に不備がないと示せます。相手が不在のときは伝言を残しておくか、メールを送付しておくのが丁寧で模範的な対応です。

FAXの送信時には、送付先を間違えないよう細心の注意が必要です。送付先を間違えることは大切な取引情報が外部に漏れてしまうことにほかならず、大問題に発展するリスクもあります。頻繁にFAXを送る相手の場合、事前に番号を登録することでミスの発生を防げます。

また、現在は電子請求書への切り替えが進んでいます。

Web上で手続きを完結できるシステムやツールも登場しています。FAXで請求書を送付するのは決して問題ある行為ではありませんが、上述のとおり、リスクや注意点が存在します。

ペーパーレス化への移行を検討している方は、この機会に電子請求書への切り替えを検討してみてはいかがでしょう。

請求書のFAX送付はマナーを守れば失礼に当たらない

請求書をFAXで送る行為は法律に抵触するものではなく、問題ありません。ただし、一般的な方法ではないため、事前に取引先が了承した場合にのみとどめておくべきです。

請求書をFAXで送る際は、いくつかの注意点が存在します。単体で送るのはミスの発生を誘発し、マナーとしても好ましくないため送付状を添えましょう。また、送付先の誤りや送信エラーがないか確認を取ることも重要です。

FAXの後、原本を郵送で送る必要があるのも重要なポイントです。請求書は原本保管が求められる書類のため、取引先が困らないような対応が必要です。

よくある質問

請求書をFAXで送っても問題ない?

法律で禁止されている行為ではないため、特に問題はありません。詳しくはこちらをご覧ください。

請求書をFAXで送る際の原本はどうする?

原則として原本保管が必須なため、FAX送付後に郵送で請求書原本を送付する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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