• 更新日 : 2022年5月25日

個人事業主(フリーランス)の納品書の書き方

個人事業主

個人事業主(フリーランス)にとって「納品書」は契約のとおり商品・サービスを納入した事実を示すためにも重要となります。

今回は、個人事業主(フリーランス)が知っておくべき納品書の基礎知識と書き方等について考えてみたいと思います。

作業フローと必要書類

一口に個人事業主(フリーランス)といっても、カフェやケーキ、ラーメン、パン、雑貨、花屋などの物販系から、デザイナーやライター、翻訳家、カメラマン(フォトグラファー)、プログラマーなどの専門職までさまざまな業種があります。それぞれの業界ごと、多少は商習慣が違っていることもあると思いますが、おおむねの作業の流れと交わされる書類は以下のとおりです。

1. クライアント(発注者)から商品またはサービスの依頼があり、見積書を依頼されます
2. 個人事業主などが依頼内容を元に見積書を発行
3. 発注者との合意のもと、個人事業主などが依頼を受注(発注者は注文書発行する場合もあります)
4. 個人事業主などは商品やサービスを納品するとともに納品書発行
5. 発注者が受領書、検品書を発行(検品書を受けた時点で、請求書の発行を兼ねる場合もあります)
6. 請求書発行(納品書兼請求書の場合もあります)
7. 個人事業主などが入金確認後、領収書発行

仕事を受けた側である、個人事業主(フリーランス)が発行する主な書類には、「見積書」、「納品書」、「請求書」、「領収書」があります。その業界の慣習や仕事の流れによっては発注書を発行しなかったり、納品書と請求書はまとめて「納品書兼請求書」としたり、ネット販売など前払い金にて商品の販売をする場合には「納品書兼領収証」としたりすることもあります。

書類の送付方法

書類の送付方法については・原本郵送・FAX・PDF等データ送信が考えられます。同じクライアントでも、見積書や納品書はFAXやデータ送信でいいけれども、請求書は原本を郵送してほしいなど、書類によって異なる場合があるのでどのような送付方法ができるのかは発行前に確認しましょう。

主な書類の役割

見積書と請求書

「見積書」は、取引相手から依頼があった商品やサービスなどの内容詳細、単価、数量、合計金額、条件などを書面化したものです。「相見積」と言って、複数の業者に見積書の提出を求めて、より条件のよいところを選ぶ場合もあります。

見積書の内容や金額、条件に納得し、合意したら発注に至ります。ここで発行する書類が「発注書」です。発注書には、注文内容や金額、納期が記されています。これに対して受注者は、発注を受ける旨を記した「注文請書」を発行する場合もあります。

「請求書」は、納品した商品やサービスの対価をいただくための書類です。

納品書

商品やサービスを納品する際、納品する商品やサービスとともに届ける書類が「納品書」です。納品書の役割のひとつは、発注者(納品先)を安心させることです。商品だけを届けた場合、この取引において契約していた数量や単価や金額を契約書と照らし合わせて確認しなければなりません。納品された商品・サービスがすべてそろっているか確認できず、発注者は不便を感じるかもしれません。

不便な印象を与えることになりますし、いかにも信頼性に欠ける納品と判断されかねません。ところが、納品書を添えることで一気に相手に安心感を与えることができるのです。

なお、納品書とともに「受領書」を同封する場合もあります。受領書は、確かに商品を受け取った、発注者が納品を確認したという証の書類です。

納品書の書き方について

納品書の書き方についてはとくに決まりはありません。

記載事項は、案件のタイトル、自分の名前、住所、電話番号、相手方の名前、日付、商品名、個数、単価、合計金額などです。業種によっては納品場所を記載することもあります。

納品ごとに支払う時は、単価・金額・合計金額を記入して請求書と兼ねる納品書を作成することになります。

また、1カ月分をまとめて請求する(支払う)取引の場合は、納品書に金額を記入しないのが一般的です。

ただし、すでに見積書や発注書によって単価が決まっている場合は、確認の意味で単価や金額を記入しておくほうがいいでしょう。

いずれにしても、初めての取引相手については、納品書の書き方や記載事項を確認するようにしましょう。


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