• 更新日 : 2022年2月25日

領収書のデザインについて

領収書とは、商品やサービスを提供した側が、その対価として金銭をいただいた場合、その証として支払った側に発行する書面です。金銭を受けとったことを証明する役割があるので、それを満たすために記載しなければいけない要項がいくつかありますが、領収書の用紙やデザインに関しては原則自由です。

便箋や市販されている領収書でもかまいませんし、オリジナルのものでも、その役割を満たしていれば法律上の効力に係わるものではありません。極端な話、ノートを破いた紙切れでも効力に何ら問題はないわけですが、だからといって、そのような領収書を発行すると会社の印象はどうなるでしょうか。

領収書は会社名を覚えてもらう機会になりますし、領収書の印象によっては信用度アップにつながる可能性もあります。支払などの金銭の授受に関して、きちんとした印象を相手に与えることは、取引を潤滑に長く続けるための基本だといえます。正しく丁寧に書くことを前提に、そうした付加価値にも配慮し、領収書のデザインの工夫を凝らすことは大切です。

今回は、領収書に関する基礎知識、およびデザインについて考えてみたいと思います。

領収書は、商品やサービスの代金を支払った証であると同時に、二重請求を防ぐ役割もあります。税制上、重要な意味を持つ書面であり、例えば、税務調査等が入ったとき、売上額や経費の裏付けは領収書で行います。記入に不備等があれば領収書の効力がなくなることもあるので、正しい書き方を知っておきましょう。

領収書の書き方と注意点

タイトル

何の書類であるかがわかりにくければ、領収書にかぎらず、デザイン的に問題があるといえます。まずは、領収書だと誰もがわかるように明記します。市販の場合はあらかじめ印刷されています。

宛名

会社名は正式名称を正確に記入します。失礼にあたりますので、(株)など、省略した表記は避けましょう。マエカブやアトカブには気を使い、誤字がないようにしなければいけません。似た名称や同音異字などもありますから、場合によっては無効になることもあります。また「上様」の表記は領収書としての無効になる場合があります。

通番(通し番号)

データ管理上の目的でナンバーを付けておくと、電話での打ち合わせ時や再発行時に便利です。また、領収書の二重発行や帳簿の記帳ミスなども発見しやすくなるので、通し番号を付すことは効果的です。

発行日付

実際に入金があった日、発行する日の日付を記載します。

金額

重要な金額の記載は前後にマークを入れるなどし、改ざんや改正ができないようにすることが必須です。

¥□□□,□□□※
金□□□,□□□也
¥□□□,□□□−
数字を、壱、弐、参、四、伍、六、七、八、九、拾などを使用する場合もあります。
数字には3桁毎に「,」を入れます。

但し書き(「但し/但」)

どんな商品やサービスに対する支払いなのかを明記します。「お品代」など曖昧な言い回しは避けて、具体的に何に対する支払いなのかを記載します。支払形態なども記入しておきましょう。例えば、クレジット払いの時に領収書を求められた場合も、クレジット払いとわかるようにも明記しなければなりません。

印紙

金額が5万円以上の場合は、金額に応じて収入印紙を貼ります。印紙には割り印を押します。

税別5万円以上100万円以下なら200円
100万円を超え200万円以下なら400円
200万円を超え300万円以下なら600円
300万円を超え500万円以下なら1,000円
500万円を超え1,000万円以下なら2,000円
1,000万円を超え2,000万円以下なら4,000円

そのほか金額詳細については下記でご確認ください。

発行者名

発行する者の住所と氏名の記載。認め印やゴム印、社印(社判)を押します。担当者印も押す場合もあります。

領収書のデザインポイント

今では、テンプレートやソフトを使い個性的な領収書を作ることも可能です。

領収書は、取引が行われるたびに発行し、相手先は7年間保管します。取引先は領収書を度々目にすることになります。言い換えれば、重要な広告宣伝ツールになり得るのです。企業や事業におけるブランディングの役割を担っていると言っても過言ではありません。

愛用の企業マークやロゴは領収書にも積極的に採用しましょう。会社のロゴやマーク、スローガンをデザインに施せば、個性的な領収書になりますし、取引先に自社の存在をアピールすることができます。


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