• 更新日 : 2025年3月6日

採用証明書の送付状の書き方とは?会社宛・個人宛の例文、テンプレートを紹介

採用証明書とは、失業手当(雇用保険)を受給中の人が就職した事実を証明するための書類です。新しい就職先が決まったら採用証明書をハローワークに提出することで、失業手当の受給停止や再就職手当の申請などに使われます。こうした書類を郵送する際には、一緒に送付状(添え状)を同封するのがビジネスマナーです。送付状を添えることで、受け取った相手に「何のための書類なのか」「誰から送られてきたのか」が一目で伝わり、丁寧で礼儀正しい印象を与えることができます。

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採用証明書の郵送には送付状(添え状)も同封しよう

採用証明書は、失業保険(失業手当)を受給中に再就職したことを証明する書類で、新しい就職先の企業に所定の用紙を記入・押印してもらい、ハローワークへ提出します。受給者本人だけでは作成できないため、会社に記入を依頼する必要がある書類です。

採用証明書を企業に記入依頼する前に、電話やメールなどで連絡してから郵送しましょう。またその際は、送付状(添え状)を同封します。送付状には「いつ・誰から・誰宛てに・何の書類を送ったのか」といった情報を記載します。

送付状を添えることで、封筒を開けた担当者が、書類の内容や依頼内容をすぐに把握できます。

採用証明書の送付状(添え状)の例文

採用証明書を郵送する際の送付状の具体的な例文を、社員から会社宛と会社から社員宛のケース別に紹介します。

従業員から会社宛に依頼する

従業員(再就職者)から会社へ採用証明書の記入を依頼する際の送付状の例文です。
社内向けの文書であるため、過度に堅苦しい表現を避けつつ、丁寧な表現でわかりやすい文章を心がけることが大切です。
ポイントは、自分が誰で、何のために依頼しているかをはっきり伝え、書類を記入して返送してほしい旨をお願いすることです。特に、ハローワークの手続きに使う書類であることや、返信用封筒を同封している場合はその旨を明記しましょう。

令和○年○月○日

株式会社△△△△
人事部 ご担当者様

○○ ○○(自身の氏名)
〒789-0123
東京都〇〇区〇〇町4-5-6
TEL: 090-1234-5678

採用証明書の送付につきまして

お世話になっております。
私は、○月より貴社に入社しました○○(氏名)です。

このたび貴社へ入社いたしましたことをハローワークへ報告するため、採用証明書のご記入をお願いしたく書類をお送りいたします。

お手数をおかけしますが、同封の採用証明書用紙に必要事項をご記入・ご押印の上、ご返送いただけますと幸いです。
ご多用のところ恐縮ですが、◯月◯日(◯)までにご対応いただきますようお願い申し上げます。
何卒よろしくお願いいたします。

  1. 採用証明書 1通

以上

会社宛への送付状作成のポイント
  • 宛名と書き出し
    宛名は会社名+部署名+「御中」(担当者名がわかれば「〇〇様」)とします。冒頭で自分の所属・氏名と入社時期を伝え、誰からの依頼かを明確にしましょう。
  • 依頼内容の伝え方
    「お手数ですが」「恐縮ですが」などのクッション言葉を交えつつ、何の書類か(失業手当の手続きに必要であること)と、記入事項・返送方法(返信用封筒の利用など)を具体的に伝えます。
  • 提出期限
    期限がある場合は日付を記載し、◯月◯日までに対応いただきたい旨を伝えておくと、先方も予定を立てやすくなります。

会社から従業員宛に送る

会社(人事担当者)から従業員へ採用証明書を返送する際の送付状の例文です。社内の相手に対しても正式な文書として丁寧な表現を心がけます。「〜いたしました」などの敬語を用い、書類を返送したことを簡潔に伝えましょう。

令和○年○月○日

〇〇 〇〇様

株式会社△△△△
人事部 △△ △△(担当)
〒123-4567
東京都〇〇区〇〇町1-2-3
TEL: 03-1234-5678
E-mail: △△△△@△△△△

書類送付のご案内

平素よりお世話になっております。人事部の△△です。

先日ご依頼いただきました採用証明書につきまして必要事項を記入いたしました。ご査収くださいますようよろしくお願いいたします。
なお、記載内容にご不明な点がございましたら、お気軽に〇〇までお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  1. 採用証明書

以上

採用証明書を郵送するときの送付状(添え状)の書き方

採用証明書を郵送する際の送付状の書き方にはいくつかのポイントがあります。適切な形式で作成することで、受け取る側に好印象を与え、スムーズな手続きを促進できます。

書類の作成日(年月日)

送付状の右上には、書類を作成した日付を記載します。日付は「令和〇〇年〇〇月〇〇日」のように、正式な書式で記載します。送付された書類がいつ作成されたのか、相手に伝わり、受け取った側も適切に対応しやすくなります。

宛名

宛名は、送付状の左上に記載します。宛名には、受取人の氏名や所属部署を記載します。個人宛ての場合は「○○様」、部署宛ての場合は「○○御中」と表記します。
担当者の個人名がわからない場合は、「人事部御中」とし、敬称の「様」はつけません。

差出人(送付側の情報)

送付状の右下には、差出人(送付側)の情報を記載します。従業員が企業に送る場合は、自分の名前と連絡先を明記し、企業側がすぐに対応できるようにしましょう。
企業が従業員に送る場合は、企業名、担当部署、名前、連絡先を記載します。書類に関して問い合わせがある場合に、スムーズに対応できるようにするためです。

タイトル・件名

送付状の中央部分には、タイトル(件名)を記載します。送付する書類の内容が一目でわかるように、例えば、「書類送付のご案内」や「採用証明書送付のご案内」と記載します。

本文(挨拶)

従業員から会社宛への送付状の本文では、簡潔な挨拶、送付の目的、依頼内容、返信期限、締めの言葉を順序よく記載します。社内向けの文書であるため、過度に堅苦しい表現を避け、簡潔かつ分かりやすい文章を心がけましょう。

「お世話になっております」などのビジネスで使われる表現を使い、続いて、送付の目的を明確に伝えます。

例えば、「ハローワークの手続きに必要なため、採用証明書の記入をお願いします」といった内容を記載すると、企業側が対応すべき内容をすぐに把握できます。

依頼内容は、何を・どのように対応してほしいのかを具体的に説明します。例えば、「採用証明書に記入・押印の上、同封の返信用封筒で返送してください」と書くと、企業側が迷わず対応できます。提出期限がある場合は、対応の遅れを防ぐために「〇月〇日までにお願いいたします」と明記しましょう。

最後に、締めの言葉を入れ、丁寧に依頼を終えます。「お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします」といったフレーズを使うと、相手に配慮のある文章になります。こうしたポイントを押さえることで、受け取った側がスムーズに対応しやすくなります。

同封書類の内容・部数

本文の最後には、同封した書類の種類と部数を明記します。例えば、「採用証明書(1通)」のように記載すると、受取人が内容を確認しやすくなります。

箇条書きの最後には右下に「以上」と付けて締めます​。

採用証明書の送付状のひな形、テンプレート

採用証明書を郵送する際に添付する送付状のテンプレートを無料でダウンロードいただけます。

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採用証明書の送付状の書き方のポイント

採用証明書と送付状を郵送する際は、相手がスムーズに対応できるように準備を整えることが大切です。書類の記入や返送に時間がかかることもあるため、手続きをスムーズに進める工夫が必要です。

会社に依頼する際は事前に連絡する

採用証明書を会社に記入してもらう場合、いきなり郵送するのではなく、事前に一報を入れておくことが大切です。特に人事部や総務部は日々多くの業務を抱えているため、突然届いた書類にすぐ対応できないことがあります。

事前に「採用証明書を郵送するので記入をお願いします」と伝えておけば、企業側も対応しやすくなります。連絡方法は、メールや電話でかまいません。以下のようにシンプルな内容でも事前に伝えておきましょう。

・事前連絡の例(メールの場合)

件名:採用証明書の記入について(○○○○)
本文:
人事部 〇〇さん

お世話になっております。私は○月に入社いたしました○○○○です。
ハローワークの手続きに必要なため、採用証明書のご記入をお願いしたく、書類を郵送いたします。
お手数ですが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。

送付状は1枚にし一番上に添える

送付状はA4用紙1枚にまとめます。また封筒に書類を入れる際は、送付状が一番上になるように封入します​。開封して最初に送付状が目に入るので、すぐに何の書類なのかを把握しやすくなります。

封筒の裏面には〆マークを書く

日本のビジネス文書では、封筒を糊付け(封緘ふうかん)したあと封じ目に「〆」という印を書きます。「封」や「緘(かん)」という字を用いる場合もありますが、一般的には手書きの「〆」がよく使われます​。

これは「確かに封をしました」という意味のマナー表示です(洋封筒の場合は省略することもあります)。封筒裏面には差出人の住所氏名も忘れずに記載し、封をしたら「〆」を二重丸で囲むなどして明示すると丁寧です。

追跡可能な送付方法(簡易書留など)を検討する

郵送の際には、普通郵便のほか、書類が確実に届くように「簡易書留」など追跡可能な方法も検討しましょう。普通郵便では万が一の紛失リスクがあるため、特に大切な書類を送る場合は控えたほうがよいです。

  • 簡易書留:配達記録が残り、受取時に対面での受け取りが必要。
  • 特定記録郵便:追跡可能だが、対面受取は不要。

採用証明書の送付状を作成し、スムーズに郵送しよう

採用証明書を郵送する際は、担当部署に事前に連絡を入れた後に行いましょう。送付状を同封することで、どのような書類が入っているかが明確になり、迅速なやり取りが可能になります。
送付状は書類の一番上に入れることで、企業側が内容をすぐに把握しやすくなります。また、提出期限を意識して早めに送付しましょう。

テンプレートをや例文を参考に、スムーズな手続きを行いましょう。


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