- 更新日 : 2024年10月17日
医師の納品書の書き方
医療現場では、保険診療の際にレセコン(レセプトコンピューター)で作成する診療明細書が使用されています。しかし、自由診療を選ぶ患者が増えたことに伴い、保険診療外の診療明細書としての役割をもつ納品書の活用が期待されます。
ここでは、医師がどのように納品書を活用しているのか、またどのように作成しているのかを説明し、マネーフォワード クラウド請求書を用いて作成した医師の納品書を紹介します。
医師の納品書の活用方法
納品書は、物やサービスを支給するとき、支給内容を記載する書類のことを指します。納品書を作成する必要がある場合や、活用方法について説明します。
自由診療の診療明細として
保険診療の際は診療の内容を点数化して、市町村や保険組合に請求するための診療報酬明細書(レセプト)を発行する必要があり、レセプトはレセコンを使用して作成するのが一般的です。そのため、患者向けの診療明細書も同様にレセコンで作成する場合が多いでしょう。
一方、自由診療は保険診療外で点数形式を採用していないため、納品書を診療明細書として利用することができます。なお、自由診療には美容外科手術や先進医療などがあります。
また、保険診療の際はレセコンにより売上の管理を行いますが、自由診療の場合は作成した納品書の控えを売上管理として利用できます。
人間ドックにおいて
納品書を作成する必要がある場合として、同じく保険適用外の人間ドックが挙げられます。人間ドックは、定期的に会社や自治体が行う「健康診断」の範囲を超えて、さまざまな種類でより詳しく検査するものです。人間ドックは任意で行うものであるため、通常全額自己負担となります。しかし、会社によっては人間ドックの費用を一部負担してくれたり、人間ドックの日を業務扱いにしてくれたりする場合もあります。その際に、実施した人間ドッグの内容や実施日時が記載された納入書が会社への証明として役立ちます。
医師の納品書の書き方
以下で、医師の納品書について、使用分野別に紹介します。
美容外科における医師の納品書の書き方
美容外科では、国が認めている「病気」に含まれない治療や、美しさなどを追及して行う手術などがあります。この際の納品書の摘要には、カウンセリング代、手術代などがあります。また、診療明細書を兼ねて納品書を使用する場合には、備考欄に治療の詳細や注意事項などを記入すると良いでしょう。
以下は、マネーフォワード クラウド請求書を使用し作成した美容外科における医師の納品書の例です。
先端医療における医師の納品書の書き方
先端医療は、難病の新しい治療や手術のうち、医療保険の適用が認められていないものをいいます。この先端医療を受ける際は、通常の医療と共通する費用(診察料、投薬料、入院料など)をのぞく、先端医療の技術料が全額負担になります。そのため、先端医療を受ける際、通常の医療と共通する保険適用部分はレセコンによる診療明細書になりますが、先端医療の技術料は納品書で診療明細書とすることができます。その際、納品書の摘要は「先端医療技術代」となります。
以下は、マネーフォワード クラウド請求書を使用し作成した先端医療における医師の納品書の例です。
人間ドックにおける医師の納品書の書き方
前述の通り、人間ドックも自由診療であるため、納品書を診療明細として使用できます。その場合の摘要は、「人間ドック代」となります。また、会社に人間ドックを受けた証明として納品書を使う人がいることも考慮に入れ、備考欄に人間ドックの内容や行った日時を記入するとよいでしょう。
以下は、マネーフォワード クラウド請求書を使用し作成した人間ドックにおける医師の納品書の例です。
医師が納品書を作成する場合の活用例や書き方についてまとめました。医師の納品書は、保険摘要外の治療や人間ドックを行う際には診療明細書として利用できます。適切な書き方について確認してみましょう。
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