- 作成日 : 2025年3月31日
Word(ワード) でマニュアル作成!無料テンプレートや作成のコツ
専用サービスを利用しなくても、Word(ワード)があればマニュアル作成が可能です。テンプレートを使うと、さらに短時間かつ見た目もよくなります。おすすめのマニュアルテンプレートやマニュアルを作成するコツ、作成時の注意点についてまとめました。ぜひ参考にして、わかりやすいマニュアル作成を実現してください。
目次
Wordテンプレートでマニュアル作成するメリット
オンラインマニュアルは、専用のツールやソフトウェアを利用しなくても作成できます。身近なソフトウェアで作成するなら、Word(ワード)を利用してみてはいかがでしょうか。
WordはMicrosoft社が提供する文章作成ソフトウェアです。プライベートやビジネスで利用する機会が多く、使い慣れている方も多いでしょう。
マニュアル作成に活用できるWordのテンプレートも多いため、幅広い選択肢から、用途や好みに合うデザインのものを選べば、誰でも気軽に作成できます。Wordのテンプレートでマニュアルを作成する主なメリットは、以下をご覧ください。
- 作成時間を短縮できる
- デザインが統一される
- 抜け漏れを防ぎやすい
- 共有・印刷がしやすい
各メリットについて解説します。
作成時間を短縮できる
テンプレートならおおよその枠組みが完成しているため、短時間でマニュアルを作成できます。記載したい内容をリストアップしておけば、必要事項を網羅したマニュアルをわずかな時間で完成できるでしょう。
Wordで普通に文章を執筆するだけでも、マニュアルの作成は可能です。表やグラフなどの作図機能や、箇条書きのリストアップなどを利用すれば、マニュアルのわかりやすさも向上します。
しかし、作図やデザインに時間がかかり、作業量が増えてしまいます。短時間でわかりやすいマニュアルを作成したいなら、枠組みやデザインがあらかじめセットされたテンプレートを活用しましょう。
デザインが統一される
マニュアルに使用するテンプレートを1つに決めておけば、異なるマニュアルも同じデザインで作成できます。マニュアルに統一感が生まれ、見やすくなるでしょう。
マニュアルごとに異なるデザインを採用するのでも、もちろん問題はありません。しかし、見た目に統一感がないだけでなく、記載する内容の順序が異なっていたり、凡例や注意書きを記載する場所がばらばらで必要な情報をすぐに見付けられなくなったりする恐れがあります。
利用者目線で使いやすいマニュアルに仕上げるためにも、テンプレートを活用し、デザインを統一しておくようにしましょう。
抜け漏れを防ぎやすい
テンプレートを利用すれば、要所を押さえたマニュアル作成ができます。凡例や注意書きを記載する欄を設けたり、手順を紹介する欄に画像を挿入したりといった作業も抜け漏れなくできるため、マニュアル作成が初めての方でも一定以上のクオリティの品質のものを完成できるでしょう。
また、Wordには基本機能として誤字脱字をチェックする「エディター」がついています。わずかな時間で誤字脱字や文法的ミスがないか確認できるため、より完成度を高められるのもメリットです。
共有・印刷がしやすい
Wordファイルとして作成すれば、メールに添付して関係者に一斉送信できます。また、オンライン共有にも対応しているため、共有したい相手のメールアドレスを入力するだけでダイレクトにマニュアル共有が可能です。
簡単に印刷できる点も、Wordの特徴です。「ホーム」タブから「印刷」を選択すれば、印刷部数やページ指定などを操作できます。さらに「プリンターのプロパティ」を開き、「印刷プレビュー」にチェックを入れると、印刷前に画面上で確認でき、紙やインクの無駄を省けます(※)。
※ Microsoft® Word for Microsoft 365 MSO(バージョン 2502 ビルド 16.0.18526.20168)32 ビット
おすすめのWordマニュアルテンプレート
Wordで利用できるマニュアル作成用のテンプレートを紹介します。
無料で利用できるテンプレートも多いですが、一部有料のものもあります。有料の方が使いやすいと一概にはいえないため、デザインや見やすさなどもチェックしてから選ぶようにしてください。
Money Forward クラウド
バックオフィスサービスを提供するMoney Forward クラウドでは、Wordで作成できるマニュアルテンプレートを提供しています。すべて無料のため、どのテンプレートにするか迷ったときは利用してみてはいかがでしょうか。いくつかの種類を紹介します。
- 防災マニュアル
- 電話応対マニュアル
- 調理マニュアル
- 棚卸マニュアル
- 業務マニュアル など
Microsoft 365
Microsoft社ではWord用のマニュアルテンプレートを無料で提供しています。ただし、マニュアルよりはリストアップ用のテンプレートが多いため、作成したい内容に合わせて使い分けてください。いくつかの例を紹介します。
- 家庭の安全チェックリスト
- 家族のタスクリスト
- キャンプのチェックリスト
- チームアジェンダ
- 面談の記録 など
bizocean
ビジネス用のテンプレートや企画書を提供しているbizoceanでは、約2.9万点のテンプレートを無料で利用できます。
参考:bizocean
bizroute
ビジネスに役立つツールやノウハウを紹介するbizrouteでは、部署ごとによく利用されるテンプレートがまとめられています。いずれも無料ダウンロードが可能です。
- 業務マニュアル
- 社内マニュアル
- 業務フロー図
- スケジュール管理
- タスク管理 など
参考:bizroute
テンプレートBANK
無料会員登録でテンプレートをダウンロードできるテンプレートBANKでは、ビジネスをサポートするテンプレートを多数提供しています。
- 電話対応
- 挨拶のマナー
- 名刺のマナー
- 身だしなみ
- 来客応対 など
参考:テンプレートBANK
テンプレートを使ってWordマニュアルを作る事前準備
テンプレートを使ってWordでマニュアルを作成する前に、以下の準備をしておきましょう。
- マニュアルの目的を明確にする
- 業務手順や操作方法をまとめる
- マニュアルの構成を考える
- 使いやすいWordテンプレートを選ぶ
順に解説します。
1. マニュアルの目的を明確にする
マニュアルは、業務手順や注意点などをまとめ、業務効率化を実現するためのアイテムです。
目的を明確にしないと、期待するような業務効率化を実現できない恐れがあります。例えば、「抜け漏れのない電話応対を実現する」「短時間で入稿作業を終える」のように決めておきましょう。
2. 業務手順や操作方法をまとめる
マニュアルに含める内容を事前にまとめておくと、抜け漏れがなくなります。Wordでまとめておくと、簡単にコピー&ペーストでテンプレートに入力できて便利です。
3. マニュアルの構成を考える
理解しやすさを考慮して構成を決めましょう。
テンプレートを活用すれば羅列的に書き込むだけでもマニュアルとしては完成しますが、目的や用途によっては、わかりにくくなってしまうことがあります。テンプレートに書き込む前に構成を確立しておくことが大切です。
4. 使いやすいWordテンプレートを選ぶ
目的や内容によって、適切なテンプレートが異なります。また、同じ目的のテンプレートであっても構成やデザインが異なるため、使いやすさも変わります。いくつか比較し、適切なテンプレートを見付けてください。
Wordテンプレートでわかりやすいマニュアル作成のコツ
以下のコツに注意すると、わかりやすいマニュアルを作成できます。
- 時系列で作成する
- 画像や図表を適切に使用する
- 書式を統一する
- 自社のブランドカラーに合わせる
- 5W1Hを意識する
各コツを解説します。
時系列で作成する
時系列で作成すると、作業や対応の流れを把握しやすくなります。例えば、以下のようなマニュアルを作成するときは、時系列でまとめるようにしましょう。
- 電話応対
- 作業手順
- 在庫管理 など
ただし、内容によっては頻度の高い順や難易度の低い順などが適していることもあります。実際にマニュアルを使う方の声を参考に、わかりやすい順にまとめてください。
画像や図表を適切に使用する
文字ばかりのマニュアルは見やすいとはいえません。画像や図表を多用し、見やすさアップを目指しましょう。
ただし、Wordは他のツールと比べ図表を作成しにくい傾向にあります。Google ドキュメントやExcelなどの他のツールで図表を作成し、画像として添付する方がよいかもしれません。
書式を統一する
複数のマニュアルを作成するときは、レイアウトやフォント、余白、書体を統一すると見やすくなります。見やすいフォントの大きさや書体については、実際に利用する方にも意見を聞いてみましょう。
自社のブランドカラーに合わせる
会社のロゴやイメージカラーが決まっている場合は、マニュアルのメインカラーを揃えると、統一感が生まれ、より洗練された印象になります。
また、モノトーンでは寂しい印象になりますが、あまりにも色の数が多すぎると雑多でかえって見にくくなってしまいます。できれば2~3色でまとめるようにしてください。
5W1Hを意識する
誰にとってもわかりやすいマニュアルを作成するためにも、5W1Hを意識した文章を記載してください。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
業務全体像がわかるようにする
マニュアルは特定の業務や使い方などを紹介するものですが、内容が多い場合は一目では把握できません。マニュアルで紹介する内容全体が一目でわかるように目次(インデックス)を作成するようにしましょう。
また、マニュアルで紹介する業務と他業務との関連についての記載も必要です。業務全体の図を記載しておくと、利用者各自が全体の中でどのような位置付けにある業務に従事しているのか理解しやすくなります。
Wordテンプレートでマニュアル作成をする際の注意点
Wordテンプレートを用いてマニュアルを作成するときには、以下の点に注意が必要です。
- フォーマット変更が必要な場合がある
- テンプレート仕様が自社に合っていない場合がある
各注意点を解説します。
フォーマット変更が必要な場合がある
紹介したい内容に完璧に合うフォーマットが見付かるとは限りません。内容に合わせて、フォーマットを調整・変更してください。また、再度利用する可能性もあるため、変更したフォーマットを保存しておきましょう。
テンプレート仕様が自社に合っていない場合がある
テンプレートの仕様がパソコンのOSやバージョンと合わず、使いにくい可能性もあります。調整して登録するか、別のテンプレートを使用するようにしましょう。
Wordテンプレートを活用したマニュアルの運用方法
マニュアルの内容は定期的にチェックしてください。最新かつ正確なマニュアルを完成するためには適切な運用が必要です。
マニュアルの更新ルールを決めておく
マニュアルの内容を確認し、必要に応じて更新することが必要です。Wordに慣れていない方には難しい作業のため、マニュアル更新の担当者を決めておきましょう。
また、データをこまめに保存することも大切です。変更内容に間違いがあった場合も、データが適時保存してあれば以前のバージョンを復元できます。
クラウドストレージで管理・共有する
マニュアルをクラウドストレージで管理・共有しましょう。誰もがアクセスできるようになるだけでなく、必要なマニュアルを見付けやすくなります。
また、アップデート前・後がわかるように、バージョンや日付をつけて管理するようにしてください。
マニュアルの活用状況を定期的にチェックする
マニュアルが適切に活用されているか、定期的にチェックしましょう。利用頻度が低い場合は、マニュアルの不足点を確認し、改善してください。
Wordテンプレート以外でマニュアルを作成する方法
Wordでの作業に慣れていない場合や、目的や用途に合ったWordテンプレートが見付からないときは、マニュアル作成ツールを利用してみましょう。マニュアルの種類別にツールを紹介します。
業務手順用マニュアル作成ツール
スマホやタブレットで撮影した動画を利用した業務手順用のマニュアルを作成するときは、Teachme Bizを使ってみましょう。簡単に動画入りの手順マニュアルを作成できます。
Zendeskは検索性に優れたマニュアル作成に適したツールです。膨大な情報量をまとめるときにもおすすめです。
参考:Teachme Biz
参考:Zendesk
操作手順用マニュアル作成ツール
EZLectureは操作手順用のマニュアル作成に適したツールです。WordやExcelにも出力できるため、印刷して紙マニュアルとしても作成できます。
Demo Creatorなら、ツール内で動画編集が可能です。実際にパソコンで操作した手順を録画し、マニュアルとして公開できます。
参考:EZLecture
参考:Demo Creator
動画マニュアル作成ツール
動画マニュアルなら、スマホから作成できるDiveがおすすめです。手順ごとにチェック項目も作成できるため、複雑な作業をマニュアル化するときにも活用できます。
Checkmateは、iPhone・iPad専用のマニュアル作成ツールです。文字入れも簡単なため、手軽にマニュアルを作成できます。
マニュアルで業務効率化を実現しよう
マニュアルを作成すると業務効率化を実現しやすくなるだけでなく、作業ミスが減り、業務時間も削減できるかもしれません。また、業務の属人化を防げるのもメリットです。
ぜひ紹介したWordテンプレートを利用して、マニュアルを作成しましょう。無料で利用できるものも多いため、まずは目的や用途に合うものがあるかチェックしてみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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