- 更新日 : 2024年9月6日
Zoomの文字起こし機能は無料?日本語の設定や保存・議事録の作成方法
Zoomでは、無料プランのユーザーも文字起こし機能を使えます。Zoomの文字起こし機能は、日本語をはじめ英語・スペイン語・ウクライナ語など11言語に対応しています。ただし、Zoomで文字起こし機能を使う場合は、いくつかのポイントを押さえなければなりません。この記事では、Zoomの文字起こし機能とはどのようなものであるのかについて、使う際のポイントを踏まえて詳しく解説します。
目次
Zoomの文字起こし機能は無料でできる?
Zoomの文字起こし機能は、無料プランのユーザーも利用できます。文字起こし機能は、対応する言語が拡充され、日本語や英語など11言語が使えます。
なお、Zoomの文字起こしは、サブタイトルとフルトランスクリプトという2種類の方式です。サブタイトルは、字幕と同じように画面の下側に文字が表示されます。フルトランスクリプトは、チャット形式で画面の右側に文字が表示されます。これら2種類とも表示される内容は同じなので、使いやすいほうや業務に便利なほうを利用しましょう。
Zoomの文字起こし機能を使うメリット
ここでは、Zoomの文字起こし機能を利用するメリットを紹介します。
音声が聞き取りにくい場合も会話内容が分かる |
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文字起こし機能を使えば、雑音が多い場所でミーティングを進める場合や、相手の声が聞こえづらい場合も、会話の内容を確認できます。 |
スピーカーを利用しなくてもZoomを利用できる |
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スピーカーの故障や機器の設定ミスは予測できません。文字起こし機能の使い方を知っていれば、万が一の音声トラブルにも対応できます。 |
Web会議が終わった後に発言内容を確認できる |
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Web会議中に聞き逃してしまった情報や聞き取りにくかった発言も、文字起こし機能によって文章を残しておけば、後から会議内容の見直し・情報共有が簡単です。 |
議事録の作成が楽になる |
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Zoomの機能とともに他のアプリやツールを使うと、他言語への翻訳や録音音声の文字起こしができ、議事録の作成が楽になります。 |
Zoomの文字起こしは、ストレスなくWeb会議を進められ、会議後も発言の見直しができる便利な機能です。Zoomを頻繁に使う場合、文字起こし機能を覚えておくと、仕事の円滑化やトラブル防止に役立ちます。
スマホでもZoomの文字起こしはできる?
Zoomでの文字起こし機能は、スマホでも利用できます。機能を使うための前提条件として、スマホはAndroid・iOSともにアプリのバージョンを5.0.2以降にアップデートしましょう。
Zoomで文字起こしをする方法
Zoomで文字起こし機能を利用するためには、事前の準備や、Zoomミーティング画面の設定を行う必要があります。ここからは、Zoomで文字起こしをするための準備や設定方法について、詳しく解説します。
【前提条件】対応バージョンの確認
文字起こし機能を利用するためには、まず使用しているパソコンやスマホのバージョンを確認しましょう。
パソコンなどで利用できる「Zoomデスクトップクライアント」は、Windowsがバージョン5.11.9以降、macOSもバージョン5.11.9以降のソフトが対応しています。
スマホなどで利用できる「Zoomモバイルアプリ」の場合、Androidが5.11.9以降、iOSも5.11.9以降のバージョンで文字起こし機能が利用可能です。
【事前準備】自動字幕(日本語)の有効化
文字起こし機能を利用するためには、ミーティング前に、Zoomアカウントで自動字幕を有効にする必要があります。字幕がオフになっていると、ミーティング中の画面で設定しても発言内容が表示されないため、必ずZoomで会議を始める前に字幕機能を設定しましょう。
事前設定の手順はまず、Zoomのアカウントにサインインします。次に、画面左側にある個人の欄から「設定」を選択します。「ミーティング」タブの「ミーティングにて(詳細)」にある「自動字幕」をオンにすれば、設定完了です。
【ライブ文字起こし】Zoomでの設定方法
実際のミーティングで文字起こしを利用するためには、Zoomを起動し、自動字幕を設定します。
Zoom起動後まず、画面下部の「字幕を表示」を選択します。「CC」と書かれたマークが「字幕の表示」にあたります。Zoom画面が小さくて「CC」が表示されていないときは「詳細」を選択し、「字幕」をクリックしても同じ表示です。
次に、「会話している言語」をクリックし「日本語」を選択すると、発言内容が日本語で表示されます。ミーティング前に、音声テストとしてスピーカーの状態や文字起こしが正確に表示されるか確認しておくと、安心して本番をスタートできます。
【保存】文字に起こしたファイルを保存
Zoomで文字起こししたファイルは、簡単な操作で保存が可能です。
まず、Zoomを起動し、画面下部にある「字幕を表示」を選択します。「CC」マークの隣にある三角形が、クリックする場所です。次に、選択肢の中から「全文の文字起こしを表示」を選ぶと、フルトランスクリプト表示に切り替わり、画面の右側に文字が表示されます。
ミーティングが終わった後、画面右下の「文字起こしを保存」を選択すると、ファイルが保存できます。保存されるのは、チャット形式で表示されている会話のすべてです。
なお、ファイル保存は「文字起こしを保存」をクリックしないとできません。すべての発言が終わったら、ファイルの保存操作を忘れないようにしましょう。
【注意点】ホスト側のみが文字起こし機能を有効にできる
文字起こし機能を有効化できるのは、Zoomオンラインミーティングの管理者であるホストのみです。ホスト側が字幕設定をオフにしていると文字起こし機能は使えません。
ホスト以外のミーティング参加者が文字起こし機能を使いたいときは、機能の有効化をホストにリクエストします。参加者がリクエストを送る方法は、Zoom画面の「CC」マークから「ライブ文字起こし」を選択することです。ホストがリクエストを承認すると、文字起こしが利用できます。
Zoomで文字起こしの精度を高めるポイント
Zoomの文字起こしは、環境によってうまく文字を拾えない恐れがあります。ここからは、文字起こしの精度を高めるポイントを4つ解説するので、字幕表示に慣れていない場合や、文字が正確に表示されない場合の参考にしましょう。
雑音が入らないようにする
雑音が入らない静かな場所は、文字起こしの精度を高めます。周囲が騒がしい環境では、余計な音や声を拾ってしまい、正確な文字起こしができません。文字起こし機能を使う際はなるべく静かな場所に移動し、マイクに雑音が入らないようにします。
発言者が決まっているミーティングならば、発言者以外の参加者はミュート設定にしておくと、余計な音が入らず、正確に文字を起こせます。
なお、自宅などからZoom会議に参加するときは、個室や書斎など、防音性に優れた部屋がおすすめです。自宅で環境を整えるのが難しい場合、コワーキングスペースやレンタル会議室などを利用する方法もあります。
マイクに近づき話し方を意識する
マイクとの距離や話し方が原因で、文字起こしの精度が下がっている場合があります。マイクは、遠ざかれば遠ざかるほど収音の性能が下がる仕組みです。口をマイクに近づけ、適度な音量で滑舌よく話すと、正確な文字起こしができます。
マイクに近づいて話し方を変えても精度が上がらないときは、マイク自体を交換するのも方法の1つです。パソコン内臓のマイクやイヤホンマイクでは、正確な言葉が拾えないケースがあります。オンライン会議に適したマイクは、ヘッドセットマイクや小型のバウンダリーマイクなど、発言する状況や周囲の環境によって異なります。
他の人と会話が被らないようにする
複数人による同じタイミングでの発言は、文字起こしが阻害される原因です。発言が被っていたり不明瞭な言葉があったりすると、正確な文字起こしができません。
文字起こしの最中は、発言者を挙手制にする、発言する順番をあらかじめ決めておくなど、声が被らないようにしましょう。
ネットワーク環境を整える
パソコンやスマホをインターネットに接続するネットワーク環境は、文字起こしの精度に影響します。ネットワーク環境が悪い場所では、接続が頻繁に切れたり、音声が遅れたりと、接続が不安定です。
ネットワーク環境が安定しないと音声が聞こえず、文字起こし自体ができない可能性もあります。ミーティングを始める前に、Zoomの接続テストを行い、ネットワーク環境を確認しておくと安心です。
ネットワーク環境が悪い場合、プロバイダの指示に従って設定を見直す、プランを変更するといった方法で改善できるケースがあります。一般的には、光回線のほうがポケット型Wi-Fiよりも通信が安定していると言われています。
外部ツールを利用してZoomで文字起こしをする方法
外部ツールを利用した文字起こしのメリットは、音声認識の精度向上や業務の効率化が図れることです。ここからは、Zoomと外部ツールを連携させて文字起こしをする方法を紹介します。
Googleドキュメントの音声入力を使う
Googleドキュメントには、音声データから文字を入力する方法があります。使用する機能は、Googleドキュメントと、パソコンに搭載されたステレオミキサーです。
Windowsの場合、サウンド設定からステレオミキサーを利用できます。パソコンにステレオミキサーが入っていない場合は、事前にソフトをインストールしておきましょう。
Macの場合、ステレオミキサーは標準搭載されていません。Macユーザーが文字起こし機能を利用するためには、仮想オーディオデバイスやアプリを事前にインストールする必要があります。
ステレオミキサーの準備ができたら、Googleドキュメントの音声入力機能を使って、音声ファイルの文字起こしが可能です。
文字起こしツールを使う
Zoomの文字起こしには、他のツールを使う方法もあります。
文字起こしツールを選ぶ際は、使いたい目的を明確にして、目的に合った機能を搭載したものを選びます。文字起こしツールの具体的な機能は、精度の高い文字起こし・議事録の自動作成・複数言語への対応など、さまざまです。ツールによっては、AIによるリアルタイム翻訳や、職種別の専門用語を登録できるタイプもあります。
他のツールを使った文字起こしのイメージが湧きにくいときは、無料で利用できるサービスがおすすめです。有料のサービスでも、無料トライアル期間を設けているものがあるため、気軽に利用できます。
なお、ツールやアプリによっては、利用できるデバイスが限られています。導入する前提として、デバイスとツールの連携機能があるか、確認しましょう。
Zoomの文字起こし機能で議事録を作成するコツ
Zoomの文字起こし機能から議事録を作成する場合、コツを知っておくと、重要な部分の記載漏れなどを防げます。
議事録の作成において、Zoomで設定しておくと便利なのは、画面のレコーディング機能です。ミーティングを録画しておけば、スライドを用いた際の状況など、視覚情報を正確に把握できます。
Zoomの画面録画機能は、手動と自動の2つの方法があります。手動の場合、ミーティング開始後に画面下部の「レコーディング」をクリックすると、録画スタートです。自動録画にしたい場合、ミーティング開始前にZoomの「設定」から「記録」を選択し自動録画をオンにすると、開始と同時に録画できます。
Zoomには字幕や録画など議事録作成に便利な機能がある一方で、Zoomのみの利用では精度の関係から重要な発言が確認できない恐れがあります。Googleドキュメントや他のツールを利用し、記載漏れを防ぎましょう。議事録自動生成ツールも一緒に利用すると、業務が効率的に進みます。
Zoomの録画から文字起こしをする方法
Zoomの録画データから文字起こしをするには、外部の文字起こしツールを活用しましょう。録画音声を聞きながら手作業で文字を入力する方法や文字起こし作業を外注する方法では、多くの時間と費用がかかります。金銭コストや人的コストを削減するためには、アプリやオンラインで利用できる文字起こしツールが便利です。
ツールには多くの種類があるので、実際に使用して操作しやすいものを選ぶと、ストレスなく活用できます。Zoomの録画機能と外部の文字起こしツールを組み合わせて使えば、議事録や資料作成の手間が減ります。
なお、外部のツールで文字起こししたときは、仕上がった文章を確認することも大切です。仕上がった文章は、ノイズが言葉として認識されている部分や、発言に出てきた専門用語がうまく変換できていない部分があります。文字起こしを終えたら見直しを行い、間違っているところは訂正すると、正確な文章になります。
文字起こし機能を使ってZoomをフル活用しよう
Zoomには、無料で使える文字起こし機能があります。文字起こし機能を使うことで、音声が聞き取れない場合でも会話内容が分かるようになります。また、会議終了後に発言内容を確認できるので、議事録の作成が楽になる点も文字起こし機能を使うメリットです。Web会議の円滑な実施を実現するために、Zoomの文字起こし機能をフル活用しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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