• 作成日 : 2024年2月14日

サンクスカードとは?例文や成功事例、マンネリ化の防止方法を解説

サンクスカードとは?例文や成功事例、マンネリ化の防止方法を解説

サンクスカードとは、従業員同士が感謝の気持ちを紙やオンライン上のメッセージにより伝える制度のことです。主に、社内コミュニケーションの活性化やモチベーションアップを目的として行われます。

本記事では、サンクスカードのメリット・デメリットやおすすめのアプリについて解説します。企業の導入事例も紹介しますので、参考にしてください。

サンクスカードとは?

サンクスカードとは、従業員がお互いに感じた感謝の気持ちを紙やオンライン上のカードに書いて贈り合う制度です。社内に称賛文化を醸成し、コミュニケーションを活性化する目的で行われます。

ここでは、サンクスカードの利用シーンや、文面の例文を紹介します。

サンクスカードの利用シーン

サンクスカードは、従業員同士、もしくは上司と部下同士が、日々の仕事の中で相手に「ありがたい」と思ったことを言葉にして伝える制度です。

仕事上で誰かに助けてもらうことはよくありますが、忙しい日常では感謝の言葉も忘れがちです。サンクスカードという制度で感謝の気持ちを伝える機会を設けることで日頃の想いを可視化し、良好な人間関係を築きます。職場の雰囲気も変わるでしょう。

サンクスカードの利用シーンは、仕事をサポートしてもらったとき、相談に乗ってもらえたとき、褒められたときなどが挙げられます。

サンクスカードの例文

サンクスカードは、同僚に向けて、もしくは先輩社員や上司に向けて贈ります。

それぞれの例文をみてみましょう。

(同僚に向けた例文)

  • 昨日は〇〇を手伝ってくれてありがとう!無事に納品できました。
  • 悩んでいるとき、いつも相談に乗ってくれて感謝しています。
  • 〇〇さんには、わからないことを教えてもらって助かっています。
  • 〇〇さんが頑張っている姿を見ると、「自分も頑張らなければ」と励まされます。
  • 先日は仕事内容を丁寧に教えてくださりありがとうございます。おかげでお客様から褒められました。

(先輩社員・上司に向けた例文)

  • 先日は〇〇の件でフォローしていただき、本当にありがとうございました。これからもご指導のほど、よろしくお願いします。
  • 昨日は〇〇についてご相談に乗っていただき、感謝しています。おかげさまで次の段階に進めそうです。
  • 困っているときにいつも助けていただき、感謝に堪えません。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
  • 先日の課長のアドバイスは大変参考になりました。ありがとうございます。これから、さらに努力していきたいと思います。

サンクスカードを導入するメリット

サンクスカードを導入することで、モチベーションアップやコミュニケーションの活性化など、さまざまなメリットがあります。

どのようなメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。

モチベーションアップにつながる

自分の働きや発言などに対し、目に見える形で感謝やねぎらいを受けることで、従業員のモチベーションが向上します。隠れた努力が評価されることで、仕事にやりがいを感じるでしょう。

普段何気なくしていることが誰かの役に立っていることがわかれば、さらに貢献したいと考え、積極的に取り組むようになります。その結果、生産性も向上するでしょう。

コミュニケーションが活発になる

サンクスカードの最大の目的は、社内コミュニケーションの活性化です。感謝を贈り合う習慣ができれば、社内に称賛文化が醸成されます。

日常的に相手を褒め、労わる文化が自然と根付き、従業員同士の信頼関係が高まります。チームワークも良くなり、良好な職場環境が形成されるでしょう。仕事にも良い影響を与え、成果の上がりやすい職場になります。

エンゲージメントが高まる

感謝の気持ちを贈り合うことで職場の雰囲気が良くなり、従業員の会社に対するエンゲージメント(愛着心・貢献意欲)が高まります。仕事に対して意欲的に取り組むようになり、生産性の向上・業績アップにつながるでしょう。

従業員は組織の一員であることに誇りを持ち、商品・サービスの品質も向上します。その結果、顧客満足度も高まるでしょう。

企業ブランドの向上につながる

サンクスカードの導入で従業員のモチベーションが高まり生産性が向上することで、企業イメージも変わります。顧客や取引先からの信頼度が上がり、企業ブランド向上につながるでしょう。

企業イメージが良くなることで、求職者からも注目されるようになります。求人への応募が増える効果が期待でき、人手不足の解消にもなるでしょう。

離職率の低下につながる

従業員同士のコミュニケーションが活性化することで社内の雰囲気が明るくなり、従業員が働きやすい環境ができます。従業員の定着率が良くなり、離職率の低下につながるでしょう。

従業員は会社へのエンゲージメントを高めて意欲的に働くようになるため、長期的な人材の定着が期待できます。離職率の低い会社は企業イメージが上がり、求職者からの人気も高まるなど良い循環が生まれます。

サンクスカードが失敗する理由、デメリット

サンクスカードにはデメリットな側面もあり、失敗したり形骸化したりするケースもあります。ここでは、サンクスカードが失敗する理由やデメリットを解説します。

苦痛・負担と感じる従業員もいる

​​感謝の気持ちは自然に起こるものです。強制されてノルマのように感じてしまうと、本来の目的を達成できません。あくまでも、従業員の自主性を尊重することが前提です。

しかし、サンクスカードをすべての従業員が受け入れるとは限りません。人によっては苦手意識をもってしまい、苦痛や負担を感じる可能性もあります。

そのため、自主性を重視しすぎると利用が少なくなり、形骸化する可能性もあるでしょう。

紙の運用の場合は集計が負担になる

サンクスカードを紙で運用する場合、カードを配布して贈られたカードを集計するといった手間がかかります。本来の業務と並行してサンクスカードの作業を行うことは担当者の負担になるでしょう。

パソコンを使い慣れていると、紙に書くことが面倒だと感じる人がいるかもしれません。そのため、利用者が少なくなるという懸念もあります。

マンネリ化する場合も

感謝を贈ることに慣れていない職場では、導入してから習慣化するまでには時間がかかります。そもそも組織内で制度が十分に認知されていなければ、利用する人に偏りが生じる可能性はあります。

一部の人だけで運用されるようになれば、マンネリ化して制度の目的を果たせなくなるでしょう。制度はあってもほとんど使われないといった形骸化も起こりかねません。

サンクスカードのマンネリ化を防止するには?

サンクスカードを上手に運用しなければ、マンネリ化して導入の目的を果たせなくなる可能性があります。

マンネリ化を防ぐにはどうしたらよいのか、対策をみていきましょう。

目的を明確にして周知徹底する

サンクスカードを導入する際は、目的を明確にして従業員に周知徹底させることが大切です。目的も知らされないまま制度を導入しても、従業員はその重要性がわからず、積極的に利用したいと考えないでしょう。運用手順をマニュアル化するなど、利用しやすい環境を整えることも必要です。

利用を推進するには、経営層や上司が率先して利用することもマンネリ化防止に役立ちます。上司からサンクスカードを受け取ることで、従業員のモチベーションも上がるでしょう。

やり取りを強制しない

サンクスカードのやり取りを強制しないことも大切です。感謝の気持ちは自然と湧き起こるものであり、ノルマのように感じてしまうと、本来の効果を得られないでしょう。

あくまで自発的な行動を促すことが重要です。ただし、完全に自発性を尊重すると、利用が少なくなって形骸化してしまう可能性があります。形骸化させないためには、サンクスカードを人事評価に取り入れ、指標のひとつにするといった工夫も必要になるでしょう。

感謝を他の社員にも見えるようにする

サンクスカードは本人同士が贈り合うだけで完結するのではなく、全社員にメッセージが見えるように可視化するという方法もあります。自分が称賛されていることが周知されることで、従業員のモチベーションが高まるでしょう。

可視化するには、紙のカードではなくアプリなどのWebツールの導入がおすすめです。他の従業員のカードが見えるようにすることで隠れた貢献が可視化されるとともに、全体の利用状況もよくわかるようになります。

ピアボーナス制度を導入する

利用を促進するには、ピアボーナスの導入もおすすめです。ピアボーナスとは、感謝のメッセージに加え、少額の報酬を贈る制度です。アメリカのGoogle社が従業員の評価指標として導入して注目を集め、日本でも導入する企業が増えています。

ピアボーナスはアプリやWebツールから感謝のメッセージとポイントを贈り、集まったポイントは金銭や景品と交換できる仕組みです。感謝を贈られた従業員は、多くの報酬を獲得できることになります。ポイントが貯まることはモチベーションアップになり、積極的な利用につながるでしょう。

サンクスカードアプリの活用

サンクスカードは紙ではなく、アプリやWebツールにすることで利用しやすくなります。

カードの配布や集計の手間がなくなり、担当者の負担も減るでしょう。

サンクスカードのアプリはさまざまな会社から提供されており、無料で利用できるものもあります。アプリの操作が難しいと利用できない従業員も出てくるため、操作性が良く、利用しやすいアプリを選ぶとよいでしょう。

サンクスカードアプリのおすすめ5選

サンクスカードのアプリは多くの会社から提供されており、操作性や機能はさまざまです。自社の目的に合うアプリを選ぶことが、サンクスカードの運用を成功させるポイントになります。

ここでは、サンクスカードアプリのおすすめを5つ紹介します。

サンクスカードアプリ|株式会社NSKKコミュニケーションサポート

手書きで文字を記入する機能があり、感謝の気持ちを手書きで伝えられるアプリです。送信から受信までスマホやタブレットで簡単にでき、集計も自動化されて手間がありません。

アプリの利便性と、手書きという紙カードのメリットを両立させています。

メッセージが届いたらすぐに通知が届き、リアルタイムで確認できます。送受信の結果は一目でわかり、データをさまざまな分析に使用できるのも便利です。集計データをもとに、チームごと・役職ごとの平均送信枚数をグラフやレポートで提出するオプションも利用できます。

参考:サンクスカードアプリ

THANKS GIFT|Take Action

会社理念の浸透や、社内コミュニケーションの活性化を目的に開発されたアプリです。「感謝」「称賛」を伝え合うサンクスカードの機能により、社内に称賛文化を醸成します。贈ったありがとうカードは可視化されるため、他の従業員にも隠れた貢献が伝わります。

経営者の想いやビジョン、社内イベントなどを投稿できる掲示板・社内報の機能もあり、「経営理念の理解・浸透や従業員教育の促進に役立つでしょう。

チャット機能もあり、スピーディな情報交換ができます。また、翻訳機能も搭載しているため、グローバル企業でも導入しやすいのが特徴です。

参考:Thanks Gift

サンクスカード|サイボウズ Office

グループウェア「サイボウズ Office」のカスタムアプリとして、サンクスカードが提供されています。プレミアムプランを導入していれば、サンクスカードを含むカスタムアプリを無料で追加できます。

グループウェアの機能として活用できるため、スムーズな導入が可能です。「ありがとうを登録する」ボタンをクリックし、内容を登録するだけで感謝の気持ちを送信できます。

集計機能により年月別の「サンクスカード」受取ランキングを出すこともでき、社内の誰が多くのサンクスカードを受け取っているのか可視化して、モチベーションアップに役立てることもできます。

参考:カスタムアプリ「サンクスカード」 | グループウェア サイボウズ Office

シナジーHR|Sharin株式会社

人事クラウドサービス「シナジーHR」では、オプションとしてサンクスカードの機能を選べます。プロフィール機能を社内共有する基本機能では、お互いの理解を深めながら社内コミュニケーションの活性化を促せるのが魅力です。

サンクスカードはクラウド上で運用され、メッセージを全員に共有して社内の感謝・貢献を可視化できます。

シンプルなデザインで直感的に使えるため、パソコン・スマホの操作が不慣れな人でも安心して利用できるのがメリットです。

参考:シナジーHR

GRATICA|株式会社オウケイウェイヴ

サンクスカードに特化したクラウドサービスです。動物のイラストや季節ごとのイベントなど、1000種類以上のサンクスカードから好きなカードを選べます。カードのやり取りはオンライン上で共有でき、もらったカードをいつでも見返せる点もメリットです。

誰がどのような内容の感謝を受けているかを可視化・数値化できるため、従業員満足向上の施策にも利用できます。

参考:GRATICA

サンクスカードの導入企業の事例

サンクスカードを導入している企業は多く、さまざまな成果を上げています。ここでは、代表的な導入事例を紹介します。

マジカルディズニーキャスト|株式会社オリエンタルランド

東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドでは、キャスト同士が仲間のすばらしい行動に対しカードにメッセージを書いて称える活動を行っています。

1984年に「コーテシーキャンペーン」としてスタートした活動で、その後は「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」として毎年実施していました。2022年からは「マジカルディズニーキャスト」として、より活発なプログラムに進化しています。

メッセージが送られたキャストの中から、特に高く評価されたキャストは「マジカルディズニーキャスト」として選出され、ミッキーマウスが描かれたマジカルディズニーキャストピンが贈られます。

mertip (メルチップ)|株式会社メルカリ

フリマアプリの「メルカリ」を運営する株式会社メルカリは、ピアボーナス制度「mertip (メルチップ)」を導入しています。mertip は、スタッフ同士でリアルタイムに感謝、称賛し合い、インセンティブとして一定額の金額を贈り合う制度です。

メルカリではもともと、四半期ごとにサンクスカードを贈り、感謝を伝え合う「All for One賞」があります。これに加え、mertipは拠点を超えてさらに気軽に、リアルタイムに称賛し合える会社を目指すという趣旨で導入されました。

mertipはSlackで設定したコマンドやWebからの投稿で贈り合うことができ、導入して1ヶ月後のアンケート調査では、従業員の満足度が約87%と期待以上の数値となったということです。

ファーストクラス・カード|ザ・リッツ・カールトン東京

高級リゾートホテルのザ・リッツ・カールトン東京では、手伝ってくれた従業員に対して、手伝われた従業員がカードを渡す「ファーストクラス・カード」という制度を運用しています。「ファーストクラス」という言葉はアメリカで最高の賛辞とされており、カードには「あなたはファーストクラスだ」という思いが込められています。カードという形にして感謝の気持ちを伝え、お互いに称賛し合う制度です。

また、ザ・リッツ・カールトン東京では、ファーストクラス・カードを送ったこと・貰ったことがそのまま人事考課に反映されています。カードでのやり取りに関する情報は従業員食堂に掲示され、従業員のモチベーションを高めているということです。

サンクスカード|日本航空株式会社(JAL)

日本航空会社(JAL)では社員同士で讃え合う風土を培うため、2006年にサンクスカードの制度を導入しています。各職場で発生した身近な事象に対し、仲間の行動に対して感謝の気持ちを直接伝える制度です。

また、お互いを褒め合う文化を醸成するため、JALグループの全社員はもちろん、業務委託先や協力会社などJALの商品・サービスの提供に携わるすべての社員を対象として、「JALフィロソフィ」にのっとり優れた行動をした社員を表彰する制度が設けられています。

サンクスカードを上手に活用しよう

サンクスカードは従業員同士がお互いを称賛し、感謝の気持ちを贈り合う制度です。社内コミュニケーションを活性化し、モチベーションを高めて生産性を向上させるなどのメリットがあります。従業員のエンゲージメントを高め、離職を防止するという効果も期待できます。

集計の手間がないアプリもあり、導入によりマンネリ化を防ぐ運用が可能です。職場のコミュニケーション不足など課題がある場合は、サンクスカードの導入を検討してみるとよいでしょう


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