- 更新日 : 2024年12月12日
胡蝶蘭のお礼状はどう書けばよい?マナーや例文・テンプレを紹介
胡蝶蘭は、開店祝いや昇進祝いなどの特別な場面のプレゼントとして人気がある花で、受け取った際には、感謝の気持ちをすぐに相手に伝えるのがマナーです。特にお礼状は、形式ばった場面やビジネスシーンにおいて、相手への感謝と敬意を示す手段のため、胡蝶蘭を取引先や顧客からもらったときは、お礼状を書く必要があります。
この記事では、胡蝶蘭を受け取った際に送るべきお礼状の書き方や注意点、さらに取引先や家族などシーン別の例文、およびテンプレートを紹介します。
目次
胡蝶蘭を贈り物にもらったらお返しは必要?
胡蝶蘭を受け取った際にお返しが必要かどうかは、贈ってくれた相手との関係性や状況によって異なります。ただし、一般的には、お返しの品物を用意するよりも、すぐに丁寧なお礼状を送って感謝の気持ちを伝えるほうが望ましいとされています。
胡蝶蘭は開店祝いや昇進祝いなどの慶事で贈られる高価な花です。同等のお返しをすると、相手にかえって気を遣わせてしまう可能性があります。したがって、お礼状を通じて感謝の意をしっかりと伝えることが大切です。親しい間柄であれば、相手の負担にならない程度にお返しの品を検討しても良いでしょうが、基本的にはお礼状で十分とされています。
胡蝶蘭のお返しにお礼状を送る期間
胡蝶蘭を受け取った際には、手紙でお礼状を送る場合は受け取ってから遅くとも1週間以内に投函するのが適切です。一方、メールや電話でお礼を伝える場合は、より早い対応が求められます。胡蝶蘭を受け取った当日または翌日には連絡を入れるよう心がけましょう。
ただしビジネスシーンの場合は、まずメールや電話でお礼を伝えた後に、改めて手紙でお礼状を送るとより丁寧な印象を与えます。また、連絡が何らかの理由で遅れてしまった場合は、お詫びの言葉を一筆添えてください。
胡蝶蘭のお礼状の無料テンプレート
胡蝶蘭のお礼状をメールなどで送るときは、以下のようなテンプレートを活用するのがおすすめです。胡蝶蘭をいただいたならまずはテンプレートを活用してお礼をすぐに伝え、改めて後ほど手紙のお礼状を送りましょう。
【シーン別】胡蝶蘭のお返しに送るお礼状の例文
胡蝶蘭のお礼状は、送り主によって書き方を変えればより丁寧な印象を相手に与えられます。以下では、取引先や仕事関係者など、ビジネスでお付き合いしている相手にお礼状を送るシーンと、友人や家族など親しい相手にお礼状を送るシーンでそれぞれふさわしい例文を紹介します。
取引先や仕事関係者から胡蝶蘭をもらった場合の例文
普段お世話になっている、ビジネスの相手から胡蝶蘭をもらった場合は、以下のような文面でお礼を伝えましょう。なお、お礼状を書くときは、通例として句読点を使いません。
謹啓 ●●の候、××様におかれましてはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます 平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます この度は私▲▲の(転任・就任・開業・開店など)に際しご丁重なるご祝辞を賜り さらに過分なお祝いのお花まで頂戴しましてまことにありがとうございました かかる上はまだまだ経験の浅い身ではございますが 今後は一層の精励を重ねる所存でございます これまでのご支援ご助力に心より御礼申し上げますとともに なにとぞ今後ともこれまで以上のご指導とご鞭撻を賜りますようお願いいたします 本来であれば拝顔の上で御礼を申し上げるべきところ 略儀ではございますが書中をもちまして御礼申し上げます 謹呈 XXXX年XX月XX日 ▲▲▲▲(差出人の所属企業・部署・氏名・役職) |
友人や家族から胡蝶蘭をもらった場合の例文
友人や家族など、親しい関係の相手から胡蝶蘭をもらった場合は、以下のような文面でお礼を伝えるとよいでしょう。
拝啓 ●●の季節となりましたがお元気でお過ごしでしょうか この度は私▲▲の(転任・就任・開業・開店など)に際してご丁重なるご祝辞と胡蝶蘭を頂戴しましてまことにありがとうございました 今日このような喜ばしい日を迎えられましたのも ひとえに××様をはじめとした皆様方からご支援・ご助力いただいた賜物と実感しております 未熟者ではございますが皆様のご指導を仰いで努力をいたす所存ですので なにとぞ、今後ともこれまで以上のご高配を賜りますようお願いいたします 本来であれば直接お伺いした上で御礼を申し上げるべきところ 略儀ではございますが書中をもちまして御礼申し上げます 謹呈 XXXX年XX月XX日 ▲▲▲▲(差出人の氏名) |
胡蝶蘭のお礼状を書くときに注意したいポイント
胡蝶蘭をいただいた際にお礼状を書くときは、以下のポイントに注意することで、相手に誠意と感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
まずは時候の挨拶から始める
お礼状の書き出しは、時候の挨拶から始めるのが基本です。時候の挨拶とは、季節や時期に合わせた挨拶のことで、文章全体に季節感を持たせ、相手に丁寧な印象を与えます。
ビジネスシーンでは、より格式高い印象を与える目的で、漢語調の表現を使用します。例えば、「新春の候」「晩秋の候」「初夏の候」などの表現は簡潔でありながら、季節感を伝えられるためよく使われます。
一方、親しい間柄やプライベートな相手に対しては、口語調で親しみやすい表現を用いてもよいでしょう。例えば、「朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか」や「桜の便りが待ち遠しい季節となりましたが、お元気でお過ごしでしょうか」など、季節の移ろいを感じさせる書き出しにします。
また、頭語と結語についても正しい組み合わせを選びましょう。頭語とは「謹啓」や「拝啓」などお礼状の頭にくる挨拶言葉で、結語は頭語に対応した結びの言葉です。頭語と結語の種類ごとの組み合わせは、以下の通りです。
頭語 | 結語 | ふさわしい相手 |
---|---|---|
拝啓 | 敬具 | 友人や家族・親戚など比較的近しい相手 |
拝呈 | 敬白 | 知人や年上の親族など、友人や家族より丁寧に振る舞いたい相手 |
謹啓 | 謹呈 | ビジネスの相手など、丁重な印象を与えたい重要な相手 |
恭啓 | 謹言 | 社長、重役、先生など自分にとって目上で、特に敬うべき相手 |
敬語の使い方を間違えていないか注意する
お礼状を書く際には、敬語の正しい使い方に注意が必要です。敬語の誤用は、相手に失礼な印象を与えてしまう可能性があります。
特に、自分の昇進や異動について述べるときには、「昇進」「栄転」「就任」などの尊敬語を自分に対して使わないようにしましょう。これらの言葉は相手を敬うためのものであり、自分自身に使うと不適切です。代わりに、「このたび〇〇に着任いたしました」や「〇〇に転任することとなりました」といった表現を用います。
また、相手に対する敬称や敬語表現が正しいか確認しましょう。例えば、「いただく」「申す」は謙譲語であり、自分をへりくだって相手に敬意を示す言葉です。「いらっしゃる」「おっしゃる」は尊敬語で、相手の動作を高める表現です。謙譲語と尊敬語を正しく使い分けると、相手に対する敬意を適切に示すことができます。
さらに、二重敬語や過剰な敬語も避けましょう。「お伺いさせていただきます」のような二重敬語は、日本語として誤った表現です。正しくは「お伺いいたします」となります。敬語の使い方に不安がある場合は、専門書やウェブサイトで確認するか、信頼できる人にチェックしてもらうと安心です。
へりくだりすぎない程度に謙虚に書く
お礼状では、謙虚な姿勢で感謝の気持ちを伝えるのが大切です。しかし、過度にへりくだった表現は、かえって相手に不快感を与えるときがあります。
例えば、「私のような者がこのような立派な胡蝶蘭をいただき、身に余る光栄です」といった自分を過度に卑下する表現は避けましょう。また、「この度の昇進は私には過分であり、重荷に感じております」のようなネガティブな表現も控えるべきです。相手がお祝いの気持ちで贈ってくれた胡蝶蘭に対して、その気持ちを素直に受け取り、感謝の意を前向きに伝えることが重要です。
適度な謙虚さを保ちつつ、自身の意気込みや今後の抱負を述べると、相手に好印象を与えられます。例えば、「今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」といった表現が適切です。
基本的には縦書きの便箋に書いて封書で送る
お礼状を送る際は、縦書きの便箋に書き、封書で送るのが正式な方法とされています。特にビジネス関係者や目上の方に対しては、この形式を守ることで、相手に対する敬意と礼儀正しさを示せます。便箋や封筒は白無地のものを選び、落ち着いたデザインのものを使用しましょう。
一方、親しい間柄の相手や家族、友人に対しては、横書きやはがきでのお礼状も受け入れられる場合があります。ただし、ビジネスシーンでは避けたほうが無難です。
もらった胡蝶蘭の飾り方
もらった胡蝶蘭は、相手へお礼の気持ちを伝えつつ長持ちするように、以下のような手順で飾るのがおすすめです。
1 | すぐに段ボールから取り出す |
---|---|
宅配便で配送された場合は、届けられてからすぐに箱から出し、固定されている紐や保護材を優しく外します。 | |
2 | 立札を設置する |
贈り主の名前が書かれた立札は、花の後ろに付けて名前が見えるようにします。 | |
3 | 風通しがよく直射日光が当たらない場所に設置する |
胡蝶蘭は風通しがよく、適度に自然光が当たる場所に飾りましょう。ただし、直射日光が当たると葉焼けの原因になります。また、寒暖差が激しいと胡蝶蘭が長持ちしなくなるため、できれば屋内の、エアコンの風が直接当たらない場所に設置するのがおすすめです。 | |
4 | 1週間程度経った後はラッピングを取り除く |
ラッピングをつけたままにすると鉢の中が蒸れてカビや根腐れの原因になるので、一定期間飾った後はラッピングを取り除きます。ただし、鉢自体を包んでいる装飾はそのままでも問題ありません。 | |
5 | 週1~2回水をやる |
春~夏は週2回、秋~冬は週1回を目安に、植え込み材が乾いていればコップ一杯程度水をやってください。また、胡蝶蘭は東南アジア原産の植物で寒さに弱いため、室温が15度以下にならないよう注意しましょう。 |
胡蝶蘭のお礼をするときはテンプレートの活用がおすすめ
胡蝶蘭のお礼状は、感謝の気持ちを伝えるための大切なツールです。書き出しに時候の挨拶を添え、敬語を正確に使うことで、相手に誠意を伝えられます。
受け取った際にはまずはメールなどでお礼を伝えた後、遅くとも1週間以内に手紙を送るのが適切です。掲載したテンプレートを活用して、お礼メールを送りましょう。さらに、胡蝶蘭の飾り方や管理にも配慮することで、贈り主の厚意を無駄にせず大切に扱えます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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