- 更新日 : 2024年7月3日
エクセル(Excel)のブック共有を設定・解除する方法、トラブルも解説
エクセル(Excel)のブック共有とは、複数のユーザー間でファイルを共有して同時編集ができる機能です。設定により、読み取りや編集権限を付与できます。リアルタイム更新ができるため、作業がスムーズに進むのがメリットです。
本記事では、エクセルのブック共有の設定方法や使用できない機能、共有できない場合の解決策を解説します。
目次
エクセル(Excel)の共有とは?
エクセルのブック共有とは、複数のユーザーが同じlファイルを同時に編集できる機能です。複数人で作業する際に、ファイルのやり取りをしなくて済むのがメリットです。
昨今はリモートワークにより、同じファイルを複数人で編集する機会が増えました。ブック共有機能を利用すると、エクセルの内容を変更するたびにメールやチャットでファイルを送信することなく、共有できます。
具体的には、以下のような場面で活用できます。
- 部署のスケジュール管理
- 案件の進捗管理
- 複数人での資料作成
- 予算管理
エクセルの共有機能は、読み取りや編集の権限を付与できます。他部署に資料のみ共有して、編集は自部署だけで行うといった活用方法が可能です。
また、パスワードやアクセス権限の設定を行えます。ファイルへのアクセスや編集できる相手を選べるため、機密情報の漏洩を防げます。
エクセル(Excel)のブック共有の設定方法
エクセルのブック共有の設定方法を解説します。
なお、Microsoft 365からインストールしたエクセルlや、サブスクリプションに加入しているエクセルのブック共有については、後述する「ブックの共有ができない」をご参照ください。
画面キャプチャを用いながら、設定方法を解説します。
1.エクセルを開いてください。
2.リボンの右上にある「共有」ボタンをクリックします。
3.エクセルのブック共有を行う際には、クラウド上にエクセルが保存されているのかを確認してください。クラウド上にエクセルが保存されていない場合は、後述する「ブックの共有ができない」の操作を行ってみましょう。
Microsoft OneDriveやMicrosoft OneDrive for Business、Microsoft SharePoint Onlineに保存されているかどうかを確認してください。
クラウド上にエクセルが保存されていない場合は「クラウドに保存をクリック」します。
4.保存場所を選択します。
5.保存場所を選択して「名前をつけて保存」を行うと、右側の共有タブにユーザーの招待が表示されるようになりました。
「ユーザーの招待」欄に共有する方のメールアドレスを入力すると、編集権限を付与できます。
また、上記のように「表示可能」「編集可能」を選ぶと、権限を切り替えられます。
ほかにも「変更内容を自動的に共有」から、自身が変更した内容を共有するかどうかを選択可能です。リアルタイムでの更新が必要な作業は「常時」を選択しましょう。
クラウド上にアクセスできれば、自社内だけでなく顧客と共有を行えます。
6.共有が完了したら、編集・閲覧権限があるかを確認しましょう。編集権限がある場合、問題なく、セル内に書き込めるはずです。
エクセル(Excel)のブック共有で使用できない機能
エクセルの共有設定をすると、以下のように制限される機能があります。
- セルの結合、解除
- セル範囲の挿入、削除
- シートの削除
- グラフの作成、挿入
- ピボットテーブルの作成、変更
- 表の作成
- データの入力規則の追加
- マクロの記載
- 自動集計の挿入
例えば、ブックの共有設定を行っている場合、上記のようにグラフの作成や挿入の動作ができなくなります。
ピポットテーブルや画像の挿入もできないため、視覚的にわかりやすい資料を作りたい際には、注意してください。
ブック共有で制限される機能を利用したい方は、事前に完了しておくか、一旦共有停止して作業を行ってください。
参考:Microsoft
エクセル(Excel)の共有を解除する方法
エクセルのブック共有を解除する方法について解説します。
1.校閲タブを選択して「ブックの共有を解除」をクリックしましょう。
2.共有されている状態であればユーザーが表示されますが、解除すると非表示になります。
エクセルの共有を解除すると、変更履歴はすべて削除されるため、事前に上書き保存してください。ほかのユーザーにも、上書き保存を頻繁に行うように伝えてください。
エクセル(Excel)の共有に関するトラブル
エクセルの共有を行う際には、トラブルが起こる場合があります。例えば、共有アイコンがエクセル上にない場合が挙げられます。その際には、リボンの設定が必要です。
また、共有ブックが読み取り専用になるエラーが起こることもあります。その際には、一旦ファイルを閉じて再度開く動作が求められるでしょう。
そのほかにも、Windows7やWindows VistaなどのOSの場合「共有違反のため保存されませんでした」と表示される可能性もあります。Windowsupdateをして、動作を確認してみてください。
このように本項では、エクセルの共有に関するトラブルについて詳しく解説します。
ブックの共有ができない
Microsoft365では、エクセルのブック共有がデフォルトで非表示になっています。そのため「ブックの共有」を表示させる設定が必要です。
ブックの共有を表示する設定を詳しく解説します。
1.エクセルを開いてください
2.ファイルタブから「オプション」をクリックしましょう。
3.エクセルのオプションを開いたら「クイックアクセスツールバー」をクリックしてください。
4.上記の画像のとおりに「すべてのコマンド」を選択して「ブックの共有(レガシ)」「ブックの共有を解除」をクリックします。
その後「追加」ボタンを押して、クイックアクセスツールバーに表示する設定を行います。
完了したら「OK」を押してください。
5.クイックアクセスツールバーの設定により、上記の画像のようなアイコンが表示されました。アイコンをクリックしましょう。
6.「ブックの共有」という画面がでてきます。「新しい共同編集機能ではなく、以前の共有ブック機能を使用します。」にチェックを入れて「OK」を押してください。
7.エクセルの上部に「共有」という文言が追記されました。ブックは共有されている状態のため、ほかのユーザーに共有するか、同じ格納先からファイルを閲覧・編集できるかを確認してください。
8.共有を解除したい場合は「ブックの共有アイコン」の右隣にある「ブックの共有解除アイコン」をクリックしましょう。
共有ブックが読み取り専用になっている
エクセルの共有をする際に、共有ブックが読み取り専用になる場合があります。一時的なエラーである場合が多いため、一旦エクセルを閉じて再度開きなおしてみましょう。
それでも読み取り専用が続く場合は、ほかの共有者にもエクセルを閉じてもらい、別名で保存してみてください。
その後「読み取り専用の設定/解除」をリボンに追加して、再度共有しましょう。
ブックを共有したエクセルに書き込みができるかを確認してください。
「共有違反のため保存されませんでした」と表示される
Windows7やWindows VistaなどのOSを利用している場合は「共有違反のため保存されませんでした」と表示され、保存できない場合があります。
原因は、Windowsエクスプローラーが実行しているサムネイルのキャッシュ作成(頻繁に使うデータへのアクセス速度を上げるために、一時保存すること)とエクセルの保存処理が競合するためです。
解決方法として、Windows updateにより解決できる場合があります。もしくは、別名をつけて保存する方法でも改善できる可能性があります。
対応を行ったら「保存ができているか」「複数人で編集できるか」を確認してみましょう。
エクセルのブック共有機能を利用して便利に活用しよう
エクセルのブック共有とは、複数のユーザーが同じファイルを同時に読み取り・編集できる機能です。編集権限やパスワードの設定もできるため、セキュリティ面も考慮して利用できます。
複数人で作業する際に、ファイルのやり取りをせずに、効率よく進められます。
本記事で解説したエクセルのブック共有機能の使い方を理解して、業務の効率化につなげてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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