• 作成日 : 2024年8月2日

無料のオンラインストレージ・おすすめ10選|主な機能も紹介

社内・社外を問わずファイル・データの共有には、オンラインストレージが便利です。オンラインストレージを活用することで、ファイルの転送・共有やバックアップが行えるようになります。この記事では無料で使えるオンラインストレージについて、主なものを10種類紹介するので、仕事で利用できるオンラインストレージを探している方は、ぜひ参考にしてください。

オンラインストレージとは?

オンラインストレージとは、インターネット上にあるストレージにファイルやデータを保存できるサービスです。オンラインストレージは、「クラウドストレージ」「ファイルストレージ」などと呼ばれるケースもあります。

オンラインストレージに保存したファイルには、インターネットへ接続できる任意の場所から自由にアクセス可能です。オンラインストレージを利用すると自宅でアップロードしたプレゼンテーション資料を出張先や営業先で参照することもでき、働き方の選択肢が広がります。

オンラインストレージを導入する際に、特別な機材や準備は不要です。インターネット環境とPC・スマホ・タブレット端末があれば、オンラインストレージを導入できます。

無料のオンラインストレージを利用するメリット

オンラインストレージには、無料プランや無料トライアル期間が用意されているサービスも多くあります。無料のオンラインストレージを利用するメリットは主に、以下の3点です。

(1)無料で利用できる

ビジネス資料の共有や転送目的で独自にファイルサーバーを構築する場合、多額のコストが必要です。無料のオンラインストレージを利用すればコストをかけず、効率的な作業環境を整備できます。

(2)IT知識のない人も操作しやすい

無料のオンラインストレージは機能が限定されている分、画面設計がシンプルです。IT知識のない人も直感的な操作によって、便利に活用できるでしょう。

(3)短期的な利用に対応できる

無料のオンラインストレージにはアカウント不要で利用できるサービスもあり、短期的な利用に向いています。たとえば、他社と連携するプロジェクトで短期的に情報共有する手段が必要になった場合、無料のオンラインストレージが役立つでしょう。

ただし、無料のオンラインストレージは基本的に、個人利用が前提のサービスです。無料プランでは企業秘密や個人情報を含むデータのやり取りに対応したセキュリティ強度を期待できないケースもあるため、事前に確認した上でビジネスに活用しましょう。

オンラインストレージの機能

オンラインストレージに搭載されている主な機能は、自動バックアップ機能・ファイル転送機能・ファイル共有機能です。以下では、それぞれの機能の概要や活用法を紹介します。

(1)自動バックアップ

自動バックアップとは、オンラインストレージ上に保存したファイルのバックアップを自動で取得してくれる機能です。バックアップがあれば誤って削除したファイルを簡単に復元でき、ヒューマンエラーの発生に備えられます。

(2)ファイル転送

ファイル転送機能とは、オンラインストレージ上に保存したファイルのダウンロードURLを取得し、それを相手に伝える方法で情報共有を行える機能です。ファイル転送機能を利用するとメールに資料を添付する手間がかからず、効率的な情報共有を行えます。

(3)ファイル共有

オンラインストレージ上に保存されているファイルは、アクセス権限のある複数人で共有し、同時に参照することが可能です。オンラインストレージ上のファイルは情報共有している複数人で、同時編集も行えます。

メールに添付してビジネス資料を転送する場合、データ容量を一定範囲に抑えることが必要です。オンラインストレージを利用すれば、大容量の動画ファイルや画像ファイルもスムーズに共有できます。

ハードディスクやUSBメモリにバックアップを保存する場合、物理的な破損や盗難によるデータの消失リスクを避けられません。オンラインストレージを利用すれば手動でバックアップを取得する作業が不要になる上、データの消失リスクを回避できます。

無料で利用できるオンラインストレージ10選

無料で利用できるオンラインストレージは無数にあるため、それぞれの機能や特徴を踏まえた上、ニーズに合うサービスを利用しましょう。以下では、無料プランのある主要なクラウドストレージを取り上げて、魅力や特徴を紹介します。

Google Drive

Google Driveとは、Googleアカウントの所有者が利用できるオンラインストレージです。Google DriveはGoogle社のサービスとの連携に強く、Googleドキュメント・スプレッドシートで作成・編集したデータを自動保存することもできます。

【Google Driveの概要】

プラン料金ストレージ容量
個人向け(料金なし)無料15GB
Business Standard1,360円/月2TB
ベーシック(Google One)250円/月100GB
プレミアム(Google One)1,300円/月2TB
AIプレミアム(Google One)2,900円/月2TB

Google Oneは、Google  Drive・Gmail・Googleフォト共有の追加ストレージ容量を確保するサブスクリプションサービスです。

出典:Google Drive

出典:Google One

Dropbox

Dropboxとは、世界で7億人以上の人が利用する人気のオンラインストレージです。Dropboxをビジネス利用する場合には有料プランを検討すると、より充実したセキュリティ機能やファイル保護機能を利用できます。

【Dropboxの概要】

プラン料金ストレージ容量
Basic無料2GB
Plus1,500円/月2TB
Essentials2,400円/月3TB
Business(3人以上)1,800円/月9TB~(チーム全体)
Business Plus(3人以上)2,880円/月15TB~(チーム全体)

出典:Dropbox「Dropboxの全プランを比較」

Dropboxでは無料プランにも30日以内であれば、誤って削除したファイルをバックアップから復元できる機能があります。必要があれば、30日以内の任意のバージョンへファイルを戻し、再編集を行うことも可能です。

出典:Dropbox

OneDrive

OneDriveとは、Microsoft社が提供するPC・スマホ・タブレット端末対応のオンラインストレージです。OneDriveの無料プラン「Microsoft 365」に申し込むと、無料Web版のWord・Excel・PowerPointも使用できます。

【OneDriveの概要】

プラン料金ストレージ容量
Microsoft 365無料5GB
Microsoft 365 Basic260円/月100GB
Microsoft 365 Personal1,490円/月1TB
Microsoft 365 Family(最大6人)2,100円/月最大6TB(チーム全体)

OneDrive上にアップロードしたファイルは、キーワードや日付で検索が可能です。ファイルの並び替えや分類も容易に行えるため、必要なデータをスピーディーに検索できます。

出典:Microsoft OneDrive

iCloud

iCloudとは、Apple IDでApple社のデバイスにサインインすれば手続き不要で利用できるオンラインストレージです。iCloudに保存したデータには、他のApple社のデバイス利用中もアクセスできます。iCloudは無料で利用できますが、写真、ファイル、バックアップの保管用のストレージを増やせるiCloud+を利用すると料金がかかります。

【iCloudの概要】

プラン料金ストレージ容量
iCloud無料5GB
iCloud+130円/月50GB
400円/月200GB
1,300円/月2TB
3,900円/月6TB
7,900円/月12TB

出典:Appleサポート(日本)「iCloud+ のプランと料金名」

iCloudは、Apple社のデバイスで利用することを前提としたサービスです。Android OSのスマホやタブレット端末向けにiCloudの専用アプリが存在しない点には注意しましょう。

出典:iCloud

pCloud

pCloudとは、世界で2,000万人以上の利用者がいるスイス発のオンラインストレージです。pCloudでは以下の月額プランの他、導入時に所定の料金を支払えば最長99年利用できる買い切り型プランを提供しています。

【pCloudの概要】

プラン料金ストレージ容量
Basic無料最大10GB
Business9.99USD/月(※)1TB/1人当たり
Business Pro19.98USD/年(※)無制限

※日本円で支払うためには、日本の公式パートナー企業経由の決済が必要です。

出典:pCloud「pCloudを業務用にご購入下さい」

pCloudにアップロードしたファイルは少なくとも3つに分割され、異なる場所のサーバーへと保存される仕組みです。データを転送する際には独自の暗号化技術を活用するなど、セキュリティ対策が充実しているオンラインストレージと言えるでしょう。

出典:pCloud

firestorage

firestorageとは、登録不要で利用できる国産のオンラインストレージです。ただし、未登録でfirestorageを利用する場合には誤ってアップロードしたファイルを保存期間の経過前に削除できないなど、一定の制限が適用されます。

【firestorageの概要】

プラン料金ストレージ容量
無料無料2GB
ライト会員1,037円/月5GB
正会員2,085円/月10GB

(出典:firestorage「料金プラン一覧」

firestorageには上記の他、月額49,800円から利用できる法人向けプランもあります。法人向けプランでは独自サブドメイン・アクセスログ管理など、個人向けプラン以上に充実した機能の利用が可能です。

出典:firestorage

MEGA

MEGAとは、ニュージーランドの企業が運営するオンラインストレージです。MEGAではデスクトップアプリを活用することで、PCのローカルフォルダとオンラインストレージを自動的に同期できます。

【MEGAの概要】

プラン料金ストレージ容量
無料無料20GB
Pro I1,745円/月(※)2TB
Pro II3,491円/月(※)8TB
Pro III5,238円/月(※)16TB

※日本円での見積もり価格です(2024年7月10日時点)。実際の料金は、ユーロベースで請求されます。

出典:MEGA「価格」

MEGAでは、無料プランでもチャット機能・ミーティング機能を活用し、チームの情報共有を行えます。MEGA上で行うチャットやミーティングには、MEGA利用者以外の人の招待も可能です。

出典:MEGA

セキュアSAMBA

セキュアSAMBAは、中小企業に人気の高い法人向けオンラインストレージです。ユーザー数無制限の定額料金プランもあり、従業員1人あたりの利用コストを節約しつつ、全社的にオンラインストレージを導入できます。

【セキュアSAMBAの概要】

プラン料金ストレージ容量
フリー(最大3人)無料5GB
スモール(最大50人)16,500円/月(チーム全体)100GB
スタンダード(ユーザー数無制限)27,500円/月(チーム全体)300GB
ビジネス(ユーザー数無制限)38,500円/月(チーム全体)500GB
エンタープライズ(ユーザー数無制限)52,800円~/月(チーム全体)1TB~

出典:セキュアSAMBA「セキュアSAMBAの料金プラン」

セキュアSAMBAは暗号化通信・ウイルスチェック・端末認証などのように、さまざまなセキュリティ対策で安全面を強化しているオンラインストレージと言えます。画面設計がシンプルで分かりやすく、直感的な操作を行える点もメリットです。

出典:セキュアSAMBA

InfiniCLOUD

InfiniCLOUDとは、日本企業が運営する大容量オンラインストレージです。InfiniCLOUDのサーバーは一定の耐震基準を満たした国内データセンターに設置されているため、万が一のトラブルが発生した際には迅速な対応を期待できます。

【InfiniCLOUDの概要】

プラン料金ストレージ容量
無料アカウント無料20GB
有料アカウント880円/月300GB
1,320円/月3TB
4,400円/月10TB

InfiniCLOUDの有料アカウントでは利用開始から30日経過する度、上記のストレージ容量に10GBずつ加算されます。たとえば、月880円の有料アカウントに申し込むと、30日後には10GBのストレージ容量が加算されて310GBのストレージ容量を確保できます。

出典:InfiniCLOUD

box

boxとは、世界で11万社以上の企業に導入されているビジネス利用に適したオンラインストレージです。boxでは、多要素認証や電子サイン機能を利用できます。

【boxの概要】

プラン料金ストレージ容量
Individual無料10GB
Personal Pro1,390円/月100GB
Business Starter(3人以上)637円/月100GB

※料金は為替レートによって変動します。記載は2024年7月10日時点の料金で、小数点以下は四捨五入しています。

boxでは上記の他、生産性の向上を助ける便利な機能を追加したビジネスプランも提供しています。ビジネスプランでは1,500種類以上の主要なビジネスツールとboxを連携でき、社内データの一元化を図ることが可能です。

出典:Box 

無料のオンラインストレージを選ぶ場合のポイント

「無料のオンラインストレージ」と一口に言っても、特徴はさまざまです。オンラインストレージを便利に活用するためには以下のポイントに注目し、用途に応じたサービスを選択しましょう。

データ容量

無料プランで利用できるデータ容量は通常、有料プランと比較して限定的です。無料プランを利用する際には保存するファイルの種類や量を事前に考え、必要な容量を把握して、対応できるサービスを選択しましょう。

動画ファイルや高画質の画像ファイルを大量に保存する場合、必要なデータ容量は大きくなるため、場合によっては有料プランの検討も必要です。オフィスソフトで作成した文書の管理や一時的なデータ共有ツールにオンラインストレージを利用する場合は、無料プランの保存容量で十分に対応できる可能性もあります。

コスト

無料のオンラインストレージを選択すれば継続コストは発生しないものの、使用できる機能は制限されます。無料プランを選択すると使い勝手が悪く、業務効率化につながらない場合には有料プランの利用も視野に入れて、費用対効果の高いサービスを選択しましょう。

自分にとって使いやすいオンラインストレージを選択するためには無料プランで操作性を確認した後、有料プランへ切り替える方法もあります。「便利だ」「本格的にビジネス利用したい」と感じたサービスでアップグレードを行えば、失敗リスクの軽減が可能です。

データの保存期間

無料のオンラインストレージでは、データの保存期間が制限されます。社内データのバックアップ先としてオンラインストレージを活用する場合には、長期保存に対応できるプランの利用がおすすめです。

オンラインストレージを主にファイル転送目的で使用する場合には、保存期間が短いプランで対応できるケースもあります。一時的なファイル共有目的でオンラインストレージを使用する場合にも、基本的には長期の保存期間は不要でしょう。

セキュリティ

オンラインストレージはインターネットに接続して利用することから、トラブルを回避するためにも、十分なセキュリティ対策の取られたサービスを選択しましょう。不正アクセスの被害を防止するためには、2要素認証・IPアドレス制限・デバイス管理などの機能があるサービスを選択すると安心です。情報漏洩を防止したい場合は、通信の暗号化やファイル暗号化に対応しているサービスを選択しましょう。

サポート体制

無料のオンラインストレージでは、限定的なサポートしか受けられないケースもあります。トラブルが発生した際に落ち着いて対処するためには最低限、「問い合わせ窓口がある」もしくは「マニュアルが用意されている」サービスを選択しましょう。

サービスの利用中にきめ細かなサポートを受けたい場合は、有料プランへの申し込みを検討してください。24時間365日体制でサポートを受けられるサービスを選択すれば、トラブルが発生した際にも安心です。

無料でも上手に選べば高機能なオンラインストレージは使える

オンラインストレージは、インターネット上にあるストレージにファイル・データを保存できるサービスです。無料で利用できるものもあれば、有料で利用するものもあります。無料のオンラインストレージを利用する場合は、データ容量やデータの保存期間、セキュリティといったことを重視して選びましょう。これらのポイントでサービスを比較することで、無料でも高機能で使いやすいオンラインストレージを利用できます。


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