- 更新日 : 2024年2月29日
Microsoft Listsとは?機能や使い方、企業での活用事例を紹介
Microsoft Listsとは、タスクを整理・追跡するのに役立つリスト管理ツールです。Microsoft Listsはテンプレートから簡単にデータベースリストを作れるほか、チームで共有・共同作業できるメリットがあります。この記事では、Microsoft Listsを導入するメリットや主な機能、使い方などを紹介します。
目次
Microsoft Listsとは?
Microsoft Listsとは、2020年5月にリリースされたタスクを整理・追跡するのに役立つリスト管理ツールです。office製品のサブスクリプション「Microsoft 365」の一部であり、WebまたはMicrosoft Teamsアプリからアクセスできます。
以下では、Microsoft Listsについて詳しく解説します。
Microsoft Listsの利用シーン
Microsoft Listsは、Microsoftアカウントさえ持っていれば、誰でも簡単に使用できるシンプルな管理ツールです。豊富なテンプレートが用意されているのはもちろん、チームのニーズに合わせて自在にカスタマイズできます。Microsoft 365を契約している場合は、「Lists」と「Teams」を連携させることも可能です。
Microsoft Listsは、共同作業やプロジェクトの運営、タスク管理、情報共有など、さまざまなシーンでチームワークを強化し、業務を効率化できます。
SharePointアプリのリスト機能をより使いやすく直感的な管理ツールに進化させたものが、Microsoft Listsです。
社内専用のWebサイトを構築するためのアプリであるSharePointは、共有可能なリストを作成・編集する際に、Webサイトにアクセスする必要があります。Webサイトにアクセスするひと手間を省き、リストだけを簡単に作れるように利便性をアップさせたのがMicrosoft Listsです。
Microsoft ListsとExcelとの比較
Microsoft Listsは、行単位での設定やデータの共有・情報管理など、データベース機能に特化しています。一方、計算式やグラフ作成など、表計算機能に特化しているのがExcelです。
データベースソフトのMicrosoft Listsは、Power AutomateやPower Appsとの連携も可能です。また、オンラインソフトでもあるため、データの共有・管理もスムーズに行えます。
Microsoft Listsを企業で導入するメリット
あらゆるビジネスシーンで活用できるMicrosoft Listsは、企業で導入するメリットが多数あります。Microsoft 365を利用している企業であれば無料で利用できることも、多くの企業で導入されている理由の1つです。
以下では、Microsoft Listsを企業で導入する代表的なメリットを4つ紹介します。
テンプレートから簡単にデータベースリストを作れる
Microsoft Listsには、案件管理や顧客管理、作業の進行状況など、さまざまな業種や用途に対応したテンプレートが用意されています。必要な項目が最初から設定されているため、自分で設定する必要がありません。操作も簡単で専門知識や技術がなくても、誰でも直感的に見やすいレイアウトのデータベースリストの作成が可能です。また、テンプレートを編集できることはもちろん、独自のテンプレートも作成できます。
チームで共有・共同作業できる
Microsoft Listsを企業で導入するメリットの1つとして、チームでの共有・共同作業が簡単にできることがあげられます。さまざまな業務を簡単にリスト化しチームで共有できるため、プロジェクト全体の可視化や迅速な対応が可能となり、業務効率化が可能です。チーム内での共同作業がスムーズに行えるため、企業の生産性向上にもつながります。
テレワークやWeb会議が定着しつつある今、オンラインでスムーズに共同作業や情報共有を行えることは企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
Excelと互換性が高い
Microsoft Listsは、既存のExcelファイルをインポートするだけで、簡単にリストを作成できます。Microsoft ListsとExcelの高い互換性は、Excelユーザーにとって最大の魅力です。リストとExcelファイルは常に同期され、最新情報がリアルタイムに反映されます。
クラウド上でデータを管理するオンラインソフトであるMicrosoft Listsなら、チーム内のデータ共有・管理だけでなくコミュニケーションも可能です。コメント機能を活用し、オンライン上での案件進行・管理もスムーズに進められます。
さまざまなデータ形式を使うことができる
Microsoft Listsは、さまざまなデータ形式を使うことができるため、データ管理の煩雑さから解放され、業務をより効率的にしてくれる便利なツールです。
以下では、Microsoft Listsで使うことができるデータ形式を一部紹介します。
1行テキスト | 1行に書式設定されていないテキストを収集し表示する |
---|---|
複数行テキスト | 書式設定されたテキストや長いテキストと数字を複数の行に収集して表示する |
場所 | 国や都道府県、座標などのアドレス情報を、複数のグループ化された列で管理する |
数値 | 通貨値ではない数値を格納する |
はい/いいえ | 「true/false」または「yes/no」の情報を格納する |
上記以外にも、日付や写真、通貨、外部ファイル、ハイパーリンクなども格納できます。さまざまなデータ形式に対応している点も、多くの企業で導入されている理由の1つです。
Microsoft Listsの主な機能
SharePointのリスト機能を独立させたアプリであるMicrosoft Listsは、SharePointリストで行なっていた作業をカバーできる機能があります。
以下では、Microsoft Listsの主な機能を紹介します。
リストの作成
Microsoft Listsでは、テキストや数値、日付、画像、ファイルなどさまざまなデータ形式を組み合わせたリストの作成が可能です。列の種類や表示形式を自由にカスタマイズできるため、用途に合わせた最適なリストを作成できます。
また、タスク管理やプロジェクト管理、在庫管理、ToDoリストなど、さまざまな用途で利用できるテンプレートが用意されているため、簡単に独自のリストを作成できます。リスト内の項目をキーワードやフィルターで検索することも容易です。
リストの共有
リストの共有は、作成したリストをチーム内で共有し、共同で編集したり閲覧したりするための機能です。共有方法は、アクセス権の設定やリンクの発行など、さまざまな方法を選択できます。
作業タスクやプロジェクトの進捗状況が分かりやすく可視化でき、誰がどのタスクを担当しているのかを明確に示せます。また、チームメンバー内でリストの同時編集が可能なため、情報共有の遅延も防げるでしょう。コメント機能を活用することで、意見交換や情報共有がスムーズになり意思決定も迅速化できます。
自動化(リスト変更時の自動メール)
Microsoft Listsの自動化機能は、リストのデータが追加または変更された場合に、自動的に指定したメールなどへ通知される機能です。リストの変更を逐一メンバーに通知する必要がなくなり、手作業によるメール送信の負担を軽減できます。
自動化機能には、データに変更があった場合のみ指定した方法で通知する「通知」と、定めたルールを満たした場合に通知する「ルール」の2種類があります。さまざまな条件や内容を設定できるため、用途に合わせて柔軟に活用できるのが特徴です。
Microsoft Excelデータのインポート・エクスポート
Microsoft Listsでは、作成したリストをExcelブックにエクスポートできます。既存のExcelスプレッドシートを基に新しいリストを作成でき、エクスポートされたExcelブックには、リストの列名、項目データおよび書式が反映されます。インポートされたリストは、編集はもちろん保存や共有も可能です。
Microsoft ListsとExcelの連携機能は、データを効率的に管理、共有、分析するのに役立ち、チームワークを向上させ業務のパフォーマンスアップが期待できるでしょう。
スケジュールのカレンダー表示
Microsoft Listsのビューには、いくつかのタイプがあります。リスト内の予定を「予定表ビュー」に切り替えるだけで、カレンダー形式で表示が可能です。カレンダー上で、直接編集したり新規予定を作成したりでき、プロジェクトのタスク管理や営業活動のスケジュール管理に役立ちます。
従来のリスト表示よりも直感的に予定を把握でき、効率的にスケジュール管理が行えるためおすすめの機能です。
Microsoft Listsの登録方法
Microsoft Listsの登録方法は主に「フォームで登録する方法」「グリッドビューで登録する方法」の2つがあります。それぞれの特徴を理解して、目的に合った方法を選択しましょう。
フォームで1つずつフィールドに入力して登録する
フォームで1つずつフィールドに入力して登録する手順は、下記の通りです。
1 | アイテムを追加するリストが含まれているサイトに移動する |
---|---|
2 | Listsのタブを選択して「+新規」または「+新しいアイテム」リンクをクリックする |
3 | フォームにアイテムの情報を入力して「保存」をクリックする |
ファイルをリストアイテムに添付する場合は「添付ファイルの追加」をクリックします。ファイルを複数添付する場合は、「Ctrlキー」を押しながらファイルを選びます。なお、「添付ファイルの追加」コマンドがクリックできない場合は、リストで添付ファイルはサポートされません。
グリッドビューで複数のアイテムを登録する
グリッドビューで複数のアイテムを登録する手順は、下記の通りです。
1 | アイテムを追加するリストが含まれているサイトに移動する |
---|---|
2 | コマンドバーで「グリッドビューで編集」をクリックする |
3 | 各リストアイテムの情報を入力し、完了したら「グリッドビューを終了」をクリックする |
各リストアイテムの情報が入力できたら登録完了です。情報は即時反映のため保存操作は必要ありません。
Microsoft Listsの使い方
Microsoft Listsの使い方にはいくつかの方法があります。以下では、4つの代表的な使い方を紹介します。Microsoft Listsの使い方をマスターして、さまざまな用途に活用しましょう。
リストを作成する
リストを作成する手順は、下記の通りです。
1 | Microsoft Listsにサインインする |
---|---|
2 | ページ上部の「新しいリスト」をクリックする |
3 | 「リストの作成方法」を選択する |
4 | リストのオプションを選択してから「作成」をクリックして完了 |
リストの作成方法は、「空白リスト」「From Excel」「既存のリストから」「テンプレート」の4つから選択可能です。アイテムを追加する場合は、「新規」を選択しフォームに入力後「保存」をクリックします。
Microsoft Teamsと連携する
ListsはTeamsと密接に連携しており、チャネル内でリストの作成や編集、共有ができます。Microsoft ListsをMicrosoft Teamsと連携する手順は、下記の通りです。
1 | Teamsを開き、ページ上部の「+」アイコンをクリックする |
---|---|
2 | 検索欄で「Lists」を検索し、表示されたアプリをクリックする |
3 | 「保存」をクリックすることでTeamsと連携が完了 |
Teamsとの連携が完了したら、ページ上部に表示される「Lists」を開き「リストの作成」をクリックし、画面の指示に従ってリストを作成しましょう。
リストを共有する
現在開いているリストを共有する手順は、下記の通りです。
1 | ページ上部のツールバーで「共有」をクリックする |
---|---|
2 | 共有するユーザーを入力し、「アクセス許可」をクリックする |
3 | 「適用」→「送信」をクリックして共有完了 |
共有するユーザーは、メールアドレスもしくはリンクをコピーしてチャットツールなどに貼り付けます。受信者には、アイテムへのリンクを含む電子メール通知が配信されます。
自動化機能を使う
Microsoft Listsでは、タスクの自動化が可能です。自動化機能を使う手順は下記の通りです。
1 | Microsoft Listsでルールを作りたいリストを開く |
---|---|
2 | ページ上部のツールバーで「自動化」→「ルール」→「ルールを作成」をクリックする |
3 | ユーザーに通知するタイミングを4つの選択肢から選ぶ |
4 | 通知の送信先を入力して完了 |
ユーザーに通知するタイミングは、リスト内のデータが変更されたときや新しいアイテムが作成されたときなど4つの選択肢から選べます。
Microsoft Listsの料金プラン
Microsoft Listsは、Microsoft 365に含まれるアプリの1つであるため、アプリをインストールするためにはMicrosoft 365の契約をする必要があります。Microsoft 365は、Microsoftが提供するクラウド型のサブスクリプションサービスです。企業において必要な業務を遂行するためのツールを提供しています。
一般法人向けのMicrosoft 365の料金プラン表は、下記の通りです。
プラン | 料金(ユーザー/月) |
---|---|
Microsoft 365 Business Basic | 750円 |
Microsoft 365 Business Standard | 1,560円 |
Microsoft 365 Business Premium | 2,750円 |
Microsoft 365 Apps for business | 1,030円 |
Microsoft Listsの活用事例
Microsoft Listsは、チームワークと情報共有を促進するシンプルで使いやすいアプリケーションです。以下に、具体的な活用事例を4つ紹介します。
- メンバーの進捗管理
Microsoft ListsとMicrosoft Teamsを連携することで、タスク管理の効率化が可能です。メンバーの作業進捗状況や期日なども一元管理でき、進捗管理表として活用できます。
- イベントのスケジュール管理
カレンダー機能でイベントの日程を可視化できます。イベント名・日時・場所・参加者などの項目を設ければ、イベント参加者への情報共有もスムーズです。
- オンボーディングの資料
オンボーディングテンプレートを活用することで、新入社員への資料共有が効率化できます。最新版の資料を常に把握でき、フォルダー機能を活用することで資料を簡単に整理できます。
- 資産マネージャーで備品管理
資産マネージャーテンプレートを利用して、備品名・数量・状態・使用者などの一元管理が可能です。備品の所在や状態を常に把握でき、在庫切れなどのミスやトラブルが防げます。
上記以外にも、アイデア次第でさまざまな活用方法があります。Microsoft Listsを活用してチームワークと情報共有を促進し、業務の効率化を図りましょう。
Microsoft Listsでタスクを管理して業務効率化を図ろう
Microsoft Listsとは、リスト形式でタスクを整理・共有できるリスト管理ツールです。リストの作成や共有、リスト変更時の自動メール機能、Microsoft Excelデータのインポート・エクスポートなどさまざまな機能が使用できます。業務を簡単にリスト化してチーム内で共有できるため、プロジェクト全体の可視化や迅速な対応が可能となり、業務効率化が期待できます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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