- 更新日 : 2024年9月6日
AI GIJIROKU(AI議事録)とは?使い方や機能、料金、他との比較を紹介
AI GIJIROKUとは、株式会社オルツが開発・運営する議事録作成ツールです。AI技術を活用して、会議の内容をリアルタイムで音声認識し、テキストデータとして自動的に議事録を作成します。高精度の音声認識とパーソナライズ機能により、使用回数を重ねるごとに認識精度が向上する点が大きな特徴です。
今回は、議事録作成の手間を軽減し、業務効率化を実現するツールとして、多くの企業に導入されているAI GIJIROKUについて紹介します。
目次
AI GIJIROKU(AI 議事録)とは?
AI GIJIROKUとは、人工知能(AI)を使用した議事録作成ツールを指します。運営会社は、東京都港区に本社を構える「株式会社オルツ」です。オルツ社では、AI技術の研究開発および、AIを活用した自社サービスを多数展開しています。
AI GIJIROKUでは、ミーティング内容を音声認識し、リアルタイムでテキストデータを作成します。議事録作成の手間を軽減できるため、企業の業務効率化に役立つツールです。
AI GIJIROKUの特徴
AI GIJIROKUの大きな特徴は、人工知能を使用しており、利用者に合わせてパーソナライズ化ができることです。使用回数を重ねるごとに、次第に認識技術が向上します。音声認識精度は99.8%と高く、チームメンバーの声を認識して分類することも可能です。
また、AI GIJIROKUは、Web会議ツール「Zoom」と連携して使えるのも特徴です。Zoom連携をすると、対話内容をリアルタイムで可視化できます。Zoomミーティング終了後は、自動的に議事録が保存されます。
AI GIJIROKUには翻訳機能もあるため、取引先と常用言語が異なる場合にも便利です。
AI GIJIROKUの利用シーン
AI GIJIROKUは、企業におけるさまざまなミーティングに利用されています。特に、大人数が参加する会議では、誰が発言していたのか分からなくなることが少なくありません。
AI GIJIROKUでは、グループ収録機能によって、話者を分離して記録することが可能です。あらかじめ会議参加者の声紋を登録することで、議事録で発言者が分かります。グループ収録機能は、ビデオチャット時に使うこともできます。
また、AI GIJIROKUは海外のクライアントとの会議にも多く利用されています。Zoomと連携でき、翻訳機能やグループ収録機能も搭載されているため、言語に不安がある場合でも、リアルタイムでコミュニケーションが取りやすいでしょう。議事録データを共有すれば、次回以降の会議もスムーズに進みます。
AI GIJIROKUの基本機能
AI GIJIROKUの主な機能は、以下の通りです。
・AI自動要約機能
会議内容を文字起こしするだけでなく、人工知能によって自動的に要約もできます。自動要約には、オルツ社の大規模言語処理モデル「LHTM-2」が採用されています。
・30か国語の自動翻訳機能
AI GIJIROKUの音声認識に対応している言語は、日本語・英語・中国語・スペイン語・ヒンディー語を含む世界30か国語です。対応言語については、会議内容を自動的に翻訳し、AIによって発話してもらうことが可能です。
・音声認識の修正・学習機能
AIの音声認識による誤変換は、キーボード入力で簡単に修正できます。修正内容をAIが学習するため、修正作業を繰り返すたびに音声認識能力の精度が向上します。
・話者の特定機能
グループ会議では、話者の声紋登録をしておくと便利です。声紋登録をすれば、議事録作成時に話者が分離されます。
・議事録の共有機能
AI GIJIROKUで作成した議事録は、URLで共有できます。メールにURLを送信する場合は送り先のみ、URL作成の場合は、URLを知っている全員がアクセス可能です。
・辞書機能
特定の言語を辞書登録しておくと、議事録作成時に反映されます。商品名や会社名、人名などを登録すると便利です。登録した言葉をチーム内で共有できる機能もあります。
AI GIJIROKUの音声認識は、高精度音声認識・業種別音声認識・ライト音声認識の3種類です。業種別音声認識では、金融・法律・医療など、業種別の専門用語に対する音声認識を強化しています。
AI GIJIROKUを利用するメリット
AI GIJIROKUは、人工知能によるパーソナライズ機能を備えた議事録作成ツールです。音声認識の修正を学習し、使うたびに精度が上がっていくことは、AI GIJIROKUの大きな魅力と言えるでしょう。
ほかにも、AI GIJIROKUには、以下のような強みがあります。
高精度な音声認識
AI GIJIROKUの音声認識は、99.8%と非常に高精度です。AI GIJIROKUでは、通常の音声認識技術に加え、自然言語処理技術とパーソナライズ技術を組み合わせています。
言語処理については、利用者が手動で誤変換を修正すると、人工知能が修正データを自動学習し、文章がパーソナライズ化される仕組みです。したがって、AI GIJIROKUは使えば使うほど、音声認識レベルが上がります。
また、オルツ社の精度実証試験によれば、AI GIJIROKUの話者識別精度は99.62%と高水準です。声紋登録によってチームメンバーの発言を特定できるため、会議に参加しなくても正確に情報共有ができます。
出典:PR TIMES「オルツの「AI GIJIROKU」の話者識別精度が99.62%に向上」
リアルタイムで音声をテキスト化
AI GIJIROKUは、発言をリアルタイムで拾ってテキスト化できるのが特徴です。通常の議事録作成では、担当者が会議に参加しながら議事録を書くため、議事録担当者の負担が大きくなります。録音すれば担当者も会議に集中できますが、録音を文字起こしするタスクが増えてしまいます。録音を後で聞いたときに、話者が分からなくなることもあるでしょう。
AI GIJIROKUは、AIがリアルタイムで音声をテキスト化するため、議事録担当者の負担軽減に貢献できます。修正が必要な部分のみ、手入力で編集すれば作業が完結します。
AIアシスタント
契約プランによっては、AIアシスタント機能を駆使することが可能です。AIアシスタントでは、ミーティングの内容を高度に解析し、議事録を要約できます。
具体的な機能としては、タイトル・見出しの提案、重要ポイントやToDoの自動抽出、結論や合意事項の自動抽出、選択範囲の文章校正・要約などです。AIアシスタント機能を使えば、議事録担当者の手間をさらに削減できるでしょう。
議事録の共有
AI GIJIROKUで作成された議事録は、簡単に共有することができます。画面のサイドバーから共有ボタンを選択し「メールアドレスで共有」もしくは「リンクを作って共有」を選びましょう。
メールアドレスの場合は、送信先を入力すれば共有メールが届き、URLから議事録にアクセスできます。リンクを作って共有したい場合は、設定から参加リンクをコピーすることで、リンクを知っている全員が議事録を閲覧可能です。共有したURLリンクは、スマートフォンやパソコンからアクセスできるため、いつでも閲覧・編集ができます。
AI GIJIROKUの始め方
実際にAI GIJIROKUを始めたいときは、以下のステップに従って作業を行います。
1 | AI GIJIROKUにアクセス |
ブラウザなどから、AI GIJIROKUの公式サイトにアクセスしましょう。 | |
2 | 新規登録方法の選択 |
公式サイトの「altID サインアップ」の部分から、新規登録方法を選択します。サインアップの方法は、メールアドレスもしくは外部アカウントです。外部アカウントは、Google・Facebook・Twitter・Appleの4種類から選択可能です。 | |
3 | サインアップ |
メールアドレスでサインアップする場合は、メールアドレス・パスワード・招待コードがあれば招待コード欄を入力し、会員登録ボタンを押します。仮登録完了画面が表示され、メールアドレスに確認メールが届きます。送られてきたURLから二段階認証を承認すれば、サインアップ完了です。 外部アカウントからサインアップする際は、画面の指示に従って、ログインや認証を行うことで新規登録が完了します。なお、Appleの場合は、サインイン後、Apple IDを使用してのaltIDアカウント作成画面が表示されるため、「メールを共有」を必ず選択します。 | |
4 | プランの選択 |
AI GIJIROKUには、フリー・パーソナル・チーム・ビジネスという4種類の料金プランがあります。招待コードがある場合は、パーソナルプランを1週間無料で利用することが可能です。招待コードを入力して、利用開始ボタンを選択しましょう。 招待コードがない場合は「今すぐ購入」を選択します。個人情報やクレジットカード情報などを入力後、決済が完了するとサービスを利用できます。 |
AI GIJIROKUの使い方
利用登録が済んだら、実際にAI GIJIROKUを使って議事録を作成しましょう。AI GIJIROKUには、会議中の音声を録音して議事録を作成する方法と、リアルタイムで議事録を作成する方法の2種類があります。
会議中の音声を録音して議事録を作成
録音した音声データがあれば、AI GIJIROKUで議事録を作れます。ボイスレコーダーなどを用いて会議中の音声を録音し、そのデータをAI GIJIROKUで読み込むことで、議事録を自動作成します。対応しているファイル形式は「.wav」「.mp3」「.m4a」「.ogg」などです。
画面下の「インポート」をクリックし、音声ファイルを選択します。音声ファイルを開くとインポートが開始されます。インポートにかかる時間は、ネットワーク環境にもよりますが、音声ファイルの長さの1/2程度です。インポート処理中にブラウザを開くことや、リロードなどの操作をすると、収録に失敗してしまう可能性があるため注意しましょう。
リアルタイムで議事録を作成
リアルタイムで議事録を作成する場合は、AI GIJIROKUの画面左下にある「収録開始」ボタンをクリックします。会議が終わったら、画面下の四角ボタンを押せば完了です。
あらかじめグループ作成と声紋登録をしておけば、ミーティング時の話者識別も行えます。グループ収録は、1台のデバイスで録音する方法と、ビデオチャット時など、複数台のマイクで同時に録音する方法の2種類です。複数台でのグループ収録では、他者の声がハウリングして二重に録音されないよう、イヤホン着用が推奨されています。操作方法は、開始時に収録開始ボタン、終了時に四角ボタンを押すだけです。
AI GIJIROKUの料金プラン
AI GIJIROKUの料金プランは、利用状況に合わせて以下の4種類から選べます。
個人向け | ビジネス向け | ||||
種類 | フリー | パーソナル | チーム | ビジネス | |
料金 | 月額 | 無料 | 1,500円 | 200,000円 | |
年間 | 16,500円 | 327,800円 | 2,200,000円 | ||
高精度/業種別音声認識 | – | 100分/月 | 1000分/月 | 10000分/月 |
個人向けの料金プランは、フリーとパーソナルの2種類です。フリープランの場合、月額料金は無料ですが、使える機能は議事録のチュートリアルと閲覧のみで、収録はできません。
パーソナルプランは、月額1,500円で利用できます。高精度音声認識・業種別音声認識は、月に100分間まで使用可能です。パーソナルプランの場合、招待コードを持っている人は、1週間無料で利用できます。
法人向けのプランは、チームとビジネスの2種類です。チームとビジネスでは、利用可能なチームメンバー数やグループ数が異なります。また、高精度・業種別音声認識の利用制限も変わるため、企業の事業規模や使用頻度に合わせて選ぶとよいでしょう。
その他、音声収録時間や翻訳文字数、チームメンバー数など、利用制限を超えた場合における追加課金項目も設定されています。AI GIJIROKUアシスタントは、利用プランごとに設けられた「altトークン」を、文章量に応じて消費する仕組みです。
AI GIJIROKUがおすすめな会社
働き方の多様化によってリモート会議が増えている昨今、AI GIJIROKUは社内の情報共有手段として非常に役立つツールです。ここでは、AI GIJIROKUの導入をおすすめする会社の特徴を紹介します。
海外顧客や海外支社との会議をする会社
AI GIJIROKUは、世界30か国に対応しているサービスです。リアルタイム翻訳機能を使えば、取引先と使用言語が違っていても、通訳を挟む必要がありません。また、その場で議事録が作成されるため、ミーティング後に内容を確認したいときにも最適です。議事録の清書後はすぐに共有することで、相手と齟齬が起こるリスクも減らせます。
社員や通訳を介さず、海外拠点の責任者と直接コミュニケーションを取れることは、AI GIJIROKU導入の大きなメリットです。また、AI GIJIROKUを駆使すれば、言語の壁により今まで進出できなかった国や地域へも、積極的にアプローチできるでしょう。
会議の生産性を向上させたい会社
AI GIJIROKUの議事録を見れば、ミーティング内容や発言者が一目瞭然です。何度も同じ議論を繰り返していないか、会話の内容が本題とずれてしまっていないかなど、会議における改善点が見つかるでしょう。
会議のメンバーが入れ変わる場合も、議事録を共有しておけば、前回の概要を再度説明する手間が省けます。議事録をうまく活用すれば、チームメンバーに事前決裁をとることも可能です。
高機能な議事録作成ツールを利用したい会社
AI GIJIROKUは、専門用語が多い業界や機密情報を扱う企業などに適しています。業種別音声認識機能を使えば、大量の専門用語を辞書登録しなくても、AIが適切に識別してくれます。
またAI GIJIROKUは、すべての通信でSSLを用いて暗号化処理しているのも特徴です。第三者に情報が漏れると困る内容であっても安心して使用できます。
AI GIJIROKUとほかの議事録作成ツールとの違い
議事録作成ツールはAI GIJIROKU以外にも多くありますが、性能や機能、価格などは各社さまざまです。
AI GIJIROKUとほかの議事録作成ツールが異なる点としては、音声認識精度の高さが挙げられます。AI GIJIROKU以外にも高精度なサービスはありますが、99.8%の音声認識精度に加え、パーソナライズ技術も持ち合わせている点は、オルツ社ならではの魅力です。
また、ZoomをはじめSkypeやMicrosoft Teams、Google Meetなどのオンライン会議ツールとの親和性が高い点も、AI GIJIROKUの特徴です。海外の支社や取引先とZoomでミーティングする際は、リアルタイム翻訳機能を使うこともできます。リモート会議の多い企業や、今後積極的に導入していきたいと考える企業にとって、AI GIJIROKUを選ぶメリットは大きいと言えるでしょう。
まとめ
AI GIJIROKUは、人工知能を駆使して高精度な議事録を自動作成するツールで、議事録作成の手間を大幅に削減します。リアルタイムでの音声認識により、発言内容が瞬時にテキスト化され、会議終了後すぐに議事録が利用可能です。さらに、Zoomとの連携や多言語対応など、多機能な特徴を持つため、国内外の会議でも効果的に活用できます。
企業にとって、AI GIJIROKUは会議の生産性向上や情報共有の効率化を実現し、業務の質を向上させる強力なツールと言えます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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