• 更新日 : 2024年9月11日

報告書とは?種類や書き方、無料テンプレートを紹介

報告書は、ある出来事や活動に関する情報や結果をまとめて報告する書類で、ビジネスにおいて欠かせないものです。しかし、報告書は種類が多く記載内容も異なるため、どの報告書を使って書けばいいのかお悩みの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、報告書とはどのようなものなのか、また種類や書き方について解説します。無料のテンプレートも各種用意していますので、報告書作成時にご活用ください。

報告書とは?

報告書は、特定の事柄やプロセスに関する情報をまとめた文書です。一般的には、業務の進捗状況や調査結果報告など、さまざまな報告をするときに使用されます。報告書は、上司や関係者に対して情報を提供するだけでなく、組織内外の意思決定や戦略策定のための重要な参考資料にもなります。

また、報連相(情報の報告・関係者への連絡・上司や有識者の相談)が行われる際の書類としても重要です。

報告書を書く目的

報告書の目的は「何が起こったか」「その結果がどうなったのか」を共有し、今後に活かすことです。プロジェクトは部署をまたいで進行することもあるので、報告書は誰が読んでも内容が把握できるようにしなければなりません。

報告書は、単なる起こったことの報告で留めてはいけません。そのようなことが起こった要因や、今後の方針についても伝えることが重要です。

また、報告書を社員の人事評価に役立てることも考えられます。たとえば、研修の報告書は、どのような内容を学んだのか把握するのにもつながります。

報告書の種類・書き方のポイント

報告書には多くの種類があり、書き方のポイントもそれぞれ異なります。ビジネスシーンでよく使用される7つの報告書と、書き方のポイントについて説明します。

業務

業務に関する報告書は、上司やクライアントに業務内容や重要事項を共有するために作成する書類です。業務に関する報告書には、次のようなものがあります。

報告書の種類内容
業務日報日々の業務内容や進捗状況を報告する書類
週次・月次報告書週や月ごとの業績や財務状況などをまとめた書類
事業報告書企業や組織が一定期間の業務や活動の成果や状況をまとめた書類
出張報告書出張先での業務活動や会議などの成果や状況を報告する書類
研修報告書受講した研修の内容や学び、実施されたトレーニングの効果などをまとめた書類
活動報告書特定のプロジェクトやイベントでの活動内容や成果、改善点などをまとめた書類

これらの報告書は、それぞれの活動や状況を正確に記録し関係者に共有することで、業務の進行や評価、改善に役立てられます。

業務に関する報告書を作成する際のポイントは次のとおりです。

  • 具体的な数字を使う
  • 簡潔にわかりやすくまとめる
  • 5W1Hを明確にする
  • 事実と所感を分け、必要な情報のみを記載する

企画

企画に関する報告書は、新しい企画やアイデアを提案し、実現した際の成果をイメージしてもらうための書類です。作成するときには、読む人が企画の魅力や可能性を感じられるような、説得力のある内容を心がけましょう。

企画に関する報告書を作成するときのポイントは、次のとおりです。

  • 提案するアイデアの独創性や実現可能性を示す
  • アイデアが実現した場合の具体的な利点やメリットを明確に示す

営業

営業に関する報告書は、営業担当者が自身の活動内容や成果を記録し、上司・チームメンバーと共有する書類です。営業報告書により、管理者はチームの活動を把握し、的確な評価や組織課題の解決に役立られるでしょう。営業担当者は、自己成長のための振り返りや、上司・ほかの社員との情報共有を容易にするために報告書を活用できます。

営業に関する報告書を作成する際のポイントは、次のとおりです。

  • 訪問先や商談内容などの基本項目をシンプルなフォーマットで統一する
  • 関連資料やメール内容などを報告書に添付する

取引先

取引先に関する報告書は、取引先との価格交渉や、重要事項の打ち合わせ・信用調査結果・トラブル発生・倒産など、取引に関する重要な情報をまとめた書類です。報告書は取引先との関係や取引の安定性を確保するための重要なツールであり、信頼性の高い情報を提供することが求められます。

取引先に関する報告書の作成時のポイントは、次のとおりです。

  • 事実を客観的に記録し、明確な情報提供を心がける
  • 報告書の種類や目的に応じて適切なフォーマットを選択する
  • 必要な情報を簡潔かつわかりやすくまとめる

会計・経理

会計・経理に関する報告書は、会社の資金管理を目的とした重要な書類です。収支会計報告書や支払い報告書など、収入と支出に関する情報を記録します。

会計・経理に関する報告書を作成する際のポイントは、次のとおりです。

  • 財務諸表を簡潔にまとめる
  • 期間比較や予算実績を比較できる資料を用意する
  • 期間や予実の差額原因を分析する
  • 税額の概算を出しておく
  • 今後の収支予測や改善案を提案する
  • 経営者の関心ごとに経理視点の情報を付加する

調査・アンケート

調査・アンケートに関する報告書は、実施した調査やアンケートの結果をまとめた書類です。報告書には、調査の目的・実施日時・対象者・方法・回収状況・集計結果などを含めて記載します。

調査・アンケートに関する報告書を作成するときのポイントは、次のとおりです。

誰に対して報告書を作成するのかを明確にし、簡潔でわかりやすい内容にする
客観的な視点で記載する

リスク

リスクに関する報告書は、事故やヒヤリハット、クレームなどのリスク要因を記載し、対処法・改善策を提案します。報告書はリスク管理の重要な手段であり、再発防止のために欠かせません。

リスクに関する報告書を作成するときのポイントは、次のとおりです。

  • 発生後すぐに報告する
  • 5W1H(Who・ When・ Where・ What・Why・How)を意識して事実をまとめる
  • 客観的な視点で書く
  • 直接的と間接的な原因を記載する
  • 具体的な改善策を提示する

報告書作成の手順

報告書を作成する手順は4つあります。報告書は誰が読んでもわかりやすい内容で、かつ正確に情報を記載しなければなりません。詳しい手順を紹介します。

素材を集める

報告書を作成する手順の第一歩は、素材を集めることです。素材は、報告書を読む人が状況を正しく理解するための事実や数字、エピソードなどが該当します。また、素材は次のようにして集めるとよいでしょう。

  • 報告書の内容に関することをメモに取る
  • 起こった出来事や重要なポイントを箇条書きにする
  • 必要な情報をインターネットや書籍などから集める

自分の記憶やひらめきは不確かなものも多いため、正しい情報・資料をもとにして作成しましょう。

目的を定める

報告書を作成する際には、目的を定めることも重要なポイントです。誰に・何のために報告書を提出するのかを明らかにすることで、報告するべき内容に沿った報告書をスムーズに作成できるようになります。

たとえば、プロジェクトの遅延を報告する場合、伝えなければならない情報は「遅延する事実」です。このとき、相手が求める情報は「遅延が発生した理由や遅延による影響」だと考えられます。

報告書は相手に対して明確な情報を提供するためのものなので、読む人が必要とする情報を的確に把握しましょう。

構成を作る

目的を定めたら、報告書を作成するために全体の構成を考えます。報告書にはさまざまな様式がありますが、基本的な構成方法に違いはありません。

構成は、「標題」「要約」「詳細」の3層構造を考えましょう。まずは詳細から書き始めると作成しやすくなります。構成の段階では、詳細の部分も3層構造で考えます。見出し・小見出し・説明文を大まかでいいので設定しましょう。

客観的な事実と所見・所感は区別し、事実に基づいた論理的な内容を記載することも重要なポイントです。報告書の目的や相手に応じて、必要な情報を的確にまとめましょう。

報告書を書く

ここまでのステップを踏んだら、実際に報告書を書き始めます。構成に沿って情報を細かく記載し、客観的かつ簡潔にまとめます。見やすさを重視してフォントや文字サイズを選び、図・表なども活用すると相手に伝わりやすい報告書が書けます。

報告書を上手に書く方法

報告書を上手に書く、3つの方法を紹介します。

目的と相手を意識する
  • なぜ報告書を書くのか(目的)と、誰に向けて書くのか(相手)を意識する
  • 報告書の目的や相手によって書き方・内容が異なるため、それぞれに応じたアプローチが必要
5W1Hを意識する
  • 5W1H(Who・ When・ Where・ What・Why・How)を意識すると、報告内容が具体的で漏れなく伝わりやすくなる
簡潔に書く
  • 報告書は簡潔で明瞭な文章を心がけ、冒頭で結論を述べた上で、要点を端的にまとめる
  • 箇条書きを活用して情報を整理し、読み手の負担を軽減する

また、報告書が書き終わったら、声に出して読んでみると違和感に気づきやすいのでおすすめです。

報告書の無料テンプレート

マネーフォーワードクラウドでは、さまざまな報告書のテンプレートを用意しています。一部を紹介しますので、報告書作成にぜひご活用ください。

報告書
シンプルな報告書
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シンプル2_工事完了報告書テンプレート工事完了報告書のうち、実施日・総作業時間・工事概要・特記事項に内容を絞ったシンプルな報告書
作業報告書(エクセル)実施した作業のないような進捗状況・結果を報告する書類
監査報告書業務や会計などの監査結果をまとめ、報告する書類
決算報告書(エクセル・ワード)企業の決算情報や財務状況を報告する書類
出張報告書(エクセル)出張先での業務内容や費用などを報告する書類
承認欄あり_私有車実績報告書テンプレート私有車の利用実績や燃料消費量・走行距離などを報告する書類

テンプレートを活用し効率よく報告書を作成しよう

報告書は、業務の進捗状況や調査結果など、さまざまな報告をするときに使用される、ビジネスには欠かせない書類です。報告する内容によって、報告書の種類や記載する事柄が異なります。報告書は、テンプレートを活用して作成するのがおすすめです。

マネーフォーワードクラウドでは、さまざま報告書のテンプレートを用意しています。報告書の作成時にはぜひご活用ください。


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