- 作成日 : 2024年3月22日
グループウエアとは?メリット・デメリットや無料のおすすめ7選を比較
グループウエアとは、タスクやスケジュールの管理などをオンライン上で行えるシステムです。業務を効率化することができ、メールやチャット機能もあるため、社内のコミュニケーションの活性化も期待できます。
本記事では、グループウエアの概要や基本機能を紹介したうえで、導入するメリットやデメリットを紹介します。無料で使えるおすすめのグループウエア7選も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
グループウエアとは?
グループウエアとは、組織内での情報共有やコミュニケーションを円滑にするシステムのことです。
メールアプリやファイル共有サービスなどを使って情報共有を行っている場合、使い分けによって業務が煩雑化してしまい、効率が悪くなっている場合があります。
しかし、グループウエアを使えばさまざまな業務をひとつのシステムで行えるため、情報共有が容易になり、業務効率の向上が期待できます。
社内SNSとの違い
グループウエアと社内SNSは、機能や使用目的などが異なります。
社内SNSは情報共有に特化しており、社員のコミュニケーションを円滑にするシステムです。メッセージの送りやすさやスタンプを用いたカジュアルなコミュニケーションが目的の場合は、社内SNSが適しています。
一方、グループウエアはコミュニケーションの円滑化に加えて、ファイル共有やスケジュール管理など、多数の機能を駆使して業務効率化を行うためのシステムです。プロジェクトごとに効率よく業務を進められるシステムを求めている場合には、グループウエアの利用が適しています。
グループウエアの基本機能
グループウエアに搭載されている基本機能は、以下の3つです。
- コミュニケーション機能
- 情報共有機能
- 業務効率化機能
グループウエアの導入によってできることを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーション機能
グループウエアで使用できるコミュニケーション機能には、以下のようなものがあります。
- Webメール
- 在籍・離籍の確認
- メモ
- 掲示板
- 社内SNS
- Web会議
- 社内Wiki
上記のように、社内のコミュニケーションが円滑になる機能が多数搭載されているため、状況に応じて使い分けましょう。
たとえば、カジュアルなやりとりには社内SNSを使い、オンラインでミーティングをする際にはWeb会議を利用するといった使い分けができます。
情報共有機能
グループウエアの情報共有機能には、以下のようなものがあります。
- オンラインストレージ
- 文書管理
- 日報管理
- プロジェクト管理
- 議事録作成
- タスク管理
- レポート管理
- アドレス帳登録・検索
- アンケート作成
- 組織図共有
グループウエアを使用すれば、ファイルの保管や共有、プロジェクトの進捗確認などが簡単にできます。ひとつのシステムで多数の情報や進捗管理ができるため、共有・確認作業の効率化も期待できるでしょう。
業務効率化機能
グループウエアの業務効率化機能には、以下のようなものがあります。
- ワークフロー
- 設備予約
- 勤怠管理
- 経費精算
このように、社員の出退勤の打刻状況の確認や、交通費をはじめとした経費の精算もグループウエア上で行えます。
また、ワークフロー機能を使えば、オンラインで社内稟議や申請などが行えるため、リモートワークを導入している企業にピッタリです。
設備や備品が多い企業では、設備予約機能によって会議室や営業車などの管理がしやすくなるでしょう。
グループウエアを導入するメリット
グループウエアを導入するメリットは、以下の4つです。
- 情報やナレッジの共有がスムーズ
- ペーパーレス化で業務連絡を効率化
- コミュニケーションの活性化
- フレキシブルな働き方に対応
4つのメリットについて詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
情報やナレッジの共有がスムーズ
グループウエアを導入すると、ひとつのシステムで情報やナレッジを確認できるため、スムーズに共有できるようになります。
グループウエアを使用していない場合、メールや社内SNS、ファイル共有サービスなど複数のツールを切り替える手間が発生します。しかし、グループウエアの社内SNSや掲示板、社内Wikiなどの機能を使えば簡単に社内で情報やナレッジを共有可能です。
ひとつのシステムを開けば、情報やナレッジが簡単に確認できるので、複数システムを確認する手間も省けます。
ペーパーレス化で業務連絡を効率化
各種申請や社内広報ができるグループウエアを使用すれば、ペーパーレス化を推進して業務連絡を効率化できます。
たとえば、ワークフローシステムを活用すると、社内申請や稟議をオンラインで行えるだけでなく、進捗状況の確認も可能です。ファイル共有機能を使えば、印刷して使っていた資料をデータとして共有できます。
グループウエアでは、さまざまな業務をオンライン上で行えるため、紙を用いた業務を減らし、ペーパーレス化を推進したい企業にピッタリです。
コミュニケーションの活性化
グループウエアには社内SNS機能もあり、カジュアルなコミュニケーションがしやすい環境を整えられます。
メールを使用する場合、メールアプリを開いて送信先を指定し、件名と本文を入力してから送信するため、手間が多くなってしまいます。
しかし、チャット機能である社内SNSであれば、絵文字やスタンプを使いながら気軽に連絡が取れるため、コミュニケーションの活性化が期待できるでしょう。
フレキシブルな働き方に対応
グループウエアを導入するとさまざまな業務のペーパーレス化が推進でき、フレキシブルな働き方に対応しやすくなります。
たとえば、社内稟議や経費精算を紙で行っている場合、出社をしなければなりません。しかし、グループウエアを導入すれば、オンライン上で申請をはじめとした業務をどこからでも行えるため、リモートワークがしやすい環境がつくれます。
先に紹介した社内SNSを使えばリモートワーク中でもコミュニケーションを取りやすくなるなど、フレキシブルな働き方に対応できます。
グループウエアを導入するデメリット
グループウエアを導入するデメリットは、以下の3つです。
- コストがかかる
- 導入から定着までが簡単ではない
- 適した製品がわかりにくい
導入後に問題が発生しないように、あらかじめデメリットについても理解しておきましょう。
コストがかかる
グループウエアを導入する際には、コストが発生することを理解しておきましょう。
中には無料で利用できるグループウエアもあり、コストを抑えることも可能です。ただし、無料のグループウエアでは、利用人数や機能が制限されている場合があるので注意しましょう。グループウエアは、利用する人数や機能が増えるほどコストが高くなっていきます。
コストを抑えてグループウエアを導入したい場合は、利用する人数や必要な機能をあらかじめ明確にしておきましょう。
導入から定着までが簡単ではない
グループウエアをスムーズに導入できたとしても、社内で定着させるまでには時間がかかる点に注意しましょう。
グループウエアを導入すると、さまざまな業務がオンライン化され、導入前のやり方から大きな変更を余儀なくされます。導入後は社内ルールの変更や周知を行い、社員に対する説明をしたり、マニュアルを作成したりする必要もあるでしょう。
スムーズにグループウエアを定着させるためには、導入する目的やメリットを社員に理解してもらい、サポートすることが重要です。
適した製品がわかりにくい
グループウエアは製品によって使用できる機能や連携できるシステムが異なるため、適切なものを選びにくいというデメリットがあります。
基本機能だけあればいいという場合でも、複数のグループウエアの中から適切な製品を選ばなければなりません。
実際に使用する社員が使いやすいか、ニーズとマッチしているかを確認し、グループウエアの導入がストレスとならないようにしましょう。
無料グループウエアのおすすめ7選を比較
無料で使えるおすすめのグループウエアは、以下の7つです。
- Google Workspace
- R-GROUP
- GRIDYグループウェア
- GroupSession
- iQube
- Lark
- Stock
それぞれ主要な機能や料金プランなどを紹介するので、自社に適したグループウエアを見つけてみてください。
Google Workspace
Google WorkspaceはGoogle社が提供しているグループウエアです。
Google社がリリースしているメールやWeb会議、チャットなどの機能がそろっています。ファイルの共有や共同編集にも向いているため、複数人で作業を行う企業に適しています。
2024年3月現在、14日間の無料トライアルを行っているので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
料金プラン | ・Business Starter:680円(1ユーザー/月) ・Business Standard:1,360円(1ユーザー/月) ・Business Plus:2,040円(1ユーザー/月) ・Enterprise:要問合せ※税込み表記 |
主な機能 | ・メール ・Web会議 ・チャット ・カレンダー ・ファイル共有 など |
運営会社 | Google LLC |
公式サイト | https://workspace.google.com/ |
※2024年3月11日現在
R-GROUP
R-GROUPは、Rグループ株式会社が提供するクラウド型のグループウエアです。
クラウド型なので製品をインストールする必要がなく、申し込み後すぐに使える点が特徴です。
完全無料で利用人数制限もないため、コストを抑えてグループウエアを利用したい企業に適しています。
料金プラン | 無料 |
主な機能 | ・メール ・掲示板 ・タイムカード ・スケジュール ・無料通話 など |
運営会社 | Rグループ株式会社 |
公式サイト | https://jp.r-group.com/ |
※2024年3月11日現在
GRIDYグループウェア
GRIDYグループウェアは、ブルーテック社が提供するクラウド型のグループウエアです。
公式サイトから5分程度で終わる登録を行えば、すぐに利用開始できます。
導入費用や月額費用が無料で利用でき、メンテナンスもいらないため、コストをかけずに利用できるグループウエアを探している企業におすすめです。
料金プラン | 無料 |
主な機能 | ・メール ・タイムカード ・スケジュール ・設備予約 ・プロジェクト管理 など |
運営会社 | ブルーテック株式会社 |
公式サイト | https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/free/ |
※2024年3月11日現在
GroupSession
GroupSessionは、日本トータルシステム株式会社が提供するグループウエアで、無料版も用意されています。
無料版であっても、ユーザー数無制限でスケジュールや施設予約、掲示板などが使用できます。
まずは無料版を利用し、機能の拡張が必要になったら有料版に切り替える方法がおすすめです。
料金プラン | ・GroupSession無料版:無料 ・byCloudスマートプラン:324円(1ユーザー/月) ・ZION:938円(1ユーザー/月)※税込み表記 |
主な機能 | ・ショートメール ・施設予約 ・ワークフロー ・スケジュール ・掲示板 など |
運営会社 | 日本トータルシステム株式会社 |
公式サイト | https://groupsession.jp/ |
※2024年3月11日現在
iQube
iQubeは、株式会社ガイアックスが提供するグループウエアであり、1ヶ月間の無料プランが用意されています。
スマートフォン用画面にも最適化されているので、社外からのアクセス時でもストレスなく操作ができます。
気になる方は、まず1ヶ月無料プランで操作性や使いやすさを確認してから、有料プランへの切り替えを行いましょう。
料金プラン | ・1ヶ月無料プラン:無料 ・スタンダードプラン:440円(1ユーザー/月) ・プレミアムプラン:770円(1ユーザー/月)※税込み表記 |
主な機能 | ・メッセージ ・社内Wiki ・スケジュール ・タイムカード ・掲示板 など |
運営会社 | 株式会社ガイアックス |
公式サイト | https://www.iqube.net/ |
※2024年3月11日現在
Lark
Larkは、Lark Japan株式会社が提供するグループウエアで、50人までであれば無料で利用可能です。
Lark上で売上データや品質管理などのデータもリアルタイムで確認できるので、データ分析もできるグループウエアを探している企業に適しています。
興味がある方は、無料で使えるSTARTERプランから利用してみてはいかがでしょうか。
料金プラン | ・STARTER:無料 ・PRO:1,420円(1ユーザー/月) ・ENTERPRISE:要問合せ※税込み表記 |
主な機能 | ・メッセージ ・ビデオ会議 ・カレンダー ・承認 ・Wiki など |
運営会社 | Lark Japan株式会社 |
公式サイト | https://www.larksuite.com/ja_jp |
※2024年3月11日現在
Stock
Stockは株式会社Stockが提供しており、情報のストックに適したグループウエアです。
Stockを利用すれば、煩雑化しがちな社内情報をシンプルに管理し、スムーズにアクセスできるようになります。
フリープランであれば累計20ノートまでストックできるので、まずは無料で操作性や使いやすさを試してみてはいかがでしょうか。
料金プラン | ・フリープラン:無料 ・ビジネスプラン:600円(1ユーザー/月) ・エンタープライズプラン:1,200円(1ユーザー/月)※税込み表記 |
主な機能 | ・メッセージ ・タスク管理 ・バックアップデータの保持 ・自動プレビュー ・誤削除防止 など |
運営会社 | 株式会社Stock |
公式サイト | https://www.stock-app.info/ |
※2024年3月11日現在
グループウエアを選ぶポイント
導入するグループウエアを選ぶ際のポイントは、以下の5つです。
- 業務に適しているか
- 使いやすさ、操作のしやすさ
- コストパフォーマンス
- セキュリティ機能
- サポート体制はどうか
それぞれ詳しく紹介するので、自社に適したグループウエアを探す際の参考にしてください。
業務に適しているか
グループウエアを導入する際には、社内の業務や作業環境に適しているかを確認しましょう。
たとえば、スマホやタブレットを用いて業務を行うことが多い場合、さまざまなデバイスに対応しているかの確認が必要です。
スマホやタブレット専用のアプリが用意されていないグループウエアを導入してしまうと、スマホやタブレットから使用する際にストレスを感じてしまう恐れがあります。
業務内容や作業環境から必要な機能を明確にし、社員がストレスなく使用できるグループウエアを選びましょう。
使いやすさ、操作のしやすさ
グループウエアを選ぶ際には、使いやすさや操作のしやすさが重要なポイントです。
必要な機能がそろっており、活用すれば業務効率の向上が期待できるグループウエアを導入しても、操作性が悪いと余計な手間が発生します。
使いにくさや操作性の悪さが目立ってしまうと、グループウエアが定着しない恐れもあるため注意が必要です。
スムーズに定着させるためにも、グループウエアを導入する際には、無料トライアルやデモ画面を用いて使いやすさや操作性を確認しておきましょう。
コストパフォーマンス
グループウエアの選定時には、コストパフォーマンスも考慮しましょう。
グループウエアの導入によって業務効率化や社内コミュニケーションの活性化などが期待できますが、導入するグループウエアによっては、以下のようなコストが発生します。
- 初期導入費用
- ランニングコスト
- 保守サービス費
あらかじめ必要な機能や人数を明確にし、予算と照らし合わせながらコストパフォーマンスが良いグループウエアを選びましょう。
セキュリティ機能
グループウエアは個人情報や取引先情報、企業の重要な情報を取り扱うことが多いシステムであるため、セキュリティ機能も重要です。
グループウエアによっては、以下のようなセキュリティ機能が搭載されています。
- データの暗号化
- 不正アクセス防止
- アクセス権限管理
- セキュリティパッチ配布・更新
セキュリティ機能が整っていない場合、グループウエアの使用によって情報漏えいをはじめとしたトラブルが発生する恐れがあります。
トラブルなく運用するためにも、セキュリティ機能は必ず確認しましょう。
サポート体制はどうか
グループウエアの導入時には、サポート体制の確認も忘れずに行いましょう。
導入後の初期設定や他のシステムとの連携、運用時のトラブル発生時など、サポートへの連絡が必要となる機会は少なくありません。
そのため、導入前にサポート体制を確認し、どのような方法で問い合わせられるかを確認しておきましょう。
電話とメールでの連絡を受け付けていることが一般的ですが、平日のみとなっている可能性もあるため、対応可能日時の確認も必須です。
グループウエアを導入して業務効率化を目指そう
グループウエアとは、組織のコミュニケーションの活性化や業務効率化が期待できるシステムです。
グループウエアを導入すれば、情報やナレッジの共有がスムーズにでき、ペーパーレス化の推進も期待できます。
ただし、導入時にはコストがかかる場合もあり、操作性や使い勝手が悪い製品を選ぶと社内に定着しない恐れがある点には注意が必要です。
本記事では無料で利用できるおすすめのグループウエアも紹介しているので、ぜひ導入時の参考にして業務効率化を目指してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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