- 更新日 : 2024年7月3日
社内ポータルサイトがもつ機能とは?構築方法や活用時の注意点を解説
社内ポータルサイトは、社内のスムーズな情報共有とコミュニケーションを実現するためのツールです。社員が必要とする情報へ簡単にアクセスでき、リモートワークのサポートにもなります。
本記事では、社内ポータルサイトの基本や構築方法、活用するメリットと注意点について詳しく解説します。
目次
社内ポータルサイトとは?
社内ポータルサイトは、従業員が日常業務で必要とするあらゆる情報へスムーズにアクセスするための、自社社員向け情報サイトです。業務マニュアルや社内ニュース、プロジェクトの進行状況など、多岐にわたるデータを一箇所で管理します。
たとえば、従業員がプロジェクトの最新情報や必要な書類を瞬時に検索できるため、業務の効率が格段に上がります。社内ポータルサイトは情報の集約と共有、コミュニケーションの促進に大きく貢献する重要なツールです。
社内ポータルサイトが必要な理由は?
社内ポータルサイトは情報の透明性を高め、業務全体の生産性を向上させるためにも重要です。リモートワークが増加する現代において、いつでも必要な情報にアクセスできる仕組み作りは、業務の効率化やチームワークの強化に欠かせません。
導入すれば、営業チームが外出中でも顧客情報にアクセスでき、開発チームは自宅からでもプロジェクトの進捗を確認できます。結果、物理的な距離による情報格差がなくなり、より迅速かつ柔軟な意思決定が可能になります。
社内ポータルサイトの主な機能は?
社内ポータルサイトは、社内のあらゆる業務をサポートする多様な機能が提供されています。ここでは、社内ポータルサイトの主な機能を紹介します。
社内掲示板機能
社内掲示板機能は、企業内のコミュニケーションを活性化させるために欠かせない機能です。利用することで、重要なお知らせや更新情報を瞬時に全従業員に共有できます。
たとえば、新しい健康保険の制度に関する情報や社内イベントの通知などがよい例です。社内掲示板機能によって、従業員は常に最新の情報を得られ、組織全体の情報共有が効率化されます。
スケジュール管理
スケジュール管理機能は、従業員個々の業務スケジュールや会議といったイベントを一元的に管理し、見える化する機能です。導入すれば、予定の調整や時間管理を容易にし、チームメンバー間でのスケジュールの共有が可能となります。
また、重要なミーティングのスケジュールを調整する際の手間が大幅に削減できます。プロジェクトの期限や重要な納期を共有すれば、チーム全体の時間管理とプロジェクト進行の効率化を実現できるでしょう。
勤怠管理機能
勤怠管理機能は、従業員の出勤・退勤・休暇申請をデジタル化し、管理するための機能です。活用すれば、紙やExcelなどでの管理に比べて時間の記録が正確になり、人事部門の負担が大きく軽減されます。
たとえば、残業時間を確認して調整することも可能です。従業員は自分の勤怠状況をリアルタイムで確認できるため、自己管理がしやすくなります。
ワークライフバランスの向上にも関係するため、勤怠管理機能は重要です。
ワークフロー機能
ワークフロー機能は、日々の業務の流れをデジタル化・自動化するための機能です。導入すれば、手続きの迅速化とミスの削減を実現できます。
たとえば、経費精算や休暇申請などの業務をオンラインで完結させることも可能です。紙ベースの申請書類が不要になり、処理速度が大幅に向上します。
申請のステータスもリアルタイムで確認でき、申請忘れといったミスも減るでしょう。従業員と管理職の双方が時間を有効に使えるようになり、全体の生産性向上にもつながります。
ファイル管理機能
ファイル管理機能は、企業内のドキュメントやファイルを中央で管理し、いつでもどこからでもアクセス可能にする機能です。従業員は必要な資料をスムーズに閲覧・利用できます。
たとえば、数が増えやすく管理が難しいプロジェクト関連のドキュメントや営業資料などのなかから、目的のファイルをすぐに検索して探し出せます。アクセス権限の設定により、情報の漏えいリスクを低減できることもメリットです。
情報の検索力とセキュリティの向上により、効率的かつ安全な情報共有が実現します。
プロジェクト管理機能
プロジェクト管理機能は、プロジェクトの計画・実行・モニタリングまでをサポートする機能です。具体的には、タスクの割り当てや進捗状況の追跡、リソース管理などが含まれます。
この機能を利用すれば、チームメンバーは自分の責任範囲と締切を把握でき、プロジェクトリーダーは全体の進捗を一目でモニタリングできます。たとえば、新製品の開発では開発からテスト、リリースまでの各フェーズを効率的に管理することも可能です。
プロジェクト管理機能は、計画的かつ組織的なプロジェクト運営を可能にし、成功率を高めます。
社内wiki機能
社内wiki機能は企業内のナレッジベースを構築し、従業員が共有する情報を一元的に管理するための機能です。従業員は業務手順や製品情報、トラブルシューティングガイドなど、必要な知識をすぐに検索して活用できます。
たとえば、営業部門で過去の成功事例や顧客対応のノウハウが共有されれば、営業力の底上げに貢献します。ほかにも、新入社員の教育期間の短縮や経験豊富な従業員の知識の共有が可能です。
知識の蓄積と共有により、社内全体の業務効率が向上するでしょう。
チャット機能
チャット機能は、従業員間のコミュニケーションをスムーズかつ効率的に行うための機能です。メールや電話よりもリアルタイム性が高く、迅速な情報交換が可能となります。
たとえば、業務中にトラブルが起こっても、リアルタイムで意見を交換してスムーズに解決策を見つけ出すことも可能です。チャット機能により、従業員は形式張らずにコミュニケーションが取れ、チーム内の連携を強化できます。
社内ポータルサイトの構築方法は?
社内ポータルサイトを構築する方法は複数存在します。企業のニーズや予算、技術力に応じて、最適な方法を選択することが重要です。
構築方法をまとめると以下の通りです。
- 無料ツールを利用する
- パッケージサービスを利用する
- 自社で独自に開発する
それぞれ詳しく解説します。
無料ツールを利用する
無料ツールを利用する方法は、とくに予算が限られている小規模企業やスタートアップ企業に適しています。無料ツールを利用すれば、初期投資がほとんど必要ありません。
Google WorkspaceやMicrosoft Teamsなど、基本機能が備わった無料ツールを使えば、情報共有の基盤を構築できます。ただし、セキュリティやカスタマイズ面での制限もあるため注意が必要です。
パッケージサービスを利用する
パッケージサービスを利用すれば、専門知識がなくても、直感的な操作で社内ポータルサイトを構築できます。無料ツールよりもニーズに合わせた多様なオプションがあることも魅力です。
たとえば、ワークフローの自動化やアクセス管理など、企業の要求に応じた高度な機能を提供してくれます。費用は月額または年額の使用料がかかるものの、多くのサービスには導入後の運用支援やセキュリティ更新も含まれることもメリットです。
自社で独自に開発する
自社で独自に開発する方法は、自社独自の業務や要件に対応する社内ポータルサイトを求める企業に最適です。また、将来的に新しい機能が必要になった場合でも、すぐに追加できます。
ただし、開発には専門的な技術チームと十分な時間が必要で、通常は数ヶ月もしくは1年近くかかる場合もあります。数十万から数百万円の開発コストも必要になりますが、企業の目的に完全に合致したポータルサイトを構築するには、自社開発が適しているでしょう。
社内ポータルサイトを活用するメリットは?
社内ポータルサイトは、情報共有と社員とのコミュニケーションを図るためのツールです。活用するメリットをまとめると以下の通りです。
- 情報共有の効率化ができる
- 情報を一括で管理できる
- テレワークに対応しやすくなる
- ペーパーレスを推進できる
- 社内コミュニケーションが活発化する
それぞれ詳しく解説します。
情報共有の効率化ができる
社内ポータルサイトを導入すれば、企業内のナレッジやニュースの共有が瞬時に行えるようになります。従業員は最新のプロジェクト更新情報や会社のポリシー変更を、メールを開かずとも一目で把握できることがメリットです。
情報共有を効率化すれば、重要な情報が埋もれることなく、迅速に行動を起こすことが可能です。さらに、従業員自ら率先して情報を発信することも期待でき、組織全体の知識向上につながります。
情報を一括で管理できる
社内ポータルサイトがあれば、企業が保有するあらゆる文書やファイルを一括で管理することが可能です。従業員は必要な情報を検索してすぐにアクセスできるため、作業の効率が大幅に向上します。
従来、異なる場所に保存されていた情報が一元化されるため、重複や古い情報にもとづく作業の誤りを防げます。アクセス権限を設定すれば、情報のセキュリティを強化できる点もメリットです。
テレワークに対応しやすくなる
社内ポータルサイトは、テレワーク環境下での業務効率を向上させます。従業員がオフィス以外の場所からアクセスできるようになるため、場所を問わずに柔軟な働き方ができる点もメリットです。
ドキュメントの共有やミーティング管理が簡単に行えるため、チームメンバー間での情報共有や協働作業がスムーズに進行します。社内ポータルサイトを活用すれば、テレワークが日常の業務形態として確立し、従業員のワークライフバランスの向上にもつながります。
ペーパーレスを推進できる
社内ポータルサイトの導入は、企業のペーパーレス化を推進します。従来、紙ベースで行われていた文書の作成や保管をデジタル化すれば、紙の消費量を大幅に削減することも可能です。
たとえば、報告書や会議資料をオンラインで共有すれば、印刷の必要性がなくなります。デジタル文書は瞬時に検索・参照が可能で、物理的な保管スペースが不要になることもメリットです。紙を購入する必要もなくなるため、コスト削減にもつながるでしょう。
社内コミュニケーションが活発化する
社内ポータルサイトを利用することで、従業員間のコミュニケーションの活性化が期待できます。チャット機能や掲示板、社内SNSなどを通じて、日常の業務連絡から雑談までをオンライン上で円滑に行うことが可能です。
部門や地理的な距離による障壁がなくなり、従業員同士の交流が促されることで、社内での情報共有や新たなアイデアの発信も活発になることが期待できます。社内コミュニケーションの活性化は組織の団結力を高め、新たな価値の創出にもつながりやすいことがメリットです。
社内ポータルサイトを活用する際の注意点は?
社内ポータルサイトの活用には多くのメリットがあるものの、注意しなければならない点も存在します。以下に活用時の注意点をまとめました。
- 社内に定着しやすい恐れがある
- 運用コストがかかる
それぞれ詳しく解説します。
社内に定着しにくい恐れがある
社内ポータルサイトを従業員に定着させるためには、利用のしやすさと有用性が重要です。しかし、導入初期には従業員が新システムに慣れず、利用率が低くなる恐れもあります。
事前にマニュアルを用意したり、定期的にトレーニングを開催したりして、従業員がスムーズにシステムの利用方法を理解できる環境を準備することが大切です。
運用コストがかかる
社内ポータルサイトを維持・運用するには、初期投資だけでなく、継続的なコストがかかる点にも注意しましょう。たとえば、システムの更新やメンテナンス費用、セキュリティ対策費用などが発生します。また、対応するための人的コストも必要です。
これらのコストを踏まえ、事前に予算計画や人員の配置をしておくことが大切です。
社内ポータルサイトを導入しよう
社内ポータルサイトは、組織内のコミュニケーションや情報共有を改善するためのツールです。社内掲示板機能やスケジュール管理機能、ワークフロー機能などの複数の機能により、従業員の利便性を向上させます。
社内ポータルサイトを構築する際は、組織の具体的なニーズを把握し、用途に合った方法を選択しましょう。ぜひさまざまな業務を効率化するために、社内ポータルサイトの導入を検討してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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