• 更新日 : 2024年12月13日

教育実習のお礼状とは?無料テンプレや書き方のポイントも

教育実習を終えた後、指導教員や学校関係者に感謝の気持ちを伝える「お礼状」を送ることは、礼儀として大切です。お礼状を通じて、実習中の支援への感謝や自分の成長を伝えることで、教育現場での学びを締めくくることができます。しかし、どのように書けば心のこもった内容になるのか、迷う方も多いでしょう。

この記事では、教育実習のお礼状の基本的な書き方や構成例、活用できる無料テンプレート、さらに書く際のポイントについて詳しく紹介します。避けるべき表現も取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。

教育実習のお礼状とは?宛先は誰にするべきかも解説

教育実習のお礼状とは、教育実習生が教育実習を行った小学校、中学校、高校などの教育機関に感謝の意を伝えるための挨拶状です。社会的なマナーとして、教育実習を終えてから送ることが慣例となっています。

お礼状では、教育実習校で受けた指導やサポートに対する感謝を述べるとともに、教育実習の感想や将来の目標などを伝えます。一般的な宛先は、指導にあたった担当教員や校長先生、児童・生徒などです。

お礼状の書き方・構成例

お礼状の書き方と構成について説明します。基本的な構成は以下の通りです。

(1)頭語

「拝啓」「謹啓」といった頭語を冒頭に置き、お礼状を書き出します。

(2)時候の挨拶

手紙を出す季節に応じて、時候の挨拶を書きます。7月ならば「盛夏の候」や「暑中お見舞い申し上げます」、10月ならば「紅葉の候」や「秋が日増しに深まってまいりました」などの挨拶です。季節や月に適した挨拶の言葉を選ぶことがポイントです。

(3)安否を尋ねる挨拶

次に、相手の安否を尋ねる挨拶を添えます。「先生方におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」といった文章です。時候の挨拶とあわせて、「梅雨の候、いかがお過ごしでしょうか」などとも表現できます。

(4)お礼

教育実習で受けた指導やサポートに対するお礼を伝えます。

(5)教育実習期間中の感想や思い出、今後の目標

教育実習期間中の感想、学んだこと、子どもたちとのエピソードなどを盛り込み、独自性を出します。加えて、将来どのような教師を目指すかといった目標を記します。

(6)結び

再びお礼を述べ、相手の健康や活躍を祈願する言葉を添えます。「先生方のご健勝と貴校の発展をお祈り申し上げます」といった文章です。

(7)結語

お礼状の最後に書く結語は、頭語に応じて決まっています。例えば、「拝啓」に対しては「敬具」、「謹啓」に対しては「謹白」と書きます。

教育実習のお礼状の無料テンプレート

教育実習のお礼状作成では、テンプレートの活用がおすすめです。書き方や形式がおぼつかない人も、手軽に作成できます。お礼状を作成する際は、下記のリンクから無料テンプレートをダウンロードし、ぜひ利用してください。

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教育実習のお礼状を書く際のポイント

教育実習のお礼状は、いくつかのポイントを押さえて書くと、相手によりよい印象を与えることができます。以下では、教育実習のお礼状を書く際に、注意したほうがよい5つのポイントを取り上げ、分かりやすく解説します。

心を込めて感謝の気持ちを伝える

お礼状は心を込めて書き、感謝の気持ちをしっかりと伝えてください。各学校では、通常の学校運営とは別に、教育実習生を受け入れて指導やサポートをするために人材や時間を費やしています。相手の尽力に対してお礼をすることは基本的なエチケットです。

お礼状には、「あの時はうれしかった」「先生のアドバイスに助けられた」など、具体的なエピソードを交え、自分自身の言葉で感謝を表現することがおすすめです。より気持ちのこもった内容に仕上がるでしょう。

気持ちは文字にも表れます。お礼状を乱雑に書くと、感謝の気持ちが伝わりにくくなります。心を込めて丁寧に書いてください。

実習終了後なるべく早く送る

お礼状は教育実習終了後、3日から1週間以内に送るのが理想的です。教育実習の記憶が薄れないうちに丁寧に書かれたお礼状が届くと、相手が受ける印象もよくなります。遅くとも、教育実習終了後から2週間以内に相手に届くように心がけてください。

万が一、お礼状を出すのが遅くなった場合は、「お礼を申し上げるのが遅くなり申し訳ございません」などと、お詫びの言葉を添えます。お礼状が多少遅く届いても、素直にお詫びが書かれていれば、相手に悪い印象は与えません。

教育実習でお世話になった教師とはいずれ同僚となる可能性もあります。よい関係性を築き、維持するためにも、お礼状は早めの送付をおすすめします。

便箋・封筒の選び方に気を配る

お礼状に用いる便箋や封筒にも気を配ります。通常、目上の人に送る書簡には封書を用います。ハガキの使用は避けてください。お礼状の便箋は白無地の縦書き用が適しています。罫線がある便箋を選ぶと、文章を書きやすいでしょう。

お礼状の封筒に適しているのは、長形4号の白封筒です。長形4号は、三つ折りにしたB5サイズの便箋が収まる大きさです。ビジネスで多用される茶封筒ではなく、フォーマルな印象を与える白封筒を使います。

ただし、子どもたちに向けたお礼状は、形式に強くこだわる必要はありません。横書き用や色つきなどの便箋や封筒も使用できます。

パソコンではなく黒のボールペン・万年筆で手書きする

お礼状は、パソコンではなく黒のボールペンや万年筆で手書きします。パソコンによるお礼状はすっきりとして見た目がよい反面、感情が伝わりにくく、礼儀にもやや欠けます。手書きの文字に自信がなくても、一字一字丁寧に書くことで感謝の気持ちが伝わるでしょう。

ボールペンを使う場合は、にじむ可能性がある水性インクよりも、油性インクやゲルインクが適しています。万年筆用のインクにも耐水性に優れた種類があります。シャープペンシルや色つきのボールペンの使用は避けてください。

手書きするのが困難で、パソコンでお礼状を作成せざるを得ない場合は、パソコンを用いた理由やお詫びの言葉を添えることをおすすめします。

誤字脱字に注意する

お礼状は誤字脱字に注意して書きます。注意するポイントとしては、漢字の誤り、「ら」抜き言葉や「い」抜き言葉、敬語の使い方などです。書き終えたら、誤字脱字がないかをもう一度確認し、便箋を封筒に入れてください。

書き終えたお礼状に誤字脱字を見つけても、修正ペンを使ったり、二重線で訂正したりして書き直すことは禁物です。修正の跡があるお礼状は体裁が悪いうえ、相手にも失礼にあたります。手間や労力を惜しまずに、新しい便箋に書き直してください。

教育実習のお礼状で使わないほうがよい言い回し

教育実習のお礼状で使わないほうがよい言い回しがいくつかあります。以下では、2つの言い回しを取り上げ、なぜ使わないほうがよいのかという理由などを説明します。

(1)「ら」抜き言葉と「い」抜き言葉

「来れる」「見れる」は「ら」抜き言葉です。正しくは「来られる」「見られる」です。「見てる」「話してる」は「い」抜き言葉であり、正しくは「見ている」「話している」となります。「ら」抜き言葉と「い」抜き言葉はいずれも文法的には誤りであるため、お礼状を書く際は使わないように注意してください。

(2)忌み言葉

忌み言葉とは、不吉なことを連想させる言葉です。例えば、「短い」「忙しい」などです。「くれぐれ」や「ますます」などの重ね言葉も忌み言葉に入るため、控えてください。「短い」は「つかの間」、「忙しい」は「多用」、「くれぐれ」は「今後も」、「ますます」は「もっと」などと言い換えられます。

心のこもったお礼状で感謝を伝えよう

教育実習のお礼状は、指導を受けた感謝の気持ちを伝えるとともに、社会人としてのマナーを示す重要な機会です。手書きで丁寧に書くことや、実習終了後すぐに送ることがポイントです。誤字脱字や便箋の選び方にも気を配ることで、より誠実さが伝わるお礼状を作成できます。

また、無料テンプレートを活用すれば、内容を簡単に整えることが可能です。実習中の感謝をしっかり言葉にし、自信を持ってお礼状を完成させてください。本記事のアドバイスを参考に、教育実習の学びを感謝の形で締めくくりましょう。


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