• 更新日 : 2024年12月12日

プロジェクトの振り返り報告書の書き方は?無料テンプレート・例文つき

プロジェクトの振り返りには、プロジェクト報告書の作成が必要であり、記載内容次第で今後のプロジェクトに役立てられます。では、今後のプロジェクト構築に役立つプロジェクト報告書には、どのような書き方があるのでしょうか。

今回は、プロジェクトの振り返り報告書の書き方について、例文やテンプレートを参考に解説しましょう。

プロジェクトの振り返り報告書とは?

プロジェクトの振り返り報告書とは、完了したプロジェクトの成果や課題などの情報を報告する書類です。プロジェクトは、実施後の成果や改善すべき点などを振り返る必要があります。プロジェクトの振り返り報告書は、振り返りをすることで、今後のプロジェクト遂行の指針として役立つでしょう。

プロジェクトの振り返り報告書を確認する対象者は、プロジェクトに参加したメンバーや全社的に確認される場合もあります。

プロジェクト報告書を作成する目的は?

プロジェクト報告書を作成する目的は、以下の3つが考えられます。

過去の経験をチームビルディングに生かすため

プロジェクト報告書の作成は、プロジェクトの稼働で得た経験を今後のプロジェクト計画に生かすことが目的です。プロジェクトは、チームビルディング(チーム作り)から計画しなければなりません。その際に過去の経験が生かせれば、失敗やリスクを軽減できるでしょう。

計画と現状を比較して課題を抽出するため

プロジェクト報告書は、計画と現状を比較して課題を抽出する目的で作成します。プロジェクトの課題は、現在の稼働状況や進捗率などの定量的・定性的な数値データをメンバー全員で共有することが重要です。

振り返りで抽出した結果を組織にフィードバックするため

プロジェクト報告書は、振り返りで抽出した結果を、組織にフィードバックする目的としても活用します。プロジェクトの振り返りで得た結果は、組織の知見になるため、組織全体で共有するためのフィードバックが必要です。

プロジェクト報告書に記載すべき内容は?

プロジェクト報告書には、プロジェクトを振り返るための記載すべき内容があります。

プロジェクトの概要

プロジェクト報告書に記載すべき内容は、プロジェクトの概要です。こちらの項目には、プロジェクト全体の説明を記載します。以下の3つの要点に分けた説明が必要です。

  • プロジェクト構築の背景
  • プロジェクト構築の目的
  • プロジェクトの内容

稼働状況と進捗率

プロジェクトの現状と課題の報告では、稼働状況と進捗率の記載が有効です。稼働状況と進捗率は、数値データにより共有することでチームメンバーだけではなく、組織全体が共通認識できるでしょう。

実績

プロジェクトの実績は、プロジェクトの稼働で得た実際の結果として報告書に記載する必要があります。記載する内容は、よい結果だけではなく望まない結果も事実情報として掲載しなければなりません。例えば、予定以上にコストがかかったことなどを記載しておくと、今後のプロジェクトを運営するうえで参考になるでしょう。

評価

プロジェクト報告書には、評価の項目も記載すべき内容に該当します。こちらの項目では、良くも悪くも事実となる結果を記載することが大事です。たとえ悪い結果だとしても、今後のプロジェクト構築の判断材料として役立てられるでしょう。

今後の課題と対策

プロジェクト報告書では、実績や評価の内容をもとに、「今後の課題と対策」の記載も必要です。プロジェクトの稼働は、必ず計画どおりに進むとは限りません。計画どおりに進まなかった事実を踏まえて、今後の課題と対策に反映することが重要です。

プロジェクト報告書の無料テンプレート

プロジェクトを振り返る目的で作成する報告書は、無料のテンプレートとして入手できます。以下のリンクからダウンロードして活用してください。

プロジェクト報告書の例文

プロジェクト報告書は、今後のプロジェクト計画に役立つ情報を振り返り、活用できる内容が求められます。その点を踏まえたプロジェクト報告書の例文をいくつか紹介しましょう。

【例文1】

プロジェクト報告書

令和○年○月○日

所属○○部○○課社員ID○○○○報告者名○○○
プロジェクトの概要
  • 背景:プロジェクト構築に至った背景
  • 目的:プロジェクト構築の目的
  • 内容:プロジェクトの説明
稼働状況と進捗率
  • 現在の稼働状況を具体的に記載
  • 開発やテストなどプロセスにおける進捗率を数値で記載
実績プロジェクト稼働による実績を実際の結果データとして記載
評価
  • チームとしての評価
  • 客観的な評価
  • 組織の視点による評価など
今後の課題と対策具体的かつ明確に箇条書きで記載する

このプロジェクト報告書は、必要な項目に絞って記載するシンプルな例文です。記載すべき内容を明確にしているので、複数の報告書を後日振り返る際に情報を抽出しやすくなるでしょう。

【例文2】

プロジェクト完了報告書

令和○年○月○日

所属○○部○○課社員ID○○○○報告者名○○○
プロジェクトメンバー
  • ○○部○○課○○○
  • ○○部○○課○○○
  • ○○部○○課○○○
  • ○○部○○課○○○
  • ○○社○○○アドバイザー
プロジェクト名スマホアプリ「○○○」の企画・設計・開発・テスト・リリース
プロジェクト稼働期間企画期間令和○年○月○日 ~ 令和○年○月○日
設計期間令和○年○月○日 ~ 令和○年○月○日
開発期間令和○年○月○日 ~ 令和○年○月○日
テスト期間令和○年○月○日 ~ 令和○年○月○日
リリース日令和○年○月○日
プロジェクトの概要
  • 背景:プロジェクト構築に至った背景
  • 目的:プロジェクト構築の目的
  • 内容:プロジェクトの説明
プロジェクト完了による結果結果を具体的に記載する
プロジェクトリーダーおよび、メンバーによる所見リーダー名○○○:所見や感想などを記載

メンバー名○○○:所見や感想などを記載

プロジェクトで得た成果プロジェクト稼働により得た成果を具体的に記載
今後の課題と対策具体的かつ明確に箇条書きで記載する

こちらの例文は、プロジェクトの稼働期間をプロセスごとに把握できる書き方であり、プロジェクト完了後に記載する完了報告書として活用できます。前述した例文より項目数が多く、内容の重複も考えられるでしょう。

プロジェクト報告書の作成時に注意すべきポイントは?

プロジェクト報告書を作成するときは、次のポイントに注意しましょう。

報告書の提出先に適した内容で記載する

プロジェクト報告書を作成するときは、報告書の提出先に適した内容で記載する必要があります。作成した報告書の提出先が会社組織であれば、組織の経営目線に沿った情報が求められるでしょう。例えば、プロジェクトにかかったコストなどは具体的な数値による記載が必要です。

顧客向けの報告書では、あいまいで具体性に欠けている表現は避けましょう。予定どおりに進まなかった理由も明確に伝えることが重要です。

振り返る情報を的確に記載する

プロジェクト報告書は、振り返る内容次第で記載方法が変わってきます。例えば、振り返る情報がプロジェクトの進捗状況の場合は、プロセスごとの進捗率を記載する必要があるでしょう。

また、プロジェクト完了後の全体的な振り返りであれば、今後のプロジェクト構築に役立つに内容を記載します。

プロジェクト報告書は今後の活用も踏まえて作成しよう

プロジェクトの振り返り報告書は、完了したプロジェクトによる実績や評価の情報を今後のプロジェクト構築に生かすための報告書です。今回紹介したプロジェクト報告書のテンプレートや例文は、振り返るべき要点を絞った記載内容になっています。そのため、プロジェクト報告書は今後の活用も考慮して作成しましょう。


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