• 更新日 : 2024年7月3日

ストレージがいっぱいになったときの対処法、注意点を解説

パソコンやスマートフォンを使っていて、急に「ストレージがいっぱいです」と表示されたことはありませんか?デバイスのストレージの空き容量がなくなると、写真などのファイルが保存できなくなったり、メールの送受信ができなかったりと、困った事態が起こります。

この記事では、ストレージがいっぱいになってしまったときに起こる事象や対処法などを紹介します。

ストレージとは?

ストレージとは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスにデータを保管する装置を指します。何気なく使っているかもしれませんが、意味や種類を把握できていない人もいるのではないでしょうか。まずは、ストレージの概要についてチェックしていきましょう。

ストレージとメモリの違い

ストレージと同じようなシーンで使われる用語に、メモリがあります。メモリとは、行っている作業や処理に必要なデータを、一時的に保管する装置です。一方、ストレージは長期間にわたってデータを保管する装置を指します。

ストレージとメモリの違いは、保管できるデータの期間と量です。パソコンをシャットダウンするとメモリに保管されているデータは消えますが、ストレージに保管されているデータは消えません。また、ストレージはメモリと比べて大量のデータを保管できます。

ストレージの種類

ストレージは大きく分けると、内部ストレージ・外部ストレージ・NAS・オンラインストレージの4種類があります。

内部ストレージは、デバイス内に固定されたストレージで、写真や動画などさまざまなデータの保存が可能です。外部ストレージは、デバイスの外部に設置するストレージで、本体と接続して使用します。

NAS(Network Attached Storage)とは、ネットワーク接続ハードディスクのことで、ネットワークを介してデータを保存するストレージです。

オンラインストレージは、インターネットを介して利用できるストレージです。インターネットに接続できる環境であれば場所を問わずどこからでもアクセスできることが特徴で、利便性が高いため近年広く普及しています。

ストレージがいっぱいになるとどうなる?

ストレージがいっぱいになると、どのようなことが起こるのでしょう。代表的な4つの事象について、解説します。

ファイルや写真の保存ができなくなる

ストレージがいっぱいになると、写真や動画、アプリなどのファイルがデバイスに保存できなくなります。これは、ストレージ内に新しいデータを保存する空き容量がないためです。

「大切なファイルや画像を保存したつもりが、後から見返したら保存できていなかった」といったことが起こらないよう、ストレージがいっぱいになってしまう前に、空き容量を確保しておきたいところです。

アプリの動作が遅くなる

アプリがサクサク動かないのは、現代人にとっては大変なストレスといえるでしょう。ストレージの空き容量が減ってくると、アプリの動作が重くなってしまうこともあります。アプリによっては、アップデートができなくなる恐れもあるでしょう。

アプリの動作がいつもより遅いと感じたら、ストレージの容量をチェックしてください。

メールの送受信ができなくなる

突然、メールの送受信ができなくなってしまう恐れもあります。これはすぐに気付ければよいのですが、重要なメールが送られていたにもかかわらず、ストレージの容量不足のため届かなかったり、送られていたことすら知らなかったりということも起こり得ます。

大切な連絡のやりとりをしている際は、このような事態が起きないよう、ストレージの空き容量を確保しておくようにしましょう。

カメラで撮影できなくなる

スマートフォンのカメラ機能を使っているときに、新しい写真やビデオを撮影できないことがあります。旅行中やイベントなど、カメラ機能をたくさん使いたいときに撮影ができなくなるかもしれません。

大切な瞬間を逃さないためにも、ストレージ容量には余裕を持たせておきたいところです。

ストレージがいっぱいになったときの対処法

ストレージがいっぱいになってしまったときには、いくつかの対処法があります。急に「ストレージがいっぱいです」と通知が現れて焦るかもしれませんが、慌てずに簡単にできるものから対処していきましょう。

キャッシュを削除する

まずは、キャッシュを削除してみましょう。キャッシュとは、アプリやブラウザで前回使用したときの設定を、一時的に保存しておくデータのことです。キャッシュを削除しないと、アプリやブラウザを使えば使うほどデータが増えていきます。

ストレージがいっぱいになってしまった際には、まずキャッシュを貯めすぎていないか確認してください。また、いざというときに慌てないよう、定期的にキャッシュを削除しておくようにしましょう。

不要なファイルを削除する

デバイス内に、撮影した写真や動画をそのままにしていませんか?写真や動画などのファイルは、無制限に保存できる訳ではないので、不要なファイルは定期的に削除しましょう。

写真や動画を一定数削除することで、ストレージの容量はかなり削減できます。何年も写真をデバイス内に保存している人は、見直して整理してみましょう。

オンラインストレージを活用する

オンラインストレージを活用すれば、インターネット上にデータを保管できます。容量も必要に応じて柔軟に追加できるため、大容量のファイルや頻繁に使用しないファイルをオンラインストレージに移動すれば、デバイスのストレージ容量を節約できるでしょう。

Googleが提供する「Googleドライブ」や、Appleが提供している「iCloud」が有名ですが、「box」「Dropbox」など、さまざまなオンラインストレージサービスがあります。

オンラインストレージは基本的に、自動でバックアップを取ってくれるので、データを保護しながら安全に管理することも可能です。

外付けハードドライブやSDカードを使用する

外部ストレージと呼ばれる、USBや外付けハードドライブ、SDカードを使ってデータを保存することも一つの方法です。データを外部ストレージに移行することで、デバイス内のデータ容量を確保できます。

iPhoneのストレージがいっぱいになったときの対処法

iPhoneを使っていて、ストレージがいっぱいになってしまう場面に出くわした人もいるでしょう。iPhoneの使用中にストレージがいっぱいになってしまったときの対処法についても紹介します。

iPhoneの空き容量を確認するには

iPhoneのストレージ容量を確認するには、まず設定アプリを開きましょう。次に、「一般」→「iPhoneストレージ」の順にタップすると、iPhoneのストレージ容量と使用済み容量が占有している項目ごとに表示されます。スクロールしていくと、アプリごとの使用容量を確認することも可能です。

不要な写真や動画を削除する

iPhoneで撮影した写真や動画を、そのままにしていませんか?容量を確認した際に、写真が一番容量を占めていたという人もいるかもしれません。写真や動画は、貯めていくとiPhoneのストレージ容量をじわじわと奪っていきます。まずは、あってもなくてもいい画像や動画ファイルはどんどん削除していきましょう。

定期的に不要な画像や動画は削除していくようにすると、知らないうちにストレージがいっぱいになっていた、という事態を回避できます。

不要なアプリを削除する

普段からさまざまなアプリを使用している人は、写真や動画と同じく、あまり使わないアプリは削除しましょう。使用頻度の高いものは削除する必要はありませんが、長いこと使用していないのに、容量を多く使っているアプリがある可能性もあります。

前述した方法でiPhone内のアプリの容量を確認し、いらないアプリを選別してどんどん削除していきましょう。

iCloudを活用する

iPhoneには、もともと5GBの無料のiCloudストレージが備わっています。iCloudとは、クラウド上のデータ保存領域です。インターネット上にデータが保存されるので、iPhone内のデータ容量は使用されません。

5GBに到達してしまったら追加で容量を購入できるので、iCloudを活用するのもよいでしょう。

Googleフォトを使用する

Googleフォトは、Googleが提供する写真や動画用のオンラインストレージサービスです。iPhoneで使用すると、GmailやGoogleドライブなどのGoogleのサービスと合わせて15Gまで無料でバックアップできます。

iPhoneで撮影した写真や動画をバックアップできるので、Googleフォトを使ってiPhone内のストレージ容量を減らしていく方法もあります。

オンラインストレージの注意点

デバイスのストレージがいっぱいになってしまったときに、オンラインストレージを使うととても便利です。しかし、オンラインストレージを使う際には、注意すべき点があります。

まず、データ漏えいのリスクです。自分のデバイスだけではなく、オンラインストレージサービスがハッキング被害に遭うと、オンラインストレージに保存しているデータが漏えいする危険性があります。

ビジネスで利用する場合は、オンラインストレージを提供する事業者のセキュリティ対策をあらかじめチェックしておきましょう。セキュリティにおいては、国際規格である「ISO認証」があるかどうかが、ひとつの基準になります。

また、ユーザーアカウントのIDやパスワードを使い回していたり、定期的に変更していなかったりすると、オンラインストレージのアカウントに第三者から不正にアクセスされる可能性もあります。このような事態を防ぐため、二段階認証設定や、定期的にパスワードを変更するなどの対策を講じる必要があるでしょう。

ストレージがいっぱいになる前に対策を講じておこう

ストレージがいっぱいになると、写真などのファイルが保存できなくなったり、アプリの動作が遅くなったりと、仕事やプライベートに支障が及びます。

対処法はいくつかありますが、ストレージがいっぱいになってから慌てて対処するよりも、日頃から少しずつ意識するのがおすすめです。定期的にストレージの空き容量をチェックして、自分に合った方法で対処していくと、大きなストレスを感じなくてすみます。

対策のひとつとしてオンラインストレージを活用することが挙げられますが、大変便利なサービスであるとともに、リスクも伴うことも考慮しておきましょう。


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