- 更新日 : 2024年9月11日
業務日誌とは?メリットや書き方、無料フォーマットを紹介
業務日誌とは、その日の業務を振り返って作成する書類です。業務の進捗管理や上司への報告などが主な目的として挙げられます。
業務日誌に記載する項目は、業務内容や進捗状況などです。また、業務の合間に小分けに書くことや箇条書きを用いることなどを心がけましょう。
本記事では、業務日誌の書き方やテンプレート・フォーマットを紹介します。
目次
業務日誌とは?
業務日誌とは、その日の業務を振り返り、上司や同僚と情報を共有するための書類です。会社によって、業務日報・作業日誌と呼ばれることもあります。
そもそも「日誌」とは、日々の出来事の記録です。「日記」が書き手の感情や思考を表現するのに対し、「日誌」は主に客観的な事実や進捗などを記す書類を指します。
従来、業務日誌は紙に記入されるものでした。しかし、近年は各種ITツールに入力するケースもあり、会社によって作成方法が異なります。
業務日誌を作成する目的は?
業務日誌を作成する目的として、主に以下の点が挙げられます。
- 1日の仕事の振り返り
- 業務の進捗管理
- 上司への現状の共有
それぞれ確認していきましょう。
1日の仕事の振り返り
書き手自身が、その日にした仕事・業務を振り返ることが主な目的のひとつです。
文字にして記録する時間を確保することで、業務中は忙しくて気づかなかったことを認識するきっかけになります。業務日誌を作成している際に改善すべき点に気づけば、翌日以降の仕事のやり方に反映できるでしょう。
また、日々の業務を記録しておくことで、後で見返したときに自分がどれだけ成長できたかも確認できます。
業務の進捗管理
業務の進捗管理も、業務日誌を作成する目的です。
業務日誌を作成することで、業務がどれくらい進んだのか目に見える形で表せます。プロジェクトの期日までに余裕があるのか、遅れる可能性がないのかを把握し、スケジュール調整や改善策なども検討できるでしょう。
また、毎日どの業務に時間をとられているのかを知るきっかけにもなります。
上司への現状の共有
上司と現状を共有することも業務日誌の目的です。一般的に、業務日誌は毎日上司に提出します。
上司は業務日誌をチェックし、部下がどのような仕事をしているのか、現在どういう状況に置かれているのかなどを把握することによって、適切なアドバイスをしやすくなります。また、随時状況を把握しておいた方が部下が万が一トラブルに巻き込まれた際にも、素早くフォローしやすいです。
業務日誌を作成するメリット
業務日誌を作成するメリットは、主に以下のとおりです。
- 情報共有の促進が図れる
- メンバー間でのコミュニケーションの活性化
- 業務効率化につながる
- 社員が成長できる
各メリットを紹介します。
情報共有の促進が図れる
業務日誌を作成することで、情報共有の促進が図れる点がメリットです。
業務日誌は、部下が上司に対して提出するだけの書類とは限りません。会社によって、同僚とも共有しやすい仕組みが整えられていることもあります。
同僚間で業務日誌を共有すれば、プロジェクトにおける各担当の進捗状況を誰でもスムーズに把握できるでしょう。
メンバー間でのコミュニケーションの活性化
会社の同僚間やプロジェクトのメンバー間でのコミュニケーションの活性化につながる点も、業務日誌を作成するメリットです。
グループウェアなどを活用している会社であれば、同僚の業務日誌を確認したり、それに対してコメントしたりできます。また、日頃直接話す機会が少なくても、相手がどのような仕事をして何を考えているのかを把握すれば、話しかけやすくなるでしょう。
業務効率化につながる
業務効率化につながることも、メリットのひとつです。
業務日誌の作成を通じて、業務上の問題点が明らかになることがあります。そこで、自分で改善策を考えたり、上司からアドバイスを受けたりして課題を解消すれば、今までよりスムーズかつ質の高い仕事をできる可能性が高いです。
また、上司から時間配分の見直しの提案を受けることで、より効率的に仕事を進められるケースもあるでしょう。
社員が成長できる
社員が成長できることも、業務日誌を作成することのメリットです。
業務日誌を作成して社員自身が1日の業務のうちの良かった点や反省点を振り返ることにより、明日からの業務にいかせるため、成長にもつながります。また、メンバー間でノウハウを共有・蓄積することを心がければ、全体の仕事の質の底上げにもなるでしょう。
業務日誌の無料テンプレート
マネーフォワード クラウドでは、業務日誌の無料テンプレートをご用意しております。ご自由にダウンロードしていただけますので、ぜひお気軽にご利用ください。
業務日誌に記載する項目は?
業務日誌に記載する項目は、主に以下のとおりです。
- 業務内容
- 進捗状況
- 所感(良かった点・反省点)
- 翌日の計画・目標
それぞれの内容を解説します。
業務内容
業務日誌には、業務内容を記入します。具体例は、以下のとおりです。
- 13:00〜14:00、A社訪問し、〇〇常務にサービス提案
記入する際は、いつ(時間)・どこで(場所・訪問先など)・何を(内容)・どれくらい(何時まで)したのかなどをまとめましょう。また、取引先と面談した際は、相手を記載することも大切です。
進捗状況
進捗状況も、業務日誌に記載する情報のひとつです。目標に対する達成割合や、タスクの進捗状況などを記録しましょう。
具体例は、以下のとおりです。
- 〇〇成約(今期成約目標10件、うち現在達成5件)
- ◇◇調査(期日9月15日、現在進捗率75%)
進捗状況は、件数だけでなくパーセンテージなどを使って示すこともあります。
所感(良かった点・反省点)
業務日誌には、客観的事実だけでなく所感も盛り込むことが一般的です。感想は自分が感じたことを記載するのに対し、所感の場合は「自分の意見」や「改善策」も加えます。
所感の例文は以下のとおりです。
その日の業務の中で、良かった点や反省点の記載を心がけましょう。また、反省点がある場合は、どのように改善するかも考えることがポイントです。
翌日の計画・目標
翌日の計画や目標も、業務日誌に記載しましょう。具体例は、以下のとおりです。
- 午前1社(C社)、午後2社(D社・E社)訪問し商品提案
- 〇〇プロジェクトについて、商品開発部△△課長と打ち合わせ
業務日誌に計画や目標を記載しておけば、翌日は朝からスムーズに活動できます。なぜなら、翌日朝にその日の計画を立てる時間を省けるためです。
業務日誌の書き方
業務日誌を書くにあたって、以下の点を意識しておきましょう。
- 数字や時間などを用いて具体的に書く
- 業務の合間に小分けに書く
- 箇条書きを使う
それぞれ解説します。
数字や時間などを用いて具体的に書く
数字や時間などを用いて、より具体的に書くことを心がけましょう。数字を用いた方が、上司が忙しいときでもひと目で状況を把握できます。
たとえば、「今回成約になったので、ほとんど目標を達成できました」とするよりも、「今回成約になったことで、今期目標達成率9割を超えました」とした方が、上司が理解しやすいです。
業務の合間に小分けに書く
作成にあたって、業務の合間に小分けに書くことも意識しましょう。
基本的に、業務日誌は毎日上司に提出しなければなりません。しかし、1日中多忙な日や、帰社時間が遅い日は、業務日誌作成に十分な時間をとれないでしょう。
そこで、業務の合間にメモのような形式で記録を残しておけば、短時間でも必要な情報を盛り込んだ業務日誌を作成できます。
箇条書きを使う
箇条書きを使うことも、業務日誌の書き方です。
業務日誌は、誰でも理解できるような内容でなければなりません。しかし、必要な情報を盛り込もうとするあまり、長々と記入してしまい、かえって読みにくい文章になることがあります。
その点、箇条書きを適宜活用すれば、必要な情報を端的にまとめられるでしょう。また、何について書いているかわかるように、箇条書きの前に見出しをつけることもポイントです。
【シーン別】業務日誌の書き方のポイント
業務日誌の書き方は、シーンによっても異なります。新人研修期間と在宅勤務のケースに分けて、ポイントを確認していきましょう。
新人研修期間
通常の業務と異なり、新人研修期間中は研修の内容に焦点をあてることがポイントです。
まずは、研修の概要(研修の目的・研修内容・研修期間など)を明記することを意識しましょう。また、成約目標などを記載する機会がない分、研修中のテスト結果や習得度などを数字で示すことも大切です。
最後に、学習したことや習得したことを実際に現場でどのようにいかしていくかも記載しましょう。
在宅勤務
在宅勤務の場合は、基本的に自宅で仕事をひとりで進めるため、上司が把握できない部分が多数あります。上司を不安にさせないように、業務内容をできるだけ事細かに報告することを心がけましょう。
また、対面で接する機会が少ない分、コミュニケーションツールとして活用することも大切です。業務日誌を通じて、不安や疑問点を相談する、その日の成果をアピールするなどができます。
業務日誌の無料テンプレート
業務日誌のテンプレート・フォーマットは、以下ページより無料でダウンロードできます。
1から作成するよりも楽に作成できるため、ぜひお気軽にご活用ください。
業務日誌の共有方法
業務日誌の主な共有方法は、以下のとおりです。
- メールで送る
- ビジネスチャットを活用する
- グループウェアを利用する
それぞれ紹介します。
メールで送る
業務日誌をメールで送ることで、関係者に情報共有できます。
メールは多くの人が使い慣れたツールのため、誰でも手軽に導入できる点がメリットです。ただし、大人数での共有には馴染みません。
また、ほかのメールと紛れてしまうと、上司が部下の提出状況を把握しにくい点がデメリットです。さらに、過去の業務日誌を参照しようと思っても、検索に手間がかかります。
ビジネスチャットを活用する
ビジネスチャット(チャット機能が備わったビジネス向けコミュニケーションツール)を活用して、業務日誌を共有する方法もあります。
ビジネスチャットのタスク管理機能を使えば、部下の送信漏れや上司の確認忘れを防げる点がメリットです。一方で、メールと同様にほかのメッセージと混ざってしまう可能性が、ビジネスチャットを利用するデメリットとして挙げられます。
グループウェアを利用する
グループウェアを利用して業務日誌を共有する会社もあります。グループウェアとは、業務効率化を推進するためのソフトウェアのことです。
グループウェアを利用すれば、業務日誌だけでなくスケジュールやファイル、タスクなどもメンバー間で共有できます。そのため、各種ツールを閉じたり開いたりしなくても一元管理できる点がメリットです。
そのほか、日報(業務日誌)管理に特化したツール・アプリもあります。グループウェアも日報管理ツールも便利な一方で、コストがかかる点がデメリットです。
業務日誌の作成が社員の成長にもつながる
業務日誌とは、その日の業務を振り返り、メンバーと情報を共有するための書類です。業務日誌を作成することで、業務効率化や社員の成長につながります。
業務日誌を作成する際は、上司がわかりやすい文章にすることが大切です。適宜数字を用いたり、箇条書きを活用したりすることによって、自分も上司・同僚も読みやすい業務日誌の作成を心がけましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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