- 更新日 : 2025年1月31日
展示会でヒアリングシートを利用するメリット5つ|無料テンプレも
展示会でのリード情報(見込み顧客に関する情報)の収集やアフターフォローを効率的に行うツールとして、ヒアリングシートが注目されています。ヒアリングシートの活用によって、来場者の課題やニーズを正確に把握し、営業活動や商品開発に役立てることが可能です。
当記事では、展示会出展におけるヒアリングシート活用法として、5つのメリットや無料テンプレート、基本的なヒアリング項目を紹介します。
目次
ヒアリングシートとは
ヒアリングシートとは、イベント展示会などにおいて来場者から情報を収集するための質問リストをまとめた書類やフォームを指します。ヒアリングシートを活用することで、来場者の関心やニーズを具体的に把握し、展示会でのアフターフォローに役立てることができます。ただのアンケートとは異なり、ヒアリングシートは顧客の詳細なニーズや潜在的な課題に迫ることを目的としているのが特徴です。
成果のある展示会を実現するには、単なる名刺交換やアンケート収集だけでは不十分です。たとえば、展示会後に「どの製品に興味を持っているのか」や「抱えている課題は何か」といった具体的な情報を基にアプローチを行うことで、商談成功率を大幅に向上させることが可能です。
展示会では多くの見込み顧客リストを得られる一方で、適切なフォローが行われないことで有効活用されていないケースも少なくありません。こうした課題を解消するためにも、ヒアリングシートの活用は欠かせません。ターゲットを明確にし、必要な情報を収集するための設計を行うことで、展示会全体の成果を最大化しましょう。
展示会ヒアリングシートの無料テンプレート
展示会で使うヒアリングシートを作る際には、テンプレートを活用することでヒアリングシート制作の工数を削減できます。以下のテンプレートは無料でダウンロードできるので、ぜひご活用ください。
展示会でヒアリングシートを利用するメリット5つ
「展示会でヒアリングシートやアンケートを実施して、より多くの来場者に回答してもらい成果につなげたい」と考えている方もいるでしょう。ヒアリングシートはアンケートよりも来場者に回答してもらいやすいポイントや、メリットがいくつかあります。
ここでは、展示会でヒアリングシートを利用するメリットを解説します。
アンケートより回答を得やすい
ヒアリングシートは、展示会で営業担当者や説明員などが来場者に質問しながら情報を記入していくため、アンケートと比べて回答を得やすい特徴があります。展示会アンケートの場合は来場者自身が用紙に記入する形式が多く、「面倒くさい」と感じて断られることも少なくありません。特に展示ブースを見終わった後にアンケートを依頼すると、来場者は「次のブースを見たい」などの理由で回答を避ける場合があります。
来場者は質問に答えるだけで良いため、心理的なハードルが下がり、会話の流れで自然に情報を引き出せるのが特徴です。
来場者の負担を減らせる
展示会でのアンケートは、来場者自身が記入しなければならないため、負担が大きくなりがちです。特に、質問が多い場合や記入に時間がかかる場合、煩わしく感じて回答を途中でやめてしまうケースも少なくありません。また、アンケートが単調な内容だと興味を引けず、来場者にスムーズに答えてもらえないことがあります。
一方、ヒアリングシートでは、担当者が質問をしながら回答内容を記入するため、来場者の負担を大幅に軽減できます。ブース紹介の流れで自然に質問を進められるため、来場者の負担を軽減しつつ、スムーズに情報を収集できるでしょう。
売り込み感を抑えられる
ヒアリングシートを活用することで、展示会での売り込み感を大幅に抑えることができます。アンケートでは、事前に設定された質問に回答してもらう形式のため、来場者の準備や関心に関係なく踏み込んだ質問を投げかけることがあります。特に予算や決済に関する直接的な質問は、来場者にとって「売り込まれている」と感じさせる原因となることが多いでしょう。
ヒアリングシートの場合、担当者が来場者の反応や状況に応じて柔軟に質問を変えられる点が大きなメリットです。たとえば、まず課題や悩みについて話を聞き、来場者が安心できる関係性を構築した上で、自然に予算や決済の話題へと進むことが可能です。結果として、来場者との良好な関係を築きながら、必要な情報を効率的に収集することができます。
自然な流れで名刺交換できる
ヒアリングシートを活用することで、展示会で自然な流れで名刺交換ができるようになります。展示会の目的として見込み顧客の獲得を掲げる企業にとって、名刺交換は重要なステップです。しかし、来場者に直接名刺交換を求めるだけでは、相手に警戒心を抱かせてしまう場合もあるでしょう。
ヒアリングを通じて来場者のニーズや課題を聞き出し、誠実な態度で対応することで、相手との信頼関係を築きやすくなります。回答者に信頼感を持ってもらえれば、名刺交換の自然な流れにつながります。たとえば、ヒアリングの最後に「後ほど詳細をご連絡させていただくために名刺を交換させていただけますか」と提案することで、スムーズに名刺交換が進むでしょう。
データを収集・分析できる
ヒアリングシートを使うことで、顧客データを効率的に収集・分析、課題を明確化し、適切な解決策を提案できるため、営業活動や商品開発に生かすことができます。
ヒアリングシートは、事前に顧客のニーズや課題を把握するのに役立つ情報です。たとえば、顧客が直面している具体的な問題点や要望を確認しておくことで、商談時に無駄のない議論が可能になります。データ活用によって、顧客一人ひとりに最適なソリューションを提案できるだけでなく、企業全体としての営業力や商品力を高めることができます。
展示会のヒアリングシートの質問項目
展示会で利用するヒアリングシートを作成する場合は、まず基本的なヒアリング項目を作成しましょう。
ここからは、見込み顧客の見込み度を可視化し、アフターフォローにつなげられるヒアリングシートの質問項目と作成のポイントを解説します。
展示会場に来場した目的
展示会で最初に聞きたいのは、来場者が展示会に来た目的や、自社ブースに立ち寄った理由です。来場目的に関する質問は、アイスブレイクにもなり、会話を始めるきっかけとして役立ちます。
たとえば、来場目的として「興味のある製品を見つけたい」「業界の新しい動向を知りたい」といった理由が考えられるでしょう。また、自社ブースに立ち寄った理由についても、「デザインが目を引いた」「チラシや事前プロモーションが気になった」などの回答を得られることがあります。ヒアリング情報は、展示会後の営業活動や次回の集客施策の改善に生かせます。
展示会で閲覧したブース
展示会で来場者が自社以外に観覧したブースについてもヒアリングを行うことは、今後の施策に生かすための重要な情報収集となります。他のブースを観覧した理由や印象を知ることで、自社ブースの改善点や来場者の興味関心を深く理解することができます。
来場者が回答しやすいように、展示会場の各ブースには番号を振り分けておくことをおすすめします。来場者が「○番のブースを見た」「○○について展示していた企業のブースを訪れた」など、具体的な情報を提供しやすくなります。
来場者が抱える悩みや課題
展示会でヒアリングシートを活用する際、特に重視すべきは来場者が抱える悩みや課題を聞き出すことです。来場者の悩みや課題を明確にすることで、来場者の目的に合った商品やサービスを提案し、課題解決へとつなげられます。
来場者の悩みや課題は、個々の状況やニーズに応じて異なります。たとえば、新しい商品やサービスへの乗り換えを検討している人や、情報収集を目的に来場した人などが考えられるでしょう。会話を通じて、どのような目的で展示会に足を運んだのかを見極めることが大切です。
現在導入している状況
展示会でヒアリングを行う際には、来場者が現在どのようなサービスを導入しているのか、またその状況が課題解決につながっているのかを確認することが重要です。すでに何らかのサービスを導入している場合、サービスが十分に機能していない場合には、自社サービスを提案するきっかけになります。
たとえば、「現在利用しているサービスでは一部の課題が解決できていない」といった回答が得られれば、自社サービスがどのようにその課題を補えるかを説明できます。また、現在導入されているサービスとの比較を示し、具体的なメリットを伝えることで、乗り換えの可能性を高めることができます。
来場者の情報
展示会で来場者の情報を把握することは、スムーズな会話や効果的なフォローアップにつながります。性別や年齢といった基本情報に加え、所属部署や役職を把握することで、より具体的な提案やフォローアップが可能になります。
たとえば、来場者がどのような部署に所属しているかを知ることで、部署特有の課題やニーズを想定しやすくなるでしょう。また、来場者が決裁権を持つ役職である場合、導入の可能性を直接話し合うチャンスとなります。決裁権がない場合でも、後日提案を進めるためのアプローチ方法を計画できるでしょう。
展示会ではヒアリングシートを活用しよう
展示会でのヒアリングシートの活用は、来場者との信頼関係を築きながら効率よく情報を収集するために役立つツールです。来場者の課題やニーズを的確に把握し、適切な解決策を提案することで、商談やフォローアップの成功率を大幅に向上させることができます。また、収集したデータを営業や商品開発に活用することで、長期的な成果にもつながります。
来場者との円滑なコミュニケーションを促進し、成果を最大化するために、展示会ではヒアリングシートを活用しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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