• 更新日 : 2024年6月18日

会議が長い原因は?無駄を省くコツや対策、成功事例を解説

会議は企業の業務上必要である一方で、無駄に長くなり、参加者を疲弊させるだけの生産性の低い時間になる恐れもあります。特に本来決めているよりも時間が伸びてしまう会議や、参加しても結局何も決まらない会議は無駄な時間になる可能性が高いと言えます。無駄な会議を省くためのコツを知り、生産性を向上させる事が大切です。

この記事では会議が長くなる原因や、会議の無駄を省いて効率化する方法および成功事例を解説します。

会議が長い原因は?無駄だと感じること

1時間程度を想定していた会議が2時間以上に延びたり、5時間のつもりが丸一日かかったりと、予定をオーバーすることが多い場合、やり方の見直しを検討しましょう。なぜ無駄に長い会議が頻発するのか、主な原因は6つあげられます。

会議の目的とゴールが明確でない

目的やゴールが明確に決められていない状態で会議を行うと、会議はだらだらと長くなる傾向があります。たとえば週次・月次など定期的に行われている、報告事項がメインの会議は目的やゴールが曖昧な状態で進められやすく、無駄に長くなるケースが多いでしょう。

何を決めるのが目的なのか明確化されていなければ、会議が不必要に長引いたり中身のないまま終わったりします。終わりの見えない会議は、参加者をイライラさせる可能性もあるため、注意が必要です。

会議の時間設定があいまい

開始時間を決めている一方で終了時間を定めていない場合など、時間設定が明確ではない会議は無用に長くなり、生産性低下につながります。タイムスケジュールが事前に決められていない状態で会議を行うと、結論が出るまで長々と続けられる可能性があります。

明確な終了時間がない会議は発言者一人ひとりの話が長くなったり、一部の議題以外は十分に話し合えなかったりと、進行にも影響を及ぼしかねません。

既に伝えている事項を改めて共有

既にメールや口頭で伝えている事項を、会議で再度報告している場合、時間を無駄に消費します。意味のない報告や単なる連絡も会議で行っていれば、終了時間が伸びてほかの業務にシワ寄せが生じます。

同じ内容の報告とは、たとえば日報やシステムで共有している売上報告、文面で周知済みの連絡事項などです。参加者同士で話し合って決めることが何もない、情報共有のみが目的の会議は時間の無駄と言えます。

不要な人員が多い

会議で出席が必要とは言えない人員が多く参加している会議は無駄に長くなりやすいため、避けるべきです。参加人数の多い会議は、さまざまな意見が出て、議論が活性化するように思う方もいるでしょう。しかし、必ずしも出席が必要とは言えない人員が多く参加すると意見をまとめにくくなり、会議の時間が長引く原因となります。

参加人数が多いと会議で活発な意見が出るとは限りません。不要な人員が多い場合、全員が集まるまでに時間がかかるリスクや、特定の人物のみが発言する可能性も生じて、議論の活性化につながらないことがあります。

会議資料が多すぎる

用意された会議資料が多すぎ、目を通すのに時間がかかりすぎる場合も会議時間は無駄になります。会議中は資料を見つつ、自分の考えをまとめて発言したり、ほかの参加者の報告や意見を聞いたりしなくてはなりません。会議資料そのものの量が多ければ、参加者の意識が内容を把握することに集中する恐れがあります。

会議の時間内で資料内容を理解して、自分の意見を述べることは参加者にとって大きな負担です。思考力が鈍って積極的に意見できなくなり、会議が単純に資料を読み合わせる時間となります。

会議の目的以外の雑談

会議の目的以外の雑談に時間を費やしすぎる場合も会議時間が無駄になります。多少の雑談は、参加者の緊張をほぐして意見を出しやすくするために必要です。しかし雑談の割合が多くなれば、本来話し合うべき議題が放置されます。

また、一部の参加者が長く話していることも、会議が長引いたり雑談に脱線したりする原因の1つです。結果、時間が経過したわりにはアイデアが集まらず、結論が出ないまま会議が終わる可能性もあります。

会議が長いと起こりうるデメリット

会議の時間が無駄に長引くと、参加者や関係者をイライラさせるのみならず、さまざまなデメリットを生じさせます。

長い会議に対策すべき理由としてあげられる主なデメリットは、3つです。

労働時間が長くなる

会議に参加するためには、本来の業務に割くリソースを費やさなくてはならず、会議参加者の労働時間が長くなる点がデメリットです。

あらかじめ会議の終了時間が決められていれば、多少調整すれば円滑に業務を終えられる可能性はあります。しかし会議が想定していた時間よりも長引いた場合、後に残っている業務のスケジュールに影響が生じます。

場合によっては、優先順位を無視したり残業したりと無理な調整が必要です。業務をスケジュール通りに終えることが困難となり、一人ひとりの労働時間が長くなります。

人件費が増加する

会議がだらだらと続くと労働時間が長くなり、残業や休日出勤などが発生するため、人件費が増加する点もデメリットです。

残業や休日出勤に関する手当が生じたとき、企業は通常の給料とは異なる割増賃金を支払わなくてはなりません。残業や休日出勤が頻発すれば、人件費が企業にとって大きな負担となる恐れがあります。

前述の通り、会議が長引く原因の一部は無駄な報告や雑談です。会議中も人件費が発生していることを考えると、企業は割増賃金に加えて生産性のない時間にも費用をかけていると言えます。

生産性が低下する

必要以上に長い会議は参加者の思考力を低下させ、ストレスの原因となり、個人や組織の生産性を下げる点もデメリットです。

時間をかけたわりには会議に実りがなく、単純に個人の業務時間を奪ったのみで終われば、モチベーションを維持することは困難です。業務のみならず、会議そのものの参加意欲や生産性を低下させる恐れもあります。中身のない会議が続けば社員の業務に向き合う意欲や企業へのエンゲージメントを低下させ、ビジネス全体に影響を及ぼしかねません。

会議に最適な時間や時間帯とは?

会議の生産性を上げるためには、最適な時間や時間帯を意識してスケジュールを組むのが大切です。最適な時間を超えると参加者の集中力が途切れ、有意義な意見やアイデアが出にくくなります。会議室を予約するときも、適切な時間帯を選ぶことが生産性向上につながります。

会議に最適な時間は30分程度、最長でも90分以内が目安です。集中力の持続は15分周期とされており、密度が濃く効率的な会議にするためには、30分や45分と15分単位で時間を設定しましょう。

時間帯は、午前中や14時以降が理想的です。午前中は睡眠で脳の疲れがリセットされており、14時以降は昼食後の眠気が落ち着いて集中しやすくなっています。

長い会議の無駄を省き効率化するコツ

長い会議は社員一人ひとりにとっても、企業にとってもデメリットが多くあげられます。効率化を進めるために、まずは会議の無駄を省くコツを押さえましょう。

会議の効率性を上げて、必要以上に長引かせないためのコツを、3つ紹介します。

会議の進行役を決めておく

会議の進行役(ファシリテーター)をあらかじめ決めておくと、本題から外れた議論にストップをかけたり、タイムキーピングをしたりでき、効率的に会議が進みます。

進行役のいない会議は、議論が本題から外れても軌道修正してくれる人物がおらず、長引きやすくなります。スケジュール通りに会議を終えるためには、話が長い人の意見を途中で区切ったり、議論が滞ったときに誰かを指名したりと、時間配分を意識した進行が必要です。

進行役は意思決定権の有無ではなく、中立的な立場で場をまとめられる人物を選びましょう。一方のみに肩入れせず、全員の意見に傾聴でき、参加者全員が議論へ積極的に参加できるように配慮できることが求められます。

目的とゴールを確認する

準備段階で会議の目的とゴールを明確にしておき、参加者全員と共有しておくと会議の効率性をアップできます。どのような課題を解決したいのか、何のための会議か事前に理解できていれば、議論が脱線するリスクを軽減できます。

また、ゴールがあらかじめ決められていると、参加者が意見を出しやすくなるのみならず、会議を切り上げやすくなる点もメリットです。会議をする際のゴールは「誰が何をするのか」を決める形がベストです。たとえば、「今期予算についての会議」であれば、「予算必達のために誰がどのように行動するべきか」を決めるとよいでしょう。

反対に、単に情報を共有するのがゴールであれば、会議を都度開かなくてもチャットツールなどで十分なケースもあります。

タイムマネジメントをする

会議の終了時間を定め、会議時間中にゴールを出すように徹底すると、参加者は最初に共有されたゴールを達成するために、自然に意見を整理するようになります。

会議全体の終了時間に加えて、議題や発言者単位で制限を設けることも大切です。何について何時まで話すのか、1人あたり何分まで発言できるのか制限を設けておくと、タイムマネジメントが容易となります。

会議の議事録テンプレート-無料ダウンロード

会議の内容を記録し、参加者や関係者と共有するために議事録を作成しましょう。議事録を効率的に作成するには、テンプレートを活用すると便利です。
以下より、今すぐ実務で使用できる、テンプレートを無料でダウンロードいただけます。自社に合わせてカスタマイズしながらお役立てください。

長い会議の効率化に成功した事例

コツや問題点を理解していても、長い会議を短縮化することは容易ではありません。自社に適した対策方法が思いつかないときは、他社の事例を参考にしてはいかがでしょうか。

以下では、長い会議の効率化に成功した3社の事例を紹介します。

会議ダイエット|サントリーホールディングス株式会社

サントリーホールディングス株式会社では、生産性向上の施策の一環として、会議ダイエットを行いました。ダイエットの名の通り、会議の無駄を見直して徹底的に削減する方法です。

目的が不明確だったり、時間や出席者数が多すぎたりする会議を見直し、削減や廃止を決定しました。

また、会議用に限らず、業務効率化につながる資料全般のダイエットも行っています。目的が不明確なものを廃止するのみならず、過剰な装飾や枚数をやめて、スリム化に成功しました。

定例会議を1時間から30分に短縮|セラテックジャパン株式会社

セラテックジャパン株式会社は、以前は1時間行っていた定例会議を30分に縮め、会議効率化を達成しています。

特徴は、単純に半分の時間に縮めるのではなく、効率化できるようにさまざまな点で工夫していることです。たとえば会議用の資料は事前にグループウェアで共有して、参加者一人ひとりが閲覧できる状態にしています。会議をはじめる時点で全員が目的やゴール、必要なデータを把握しており、無駄な確認作業をせず本題へ入れます。

ルーチン化していた挨拶や発表の時間も削減して、内容の濃い会議を実現しました。

ノンペーパー会議の実施|株式会社野村総合研究所

株式会社野村総合研究所は、業務全般のペーパーレス化を推進する一環として、ノンペーパー会議を実施しています。

従来、社員一人ひとりの机には紙の資料が多く積まれており、保管やセキュリティの問題が生じている状態でした。社長がノンペーパー会議の実施など複数の対策を指示したことを機に、社内全体でワークスタイルの見直しが行われました。

ノンペーパー会議を実現するために、現在は以下のような目的や資料の事前共有を含めた会議4原則が社内に浸透しています。

① 目的の事前連絡

会議の出席者に、会議開催前に会議の目的や議題等を伝えておくことで、出席者が議
論の内容・目的を事前に理解することができ、中身の濃い議論が行えるようになる。

② 資料の事前公開

会議開催前に資料を電子的に配布しておくことで、資料の説明に要する時間を省略す
ることができ、速やかに議論を開始することができる。

③ 議事録のその場作成

会議中にその場で電子的に議事録を作成し、議事と同時進行で議事録をプロジェクタ
ーで投影することで、議論の問題点を整理することができ、抽出された問題点を中心に
議論を展開することができるようになり、また、会議終了後に速やかに共有できる。

④ 議事録・会議資料の共有

グループウェア等を用いて議事録や会議資料を共有することで、会議に出席しなかっ
た者も会議の内容を理解することができ、社員全員が会議結果に沿って業務を行うこと
ができるようになる。

引用:総務省「「10のワークプレイス改革の取組」(詳細版)」引用日2024/3/18

無駄な時間を減らすと会議の生産性が上がる

会議が無駄にだらだらと長くなると労働時間が長くなり、無用な人件費が発生します。業務生産性も落ち、エンゲージメント低下にもつながるため、よいことがありません。

会議の目的や時間設定があいまいになっている会議や、単なる業務報告に終始する会議、無駄に参加者や資料が多い会議は無駄な時間になる可能性が高まります。事前にファシリテーターを決めておき、目的やゴールを共有した上で定められた時間内で結論が出るようタイムマネジメントをし、会議の生産性を上げましょう。


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