• 更新日 : 2024年7月3日

メール共有とは?Gmail・Outlookのやり方やメール共有システムを紹介

メール共有とは、ひとつのメールアドレスを複数名で共有し、メールの送受信を行うことです。メールの対応もれ防止や、担当者の負担軽減につながります。

本記事では、Gmail・Outlookでのメール共有方法や、おすすめのメール共有システム4選を紹介します。メール共有を検討中の方は、ぜひご参考にしてください。

メール共有とは?

メール共有とは、ひとつのメールアドレスを複数名で共有し、メールの送受信を行うことです。返信の際は、返信元のアドレスを共有メールアドレスに設定できます。

企業の問い合わせやカスタマーサポートは、一般的にひとつのメールアドレスに窓口を集約する傾向があります。問い合わせ数が多い場合は、メール共有による複数名でのメール管理が有効です。

メール共有するメリット

メール共有するメリットは、以下の5点です。

  • 二重返信や返信もれの防止
  • 属人化の解消
  • ナレッジ共有
  • テレワークの推進
  • 業務の効率化

メール共有をすることで、さまざまな課題の解決につながります。それぞれのメリットについて詳しく紹介します。

二重返信や返信もれの防止

メール共有をすると状況や担当者が可視化されるため、誰が対応しているか、いつ対応したかの状況が明確となり、二重返信や返信もれの防止に効果的です。

メール共有をしない場合、メールに対し誰が対応しているか状況が見えません。未対応もしくは対応済みであるとの思い込みや、チーム内での確認が発生する可能性があります。

メール対応状況の可視化は二重返信や返信もれを防止し、円滑なメール管理において重要です。

属人化の解消

メール共有は業務内容の共有にもつながるため、担当者不在の場合でも代わりの人がクライアントへ返信できるようになります。

一方、メール共有がされない場合は、担当者以外は過去の経緯や詳細が確認できません。担当者が戻るまでは対応が難しくなり、クライアントを待たせる原因のひとつです。

メール共有では過去の履歴を参照できるため、属人化の解消に有効です。

ナレッジ共有

メール共有をすると他の担当者が対応した過去の履歴を参照できるため、対応方法や業務知識などのナレッジ共有も可能です。

過去に同様の案内や問い合わせがあれば、送信したメールを参考に文章を作成できます。業務に慣れない新人や部署移動直後の場合も、過去の履歴を自分で探せるため、自発的に業務に取り組めるでしょう。

テレワークの推進

メール共有により、テレワークの際も自宅からリアルタイムにメールの確認ができます。

たとえば、カスタマーサポート窓口のメール対応業務なども、メール共有を行えば会社へ出社することなくテレワークで対応可能です。

メール共有は対応状況を可視化できるため、担当者間で直接状況を確認することもが減少すると考えられます。テレワークの推進につながるでしょう。

業務の効率化

一般社団法人日本ビジネスメール協会の調査によると、69.09%の人が「メールの返信が遅れてしまうことがある」と回答しています。

メール対応以外にも他の業務がある場合は、メールの返信が遅れることも少なくありません。BCCやCCへの設定、他のメンバーへの転送などもメール返信の手間が発生する原因のひとつです。

メール共有では、時間帯でメール返信を行う担当を分担することも有効です。業務効率化と対応スピードの向上につながるでしょう。

出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2023」

メールを共有する方法

メール共有をする方法を以下に3種類紹介します。メールの形態や問い合わせ数、従業員の人数により適切な方法は変わります。自社に最適なメール共有方法を検討する際に参考にしてください。

  • メーリングリストを利用する
  • Webメールを利用する
  • メール共有システムを利用する

メーリングリストを利用する

メーリングリストとは、複数名に同じメールを同時に送信できるシステムです。メーリングリストのメールアドレス宛にメールを送信すると、メーリングリストに登録された個別のメールアドレスにメールを転送する仕組みです。

返信時は自分のメールアドレスで返信するため、対応状況は返信しようとする人しかわかりません。複数宛先への一斉送信には適切ですが、問い合わせ対応の見える化を行うことは難しい傾向です。

Webメールを利用する

Webメールは、Webブラウザ上でメールを送受信できるサービスです。GmailはGoogleグループの「共同トレイ」、OutlookはMicrosoft 365の「共有メールボックス」がWebメールに該当します。

アカウント自体の共有には注意が必要です。たとえば、Gmailでは複数人でアカウント(IDとパスワード)を共有することは原則禁止されています。利用の際は共有設定の手順に沿って行いましょう。

メール共有システムを利用する

メール共有システムとは、メール共有に特化したメール共有管理システムです。大量の問い合わせメールを扱う場合、メーリングリストやWebメールでは、管理と対応が難しい可能性があります。

メール管理や共有に特化したシステムを導入することも選択肢のひとつです。担当者の付与や、対応状況に応じた自動振り分け機能などを利用することで、効率的なメール管理につながります。

メールを共有する方法:Gmail、Outlook

具体的にGmailとOutlookでメール共有をする方法をご紹介します。

  • Gmailでメール共有を行う方法
  • Outlookでメール共有を行う方法

Gmailでメール共有を行う方法

Gmailでメール共有をする方法は2つあります。共同トレイの利用と、アクセス権を付与する方法です。

共同トレイの利用設定手順

  1. Googleグループにログインし、グループを作成
  2. Googleグループで作成したグループ設定を開き[追加の Google グループの機能を有効にする]から[共同トレイ]を選択
  3. グループ管理者は、共同トレイに入ったメールを割り当てる

アクセス権の付与手順

  1. Gmailの設定画面を開き[アカウントとインポート]タブをクリック
  2. [アカウントへのアクセスを許可:]で[別のアカウントを追加]をクリック
  3. アクセス権を付与するメールアドレスを入力し[次のステップ]をクリック
  4. [メール送信してアクセスを許可]をクリック
  5. 送信されたメール内のリンクをクリック

Outlookでメール共有を行う方法

「共有メールボックスの設定」を行うと、個人の画面に自動的に共有メールボックスが反映されます。設定する際は、管理者権限をもつアカウントが必要です。

共有メールボックスの設定手順

  1. 管理センターで[チームとグループ]>[共有メールボックス]ページに移動
  2. [+共有メールボックスを追加]を選択し、メールボックスの名前を入力したうえ[変更を保存]をクリック
  3. [次のステップ]で[このメールボックスにメンバーを追加する]をクリック
  4. [+メンバーの追加]を選択し、メールボックスを使用するユーザーにチェックマークを付けて[保存]をクリック

おすすめのメール共有システム・ツール

メール共有システムでは、複数人のメール管理業務を円滑に進める機能があります。以下は、おすすめのメール共有システム・ツール5選です。メール共有システムを選ぶ際の参考にしてください。

  • メールディーラー
  • 問いマネ
  • メールワイズ
  • WEBCAS mailcenter
  • yaritori

メールディーラー

メールディーラーは、豊富な機能と幅広い対応チャネルがあります。大企業や複数サイトの問い合わせ管理に適しているでしょう。

料金プラン要問い合わせ
主な機能・対応状況管理(ステータス管理)
・対応履歴
・集計レポート
・複数アドレス管理
・顧客情報管理
・ラベル付与
・転送メール管理
・ダブルチェック(申請・承認)
・メールテンプレート
・社内Q&A
・担当者振り分け
対応チャネル・メール
・LINE
・ECモール
無料トライアルあり
運営会社株式会社ラクス
公式サイトhttps://www.maildealer.jp/

※2024年3月14日時点

問いマネ

問いマネは、メール共有や管理に特化したWebメールソフトで、シンプルな操作性と低価格が特徴です。

料金プランスタンダードサーバープラン(10ユーザーまで)
・初期費用:11,000円
・月額;3,124円アドバンスサーバープラン(30ユーザーまで)
・初期費用:11,000円
・月額;5,500円※税込み表記
主な機能・スレッド表示機能
・メール自動振り分け機能
・テンプレート機能
・未対応メール警告機能
・重複返信防止機能
・担当者割り当て機能
・メール承認機能
・アドレス帳機能
・フォーム作成機能
対応チャネルメール
無料トライアルあり
運営会社クロスセル株式会社
公式サイトhttps://www.otoiawase.jp/

※2024年3月14日時点

メールワイズ

メールワイズは、チームのためのメール共有システムです。電話や訪問の履歴も記録できます。

料金プランクラウド版 スタンダードコース
・初期費用:無料
・月額:550円/1ユーザー
・年額:6,468円/1ユーザークラウド版 プレミアムコース
・初期費用:無料
・月額:1,650円/1ユーザー
・年額:19,404円/1ユーザー※税込み表記
主な機能・メールアプリケーション(メール送受信)
・ステータス機能
・コメント機能
・対応履歴
・フォルダ機能
・絞り込み
・一斉送信
・電話履歴/訪問履歴
・テンプレート
・アドレス帳共有
・集計レポート
・kintone連携
対応チャネル・メール
・電話履歴
・訪問履歴
無料トライアルあり
運営会社サイボウズ株式会社
公式サイトhttps://mailwise.cybozu.co.jp/

※2024年3月14日時点

WEBCAS mailcenter

WEBCAS mailcenterは、クラウドサービスとパッケージ導入型があり、企業の規模に合わせた料金プランの選択が可能です。

料金プランクラウドサービス:ASP型
ライトプラン
・初期費用:33,000円
・月額:5,500円~・スタンダードプラン
・初期費用:55,000円
・月額:20,900円〜クラウドサービス:SaaS型
・初期費用:550,000円~
・月額:110,000円~パッケージ導入型
・ライセンス費用:3,850,000円~
・保守費用 別途※税込み表記
主な機能・対応漏れ防止ステータス自動管理
・二重返信防止機能
・経過時間色分け表示機能
・担当者設定
・承認機能
・引継ぎ(申し送り)コメント機能
・テンプレート
・レポート
・DB検索
対応チャネルメール
無料トライアルあり
運営会社株式会社WOW WORLD
公式サイトhttps://www.webcas.jp/

※2024年3月14日時点

yaritori

yaritoriはメールごとにチャット機能があり、yaritoriの画面内で担当者間の情報共有や相談が可能です。

料金プラン・初期費用:無料
・月額:1,980円〜(1ユーザー)
主な機能・ステータス管理
・タグ機能
・送信予約
・テンプレート
・返信担当者設定
・メールごとのチャット
・二重対応防止ロック
・連絡先管理
・LINE公式アカウント管理
・レポート
対応チャネル・メール
・LINE
無料トライアルあり
運営会社Onebox株式会社
公式サイトhttps://yaritori.jp/

※2024年3月14日時点

メール共有システムを選ぶ際のポイント

メール共有システムを選ぶ際のポイントは以下の3点です。

  • 対応チャネルの確認
  • 費用対効果
  • 他の業務アプリケーションとの連動

一部のメール共有システムは、メール以外にもチャットやECサイトのメールなど、複数のチャネルにも対応しています。自社に必要なチャネルの有無を確認しましょう。

メール共有システムの導入にあたり、初期費用や月額費用、オプション費用などが発生します。費用対効果の検討が重要です。

他の業務アプリケーションと連動できる場合は、業務効率が上がる可能性も考えられます。ビジネスチャットやセキュリティ対策のシングルサインオンなど、既存で利用しているアプリケーションとの連携可否を確認しましょう。

メール共有で業務効率化と生産性向上につなげよう

メール共有は、ひとつのメールアドレスを複数名で共有し、メールの送受信を行います。二重返信や返信もれを防止し、属人化の解消に伴いナレッジの共有や業務効率化も期待できます。テレワークの場合も対応しやすい傾向です。

メール共有の方法は3種類あり、メーリングリストやWebメール、メール共有システムの利用です。適切なメール共有方法は、メール送受信数や従業員の規模などにより異なります。メール共有をすることで、業務効率化と生産性向上につなげるとよいでしょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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