- 更新日 : 2024年10月17日
テスト仕様書とは?書き方のポイント・無料テンプレートも
ソフトウェアやシステムの品質を確保するためには、しっかりとしたテスト工程が欠かせません。その中でも「テスト仕様書」は、テストの実施計画や具体的なテスト内容を整理する重要なドキュメントです。テストを担当するチームや個人が、同じ基準で正確に動作を確認できるように、仕様書の内容は慎重に作成する必要があります。
この記事では、テスト仕様書の概要や目的、無料テンプレートの紹介だけではなく、効果的なテストケースの作成ポイントについても解説します。
目次
テスト仕様書とは?
テスト仕様書とは、システムが仕様通りになっているかテストするためのドキュメントのことです。テストケースやテスト設計、テスト手順を記載します。他にも、テストを開始するまでのスケジュールや環境設定・環境使用の注意点なども含まれることがあります。
テスト仕様書はシステムがリリースされる前に作成することが一般的です。開発者やお客様などにテスト仕様書の項目に沿って確認してもらいます。
テスト仕様書を使う目的
テスト仕様書を使用する目的は以下の4つです。
(1)テスト設計の統制を図るため
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基本的にテストプロジェクトはチームを組むことから、テスト設計が定まっていないと方針がずれる場合があります。テスト仕様書があると方針をしっかりと示せるため、テスト設計の統制がとれるようになり、スムーズにプロジェクトを進められるでしょう。 |
(2)ステークホルダーと情報共有するため
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ステークホルダーがシステムテストの内容を把握できるようになり、機能の漏れ防止につながります。 |
(3)テストを効率化するため
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必要な情報を記載しておけば誰でもテストできるため、プロジェクトに参加していない人にテストを任せることが可能です。また、機能設計を始めた後もテストケースと開発仕様書を比較する資料として役立ちます。仕様変更する場合はテスト仕様書を確認して、テストケースを修正できます。 |
(4)リリース後に開発資産として活用するため
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テスト仕様書があればテスト全体の把握が可能です。リリース後に保守作業や追加の開発を行う際にテストケースで流用するべきはどれなのか、テスト仕様書を使って簡単に見極められるようになります。 |
テスト仕様書の無料テンプレート
テスト仕様書を作成する際には、テンプレートを使うと便利です。下記のリンクページにて、マネーフォワード クラウドが提供するテスト仕様書のテンプレートを無料でダウンロードできます。テスト仕様書を作成する際にご利用ください。
テスト仕様書のテストケースに書くべき内容
テストケースに書くべき内容は「テスト対象」「テスト観点」「テスト条件」「テスト手順」「期待値」です。企業によって書き方に違いはあるものの、上記の5つの要素を入れる必要があります。ここでは、テストケースに書くべき内容について解説します。
テスト対象
テスト対象は、テストで確認する部分を把握するための項目です。画面名や機能名など、テストする対象を簡潔に記載しましょう。テスト対象にさまざまな要素がある場合は、項目を分けると整理しやすくなります。
例えば、画面のどの項目をテストするのか明確にしたいときは、「画面」「項目」と2つに分割します。分割の仕方はテストケースを作成する前に定めた方針によって決めましょう。誰が読んでもテストする部分を理解できることが重要です。
テスト観点
テスト観点は、テストケースで何を確認するのか、作成意図や目的が分かるようにするための項目です。また、「〇〇が△△になることを確認する」など、具体的なチェックポイントも記載しましょう。テスト観点が明確になっていないと、読み手は確認する必要があるポイントを見逃し、実行手順を単純に行うだけになります。確認するべきポイントが見逃されないように、しっかりとチェックポイントも用意することが大切です。
テスト条件
テスト条件は、テスト結果に影響を及ぼす要素を記載する項目です。例えば、入力データやアカウント、システムの状態、操作のバリエーションなどが挙げられます。影響を及ぼす要素について、取り得る値や状態を検討し、要素の組み合わせを選択しましょう。また、次のテスト手順で細かい入力内容を設定するとテスト手順が煩雑になりやすいため、テスト条件に入力内容や設定値などを記載するのがおすすめです。
テスト手順
テスト手順は、どのようにテストが実施されるのか、作業の手順を具体的に説明・記載します。テスト実行者はテスト手順の内容通りに操作するため、手順の記載には正確性が求められます。また、テストに慣れていない人でもテスト手順を見ればスムーズに対応できるよう、丁寧で分かりやすい記載にしましょう。例えば、「画面名や項目名などはシステム仕様書で定義されたものを使う」「アクセス先のURLをテスト手順に記載する」などの工夫・配慮が必要です。
期待値
期待値は、テスト実行者が手順通りに作業を行い、どのような状態になればテストがOK判定になるのかを示す項目です。期待値は誰が読んでも解釈が一致するように、誤解が発生しない記載にしましょう。曖昧な表現を避けて、項目名や表示内容を具体的に書きます。期待値が複数ある場合セルを分け、段階にして記載するのがおすすめです。複数の期待値を1つのセルにまとめると見落としてしまう可能性があります。
テスト仕様書の書き方のポイント
テスト仕様書は読み手が理解できるような内容にしなければ、意味のないテストになってしまいます。事前に書き方のポイントをしっかりと押さえてから、テスト仕様書を作成しましょう。ここでは、テスト仕様書の書き方の4つのポイントを詳しく解説します。
要件定義書を十分に読み込む
テストするべきすべての機能を記載するために、クライアントの要望が書かれた「要件定義書」を十分に読み込みましょう。要件定義書からテストする必要のある機能を洗い出していく中で、機能の漏れを発見することがあります。また、必要不可欠な機能なのかどうか曖昧な機能を見つけた場合、再定義できるというメリットもあります。
誰が読んでも解釈が変わらないように記述する
テスト仕様書は曖昧な表現を避けて、誰が読んでも解釈が一致するようにしましょう。例えば、テスト結果を判断するための「期待値」が「正しく動作すること」などと記されている場合、どのような状態を「正しい動作」とするのか適切に判断できません。曖昧な表現が原因でテスト実行者の解釈が作成者と異なってしまった場合、問題があったのにテスト結果が「OK判定」となり、不具合に気付けないということが起こり得ます。解釈の不一致を生まないために、期待値は「〇〇の項目に△△が登録されること」など、具体的に書きましょう。
テストで確認したいことを明確に伝える
テスト仕様書は「確認するのは何なのか」をテスト観点ではっきりと示すことが大切です。例えば、テスト条件で「商品A」とあるものの、確認したいことが記載されていない場合、商品Aを条件にしている意図が分かりにくくなります。テスト観点は確認したいことを読み手に明確に伝えるために必ず記載し、誰が読んでもテストケースの作成意図や目的が分かるようにしましょう。
テスト観点のチェックポイントとして「〇〇が△△になることを確認する」など詳しく記載すると、テストで確認したい内容がスムーズに伝わります。さらに、テストケースをレビューする際にも役立ちます。
テスト条件を明確に定義する
テスト条件はテスト結果に影響を及ぼす要素をしっかりと読み取って、明確に定義しましょう。例えば、システム仕様書に「〇〇は△△ができる」とあった場合、「〇〇は△△ができること」を確認するだけでは不十分です。「〇〇ではない場合△△ができないこと」もテストケースで確認する必要があります。「〇〇は△△ができること」を確認するテストケースのみの実施だと、「〇〇ではない場合△△ができる」という不具合が発見できないためです。
上記の例のように、仕様に明記されていなくても、テスト結果に影響を及ぼすことが予想される要素を読み取ることが重要です。
テスト仕様書で品質と効率を向上させる
テスト仕様書は、プロジェクトにおけるテスト作業をスムーズに進めるための指針となります。特に、テスト対象や手順、期待値を明確に記載することで、テストの品質や効率が大幅に向上します。また、要件定義書をしっかり読み込み、全員が同じ解釈をできるように書くことも重要です。これにより、誤解や手戻りを防ぎ、プロジェクト全体の進行をスムーズに保つことができます。
テスト仕様書は、正確で詳細なテスト計画を立てるための基盤です。明確な記述を心がけ、テストの精度を高めていきましょう。
システム乱立を解消するためのステップとは?
多くの企業がバックオフィス業務効率化のため多様なクラウドシステムを導入するも、「便利なはずが非効率」という現実に直面しています。
その原因は、勤怠や経費など「部分最適」なシステム導入による乱立です。システム同士がつながらず、データの手入力やExcelでの突き合わせ作業が常態化。
これは「見えないコスト」を増やし、業務フローを複雑化させ、現場の負担を増大させます。システム乱立のリスクを整理し、業務アセスメントによる根本解決策をご紹介するホワイトペーパーを用意していますので、ぜひお気軽にご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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