• 更新日 : 2025年2月12日

バイタルチェック表とは|作成目的や必要な項目・無料テンプレを紹介

看護の現場では、患者の健康状態を的確に把握し、異常を早期に発見することが求められます。患者の健康状態の管理に重要となるのが、バイタルチェック表です。バイタルチェック表を活用することで、体温・血圧・脈拍・呼吸数などのバイタルサインを正確に記録し、患者の状態変化を迅速に把握することができます。

この記事では、バイタルチェック表の基本概要、また看護師が現場で役立てられる無料テンプレートを紹介します。

バイタルチェック表とは

バイタルチェック表は、体温・血圧・脈拍・呼吸数などを記録し、健康状態を継続的に管理するための記録シートです。医療・介護の現場で使用されることが多く、数値の推移を把握することで、適切なケアや治療の判断材料となります。

フォーマットは施設や用途によって異なりますが、手書きの紙媒体や電子カルテシステムなど、状況に応じた様々な形式が存在します。また、表の活用により、担当者間での情報共有がスムーズになり、健康管理の質を向上させることにもつながります。

バイタルチェックを行う理由と目的

医療現場でバイタルチェックが重視される理由は、患者の健康状態を数値として可視化し、異常の兆候を見逃さないためです。例えば、高齢者や持病を持つ患者では、わずかな変化が大きな健康リスクにつながるため、定期的なバイタルチェックが必要です。

また、入院患者の治療経過を評価し、適切な医療処置を決定する指標にもなります。日々のデータを記録・比較することで、健康状態の変化を把握し、病状の進行を防ぐ重要な役割を果たします。

バイタルチェック表の無料テンプレート

バイタルチェックをスムーズに記録・管理するには、あらかじめ項目が整理されたテンプレートを活用するのが便利です。バイタルチェック表を作成したい方は、無料のバイタルチェック表テンプレートを以下からぜひダウンロードしてください。

バイタルチェック表のテンプレートのダウンロードはこちら

バイタルチェック表に必要な項目

バイタルチェック表は利用する施設によって異なるものの、体温・血圧・脈拍は一般的に必ず含まれます。また、測定の正確性を保つために「担当者名・測定時間」を記録し、さらに利用者の自覚症状や行動変化を記録できる「備考欄」を設けることで、より包括的な健康管理が可能になります。

以下に、バイタルチェック表の必須項目と、それぞれの役割・正常値・測定時の留意点をまとめました。

項目目的・測定する理由正常値(一般的な基準)測定時の留意点
体温発熱の有無を確認し、感染症や体調不良の兆候を早期に察知する。低体温も異常のサインとなる。約36.0~37.0℃測定前に脇の汗を拭き取る。誤差が出ないよう同じ条件で測定する。
血圧高血圧・低血圧の傾向を確認し、心疾患や脳血管疾患のリスクを把握する。体調の変化を示す重要な指標になる。
  • 収縮期(上):100~130mmHg
  • 拡張期(下):60~85mmHg
測定前5分は安静にする。測定中は会話を控え、足を組まない。
脈拍心臓のリズムや血液の循環状態を確認し、不整脈や心疾患のリスクを把握する。60~100回/分(安静時)運動後やストレス状態では数値が変動しやすいため、リラックスして測定する。
担当者・測定時間測定の正確性を確保し、異常値が記録された際の確認をスムーズにする。代筆は避け、正確な測定時間を記録する。
備考数値では把握しにくい利用者の自覚症状(頭痛・めまい・倦怠感など)や、担当者が気づいた異変を記録する。情報共有がしやすいように、簡潔かつ分かりやすく記載する。

バイタルチェック表を活用して正確な健康管理を実現しましょう

バイタルチェック表は、体温・血圧・脈拍などのデータを記録し、健康状態を継続的に管理するための重要なツールです。特に医療・介護の現場では、異常の早期発見や適切な対応に役立ちます。

測定値だけでなく、測定時間や担当者名、利用者の自覚症状などを記録することで、より正確な健康管理が可能になります。テンプレートを活用すると、スムーズに管理できるため、業務効率化にもつながるでしょう。施設の特性に応じたバイタルチェック表を導入し、日々の健康管理に役立ててください。


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