- 更新日 : 2024年9月11日
スマート書記とは?使い方やAI議事録作成の機能、料金、適した会社を紹介
スマート書記は、AIを活用した議事録作成支援サービスです。会議やインタビューの録音データをもとに、自動で文字起こしを行い、議事録の作成や情報共有を効率化します。また、スマート書記はPCやスマホから利用でき、場所を問わずに議事録作成が可能です。
今回は、スマート書記の基本機能からサービスを利用するメリット、使い方、料金プランまでを詳しく解説します。
目次
スマート書記とは?
スマート書記とは、音声データを活用して議事録を作成できる「議事録作成支援サービス」です。録音した音声データをもとにAIで文字起こしすることにより、手間のかかる議事録作成業務を自動化・効率化できます。
スマート書記の開発・提供元である、エピックベース株式会社の会社概要を紹介します。
企業名 | エピックベース株式会社 |
代表者名 | 代表取締役 松田 崇義 |
住所 | 〒141-0031 東京都品川区西五反田5-1-3 ヘリオスビル 2F |
設立年月 | 2020年1月8日 |
資本金 | 500,000円 |
事業内容 | 音声を活用した議事録作成支援サービス「スマート書記」のサービス開発・運営 |
スマート書記の特徴
スマート書記は主に4つの特徴があります。
・議事録作成作業をAIがサポートしてくれる
AIによる自動文字起こし・自動要約や清書のサポートがあり、会議終了後にすぐ議事録作成ができます。
・豊富な機能が揃っている
発言者の可視化や専門用語の登録、フィラー除去機能など、議事録作成で欲しい機能が充実しています。
・1台の端末で幅広い録音ができる
対面での会議からツールを使ったWeb会議まで、幅広い録音に対応可能です。
・モバイルアプリでいつでもどこでも利用できる
スマート書記はモバイルアプリも用意されています。スマートフォンなどのモバイル端末からでも文字起こし・音声再生・ファイルアップロードといった機能が利用可能です。
スマート書記の利用シーン
スマート書記には文字起こしに便利な機能が揃っていて、会議の議事録作成に時間がかかる環境やインタビューの文字起こしに活用されています。AIによるサポートで議事録作成にかかる工数を大幅に削減可能です。
また、重要な発言をピンポイントで聞き直しできる機能もあります。会議に出席していない方でも、一次情報を素早く取得できるでしょう。
PC・スマートフォンのマルチデバイスに対応していて、情報の効率的なキャッチアップにも役立ちます。通勤時間中などに会議の要点を確認できて、時間の有効活用につながります。
スマート書記の基本機能
スマート書記には会議の文字起こしから議事録の編集と録音・再生、データの共有まで多くの機能があります。スマート書記を議事録作成や情報収集・確認に活用したい方は、基本機能を押さえることが大切です。
スマート書記の基本機能を4つ挙げて、それぞれの機能がどのように役立つかも紹介します。
AIによる自動文字起こし
会議の録音データからAIが自動で文字起こしを行う機能です。スマート書記の自動文字起こし機能は精度が高く、文字起こし作業を簡略化してくれます。
自動文字起こしに関連する下記の機能がある点もスマート書記の魅力です。
自動話者分離機能 | 最大20名の発話を認識し、発言者の可視化ができます。 |
用語登録機能 | 専門用語などを登録すると、対象の用語を音声認識しやすくなります。 |
フィラー除去機能 | 「えー」「あー」などの言い淀み(フィラー)を自動で除去します。 |
関連する機能も含めて自動文字起こしを活用すれば、議事録の要約や清書作業も楽になります。
議事録エディタ
議事録エディタは、会議中に文字起こしデータを確認・テキスト編集できるエディタ機能です。
作成した文字起こしデータと音声はタイムスタンプで紐づいていて、会議終了後に音声を確認しながらチェックが行えます。エディタにはメモの書き込みやTODOリストの設定も可能で、議事録作成者の視点や考えを記録する使い方もできるでしょう。
議事録エディタは複数人での同時編集もできて、効率的な議事録作成が可能です。
録音・再生機能
録音・再生機能は、会議中の音声を記録・再生できる機能です。
スマート書記の録音は簡単な手順で行えて、会議参加者の集中力を妨げません。さまざまなWeb会議ツールの録音ができることはもちろん、同じ時間帯に複数人が別の会議の録音をする「同時録音」にも対応しています。
録音した後は、再生スピード変更や10秒進む・戻るの制御により、簡単に音声の聞き直しができます。
共有・管理機能
スマート書記で作成したデータは、Word形式での出力や、メール送信・URL発行といった方法での共有が可能です。文字起こし・音声・議事録データをまとめて共有できて、社内での情報共有の水準を高められます。
また、作成した議事録はフォルダごとにまとめて管理ができ、グループ単位での権限設定により改ざん防止もできます。重要な情報を扱う会議であっても、スマート書記であれば徹底した情報管理が可能です。
スマート書記を利用するメリット
スマート書記の自動文字起こしや録音・再生機能などを活用することで、議事録作成から情報共有・データ管理までを効率的に行うことが可能です。セキュリティ対策も充実していて、重要性が高い会議の情報も安心して取り扱えます。
以下ではスマート書記を利用する5つのメリットを解説し、具体的な魅力も紹介します。
音声収録の精度が高い
スマート書記は音声収録にAIを活用していて、自動文字起こしは90%以上の高精度である点が魅力です。
議事録作成ツールの中には精度があまり高くない製品もあり、音声の読み取りや文字起こしがうまくできないケースもあります。スマート書記は発言の内容を高精度で文字起こしできるため、手直しなどの作業に多くの手間がかかりません。
さらに、スマート書記には大規模言語モデルAI「ChatGPT」が搭載されていて、文章の要約生成や口語から文語への変換も行えます。
効率的な議事録の作成ができる
スマート書記には自動文字起こしに関連する機能も豊富に搭載されていて、効率的な議事録の作成ができる点がメリットです。自動話者分離機能・用語登録機能・フィラー除去機能を利用することで、自動文字起こしの精度をさらに高めて、より読みやすい議事録を作成できます。
スマート書記はWeb会議・対面会議のどちらにも対応可能であるため、会議の開催方法を問わず議事録作成の効率を改善してくれます。
情報共有ができる
スマート書記で作成したデータは、Word形式のファイルやメール・URLでの共有ができます。プロジェクトメンバーや社内での情報共有がスピーディーに行えるだけでなく、社外のクライアントへの情報共有も簡単です。
会議は進行をスムーズにするために参加者数を絞るケースが多く、会議に参加した人と参加していない人の間には情報格差が発生します。スマート書記で自動文字起こしした議事録を共有すれば、会議に参加していない人も一次情報に接して情報格差を埋められるでしょう。
スマホ・PCに対応している
スマート書記はスマホ・PCに対応していて、iPhone/iPadとAndroid向けには専用アプリを提供しています。会社のオフィス内はもちろん、取引先との商談議事録やカフェでの録音・自動文字起こしもモバイル端末で行える点がメリットです。
特にiOS版アプリの一部バージョンではiPhoneのマイクモード(声の分離)機能に対応して、声以外のノイズをカットできるようになりました。カフェなどの会話中にノイズが入りやすい環境であっても、スマート書記のiOS版アプリであれば高精度での文字起こしが実現します。
セキュリティ対策が充実している
スマート書記はセキュリティ対策が充実していて、企業の情報保護に取り組んでいます。
技術的な対策は下記の4点です。
・通信の暗号化
・不正アクセス対策
・脆弱性対策
情報や通信の暗号化によって、取り扱う情報の安全性を高めています。不正アクセス対策も備わっていて、許可された経路を利用した攻撃も検知・対処が可能です。
運営対策では、下記の3点を行っています。
・情報セキュリティ基本方針の策定
・プライバシーポリシーの策定
複数のセキュリティ対策により、議事録の安全性を高めたい企業のニーズを満たしている点がスマート書記の魅力です。
スマート書記の始め方
スマート書記は14日間の無償トライアルが用意されていて、機能制限なくさまざまな機能や使い勝手を試せます。
スマート書記を始めるときの全体の流れは下記の通りです。
1 | スマート書記の公式Webサイトから「お問い合わせ」をクリック |
2 | お問い合わせフォームに氏名や会社名などの必要情報を入力 |
3 | 14日間の無償トライアルを希望する場合は「お問い合わせ内容」に記載する |
4 | トライアル後、本契約する場合は申込書を提出する |
5 | スマート書記カスタマーサポートチームによる導入推進のサポートを受ける |
特に無償トライアルの申し込みに必要な手順1~3の流れを、画像とともに紹介します。
出典:スマート書記
まずはスマート書記の公式Webサイトにアクセスし、トップページ右上の「お問い合わせ」をクリックしてください。
なお、お問い合わせの右側にある「無料トライアル」をクリックした場合も、基本的な流れは一緒です。
出典:スマート書記
お問い合わせフォームが開いたら、各項目に情報を入力します。すべての項目に入力が必要であるため、入力漏れがないように注意しましょう。
「お問い合わせ種別」「想定利用人数」の項目はプルダウン形式になっていて、自社に合う内容を選びます。
無償トライアルを申し込む場合は、「お問い合わせ内容」に無償トライアルを申し込む旨の記載を忘れずに行ってください。トップページの「無料トライアル」をクリックした場合は「トライアル申込」にチェックを入れます。
出典:スマート書記
項目入力後は、画面下部のセキュリティボックスにチェックを入れて、「送信する」をクリックします。
お問い合わせ情報を送信すると、翌営業日にスマート書記の担当者から連絡がきます。担当者とのデモを交えた打ち合わせの後に14日間の無償トライアルが始まり、お試し期間を通じて契約を検討する流れです。
スマート書記の使い方
スマート書記を導入した後は実際に使ってみましょう。
スマート書記はUIがシンプルで、初心者でも簡単に操作できます。まずは議事録作成に必要な操作手順を把握することがおすすめです。
以下ではスマート書記の基本的な使い方を、4つの項目に分けて解説します。
新規ドキュメントの作成
最初に、下記の流れで新規ドキュメントの作成を行います。
1 | スマート書記を立ち上げて、右上の「ドキュメントを作成する」をクリックする |
2 | ドキュメントの編集ページ(エディタ)で会議情報を入力する |
ドキュメントのエディタは、画面上部には会議名・開催日時・参加者などの情報を入力し、画面下部には議題などのアジェンダを記入する形式です。画面右にある「H1」「H2」などのボタンで書式変更ができます。
そのまま録音を開始する場合は「録音を開始」、途中保存する場合は画面右上の「保存」をクリックしましょう。
会議中に録音する方法
作成したドキュメントのエディタから、会議中の録音が行えます。
1 | 作成したドキュメントを開き、画面左下の「録音を開始」をクリックする |
2 | 録音開始ガイドの「マイク+パソコンの内部音声」「マイクのみ」のいずれかを選択する |
3 | 録音に使用するマイクを選択し、「録音を開始」をクリックする |
4 | 初回利用時は確認画面の「録音開始」をクリックする |
5 | 共有する画面を選び、「音声を共有する」にチェックを入れて、「共有」をクリックする |
以上で録音開始の手順は完了です。録音が開始すると、エディタの下部に録音停止時に押す「終了」ボタンが表示されます。
会議中にメモをとる
会議中に録音をしながら、エディタでメモを取れます。
1 | 議題の左側にあるフラグをクリックする(議題タイムスタンプが打刻される) |
2 | 議題の下に改行を入れてメモを取る(自動タイムスタンプが打刻される) |
別の議題にメモを入れたい場合は、別の議題にあるフラグをクリックすれば同様の手順でメモを取れます。
文字起こしをする
リアルタイムで文字起こしをしたいときは、録音開始前に下記の手順で設定しましょう。
1 | 画面右上の「サイドバー」ボタンを押し、文字起こし画面を展開する |
2 | 「文字起こしのリアルタイム作成」スライドをクリックし、スライドが明るくなっていることを確認する |
3 | 文字起こし言語を「日本語」「英語」から選ぶ |
4 | 話者分離の方法を選択する(基本は「録音後に任意で実行」) |
5 | 画面左下の「録音を開始」をクリックする |
以上で、会議中にリアルタイムでの文字起こしができます。
また、スマート書記ではリアルタイムでの文字起こし以外に、任意のタイミングでの文字起こしも可能です。
スマート書記の料金プラン
スマート書記の料金プランは下記の表の通りです。
初期費用 | 無料 |
基本使用料 | 10,000円/月~ |
AIパック(オプション) | 15,000円/月~ |
導入に伴う初期費用はかからず、基本使用料の「10,000円/月~」が月額で発生する仕組みです。なお、基本使用料はサービスの利用人数に合わせて金額が変化します。
くわえて、オプションのAIパックを利用する場合は「15,000円/月~」の料金がかかります。AIパックとは、文字起こし時間の延長や、自動要約・清書・要点の抽出をサポートするAIアシストの利用にかかるパック料金のことです。
スマート書記は毎月の文字起こし時間に上限があります。文字起こし時間が足りなくなった場合は、AIパックの購入を行えば利用時間の延長が可能です。
スマート書記がおすすめな会社
スマート書記が特におすすめな会社は、会議や議事録作成に下記のような課題を抱えているケースです。
・会議や打ち合わせが多く、議事録作成に時間がかかる会社
規模が大きい会社では会議や打ち合わせの件数が多くなり、議事録作成に多大な時間がかかります。参加者が多い会議では録音を聞いても発言者の識別が難しく、繰り返し音声確認をしなければならないこともあるでしょう。
スマート書記を導入すれば、高精度な自動文字起こしや自動話者分離機能が利用できて、簡単に議事録作成を済ませられます。
・議事録作成だけでなく抜け漏れ確認にも工数がかかっている会社
会社によっては議事録作成に時間がかかるだけでなく、議事録作成後の抜け漏れ確認にも工数がかかるケースがあります。特に会議の進行役が議事録作成も行う場合は、会議中は議題進行に集中しなければならず、議事録用のメモを取れないことも少なくありません。
スマート書記は音声を記録しながら文字起こしができて、会議終了後に起こした文字と音声の照らし合わせが可能です。会議中のメモも取りやすく、抜け漏れ確認に役立ちます。
・文章を要約できない会議が多い自治体
自治体が会議の議事録を残す場合、発言者の言葉通りに議事録を残さなければならないケースがあります。文章を要約できない会議が多く、専門用語も頻出するため、人力での議事録作成には工数が多くかかります。
スマート書記は音声認識の精度が高く、用語登録機能の活用やフィラー除去機能のオンオフができる点が魅力です。活用するシーンに合わせて、適切な設定で自動文字起こしを行えます。
スマート書記とほかの議事録作成ツールとの違い
スマート書記とほかの議事録作成ツールとの最も大きな違いは、「ユーザーの手直しを前提としているか」という点です。
そもそもAIを搭載した一般的な議事録作成ツールは、「発言者の言葉をそのまま文字に起こす」ことが基本機能です。フィラーなどの不要な言葉もそのまま文字起こしされるため、議事録作成時にはユーザーが手直ししなければなりません。
また、録音環境の影響などによって言葉の誤認識や変換ミスも一定程度発生し、議事録作成の工数が増えてしまうでしょう。
対して、スマート書記はAIによる高精度の自動文字起こしと、豊富な機能が搭載されている点が特徴です。自動文字起こしをしたデータはユーザーの手直しをほとんど必要とせず、議事録作成にかかる工数を大幅に短縮できます。
議事録のテンプレート(無料)
以下より無料のテンプレートをダウンロードしていただけますので、ご活用ください。
スマート書記で効率的な議事録作成と安全な情報管理を実現
スマート書記は、AIによる高精度な自動文字起こしや議事録エディタ、録音・再生機能、共有・管理機能など、多彩な機能を備えた議事録作成支援サービスです。PCやスマホから利用でき、会議やインタビューの録音データをもとに効率的に議事録を作成・管理できます。セキュリティ対策も充実しており、企業の重要な情報も安全に取り扱えます。
スマート書記を活用することで、議事録作成の手間を大幅に削減し、業務効率を向上させられるでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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