• 更新日 : 2024年10月17日

アンケート結果の報告書の書き方は?まとめ方のポイントやテンプレも

アンケート結果報告書は、収集したデータを整理し、関係者に分かりやすく伝えるための資料です。社内外での利用があるため、データを単に並べるのではなく、視覚的な工夫や客観的な分析が求められます。また、読み手にとって理解しやすい構成にすることが重要です。

当記事では、効果的な報告書作成のために押さえておきたいポイントを解説します。基本的な構成や必要な項目を理解し、分かりやすい報告書の作成に役立ててください。

アンケートの結果報告書(調査報告書)とは?

調査報告書とは、アンケートや調査結果をまとめた文書のことです。アンケートや市場調査に限らず、信用調査やトラブル、クレーム調査などの報告書も含まれます。

調査報告書に共通しているのは、以下のポイントです。

  • 第三者にも分かりやすくまとめられている
  • データに基づいた結果が記載されている
  • 調査結果に基づく改善案などが記載されている

調査報告書は社内で活用・保管されるだけではなく、外部に公開されるケースも少なくありません。そのため、誰が見ても分かりやすいよう作成することが大切です。また、調査報告書は作成すること自体が目的ではなく、多くの場合、施策や分析などに活用されます。調査結果が今後どのように利用されるのか考えた上で、具体的なデータを明記しながら簡潔にまとめましょう。

アンケートの結果報告書のまとめ方・作成ポイント

アンケートの結果報告書を分かりやすく簡潔にまとめるためには、以下の3つのポイントを押さえることが大切です。

  • 目的や対象を明確にする
  • 客観的な内容で作成する
  • 調査結果と所感は分ける

それぞれの書き方・まとめ方のポイントについて解説するので、参考にしてください。

目的や対象を明確にする

アンケートの結果報告書にあたっては、「どのような目的で」「誰に向けて」報告するかを明確にすることが大切です。企業が実施したアンケートの場合、報告の対象となるのは主に以下の4種類になります。

  • 社内の人(先輩、上司、特定の部署など)
  • 経営陣、役員
  • 顧客
  • 取引先

結果報告書は、大きく分けて社内の人向けか社外の人向けかによって重視すべきポイントが異なります。社内向けの場合は忙しい業務の間に確認してもらうことになるので、グラフや表を用いつつ重要事項を簡潔に記載するとよいでしょう。社外向けの場合、ブランドや製品・サービスのイメージに直結するため、デザイン面にも配慮し、視覚的な印象にも注意が必要です。

客観的な内容で作成する

結果報告書は収集したデータを客観的に読み取り、分析した内容がまとめられているという前提で使われます。結果報告書は、今後の施策などの意思決定に利用する可能性が高いため、事実のみを正確に記載することが重要です。結果報告書と関連性が高いデータや資料があれば盛り込む必要がありますが、担当者の私見は記載しないように注意しましょう。

調査結果と所感は分ける

所感とは、調査結果に基づく意見や今後の解決策などを、調査の担当者が述べることです。所感は客観的な考察であり、調査結果や事実とは区別する必要があります。調査結果に織り交ぜて記載するのではなく、必ず別の見出しを作って記載しましょう。一通り調査結果を報告した後、最後に所感をまとめるのが一般的です。

アンケートの結果報告書の無料テンプレート

アンケートの結果報告書を初めて作る場合、フォーマットを1から作ろうとすると必要以上に時間的なコストや手間がかかる恐れがあります。アンケート調査の結果報告書作成の際には、既存のテンプレートを利用するとよいでしょう。以下のリンクから無料のテンプレートをダウンロードできるため、ぜひ活用してください。

アンケート結果報告書に記載すべき項目

アンケート結果報告書には、大きく分けて以下の6つの項目を記載する必要があります。

  • 調査報告書のタイトル
  • 趣旨や目的
  • 対象や方法
  • 実施期間や回収状況
  • 調査結果の要約と詳細
  • 調査担当者の所感

それぞれの項目について詳しく解説します。

調査報告書のタイトル

結果報告書(調査報告書)は、最初にタイトルの記載が必要です。タイトルと合わせて、以下の情報も記載するとよいでしょう。

  • 調査実施日
  • 担当者名(企業名あるいは個人名)

社内向けの調査報告書であれば、「○○に関するアンケート調査結果報告書」のように、タイトルは分かりやすく簡潔な形式にするのが一般的です。ただし、ニュースリリースやプレスリリースなど、社外に向けた報告書の場合は、タイトルも工夫する必要があります。例えば、センセーショナルな数字を用いたり調査目的を記載したりすれば、社外の人の興味を引きやすくなるでしょう。

趣旨や目的

アンケート結果報告書の内容として、最初に記載すべきなのが趣旨や目的です。趣旨・目的があいまいなまま本題に入ると、調査の実施方法の適切さや、調査によってどのような結果が得られたのかを読み手が正しく把握できません。何を目的として実施され、まとめられた結果報告書なのかを最初に明らかにしましょう。

対象や方法

調査報告書は、どのようにしてその結果を得たのかという点を記載することでデータの信頼性が増します。以下の情報を記載すれば、調査結果の偏りの有無や、同様のトピックについて別の方法で調査した場合の結果との違いといった比較も可能になるでしょう。

  • 調査対象者
  • 人数
  • データ収集の方法

調査対象者については、居住エリアや年齢、性別といった属性をまとめます。例えば「東京都在住の20代女性1,000人(無作為)」のように記載します。作為か無作為かといった調査対象の抽出条件も明記することが大切です。

実施期間や回収状況

アンケート結果報告書には、アンケート調査の実施期間も記載しましょう。「調査期間:2025年9月1日~9月15日」のように記載すると分かりやすくなります。また、「回答件数:○件、有効回答率:○%」のように、回収状況も合わせて記載するとより信頼性が向上します。

調査結果の要約と詳細

調査結果は結果報告書の本題とも呼べる項目ですが、調査結果の文章量が多い場合は要約(概要)を入れることが大切です。詳細を読む前に、要約に目を通すだけでおおよその調査結果が分かるように記載しましょう。要約の文章量が多くなると本末転倒なので、報告すべき内容の要点を押さえつつ3行前後にまとめてください。

要約の下には、調査結果をより具体的に記載します。詳細の欄でも長々と記述せず、可能な限り簡潔に伝えることを心がけましょう。調査内容が複数ある場合は、小見出しを入れるなどして文章を区切るのが効果的です。また、必要に応じて表やグラフを使い、内容が読み手に伝わりやすいよう工夫するとよいでしょう。

調査担当者の所感

最後に調査担当者の所感を記載します。所感には担当者の意見を入れても問題ないものの、あくまでも客観的な視点を忘れてはなりません。また、感想文にならないように注意し、事実に基づいた意見を述べるようにしてください。

所感には意見や見解だけではなく、回答データの分析や考察、調査結果を元に今後何をどうすればよいのかといった点を記載できるとよいでしょう。

アンケート調査結果の分析方法

アンケート結果の分析は、実施目的に応じた施策の立案に役立ちます。アンケート調査結果を分析する際には、以下のコツを押さえるとよいでしょう。

  • 分析の目的を明確化する
  • 目的に合った分析方法を選択する
  • 収集したデータを整理して傾向や特徴を把握しておく

データの分析手法はさまざまで、何を知れるかは選んだ手法によって異なります。そのため、アンケートを実施した理由や調査結果を分析する目的を最初に明確にし、適切な分析手法を選択することが大切です。

アンケートの分析結果は報告書にまとめる必要があります。重要なデータは図やグラフを用いて表し、関係者に理解しやすいよう工夫するとよいでしょう。

ポイントを押さえて分かりやすいアンケート調査報告書を作成しよう

アンケート結果報告書は、調査結果を正確に伝えるための重要なツールです。目的や対象を明確にし、客観的なデータをもとに簡潔にまとめることが求められます。社内外の関係者に理解してもらうため、視覚的な工夫や表現方法にも注意を払いましょう。

既存のテンプレートを活用すれば、効率的に高品質な報告書が作成できます。当記事を参考に、分かりやすく効果的な報告書をぜひ作成してください。


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