• 更新日 : 2024年7月18日

社内FAQとは?作り方やおすすめツールを紹介

社内FAQとは、社内でよくある質問に対する答えをまとめたものです。同じ質問に答える手間をなくしたり、教育の時間を軽減できたりするメリットがあります。

本記事では、社内FAQの概要や作り方、おすすめツールを解説します。問い合わせ対応を効率化して、重要な業務に対応する時間を増やしたい方は参考にしてください。

社内FAQとは?

社内FAQとは、社内でよくある質問とその答えをまとめたものを指します。従業員がわからない点があれば、社内FAQを参照することで自己解決できるのが特徴です。

例えば、同じ質問を多くの従業員から受けると、総務、人事、経理などの部門の負担が増えてしまいます。しかし、社内FAQが充実していれば、一部の部署に負担がかかる状況を防げます。

また、社内FAQを誰もが簡単に参照できるシステムにすると、知識をもつ人を探す手間や情報を集める時間を削減できます。

そのため、社内FAQの量と質が充実すると、従業員が自己解決できる比率が高まり、会社全体の業務効率が向上するでしょう。

社内FAQを作成するメリット

社内FAQを作成するメリットは、以下の3点です。

  • 総務・人事の生産性向上
  • 回答を標準化できる
  • 教育の時間やコストの削減

このなかでも、総務や人事部は、社内での問い合わせが多く、対応に時間がかかる場合が多いため、従業員が自己解決できるようになる社内FAQが役立ちます。

そのほか、社内FAQは従業員に対する教育コストも減らせるため、同じ研修を繰り返す必要がありません。

本項では、社内FAQの3つのメリットを解説します。

総務・人事の生産性向上

総務や人事、情報システム部などでは、日々従業員から多くの質問や問い合わせが寄せられます。しかし、社内FAQがあれば、多くの従業員が情報を確認し、自分で問題を解決できるようになります。

その結果、同じような質問への対応の手間が省けるでしょう。これにより、重要な問い合わせや自己解決が難しい問題の対応により時間を割けます。

社内FAQは、総務や人事の生産性を向上させる有効な手段と言えるでしょう。

回答を標準化できる

社内FAQにより、回答を標準化でき、業務の属人化の防止につながります。とくに、特定の部門の担当者しか答えられない質問は、事前に回答を記録すると、誰でも情報にアクセスすることが可能です。

したがって、担当者が休暇を取ったり、休職や退職をしたりした場合でも、業務の引き継ぎがスムーズに行えるようになります。

教育の時間やコストの削減

社内FAQは、従業員が業務を遂行するうえで必要な知識や技術が詳細に記述されているため、新入社員の成長に寄与します。

社内FAQが整理されて明確に記載されていれば、従業員自身が疑問をもった際に自己解決が可能となるため、同じ内容の研修を何度も行う必要がなくなります。それにより、教育にかかる時間やコストを大幅に削減することが可能です。

社内FAQの無料テンプレート

マネーフォワード クラウドでは、社内FAQの無料テンプレートをご用意しております。ご自由にダウンロードしていただけますので、ぜひお気軽にご利用ください。

社内FAQの作成に適したツールは?

社内FAQの作成には、以下3つのツールがあります。

  • 表計算ソフトで作成
  • 社内WebサイトにFAQページを追加
  • FAQシステムを導入

表計算ソフトでは、ITツールの導入にかかる手間がなく、多くの企業で取り入れられているExcelで社内FAQを作成できます。

FAQシステムでは、月額費用を支払うだけで、情報を蓄積でき、回答の精度が上がるのが特徴です。

本項では、社内FAQの作成に適したツールを紹介します。

表計算ソフトで作成

無償で利用できるExcelのようなソフトウェアは、新たなツールを導入せずに、運用に必要なコストを抑えられます。ほかにも、多くの人が日常的に使用しているため、新しく操作方法を覚える必要もありません。

社内FAQを作成して、内容を共有・管理し閲覧することで、日々の業務の一部として自然に利用できるでしょう。

従業員がツールに慣れる手間もなく、情報の共有や管理がスムーズになります。

社内WebサイトにFAQページを追加

社内で既に使用しているWebサイトにFAQページを設けると、求めている情報にすぐにアクセスできるようになります。

さらに、既存のWebサイトであるため、カスタマイズ性もよいのがメリットです。インデックスページの設定やキーワード検索機能の導入、カテゴリーやタグの活用により、情報の閲覧性や検索性が高まります。

一方で、Webページの作成や管理にはHTMLなどの専門的な知識が必要となるデメリットがあります。社内FAQにHTMLなどの知識がある方がいなければ、以下のFAQシステムも検討してみてください。

FAQシステムを導入

FAQシステムは専門的な知識がなくても、毎月一定の費用を支払うことでツールを利用できます。

情報が日々更新され蓄積されるため、回答の精度が向上し、ユーザーが求める回答に素早くアクセスできるでしょう。

注意点として、FAQシステムを最大限に活かすためには、システムの利点や操作方法などを定期的に周知する点が必要です。

これにより、より多くの従業員がシステムを利用するモチベーションが上がるでしょう。

社内FAQの作り方

社内FAQを作成する際には、最初によくある質問を収集して、整理しておきましょう。次に、質問に応じた回答を追加することが重要です。その際には、重要度の高い回答から並べるようにしてください。

社内FAQを用意できたら、運用し、定期的に更新して、改善していきましょう。

本項では、社内FAQの作り方について解説します。

質問の収集・整理

社内FAQを作成するためには、必要な情報を集める点が重要です。日常業務でよく質問を受ける担当者に、メモしてもらい情報を集めるとよいでしょう。

例を挙げると、業務システムの操作方法や請求書の発行方法などの問い合わせのリストアップが求められます。

「できるだけ、多くの質問を出してもらい、FAQとして登録する項目を選び出す」という流れが効果的です。

回答の作成

収集した情報を整理したら、それぞれの質問に対する回答を準備します。

リスト化した質問群のなかから、問い合わせが多いものを抽出します。その際には「緊急性」や「優先度」を考慮し、それに基づいてFAQを構築してください。

その後、各質問文に対する適切な回答文を作成します。回答は、具体的でわかりやすい表現を心がけて記載しましょう。

これにより、FAQの利用者が情報を素早く理解できるようになります。

運用と更新・見直し

FAQが完成した後でも、その内容を定期的に見直し、更新する点が求められます。これにより、FAQの対応範囲を広げられます。なぜなら、初めて作成した段階ではカバーできていない内容が存在する可能性があるためです。

FAQのアクセス数が低い場合は、内容がユーザーにとって有益でない可能性があるため、修正しましょう。常にユーザーの役に立つ情報源となるように心がけてください。

社内FAQのおすすめツール

社内FAQを利用できるツールは、多種多様な特徴があります。

例えば、検索性に優れており、探している情報に素早くアクセスできるツールがあります。そのほか、最新の情報を参照しやすいツールも特徴的です。

セキュリティ面も万全なツールもあるため、個人情報を扱う際にも役立つでしょう。

本項では、社内FAQのおすすめツールを紹介します。

Qast

Qastは、利用ユーザー数が55,000人を突破しているツールです。高度な検索機能をもっており、ユーザーのITリテラシーに関わらず、求める情報に素早くアクセスできます。

そのため、新入社員で社内のシステムに慣れていない方でも簡単に情報を探せるでしょう。

それだけでなく、ユーザータグ機能もあり、誰が何に詳しいのかを可視化できるため、社内の有識者を検索するのに役立つでしょう。

参考:Qast

NotePM

NotePMは、よくある質問とその回答を蓄積することにより「NotePMを見れば解決する」という情報源を作成できます。

例えば、情報システム部へのツールの使い方に関する問い合わせや、経理部への経費精算方法の問い合わせなどを効率的に解決できるでしょう。

さらに、新たにページを作成するとタイムラインに表示されるため、新しい情報をチェックしやすくなっています。

参考:NotePM

Helpfeel Back Office

Helpfeel Back Officeは、社内の知識を一瞬で見つけ出せるツールです。具体的には「経費申請の方法がわからない」「有給休暇の申請方法を知りたい」といったよくある質問に対する答えを見つけられます。

また、曖昧な言葉の表現や感覚的な表現、スペルミスなどにも対応しています。これにより、どのような言葉で検索しても、情報を見つけ出しやすくなっているのです。

情報システム部や総務部、経理部、人事部、労務部などの各部門の業務負担を大幅に軽減できるでしょう。

参考:Helpfeel Back Office

PKSHA FAQ

PKSHA FAQは、国内シェアNo.1を誇る高性能なFAQシステムツールです。問い合わせ数を40%以上削減できた実績があるため「社内での業務を効率化したい」という方に最適です。

また、約7万語の概念知識と約1,200万語の言語辞書を搭載した「言語理解エンジン」を有しています。これにより、検索する単語が異なっても、必要な情報に容易にアクセスできるでしょう。

さらに、公開後の活用促進もサポートしてくれるのが魅力です。ツールの導入後も、困ったことがあれば、気軽に相談できます。

参考:PKSHA FAQ

DocBase

DocBaseは、セキュアな情報共有が可能なツールで、2段階認証などの機能が備わっています。情報の安全性を確保しながら、業務効率化が可能です。

特徴は、社内での質問や疑問を基に、マニュアルを作成できる点です。その際にはテンプレート機能を利用すると、情報の漏れを防ぐ設定もできます。

また、外部との情報共有にも対応しています。顧客とのやり取りの際に社内FAQを活かして、効率的なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

参考:DocBase

社内FAQツールの選び方

社内FAQツールを選ぶ際には、以下2点の特徴を確認しましょう。

  • 検索性
  • 他ツールとの連携性

日常的に多くの質問が寄せられる状況では、検索機能の優れたツールが求められます。「注目のキーワード」や「よく検索される質問」「ランキング表示」などの機能をもつツールを選べば、ユーザーが求めている情報を効率的に表示できます。

また、ほかのツールとの連携性も重要なポイントです。とくに、Slackなどとの連携が可能なツールを選ぶと、チャットでの情報交換をFAQとしてストックできます。これにより、重要な情報が散逸せず、必要なときにすぐにアクセスできます。

社内FAQを使いこなして、問い合わせ対応を効率化しよう

社内FAQとは、社内で頻繁にある質問に対する回答をまとめたものです。従業員が悩みを自己解決できるようになったり、属人性のある業務をなくしたりできるメリットがあります。

社内FAQは、表計算ソフトを利用する方法がありますが、より便利に活用したい方は、FAQシステムを導入しましょう。

社内FAQを使いこなして、社内の問い合わせ対応を効率化してください。


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