• 作成日 : 2024年7月24日

Asanaの使い方のおすすめは?チームや個人で活用するコツを解説

Asana(アサナ)は、オンラインでプロジェクトやタスクを効率的に管理するためのプロジェクト管理ツールです。プロジェクトの計画、期限、担当者を一元管理できるほか、リアルタイムでのコミュニケーションも可能です。

多機能なAsanaは、さまざまな働き方や多様な人材の活用に対応し、SlackやTeamsをはじめとする200種類以上の外部ツールとも連携できます。今回は、Asanaの使い方や活用方法を紹介します。

Asana(アサナ)とは?

Asana(アサナ)は、さまざまなプロジェクトやタスクをオンラインで管理するプロジェクト管理ツールです。プロジェクトの計画や期限、担当者などの見える化と一元管理を実現し、さらにコメント機能などを用いてリアルタイムでコミュニケーションすることもできます。

Asanaはアメリカ発のツールですが日本語版もリリースされており、無料プランや有料プランの試用版も利用できます。

Asanaの特徴・機能

Asanaでは、日々の小さなタスクから大規模なプロジェクトまであらゆる仕事をまとめて管理できます。カレンダービューでタスクの期限を確認、タイムラインビューでタスク同士の関係を確認というように、レイアウト画面を自由に切り替えることが可能です。メンバーが多い場合は、ガントチャートを使うことで「誰が、いつ、どのタスクをしているか」が一目瞭然となります。

メンバーの勤務時間や勤務場所がばらばらでも効率よく業務管理できるAsanaは、働き方改革や多様な人材の活用にも役立ちます。シンプルかつ直感的に操作できるため、パソコンやスマホに不慣れなメンバーも簡単に使えるでしょう。

Asanaは、SlackやTeamsをはじめとする200種類以上の他社製ツールと連携できます。また、無料プランや安価なプランも利用可能です。「新しい業務管理ツールへの乗り換えを検討している」「使用中のツールには大体満足しているが、少し使いにくい部分がある」といった場合も、気軽に試せるでしょう。

Asanaの料金プラン

Asanaには複数の料金プランがあり、プランによって使える機能が異なります。

PersonalStarterAdvancedEnterprise
概要タスクを管理したい個人や、少人数チーム向けのプランプロジェクトの進捗や期日を管理したいチーム向け複数部門にまたがる業務や、目標のポートフォリオを管理したい企業向け複数部門にまたがる複雑な業務を自在に調整し、自動化したい企業向け
料金0円1ユーザー当たり1,200円/月(年間払い)、1,475円/月(月間払い)1ユーザー当たり2,700円/月(年間払い)、3,300円/月(月間払い)セールスチームへ要確認
使用できる機能無制限で利用できる機能

・タスク

・プロジェクト(リストビュー、ボードビュー、カレンダービュー)

・メッセージ

・アクティビティログ

・ファイルストレージ(100MB/ファイル)

・最大10人のチームメイトとのコラボレーション

・基本的な検索条件

・モバイルアプリ(iOS/Android)

・100種類以上のアプリとの無料連携 他

Personalの全機能に加えて、下記の機能が利用可能

・最大500人のチームメイトとのコラボレーション

・プロジェクト(タイムラインビュー、ガントビュー)

・Asana Intelligence

・オートメーション実行回数上限250回/月

高度な検索 他

Starterの全機能に加えて、下記の機能が利用可能

・100件のポートフォリオ

・オートメーション実行回数上限25,000回/月

・承認

・校正 他

Advancedの全機能に加えて、下記の機能が利用可能

・無制限のユーザーライセンス数

・無制限の基本機能、ビュー 

・ワークフローバンドル 他

2023年にリリースされたAsana Intelligenceは、コメントの校正やタスクの内容要約などをサポートするAIです。Starter以上の有料プランであれば、Asana Intelligenceを利用できます。

Asanaの使い方:チームでの活用

Asanaの導入によってチームでの仕事にともなうさまざまな業務が自動化され、余分な工数を削減できます。チームの労働環境改善や多様な働き方の実現に役立つだけでなく、よりクリエイティブな業務に着手しやすくなることも大きなメリットです。

以下では、Asanaのおもな機能とチームでの具体的な活用例について解説します。

チームを作成する

Asanaのチームは、メンバーが協力して取り組む「プロジェクト」やスケジュールを管理する「カレンダー」、そしてメンバーの「会話」などによって構成されます。チームメンバーはそのチームの会話および公開プロジェクトにアクセスでき、チームメンバーではない組織メンバーのアクセス権は次のようになります。

  • 組織に公開…チームメンバーではない組織メンバーも参加できる
  • 承認制…チームメンバーやチーム管理者からのリクエスト承認を経て参加できる
  • 非公開…チームメンバーやチーム管理者から招待されたメンバーのみが参加できる

ゴール機能で目標管理

さまざまなレベルでの目標を設定して互いに紐づけることで、OKRの活用をサポートします。OKRとは、チームおよび各メンバー共通の目標(Objectives)と、目標の達成度を知るためのおもな成果(Key Results)を設定することです。

まず組織やチームの全体目標を設定し、目標ごとの達成期間や参加メンバー、進捗測定方法などを選択します。全体目標の下にメンバーの個人目標をつなげて目標を細分化し、それぞれの目標に関わるプロジェクトやタスクの状況を見える化します。

テンプレートでプロジェクトの作成

Asanaでは、「仕事リクエスト用」「エディトリアルカレンダー用」をはじめ50種類以上のプロジェクトテンプレートが用意されています。テンプレート内ではおもなタスクや期日などがあらかじめ定義されており、新規プロジェクトを作成する手間を省略できます。

また、既存のプロジェクトや自らカスタムしたプロジェクトをテンプレートとして保存することもおすすめです。プロジェクトの詳細が未定の場合や何から始めればよいか分からない場合は、一般的なプロジェクト計画用共通テンプレートが役立ちます。

プロジェクトができたら、より具体的なタスクを作成します。同じようなタスクを複数回作成したい場合は、タスクテンプレートが便利です。

タスクの割り当てを自動化

カスタムフィールド機能を使ってプロジェクトにルールを追加し、特定のトリガーに合わせてアクションを自動実行します。例えば、「リクエストフォームを送って特定のメンバーへ即座にタスクを割り当てる」「タスクの期日が近づいたら担当メンバーにリマインダーを送る」などの設定が可能です。各タスクは新しい割り当てや更新に合わせて自動整理されるため、その都度設定を変える必要はありません。

また、他ツールで通知の送信やカレンダー上のイベント作成などを行うことも可能です。

タスクの整理・セクションの活用

プロジェクト内に多数のタスクが乱立していると、どのタスクがどこにあるか分かりにくくなったりタスクが重複したりして効率低下を招きかねません。タスクの数が増えてきたら、タスクの下位となるサブタスクやセクション機能を用いて整理することをおすすめします。

セクション機能を使いたい場合はまず新規セクションを作成して分かりやすい名前をつけ、関連するタスクをセクション内へ移動させます。複数のセクションを作ってから順序を変えたり、セクション内の特定のタスクのみを選んでセクションを複製したりすることも可能です。

ワークロードで仕事量の調整

ワークロード(仕事量)は、「チーム全体でどれだけ仕事を抱えているか」「誰がどれだけ作業しているか」などを把握し管理するための機能です。

作業時間数などに基づく工数のカスタムフィールドを設定し、メンバーごとの仕事量の上限を設定します。メンバーの仕事量が上限を超えるとワークロード上で表示され、タスクの割り当て先やスケジュール、優先順位などをすぐに変更できます。タスクを過不足なく配分してメンバーの働きすぎや仕事の偏りを防ぎたい場合も、ワークロードが有効です。

マイルストーンで中間目標を管理

マイルストーンとは、プロジェクトをスムーズに進めるための中間目標や節目のことです。マイルストーン機能を用いることでどのタスクをいつ達成したか、目標達成に向けてこれから何をすべきかなどが明確になり、モチベーションを保ちやすくなります。

まずプロジェクトの目標と時系列順のタスクを設定したのち、締め切りにかかわるタスクや重要なチェックポイントとなるタスクなどをマイルストーンとして特定します。マイルストーンを達成するごとに、プロジェクトのゴールへ近づいていることを実感できるでしょう。

タイムライン、カレンダーの活用法

タイムラインは、プロジェクト内のさまざまな業務の関連性を見える化できるリアルタイムビューです。タイムラインを活用することでタスクの進捗状況の把握や他タスクとの依存関係、そしてトラブルへの対応などがスムーズにできます。

また、各メンバーが自分のタスクや自分が参加しているプロジェクトを確認できるカレンダービューも便利です。カレンダービューは週または月単位でのスケジュール確認やタスクの作業時間確認などに適しているため、タイムラインと使い分けるとよいでしょう。

ポートフォリオで複数プロジェクトを管理

複数のプロジェクトに参加していると、プロジェクトごとの優先度の違いや進捗状況が分かりにくくなることも少なくありません。複数のプロジェクトにおけるタスクの進捗状況をリアルタイムで確認したい場合は、Asanaのポートフォリオ機能が便利です。

新規ポートフォリオを作成して任意のプロジェクトを追加すると、プロジェクトの進捗状況や優先度、ステータスなどが一覧表示されます。また、ポートフォリオを経由して各プロジェクトを管理したり新規プロジェクトを作成したりすることも可能です。

レポートで仕事のデータ分析

レポート機能を用いることで各タスクの進捗状況やメンバーへの割り当て状況などをデータとして確認でき、プロジェクトの中長期的な分析などに役立てることができます。また、プロジェクトに関するすべての情報を関係者全員でリアルタイム共有することも可能です。

レポート機能によって口頭やメールでの進捗状況報告やレポート作成などの手間を省くことは、働き方改革を進める際にも重要なポイントとなるでしょう。

Asanaの使い方:個人での活用

Asanaの無料プランでも、最大10人のチームメイトとのコラボレーションが可能です。そのため、個人事業主はもちろん自分自身のさまざまなタスクを管理したい場合や少人数のサークルなどにもおすすめです。また、マネジメント業務に携わっていなくても個人的にAsanaを使うことで、日常業務や社内外でのやりとりを効率化できます。

次に、個人で活用するために知っておきたいAsanaの使い方を解説します。

マイタスクの使い方

マイタスクはいわば個人向けのToDoリストであり、すべてのプロジェクトにおける自分のタスクをまとめて管理できます。優先度や期日などに合わせて自動的にタスクの並べ替えやソートを行うことで、より分かりやすくなります。

マイタスクで作成したタスクは自動的に非公開設定となりますが、表示設定を変更して他のメンバーにタスクを公開することもできます。

個人のタスク管理

日々のメールチェックと同じ要領でAsanaを確認することで、さまざまなプロジェクトやタスクに関する情報を一度に確認できます。効率よくタスクを消化するため、時間管理のマトリックス(緊急度と重要度のマトリックス)に沿ってタスクを4つに分類することもよい方法です。

チームで仕事をしていると、「このタスクはしっかり管理したいが、わざわざ他のメンバーに詳しく知らせなくてもよい」といった状況がしばしば発生します。このような場合は、マイタスク機能を使って非公開でタスクを管理することもよい方法です。また、自分のみをメンバーとした非公開プロジェクト内で複数のタスクを整理するなどして、メモ代わりとしても使えます。

Asanaの使い方:ツール連携

さまざまな外部ツールと連携できることも、Asanaの大きな特徴です。連携機能の活用によって、使い慣れたツールをそのまま使い続けながら業務効率を高めることができます。

ここでは、ビジネスシーンでよく使用されるツールとAsanaの連携方法を紹介します。

Slackとの連携

AsanaとSlackを連携させると、Asanaで作成したプロジェクトをSlackで確認できます。また、Slack上でAsanaのタスクを作成または編集し、共有することも可能です。Slackでのやりとりから新しいタスクができた場合も、わざわざAsanaを開いてタスクを登録しなおす必要はありません。また、プロジェクトやタスクに変化があった場合はその旨がSlackで自動通知されます。

Teamsとの連携

有料プランであれば、AsanaとTeamsを連携させることもよい方法です。AsanaとTeamsを連携させると、Teamsのチャットボット「Asanaボット」を使ってAsanaのタスクを直接作成できます。さらにTeams上でAsanaのタスク、プロジェクト、ポートフォリオを検索でき、これらの情報をTeams上で共有したり通知を受け取ったりすることも可能です。

Gmailとの連携

AsanaとGmailを連携させるとGmailの受信トレイからAsanaのタスクを作成、検索できるようになり、コメントの追加やタスク完了なども受信トレイ上で完結します。また、Asanaのルール設定によって「プロジェクトの特定の条件が満たされた場合にGmailアカウントからメールを自動送信」などのアクションも実現可能です。

Asanaを使いこなすコツ

Asanaにはさまざまな機能があり、自分に合った機能を組み合わせることで大幅な業務効率化につながります。とはいえ、いきなりAsanaの全部の機能を使おうとすると難しいと感じてしまいます。次に解説するポイントをまず実践してみて、徐々に慣れていくと安心です。

タスクの繰り返し設定

「毎週火曜日に定例会議の議事録を作る」「毎月〇日に前月の売上を集計する」などのように、同じタスクが頻繁に発生することもしばしばです。その都度タスクを作っていると余分な手間がかかるうえに、抜け漏れなどのミスにつながりかねません。

タスクの繰り返し設定を活用すると、定期的に同じタスクを自動設定してくれます。決まったタスクを先に登録しておくことで他の仕事の予定も組みやすくなり、スケジューリングの手間を省けるでしょう。

タスクにファイル添付をする

各タスクにはファイルを添付することができ、ファイルビューを選択するとプロジェクトやマイタスクに添付されているすべてのファイルがギャラリー形式で表示されます。また、GoogleドライブやDropboxなどのクラウドストレージに保存されているファイルを直接Asanaのタスクに添付することも可能です。ファイルについて説明などを加えたい場合は、コメント機能を使います。

お互いに少し編集して保存したファイルを送信しあっていると、似たようなファイルが増えてややこしくなることが少なくありません。また、添付ファイルをダウンロードしすぎていつの間にかパソコンの空き容量が減ることもしばしばです。このようなトラブルを防ぐためにも、ファイル添付機能が便利です。

受信トレイを活用する

受信トレイには、自分が関わっているプロジェクトやタスクの更新情報が表示されます。「担当者」「自分に割り当てられたタスク」などの条件で通知をソートできるため、重要な通知をあちこち探す必要はありません。また、詳細ウィンドウから直接タスクを操作して完了させることも可能です。

複数のプロジェクトに参加していると、通知が増えすぎてわずらわしくなることが多々あります。その場合は、通知設定を変更して必要な通知のみを受け取ったり特定の日時以外は通知を受け取らないようにしたりすることもおすすめです。

Asanaで効率的なプロジェクト管理を

Asanaは、プロジェクト管理ツールとして、プロジェクトの計画からタスクの割り当て、進捗管理、コミュニケーションまでを効率的にサポートします。タイムラインやカレンダービュー、ガントチャートを活用することで、プロジェクトの状況を一目で把握できます。

また、Asana Intelligenceやオートメーション機能により、手間のかかる作業を自動化し、業務効率を向上させることができます。

さらに、SlackやTeamsなど多くの外部ツールと連携できるため、既存の業務環境にスムーズに導入可能です。多機能で直感的な操作性を持つAsanaは、個人から大規模なチームまで幅広いニーズに対応し、プロジェクト管理をよりスマートにするでしょう。


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