• 作成日 : 2025年2月6日

開店の案内状の書き方や例文5選、無料テンプレートを紹介

開店案内状は、新規店舗のオープンを知らせるために、取引先や関係者、顧客へ送る正式な文書です。飲食店、菓子店、小売店、サロン、フィットネスジム、クリニックなど、さまざまな業種で利用されます。案内状を送ることで、オープン前から関係者との関係を築き、集客のきっかけを作ることができます。

この記事では、開店の際の案内状の書き方、業種ごとの例文、無料テンプレートを紹介します。どんな内容を書けばいいのか迷っている方もぜひご参考ください。

▼開店案内状のテンプレートを無料でダウンロードいただけます。

開店を伝える案内状とは?

お店の開店・新規オープンを伝える案内状とは、新しく店舗や事業を開業する際に、関係者や顧客に向けてその情報を知らせるための文書のことです。

また、効果的なお店の宣伝や集客にもつながります。また、以下のようなメリットがあります。

開店案内状を文書で送るメリット
  • 効果的な宣伝・集客ができる
    開店案内状を送ることで、たくさんの方にお店のことを知ってもらう良い機会になります。特に、開店記念のセールや特典、キャンペーンを用意すると、オープン初日から多くのお客様に足を運んでいただきやすくなります。
  • 信頼感を高められる
    手紙や案内状は、広告やSNSの投稿よりもフォーマルで丁寧な印象を与えます。特に、取引先や顧客に対して正式にお知らせを送ることで、誠実な姿勢を伝え、信頼関係を築くことができます。
  • 口コミ・紹介効果を期待できる
    案内状を受け取った人が家族や友人に紹介する可能性があります。特に、紙の案内状はSNSよりも印象に残りやすく、話題にしやすいため、口コミ効果を生むこともあります。
  • 競合との差別化ができる
    最近ではSNSやWeb広告が主流になっていますが、紙の案内状は意外と目立ち、特別感を与えます。特に、デザインや文面にこだわることで、他の店舗と差別化し、独自のブランドイメージを作ることができます。

メールやチャットで送る場合は、PDFなど適切なフォーマットで作成し、件名や本文を工夫すると、相手がスムーズに確認しやすくなります。

開店案内状の記載事項や書き方

開店案内状は、新しいお店のオープンをお知らせし、関係者やお客様に来店を促す大切なツールです。受け取った方が分かりやすく、興味を持てるように、必要な情報を整理して書くことが大切です。

以下のポイントを押さえて、魅力的な開店案内状を作成しましょう。

  1. 件名・タイトル
  2. 宛名・宛先
  3. 挨拶文・季節の挨拶
  4. イベントの内容
  5. 返信のお願い(必要に応じて)
  6. 結びの言葉
  7. 連絡先・問い合わせ先

1.件名・タイトル

案内状の件名はシンプルかつわかりやすく、開店の趣旨が伝わるようにしましょう。例えば、以下のようなタイトルが適しています。

  • 「〇〇(店名)グランドオープンのお知らせ」
  • 「新店舗オープンのご案内」
  • 「〇〇店 開店のご挨拶」

2.宛名・宛先

送る相手に合わせて、適切な宛名を記載します。

特にビジネス向けの案内状では、個人宛てにする場合は「〇〇様」と記し、企業や部署宛ての場合は「〇〇株式会社 〇〇部 御中」と書くのが一般的です。多数の関係者に送る場合は「関係者各位」という表現を使うと、より適切な印象を与えることができます。宛名が間違っていると、せっかくの案内状も好印象につながらないため、注意が必要です。

3.挨拶文・季節の挨拶

案内状の冒頭では、開店の報告とともに感謝の気持ちを伝えることが大切です。時候の挨拶(季節の挨拶)を加えると、文章に温かみが生まれます。例えば、「拝啓 春暖の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます」などの表現を用いることで、フォーマルな印象を持たせることができます。

ビジネス文書として案内状を送る場合は、「拝啓」で始め、「敬具」で結ぶのが一般的な書き方です。特に、取引先や社外向けの案内状では、この形式を用いるとより丁寧な印象になります。

時候の挨拶は、季節に応じた表現を用いるのが一般的です。例えば、春なら「春暖の候」、夏なら「盛夏の候」、秋なら「秋冷の候」、冬なら「厳寒の候」などを使用します。

  • 春(3~5月)
    「春暖の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
    「桜花の候、貴社におかれましてもますますご発展のことと存じます。」
  • 夏(6~8月)
    「盛夏の候、貴社いよいよご隆昌のことと存じます。」
    「炎暑の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。」
  • 秋(9~11月)
    「秋冷の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
    「紅葉の候、貴社におかれましてはますますご清祥のことと存じます。」
  • 冬(12~2月)
    「厳寒の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。」
    「歳晩の候、皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます。」

4.案内の詳細

開店に関する詳細や感謝の気持ちを具体的に記載します。例えば、新規オープンの案内状であれば「このたび、新店舗をオープンする運びとなりました。これもひとえに皆様のご支援とお引き立ての賜物と、心より厚く御礼申し上げます。」といった表現を用いると、感謝の気持ちが伝わりやすくなります。

加えて、開催日時、場所、問い合わせ方法などを明確にし、お客様が参加しやすいように具体的な情報を記載します。

また、来店時の楽しみを増やすために、手土産や限定品のプレゼントを用意するのも効果的です。その場合、案内状の中で「ご来場の皆さまに感謝の気持ちを込めて〇〇(商品名)をお渡しいたします」や「新商品のサンプルをご用意しておりますので、ぜひお試しください」といった表現を用いると、お客様の期待感を高めることもできるでしょう。

5.返信のお願い(必要に応じて)

招待制のオープニングイベントを開催する場合は、事前に出欠の確認を取ることが必要になります。そのため、返信のお願いを明記し、具体的な締め切り日を設定することが大切です。返信方法についても、電話やメール、返信用ハガキなど、複数の選択肢を提示すると、参加者が返信しやすくなります。

また、返信を求める際には「準備の都合上、〇月〇日までにご出欠のご連絡をお願い申し上げます」といった丁寧な表現を使うことで、よりフォーマルな印象を与えることができます。

6.結びの言葉

最後に、ゲストへの感謝と来場を楽しみにしている気持ちを伝えます。

「皆さまとお会いできることを心より楽しみにしております。」など、相手に対する敬意を示しながら締めくくります。

最後に、締めくくりの言葉として、来店を楽しみにしていることを伝えることが大切です。「皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております」といった言葉を添えることで、相手に対して温かい気持ちを伝えることができます。

7.連絡先・問い合わせ先

連絡先を明記することで、何か質問があった際にスムーズに対応できるようになります。店舗名、担当者名、電話番号、メールアドレス、公式ホームページなどの情報を記載しておくと、問い合わせしやすくなります。

開店案内状の無料テンプレート(ワード)

開店案内状のテンプレートを利用すると、簡単に作成できます。マネーフォワード クラウドでは、今すぐ実務で使用できる、テンプレートを無料で提供しています。シーンに合わせてカスタマイズしながらお役立てください。

テンプレートは以下のリンクから無料でダウンロードいただけます。

【業種別】開店案内状の例文5選

開店の案内状は、イベントの目的や形式に応じて適切な内容を盛り込むことが大切です。ここでは、業種ごとの例文を紹介します。

飲食店の開店案内状(レストラン・カフェ)

プレオープンの案内状は、新しくオープンする店舗や施設を特定の関係者に披露するためのものです。特に、取引先や顧客、メディア関係者を招待する場合、正式な挨拶とともに、店舗のコンセプトや特徴を簡潔に伝えることが大切です。

件名:新規オープンのお知らせ

拝啓 春暖の候、皆さまにはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、このたび〇〇(店名)は、〇〇(エリア名)に新規オープンする運びとなりました。
これもひとえに皆様方のご厚情の賜物と心より感謝申し上げます。

つきましては、オープンを記念して、ささやかではございますが内覧会を開催いたします。
新メニューの試食をご用意しておりますので、ぜひご来店ください。

敬具

日時: 〇〇年〇〇月〇〇日(〇曜日)〇〇時~〇〇時(受付開始〇〇時)
場所: 〇〇(店舗名)〇〇(住所・アクセス情報)

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

お問い合わせ先:
〇〇コーヒーショップ(担当:〇〇)TEL: 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 / Email: info@〇〇〇〇.co.jp

以上

アパレルショップの開店案内状

件名:〇〇(店名)グランドオープンのお知らせ

拝啓 初夏の候、皆さまにはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

さて、このたび〇〇(ブランド名・店名)は、〇〇エリアにて新店舗をオープンする運びとなりました。

オープンを記念し、ささやかではございますが、特別セールおよびプレゼントキャンペーンを開催いたします。

敬具

日時: 〇〇年〇〇月〇〇日(〇曜日)〇〇時~〇〇時(受付開始〇〇時)
場所: 〇〇(店舗名)〇〇(住所・アクセス情報)
特典:オープン記念ノベルティをプレゼント

皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

尚、準備の都合上、ご出席の可否を〇月〇日までにご連絡いただけますと幸いです。

お問い合わせ先:
〇〇株式会社(担当:〇〇)TEL: 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 / Email: info@〇〇〇〇.co.jp

以上

美容室・サロンの開店案内状

件名:〇〇(店名)新規オープンのご案内

拝啓 晩秋の候、皆さまにおかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

このたび、〇〇(店名)は新たに〇〇エリアにてオープンすることとなりました。

当サロンでは、最新の施術技術と高品質な美容ケアを提供し、お客様一人ひとりに合ったサービスをご提案いたします。リラックスできる空間と、経験豊富なスタッフが、心地よいひとときをご提供いたします。

オープンを記念し、以下のキャンペーンを実施いたします。

・初回ご利用のお客様限定 20%OFF
・無料カウンセリング実施
・オープン記念ノベルティプレゼント

敬具

日時: 〇〇年〇〇月〇〇日(〇曜日)〇〇時~〇〇時(受付開始〇〇時)
場所: 〇〇(店舗名)〇〇(住所・アクセス情報)

ご参加いただける場合は、〇月〇日までにご返信いただけますと幸いです。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

お問い合わせ先:
〇〇株式会社(担当:〇〇)TEL: 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 / Email: info@〇〇〇〇.co.jp

以上

フィットネスジムの開店案内状

件名:〇〇(店名)新規オープンのご案内

拝啓 新春の候、皆さまにはますますご健康のこととお慶び申し上げます。

さて、このたび〇〇(ジム名)は、新たに〇〇エリアにオープンすることとなりました。

最新のトレーニング設備を完備し、初心者から上級者まで幅広い方々にご満足いただけるプログラムをご用意しております。
特に、パーソナルトレーニングやヨガ、ピラティスのクラスも充実しており、皆さまの健康づくりをサポートいたします。

オープンを記念し、以下のキャンペーンを実施いたします。

無料体験レッスン(1回)
入会金無料(期間限定)
特別会員プランのご案内

敬具

日時: 〇〇年〇〇月〇〇日(〇曜日)〇〇時~〇〇時(受付開始〇〇時)
場所: 〇〇(店舗名)〇〇(住所・アクセス情報)

体験レッスンのお申し込みや、ご不明点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

お問い合わせ先:
〇〇株式会社(担当:〇〇)TEL: 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 / Email: info@〇〇〇〇.co.jp

以上

開店の案内状作成で押さえておきたいマナー

お店をオープンを知らせる案内状を作成する際には、相手に失礼がないようにマナーを守ることが大切です。ここでは、押さえておきたい基本的なマナーについて説明します。

1. 案内状の送付時期は1~2ヵ月前に

開店案内状は、店舗のオープン1~2ヶ月前までに送るのが理想です。直前に送ると相手が予定を立てにくくなるため、早めの対応を心がけましょう。特に取引先やメディア向けの案内状は、十分な準備期間を設けることが重要です。

 2.相手に配慮した表現を心がける

案内状はフォーマルな文書ですので、適切な敬語を使いましょう。「拝啓」「敬具」などの書き出しと結びの言葉を正しく使用し、相手に対する敬意を表します。

また、開店案内状には、相手に温かい印象を与えるような言葉を取り入れることも大切です。「皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます」や「これを機により一層精進してまいりますので、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」などの表現を加えると、より丁寧で格式のある案内状になります。

加えて、特別なゲストや関係者に送る場合は、個別にお礼の言葉を添えることもおすすめです。「長年のご厚情に心より感謝申し上げます」といった一文を入れることで、より心のこもった案内状になります。

3. 簡潔でわかりやすい文章にする

長すぎる案内文は相手に負担をかけるため、要点を簡潔にまとめることが大切です。特に、日時・場所・特典・イベント情報などの重要事項は見やすく整理しましょう。

4. 返信を求める場合は期限を明記する

出欠確認が必要な場合は、「〇月〇日までにご返信ください」と明確に記載しましょう。また、返信用ハガキや返信用メールアドレスを記載すると、相手が手間をかけずに返信できます。

5. 句読点を控えることもある

挨拶状では、句読点が「縁切り」を連想させるという理由から、使用を避けることがあります。これは、日本語で句読点が使われるようになったのが比較的最近であり、礼儀を重んじる場面では省くべきだという考え方に基づいています。

しかし近年では、縦書き・横書きを問わず、案内状やお知らせに句読点を用いるケースも増えています。受け取る相手や状況に応じて、適切に判断しましょう。

お店の新規オープンを成功するために適切な案内状を作成しよう

開店案内状は、新規オープンを知らせるための大切な文書です。取引先や顧客に向けて正式な通知を行うことで、オープン前から関係を築き、集客のきっかけを作ることができます。

案内状を送るメリットとして、効果的な宣伝や信頼感の向上が挙げられます。紙の案内状は、SNSや広告よりもフォーマルな印象を与え、受け取った人が家族や友人に紹介しやすくなるため、口コミ効果も期待できます。また、特典やキャンペーン情報を盛り込むことで、より多くのお客様の来店を促すことができます。

案内状は、簡潔でわかりやすく、相手が興味を持ちやすい内容にしましょう。特に、返信が必要な場合は期限を明確にし、メールや電話など複数の返信方法を提示すると、スムーズな対応が可能になります。

開店案内状を適切に作成し、新店舗のスタートを成功へと導きましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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