- 作成日 : 2024年2月29日
クラウドログとは?工数管理を効率化する機能と使い方、導入すべき会社
クラウドログは、プロジェクトの工数管理を効率化するクラウドツールです。脱Excel実現に向けたプロジェクト管理が期待できます。クラウドログは、他にも勤怠管理との連携が可能です。
今回は、クラウドログの主な機能や料金、使い方などを解説します。ガントチャートで工数管理を考えているプロジェクト管理者は、ぜひ参考にしてください。
クラウドログ(CrowdLog)とは?
CrowdLog(以下、クラウドログ)は、クラウドソーシングサービスの株式会社クラウドワークスが提供するプロジェクトを管理するツールです。プロジェクトにおける工数が可視化され、組織の業務効率化を期待できます。
プロジェクト管理では、工数と予算、実績の比率が重要です。いくら良い製品でも開発に工数ばかりかかって予算をオーバーしてしまえばビジネスが成り立ちません。プロジェクトにおける工数管理は、予算や実績(予実データ)とのバランスで判断する必要が出てくるのです。
クラウドログは、工数管理の可視化が可能です。リアルタイムで工数と予実データの損益ポイントを確認でき、プロジェクトの現状把握に役立ちます。
クラウドログを活用するメリット
クラウドログのメリットは、非ITの担当者でも操作しやすい点です。クラウドログの操作は、ドラッグアンドドロップによって管理できます。UI(ユーザーインターフェース)もシンプルでわかりやすい点が特徴です。
簡単に操作できることは、集計作業の効率化にもつながります。プロジェクト管理者は、管理時間を削減できるでしょう。また、クラウドログは勤怠管理ツールとの連携で、工数と勤怠状況のコストバランスも見直せます。
クラウドログの主な機能
クラウドログが効率的なプロジェクト管理ができる理由として、機能やその特徴を解説します。
工数管理
クラウドログの主要な機能は、工数管理です。工数管理は、2つの型(カレンダー型やリスト型)に工数を入力し、業務に必要な工数を作成します。作成した工数は、工数マスタで管理し、次の効果が期待できるでしょう。
- 工数のグラフ化で見やすくなる
- 従業員が作業効率や工数実績を意識しながら働ける
- 従業員の取り組みが業績や実績に数値として反映できる
クラウドログは、使いやすい操作性で工数管理の利用を促します。その結果、工数管理の習慣付けが可能です。
ガントチャート作成
クラウドログには、予実管理とプロジェクトの進捗状況の可視化に役立つガントチャートを作成する機能があります。
- 工程単位
- メンバー単位
- 取引先単位
- プロジェクト単位
- タスク単位
など、ガントチャートは基準軸を組み替えた分析ができます。
勤怠管理
クラウドログは、工数管理に勤怠管理を連動する機能があり、従業員の出退勤時間の入力と工数時間の一致率を割り出す勤怠管理が期待できます。後述する外部システムとの連携が必要です。外部システムで管理する勤務時間データは、自動的にインポートされ工数データと組み合わせて分析できます。
プロジェクト管理
クラウドログは、工数ごとの予算とコストや実績を可視化してプロジェクト全体の管理ができます。プロジェクト管理では、タスクごとの進捗管理や予実データなどの把握でき、プロジェクト管理として入力したデータは、エクスポートして二次利用もできます。
原価・損益管理
クラウドログは、プロジェクトメンバー一人当たりの人件費コストを単価として登録できます。登録するプロジェクトの指標は、次の通りです。
- 売上
- 減価
- 予算
- 実績
これらの指標データを分析します。また、クラウドログでは、プロジェクトの損益分岐点をリアルタイムで確認できます。
レポート
クラウドログに入力したプロジェクトの原価や工数データは、分析するだけではなく、レポートとして活用できます。クラウドログでは、入力したデータをもとに、工数と勤務時間の対比率などがレポート化の対象です。
外部システムとの連携
クラウドログは、外部システムとの連携で活用の幅が広がります。外部システムとの連携は、API機能によるデータの相互利用で成り立っています。そのため、外部システムをクラウドログ上で操作している感覚になるでしょう。外部システムとして連携可能なカレンダーツールは、次の通りです。
- Googleカレンダー
- Outlookカレンダー
他には、次の勤怠管理システムなどとも連携できます。
- KING OF TIME
- ジョブカン
- 勤革時
- HRMOS勤怠
セキュリティ強化
クラウドログは、セキュリティ強化への仕組みも備わっています。セキュリティ強化の仕組みには、シングルサインオン(SAML認証)の認証方式があります。シングルサインオンは、外部システムと連携する際のログイン情報を1回の認証で完了できる仕組みです。
例えば、利用頻度の高いGoogleアカウントやMicrosoftアカウントで複数の外部システムのログインができます。
また、プロジェクト管理では、権限の割り当てが可能です。権限は、部署や役職などを基準に設定できます。
他には、工数の過去ログやシステムの操作ログなどの収集がセキュリティ対策となっています。ログ管理は、情報漏れを防ぐ調査資料となるでしょう。操作ログは、エクスポートして監査データにも活用できます。
クラウドログの使い方
クラウドログの使い方は、工数を管理する方法が基本となるでしょう。工数管理は、次の手順で操作を進めます。
プロジェクトを作成する
クラウドログは、プロジェクトの作成から始めます。手順は次の通りです。
- クラウドログにログインする
- 管理画面上部メニューの「プロジェクト」をクリック
- 「プロジェクトの一覧」画面の中段左にある「新規作成」をクリック
- 作成画面で「プロジェクト名」などの各項目を入力
- 「プロジェクトコード」の項目は「CSVファイルで一括入力可能」を選択
- 「取引先」、「プロジェクトカテゴリ」、「部署」などをプロジェクトとひもづける
- 「プロジェクトメンバー」の設定は「部署」単位や「メンバー」単位などで選択
プロジェクトの目的に合わせて設定を進めます。
工程マスタを登録する
工程マスタの登録は、先ほどのプロジェクト作成の続きから始めます。
- 「プロジェクトの種類」の設定では「工程」を選択
- 「工程種類」の項目では「工程リスト」を選択
- 「工程」の設定は「プロジェクトで発生する作業工程」を選択
- 「コメント」があれば入力する
- 「保存」をクリックして作成完了
ここまでの手順で工数管理のプロジェクトが作成できました。作成したプロジェクトは、「プロジェクトの一覧」画面のリストに反映されます。
工数予算を登録する
作成した工数プロジェクトに工数予算を登録します。工数予算は、「工数」と「メンバー」のそれぞれに登録が必要です。工数予算の登録は、人時数値で入力します。人時単位は、マンアワー(M/H)のことで、1人の担当者が1時間でこなせる作業量を表します。
工数実績を登録する
引き続き工数管理を進めるには、工数実績の登録が必要です。
- 画面上部のメニューから「タイムシート」を選択
- 「タイムシート」画面が開いたら「実績」を入力
- 「実績」の入力では作業に取り組んだ時間をドラッグで選択する
- ドラッグした時間帯の設定ウィンドウから実際に行った作業内容を選んで登録する
実績の登録では、「プロジェクト」や「工程」を選択しておくと、その後の「工数」の入力作業が効率よく進められます。外部システムの連携で紹介したカレンダーツールと連携すれば、さらに工数入力の手間を省けるでしょう。
登録した工数をエクスポート(レポート化)して確認する
登録した工数は、レポート化して確認できます。
- 画面上部のメニューから「レポート」を選択
- 「レポート」が開いたら「工数ダッシュボード」にある「プロジェクト」を選択
「プロジェクト」画面では、全プロジェクトがグラフデータで表示されます。グラフ下のタブメニューの切り替えで、グラフ表示の変更が可能です。
「プロジェクト」画面では、グラフ下に月ごとの「工数予算」と「工数実績」が表示されます。クラウドログは、赤字の工数に対して、メンバー単位の実績まで調査可能なツールです。予算オーバーの工数があれば、赤字表記の工数を調べてみましょう。
レポート化する場合は、「プロジェクト」画面の左タブから選択して確認する項目を選択できます。
- プロジェクト
- メンバー
- 部署
- 取引先
- プロジェクトの責任者
- プロジェクトカテゴリ
- 工数
など、工数レポートの対象を切り替えた確認ができるでしょう。
クラウドログの活用シーン
クラウドログは、次のような場面で活用されています。
業務改善のポイントを事前に把握
クラウドログは、組織の業務改善ポイントの事前把握に活用できます。企業によっては、工数管理の入力を当月中と義務化している場合があるでしょう。
当月中の工数登録ルールは、早めの課題発見につながります。クラウドログは、「どこの工数に問題があるのか」を「部署」や「取引先」、「メンバー」単位などで確認できるツールです。そのため、工数管理に必要なデータ入力ができれば、業務改善ポイントの早期発見を実現できます。
参照元:クラウドログ「導入事例」
在宅勤務の予定報告に活用
企業によっては、在宅勤務の申請手続きはさまざまです。中には、在宅勤務の希望者が在宅勤務の予定を事前申請する場合もあります。そのような在宅勤務の予定報告において、クラウドログが活用されています。
クラウドログは、工数予算を数値データで事前入力できるため、管理者が承認許可を判断しやすい仕組みです。実績との比較も容易なので、管理者は迅速な申請許可の対応ができるでしょう。
参照元:クラウドログ「導入事例」
クラウドログの料金プラン
クラウドログの料金は、利用できる機能を基準にしたプランが用意されています。
料金 | 利用できる機能 | |
---|---|---|
無料トライアル (7日間利用可能) | 0円 |
|
ベーシックプラン | 要問合せ | 無料トライアルで利用できる機能+
|
プレミアムプラン | 要問合せ | ベーシックプランで利用できる機能+
|
参照元:クラウドログ「料金」
7日間の無料トライアルの利用では、正式版の機能を試せます。トライアル期間に使用したデータは、正式契約後の引継ぎが可能です。クラウドログの2つの正式プランは、ユーザー数で料金が決まります。そのため、料金に関しては見積もりが必要です。
クラウドログはどんな会社におすすめ?
次のような課題を抱えている会社は、クラウドログの導入が課題解決になるでしょう。
社員の工数管理に対しての意識が低い
プロジェクト管理者は、その立場から工数管理に対してのリテラシーが高いことでしょう。一方、現場の社員は工数管理に対しての意識が低い場合もあります。クラウドログは、簡単な操作で予算や実績データを確認できるツールです。
予実データの入力でメンバーの生産性も見える化できます。個別の実績をそれぞれの社員が把握できるため、社員の意識改革にもつながるでしょう。
さまざまな視点でプロジェクトの進捗状況を確認したい
クラウドログは、プロジェクトの工数をさまざまな視点で分析できるツールです。例えば、プロジェクトの規模が小さければ確認できたことも、複数のプロジェクトやメンバーの追加で把握できなくなるかもしれません。
クラウドログは、プロジェクトの進捗状況を工数単位やメンバー単位だけではなく、さまざまな視点で分析できます。
- 売上
- 個別減価
- 工数原価
- 損益
などの視点に切り替えた分析が可能です。クラウドログは、角度を変えた進捗状況の確認が必要な会社に役立つでしょう。
クラウドログの工数管理機能を有効活用しよう
クラウドログは、プロジェクト管理を効率化できるツールです。単なるデータ分析ツールではなく、企業で立ち上げるプロジェクトの工数にまつわる課題を解決します。
生産性の見直しは、属人的な視点で判断すると間違ったことをするかもしれません。そこで工数を人時単位で管理することが大切です。
クラウドログは、工数管理の機能を活用した、無駄なコストの早期発見に役に立ちます。導入により、生産性の向上を目指すための業務効率化のヒントが見つかることでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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