- 作成日 : 2024年12月27日
エクセルで重複削除する方法とは?わかりやすく解説
この記事では、エクセルを利用して重複を効果的に削除する方法を具体的に解説します。基本的な操作から、行ごとや特定の条件に基づく重複削除のテクニックまで、幅広くカバーしていますので、是非ご活用ください。
目次
エクセルで重複削除する方法
エクセルを使用していると、データに重複が発生することがあります。重複データは分析や処理を行う際に、正確性を損なう要因となります。ここでは、エクセルで重複を削除する簡単な手順について説明します。
重複削除の基本的な手順
エクセルでは、重複する値を削除するための機能が用意されています。この機能は、セルまたはテーブルの範囲内の値に対してのみ有効です。以下の手順に従って、重複データを簡単に削除できます。
- 重複を削除したいデータ範囲を選択します。
- 「データ」タブを選択し、「重複の削除」をクリックします。
- 表示されるダイアログボックスで、重複を削除する列のチェックをオンにします。
- 「OK」ボタンをクリックすると、重複したデータが削除されます。
- 削除された件数が表示されるので、確認を行います。
重複削除のポイント
「重複の削除」をクリックすると、表示形式に依存したチェックが行われ、重複データは完全に削除される点に留意が必要です。削除後はもともと重複していた箇所を確認できないことから、重複を削除する際には、いくつかのポイントに注意しましょう。
- バックアップを取る: 重複を削除する前に、別のワークシートにコピーするなどして元データのバックアップを取っておきましょう。手元に元のデータがあれば、予期せぬデータ削除が発生した時も安心です。
- 削除範囲の確認: 削除したい重複する値を持つセルの範囲をしっかり確認しましょう。範囲選択を誤ると、必要なデータまで削除してしまうことがあります。
- 結果の確認: 値が同じでも見た目(表示形式)が異なると行が保持されます。削除後は必ず結果を確認し、正しく重複が削除されたことを確認してください。
エクセルで行ごと重複削除する方法
エクセルを使ってデータを整理する際に、行ごとの重複を削除することは非常に重要です。「重複の削除」機能なら、行ごとに重複を探し、重複する値を含む行を自動で削除できます。
ここでは、エクセルで行ごとに重複を削除する手順を詳しく解説します。
手順1: データを選択する
まずは、重複を削除したいデータ範囲を選びます。これには以下の方法があります。
- マウスで選択したい範囲をドラッグする。
- セルを選択し、Shiftキーを押しながら方向キーを使って、選択範囲を拡大する。
- リストまたは表のセルを選択し、Ctrl + Aを押す。ワークシート全体を選択するときは、左上隅に位置する「すべて選択」ボタンをクリックする。
手順2: 重複削除機能を開く
データを選択したら、次に重複削除の機能を利用します。
- リボンメニューから「データ」タブをクリックします。
- 「データツール」グループ内にある「重複の削除」をクリックします。
手順3: 重複を削除する基準を設定する
重複削除の設定画面が表示されます。ここで、どの列を基準に重複を判断するかを選択します。
- 全ての列を選択する場合は、「すべて選択]」を選択します。
- 特定の列のみを選びたい場合は、該当する列のチェックボックスをオンにします。
手順4: 重複削除を実行する
基準の設定が完了したら、「OK」ボタンをクリックします。すると、重複行が削除され、削除された値の数が表示されます。
手順5: 結果を確認する
重複の削除が完了したら、残ったデータが正しいかどうかを確認しましょう。必要に応じて、元のデータをバックアップしておくことをおすすめします。
エクセルで重複回数を抽出する関数
エクセルでは、重複データの管理が業務や分析において非常に重要です。ここでは、エクセルの関数を使って重複回数を簡単に抽出する方法を解説いたします。具体的には、COUNTIF関数を利用して、重複した値が出現した件数を特定する手順を見ていきましょう。
1. COUNTIF関数の基本構成
COUNTIF関数は、指定した範囲内で特定の条件を満たすセルの個数をカウントする関数です。この関数の基本構成は以下の通りです。
- 範囲: カウントする範囲を指定します。
- 条件: カウントの条件となる値を指定します。
例として、COUNTIF関数の書式は次のようになります:
=COUNTIF(範囲, 検索条件)
2. 重複セルを抽出する手順
重複するセルを抽出するには、以下の手順を行ってください。
- 重複を確認したいデータが入力されている範囲を選択します(A1からA10の範囲で検索する)。
- 指定した範囲に同じ名前があれば重複回数をカウントするという条件として、A1を指定します。
- 次に、抽出結果を表示させたいセル(例えばD1)にCOUNTIF関数を入力します。
=COUNTIF($A$1:$A$10,A1) - この式を必要な範囲まで(例えばD1からD10)ドラッグしてコピーします。
- 条件付き書式を利用して、重複があった場合にわかりやすく表示させることも可能です。これには、対象範囲を選択後、「ホーム」タブの「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」から「重複する値」を選びます。
3. 抽出結果の解釈
COUNTIF関数によって表示された数値は、そのセルに含まれるデータが指定した範囲内で何回出現したかを示します。出現回数が1より大きい数値は、重複が存在することを示しています。これを見て、どのデータが重複しているかを確認できます。
具体的な例を挙げてみましょう。
データ | 重複回数 |
---|---|
りんご | 3 |
ばなな | 2 |
みかん | 1 |
このように、COUNTIF関数を活用することで、エクセル内のデータの重複状況を簡単に把握できます。ただし1つ目のデータも重複としてカウントされて 2 以上の値が返されるため、削除する際には留意が必要です。
エクセル初心者の方でも、手順を踏むことでスムーズに重複セルを特定できるでしょう。
エクセルで重複しないセルを抽出する関数
エクセルには重複しないセルを抽出する便利な関数があります。この関数を利用すれば、データ内から一意な値だけを簡単に取り出せます。本章では、具体的な手順とともに、関連する関数をご紹介します。
UNIQUE関数の使い方
最も一般的に使用されるのが、ExcelのUNIQUE関数です。この関数を利用することで、重複しない値(一意の値)を簡単に抽出できます。以下、UNIQUE関数の基本的な使い方を解説します。
- 関数の構文: =UNIQUE(array,by_col,exactly_once)
- 引数:
- array: 重複を削除したい範囲を指定します。
- by_col: 省略可能な引数で、比較方法を示す論理値です。TRUEは列の比較に、FALSEは行の比較に使われます。
- exactly_once: 省略可能な引数で、回数を指定します。TRUEは選択範囲の行あるいは列で1回だけ発生するデータを返します。FALSEは選択範囲あるいは配列に含まれる全ての行あるいは列を返します。
ここでは、実際の使用例を見てみましょう。
具体例: UNIQUE関数の使用
例えば、A1からA7のセルに以下のデータがあるとします。
セル | データ |
---|---|
A1 | りんご |
A2 | ばなな |
A3 | りんご |
A4 | みかん |
A5 | ばなな |
A6 | ぶどう |
A7 | みかん |
この場合、重複したデータを除外して、一意なデータ(ほかと重複しない固有のデータ)を抽出するためには以下のように入力します。
=UNIQUE(A1:A7)
この数式をセルB1に入力すると、以下のように重複しないデータが表示されます。
- りんご
- ばなな
- みかん
- ぶどう
Excelの重複削除をマスター
Excelでの重複削除は、データの集約や分析において非常に重要な作業です。重複データが存在すると、結果が歪む可能性があり、意思決定に悪影響を与えることがあります。今回紹介した方法を活用することで、簡単に重複を削除し、クリーンなデータセットを構築できます。特に、関数を活用した抽出テクニックを理解することで、効率的なデータ管理が可能です。データの正確性を維持し、活用価値を高めるために、是非この知識を日常業務に役立ててください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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